
FOLLOW デニムジャケット
今シーズン入荷してすぐに完売し、追加分もすぐに完売したFOLLOWのデニムジャケット。
先日2回目の追加分が入荷しましたが、ご予約をたくさん頂いていたこともあり、今回も早期に完売しそうな勢いです。
ご予約、お買い求めいただいた皆様ありがとうございます。
野暮ったさとは無縁の洗練されたオトナのGジャンです。
ご試着されたことのない方は是非一度ご試着いただければと思います。
そんな大人気のFOLLOWですが、先日少しご紹介したとおり、次の秋冬も別注のデニムジャケットを2モデル展開しています。
今回はそのニューモデルについて詳しくご紹介したいと思います。
ショールカラーのカバーオールジャケット
このモデルのベースとなったのは、40年代のUSネイビーのショールカラーデニムジャケットです。
実はこのモデルのジャケットを90年代に着ていました。
ピンボケですみません・・・(苦笑)
色々探しましたが、この写真しかありませんでした。
90年代中頃にパリで撮った写真です。
着ているのは古着ではなく、NEPENTHESのオリジナルだったHOGGSというブランドのもので、当時はそれがUSネイビーのデニムジャケットのモデルとは知らず、単純にBEAMSの原宿店で扱っていたデニムのショールカラーのジャケットが目に留まり購入しました。
数年前にこのジャケットが急に気になり、屋根裏に保管してあるアーカイブの中にあると思い探すものの見つからず、ネットで同じものがないか探している時に、オリジナルが40年代のUSネイビーのジャケットであることを知りました。
いつかこのタイプのジャケットを展開したいと思っていたので、丁度いいタイミングでFOLLOWのデザイナーの井出さんにお願いして作ったのがこのジャケットです。
これを作るにあたりデザイナーの井出さんにお願いしたポイントが、オリジナルの持つ野暮ったさを消して欲しいということでした。
オリジナルは着丈がかなり短く、身幅と袖幅がかなり太く、フロントボタンが高くてネックがつまって襟も抜けるという、リアルなミリタリーウェアが好きな人でなければ着こなすことが難しいバランスです。
自分自身も当時なんとなく野暮ったさを感じながら着ていたので、その部分をどのようにアレンジして野暮ったさを薄めるかがポイントでした。
着丈の長さ、身幅と袖幅のバランス、フロントのトップボタンの位置とショールカラーの大きさのバランスを何度も修正し、さらに襟が抜けないようにテーラードの技術も使い、後ろ襟のフィッティングが良くなるように改良しました。
結果的にオリジナルの雰囲気を残しつつ、洗練されたオトナのカバーオールジャケットが完成しました。
一枚仕立てですが、内ポケットが付いているのは便利です。
ボタンはGジャンと同じメタルボタンで色はガンメタを指定。
モダンにしつつ目立ち過ぎないようにしました。
ちなみに、生地は日本製の10ozのデニムを使い製品洗いを施しています。
ロープ染料で染められたピュアインディゴの糸を経糸に使っているので、深みのある濃いインディゴ色合いで経年変化が楽しめる生地です。
もう一着はデニムのライダースジャケット
ありそうで無いデニムのライダースジャケット。
数年前にあるイタリアのブランドで展開していたことがありましたが、あっという間に完売してしまいほとんど店頭に並びませんでした。
デニムのライダースはそれ以来の展開になります。
これを企画する際に、今のマーケットにデニムのライダースジャケットが存在するか色々調べました。
結果はチープな雰囲気のデザインや加工のものばかりで、大人が着られるデニムのライダースジャケットはほとんどありませんでした。
ここ数年はブラックレザーのライダースジャケットが大人気なので、デニムのライダースジャケットをオトナの人たちのために作ろうなどという企画は普通浮かばないと思います。
デザイナーの井出さんにお願いしたのは、ラーダースジャケットの持つシャープな印象を残しつつ、タイト過ぎず緩すぎない丁度いいフィッティングを追及することと、ディティールはなるべくシンプルにして、モダンでエレガントな印象のライダースジャケットを作りたいということでした。
襟ぐりのラインやスタンドカラーの折れ、肩の皺、ウェストのフィット感やフロントファスナーの付け方など修正すべき点はいくつかありましたが、ショールカラーに比べるとそれほど難しい修正はなく、3回目のサンプルで完成しました。
それでも3回のサンプル修正ですから簡単に出来上がったわけではありません。
生地は8.5ozのジンバブエコットンのデニムを使っています。
経糸はインディゴでロープ染めした糸を使い、生地の段階で洗い加工を施してあるので、艶感があり滑らかな風合いの表情になっています。
裏地がインディゴブルーのストライプというのもこだわったポイントです。
ブラックレザーのライダースジャケットが似合わない私が、自分が着ることを考えて企画したライダースジャケットです。
デニムであればブラックレザーと違い、ラーダースジャケットであっても色々なアイテムとコーディネートできます。
私のようにブラックレザーのライダースが苦手な人には是非お試しいただきたいジャケットです。
この2モデルはFOLLOWのモデルをベースにしたのではなく、いちから企画を出してデザイナーの井出さんにデザインしてもらったので、他のショップには並ばない完全別注モデルです。
日本製のデニムブランドは数多くありますが、アメリカのヴィンテージデニムをオマージュしたブランドがほとんどで、FOLLOWのようにアメリカとヨーロッパのテイストをミックスしたデニムブランドはほとんどありません。
デザイナーの井出さんは、フランスの某ラグジュアリーブランドや皆さんが知っているスコットランドのアウターブランドのデニムコレクションを手掛けていた人なので、洗練されたヨーロッパのテイストをミックスするのがとてもうまく、そこに魅力を感じ別注モデルをお願いしました。
Gジャン同様に古着やリアルなヴィンテージやミリタリーが苦手なオトナの人に是非着ていただきたいジャケットです。
もちろん、自分が企画したものなので2着とも購入します。
どちらも9月初旬入荷予定です。
ご興味のある方は是非ご試着ください。
半袖のニット
昨今ジャケットやスーツにTシャツを合わせるスタイルが流行っていますが、私はボーダー以外Tシャツをジャケットやスーツに合わせることはありません。
そんな私がTシャツの代わりによく着ているのは半袖のニット。
Tシャツよりも上質で、上品に見えるところも気に入っています。
BEAMSでも様々なブランドで半袖のニットを展開していますが、私が気に入っているのがBEAMS Fのイタリア製のオリジナル。
去年も今くらいの時期から軽いジャケットに合わせてよく着ていましたが、今年もミリタリーシャツや軽いジャケットと合わせてよく着ています。
強撚の糸を使っているのでドライタッチでサラサラした着心地で、湿度が高くなるこれからの季節には最適です。
ボディーバランスは細くもなく太くもなくオトナが着るには丁度いいバランス、ネックがぴったり首にフィットするところも気に入っています。
このクオリティーで値段は¥18,700-(税込み)。
手前味噌ですがコスパ高すぎです。
ネイビーばかり着ていたので、他の色も欲しくなり先日購入したのがこのライトグレー。
イメージしていたとおりの色です。
ベージュやオリーブグリーンと合わせたかったので、グレーのトーンはこのくらい明るい色が欲しかったのです。
ということで、さっそくコーディネートしてみました。
こんな感じで、ベージュとホワイトのナチュラルトーンと合わせるイメージでした。
こうやって見ると、ちょっとブルネロ クチネリぽかったかなと・・・
これ以外にもこんなアイテムと合わせようと思っています。
今シーズン2色買いしたGUYROVERのミリタリーシャツや
同じく今シーズン購入したナンバーMのカーゴパンツ
これも今シーズン購入したDOPPIAAのシアサッカーのジャケット等々。
ライトグレーを買い足しただけで手持ちのアイテムとのコーディネートの幅が広がります。
なんと言ってもイタリア製の本格的なニットが¥18,700-ですから、我ながらとても費用対効果の高い買い物だと満足しています(笑)。
そして、真夏に向けてもう一枚半袖のニットを購入しました。
私が大好きなインディゴブルーのニットです(笑)。
リネンが68%でコットンが32%という混率なので真夏に着ても快適です。
ジャケットとのコーディネートは意外と簡単です。
こんな感じでネイビージャケットのインナーで合わせてもいいですし、ブルー系のストライプやチェックジャケットとも良く合います。
インディゴブルーはネイビーとは違う印象に見えるので、ブルー好きにとっては一枚持っているとコーディネートの幅が広がります。
ちなみに、このニットも¥18,700-(税込)。
通常リネンが入るとコットンより少し高くなるので、これもまたコスパが相当高いニットです。
今の時期はジャケットやシャツジャケットと合わせて着ることが多いですが、真夏になればTシャツがわりに一枚で着てドローコードのパンツと合わせて着ようと思っています。
ショーツをほとんど穿かない自分は、夏の休日はほとんどドローコードのパンツなので、カジュアルも品良く見せたいオッサンにとっては上品に見える半袖のニットはとても重宝するアイテムです。
このニット、クオリティーとコスパのバランスが良いのでスタッフにも人気です。
ご覧のように私のようなオッサンだけでなく、若いスタッフ達にも人気なのでご安心ください(笑)。
ジャケットやスーツにTシャツは抵抗があるという方もまだまだ多いと聞いています。
そのような方にも是非おススメしたいのが半袖のニットです。
そして、私がすぐに頭に浮かぶブランドだけで8ブランドの半袖のニットをBEAMSで展開しています。
おそらくセレクトショップの中では日本一のバリエーションだと思います。
ご興味のある方は是非BEAMSでお好みの一枚をお選びください。
ご来店お待ちしております。
初回分、追加分ともにすぐに完売したFOLLOWのデニムジャケットが再入荷しました。
今回の入荷は約50着。
綺麗目なスタイルによく合う大人のGジャンです。
最寄りの店舗で是非ご試着ください。
2021秋冬おススメのジャケット
2021秋冬のプレスサンプルも揃い、今月からは次シーズンのMR_BEAMSに向けてコーディネート組みも始まります。
皆さんにも今後ライブコマースやインスタライブなどを通じておススメのアイテムをご紹介してきますが、今日は私のおススメのジャケットをいち早く読者の皆様にご紹介いたします。
STILE LATINO GUNCLUB CHECK JACKET
毎シーズン必ず刺さる柄のあるスティレ ラティーノのチェックジャケット。
今シーズンはベージュにネイビーとトーン違いの明るいブルー2色、そしてオリーブグリーンという、今まで見たこともない配色のガンクラブチェックが刺さりました。
アルパカ、ウール、シルク、リネン、ナイロンという混率とタッチの柔らかさを考えるとFERLAにスティレラティーノが別注したエクスクルーシブの柄だと思います。
こんなカラーコンビネーションを作れるブランドはなかなかありません。
あらためてVINCENZO ATTOLINIは天才だと思います。
綺麗なブルーのニットを合わせていますが、秋冬はこんな風に綺麗なニットをインナーに合わせて着たい気分です。
ちなみに、インナーに合わせたニットはBRILLAのオリジナルのカシミアクルー。
最高品質のモンゴルカシミアを使って日本の工場で生産しました。
値段は¥38,500-(税込)・・・ 驚きの値段とクオリティーです。
中国製ではありません、日本製です。
そして、なんと10色展開。
こちらもおススメです。
このジャケット、実はすでに予約でほぼ完売状態ですが、大柄のチェックジャケットは実物を見てキャンセルをされる方も多いので、ご興味のある方はキャンセル待ちを入れていただければと思います。
こんな柄のジャケットなかなかありません。
別注柄のジャケットは本当に一期一会です。
BRILLA ORIGINAL FOX GLENPLAID
この生地は生地決めのミーティングの際に、私の一本釣りで最後にバリエーションに加えました。
BRILLAのオリジナルは柔らかい生地が多いですが、この生地は英国のFOX BROTHERSの生地なのでしっかりとしたツイード調です。
BRILLAのオリジナルに入れた理由は絶妙なブラウンとベージュのグレンプレイドに鮮やかなグリーンのウィンドウペンのコンビネーション。
イタリアの生地でもほとんど見ることのない絶妙なカラーコンビネーションに魅かれました。
コーディネートは上の画像のように、明るい綺麗なグリーンのニットを合わせたい気分です。
ちなみに、ニットはFILIPPO DE LAURENTISのカシミア シルクのクルーネック。
極上の滑らかな肌触りのニットです。
淡い抹茶色?のようなグリーンはこのジャケットにもよく合います。
このジャケットは今シーズンのBRILLAのオリジナルの中で私が一番おすすめしたいジャケットです。
DE PETRILLO COLOR GLENPLAID
もはやペトリロの定番とも言える大柄のグレンプレイドのジャケット。
今シーズンは明るめのオリーブグリーンとチャコールグレーとのコンビネーションです。
落ち着いた色の組み合わせですが柄が大きいので地味な印象はなく、色の組み合わせと柄の大きさが絶妙なグレンプレイドです。
合わせているニットはJOHNSMEDLEYのタートルネック。
青みがかったエメラルドグリーンを合わせることでジャケットの柄も引き立ちます。
シックにコーディネートしたい時はブラックのニットを合わせモノトーン的なコーディネートでも良いと思います。
ちなみに、2年前に展開していたDE PETRILLOのグレンプレイドがコレです。
おそらく同じ生地の色違い。
ベージュ×チャコールグレーのグレンプレイドです。
さらに、プレスの小林が昨年の秋冬によく着ていたこのジャケットもDE PETRILLO。
おそらく、これも同じ生地の色違いだと思います。
この大柄のグレンプレイドは毎シーズン人気があるので、色違いで3年間続けて展開しているのです。
今シーズンはグリーンがトレンドカラーでもあるので、私もこのグリーンのグレンプレイドは欲しい一着です。
BRILLA ORIGINAL COLOR HOUNDTOOTH
デニムブルーとグレーのハウンドトゥースは、私が持っているスティレ ラティーノの生地とよく似ています。
数年前に手に入れたヴィンテージの生地で仕立てたSTILE LATINOのスミズーラのジャケット。
昨年の秋冬に結構着ていて、お客様の問い合わせも多く似た生地を探していました。
オリジナルの生地を選んでいるときに見つけたのが、このTALLIA DI DELFINOの生地。
TALLIA DI DELFINOという生地ブランドを知らない方も多いと思いますが、イタリアのビエラの高級生地メーカーで、ロロ・ピアーナ、ゼニアと並び世界3大ミル(毛織物工場)と言われています。
色はかなり近く、柄は少し大きめですが、逆に柄がもう少し大きい方が良いなと思っていたので、そういう意味では自分のイメージ通りの生地が見つかりました。
合わせている綺麗なブルーのニットは上の画像で紹介しているFILIPPO DE LAURENTISのカシミア シルクのクルーネックの色違い。
この色合わせ、ブルー好きにはたまりません(笑)
私のインスタの画像のように、デニムやシャンブレーのシャツとの相性もとてもいいです。
パンツはグレーのウールからホワイト系、デニムのファイブポケットまで合わせられるので、着回しがきくのも良いところです。
この生地は、私が似た柄を着ていてとても気に入っているので、お客様にもおススメしたくてBRILLAのオリジナルに入れた生地です。
上で紹介しているFOXのグレンプレイドが1番で、この柄は自分がすでに持っているので2番目のおススメということなのです(笑)。
他にもおススメのジャケットはありますが、今回ご紹介した4つのジャケットは自分が着たいと思っているものを選びました。
最後に紹介したジャケットは似た柄を持っているので、実際に購入するとなると3つのうちどれかと言うことになります。
さすがに3着購入するのは厳しいので少し悩みます。
そして、コーディネートは明るめのニットを合わせたいので、ジャケットが決まったらニットも検討したいと思います。
コロナ禍でテレワークが増え、会合やパーティーもないのでジャケットやスーツを着ないという方が増えているのは間違いありません。
ファッション業界全体を見てもドレスは縮小してカジュアルにシフトしていくというのが大勢で、今やどこでも売っているセットアップ的なジャケットやスーツを増やしていくというのが大きな流れになっているようです。
ですが、BEAMSは違います。
秋冬シーズンもしっかりとドレスアイテムを展開しているので、ジャケットやスーツスタイルが好きな方は是非最初にBEAMSをチェックしていただけると嬉しいです。
タイドアップするだけがドレススタイルではありません。
今やスーツやジャケットの着こなしも多種多様。
そんな着方を普段からしている私が言えば、少し説得力もあるかなと思います。
ROLEX GMT MASTER
1980年代、ロレックスは現在のように手に入れにくい時計ではありませんでした。
私が初めてロレックスを買ったのは1988年。
会社のあるキャンペーンで良い成績を上げ10万円の報奨金を得て、それを元手にサブマリーナのデート無しのモデル(5513)を新宿のキムラヤというディスカウントストアで¥168,000-で購入しました。
今では信じられないような話ですが、当時は正規品に比べると並行輸入品がかなり安く買え、中古であればサブマリーナ(5513)でも12、3万円で買えるような時代でした。
ちなみに、当時のサブマリーナ(5513)の正規品が¥300,000-だったので、並行輸入品であれば4割以上安く買えたということになります。
80年代は、まだ20代半ばで安月給だった私でも頑張ればロレックスを買えるような良い時代でした。
その後90年代に入ると世界的にスポーツウオッチブームが起き、ロレックスの並行輸入品も値上がりし、80年代ほど簡単に買えるものではなくなりました。
サブマリーナを頑張って買ったものの、本格的なダイバーズウオッチを着けたのは初めてだったので、正直なところその重さに慣れず持てあましていました。
そんな時後輩から譲ってほしいと言われ、当時中古品でも買った値段よりかなり高く売られていましたが、欲のない私はそのサブマリーナを買った値段よりかなり安い値段で後輩に譲りました。
その後はロレックスのエアキング(デート付きというレアモデル)やオメガのスピードマスター(オートマチック)などを購入し愛用していましたが、ある時バブル崩壊のあおりでお金に困っていた知人が所有していたエクスプローラ1(1016 インデックス縁なし)を10万円で買ってくれないかと持ち掛けられ、思わぬかたちでエクスプローラー1を手に入れました。
数年そのエクスプローラー1を愛用していましたが、シンプルなデザインのエクスプローラー1に物足りなさを感じ始めた頃に、赤と青のベゼルのGMTマスターが欲しくなり、当時並行輸入品で探せば20万円半ばで買うことができましたが、家庭を持つ身ではすぐに買える金額ではなく、いつかは手に入れたい時計になっていました。
そんな時、サブマリーナの時とは別の後輩からエクスプローラー1を売って欲しいと言われ、縁なしのインデックスのエクスプローラー1は当時すでに40万円以上していたので、それを売ればGMTマスターを買ってもお釣りがくることは知っていましたが、10万円で手に入れたものを後輩に高く売るようなセコいことはできないので、冗談で “GMTマスターの新品とだったら交換するよ” と言えば諦めると思い本人に告げると、なんと1ヶ月後に本当に新品のGMT マスターを買って私のところに持ってきました。
それが、今も所有するこのGMTマスターです。
まさか本当に買ってくるとは思わなかったので断るわけにもいかなくなり、自分の持っているエクスプローラー1と新品のGMTマスターを交換し、箱がないと文句を言う後輩にGMTマスターが入っていた新品の箱を渡すという、厚かましい後輩とのやり取りも今となっては懐かしい思い出です(笑)。
ちなみに、後輩が持ってきたレシートに書かれた値段は¥238,000-。
水道橋の並行輸入の時計店で、国際保証書はスペインの時計店の刻印が入っていました。
思わぬかたちでこの時計を手に入れたのが1996年、それ以来25年間飽きずにずっと持ち続けています。
私のロレックス遍歴は、このように無理をして高額なお金を払って手に入れるということが無かったので、ロレックスに対する執着心は今も薄いように感じています。
今このGMTマスターは驚異的に値上がりし、中古市場では安くても100数十万しています。
昨今時計を投資対象として買う人も多いようですが、私はこの時計を手放すことはないでしょう。
最近はメタルブレスの時計をドレススタイルには合わせないのでめっきり出番が減りましたが、夏になればまた出番も増えると思います。
それにしてもこの時計がいくらまで値上がりするのか・・・
手放すつもりはないですが、一年に一回くらいはチェックしようと思います(笑)。
ちなみに、1988年の日本ロレックスのカタログを持っています。
エクスプローラー1 ¥310,000-
サブマリーナ(デート無し)¥300,000-
デイトナ ¥410,000-
もちろん消費税は無し。
33年前の値段なので、物価の違いはあれどもはや笑うしかありません。
1988年の大卒初任給の平均が¥153,100-だったので、 初任給の2.7倍で正規品のデイトナが買えた時代。
昭和は夢のあるいい時代でした。
それにしても時計は本当に高くなってしまいました。
私が所有しているロレックスはGMT MASTERとエクスプローラーⅡの二本。
大事にします・・・(苦笑)
シアサッカーのスーツ
予約でほぼ完売してほとんど店頭に並ばなかったTITO ALLEGRETTOのブラウンのシアサッカースーツ。
先日やっと購入することができました。
この生地、展示会で見たときにひと目でささりました。
ブラウンの濃淡で織られたシアサッカーは色もいいですが、ハリとコシがある素材感も私の好み。
リネンもそうですが、皺が出る生地は着こんでいった時にどんな皺が出るのか予想して選ばなくてはなりません。
ペラペラでフニャフニャなシアサッカーは着こんでいくと安っぽく見えるので、生地選びは重要です。
フロントダーツが裾まで抜けているのはナポリのサルトリアの特徴的なディティール。
イタリアには数多くのスーツブランドがありますが、このディティールを既製服で取り入れているブランドはほとんどありません。
こう言った濃いディティールも気に入っているポイントです。
裏地の付け方もサルトリアのジャケットに見られる仕様です。
既製服の場合、普通は表地を見返しに使う大身返しや、裾まで裏地を使う半裏の仕様がほとんどで、こんな手間のかかる仕様を取り入れるブランドはほとんどありません。
ちなみに、以前BEAMSのオリジナルのジャケットに取り入れていたことがありました。
パンツ2アウトプリーツのサイドアジャスター。
イタリアンクラシックが全盛だった90年代後半や2000年代前半頃であれば、ナポリのスーツでサイドアジャスターなどあり得ないディティールでした。
今はそのようなことはなく、近年は若い世代(若いと言っても30代から40代ですが)を中心に様々な国のテイストを取り入れて自分のスタイルを確立しようという流れが強くなっているので、昔ながらのナポリのステレオタイプに縛られるのもちょっと古臭いかなと個人的には思っています。
自分がここ数年DALCUOREでオーダーしたスーツは、上着はリアルナポリテイストですがパンツは2プリーツのサイドアジャスターにしました。
DALCUOREも自分が作りたいと思った時には既にサイドアジャスターのパンツを作っていたので、流れをよくわかっていたのだと思います。
ちなみに、ジャケットは何も言わなくてもゴージの傾斜が強いモデルになっていました。
サルトリアのテイストはトレンドとは無縁と思っている方も多いと思いますが、細身のパンツが流行っていた頃はナポリのサルトリアもノープリーツのパンツを普通に作っていましたし、細身のラペルが流行ればそれにも対応していました。
とかくナポリというキーワードが出てくると頭でっかちになりがちですが、それに縛られることはないと自分は考えます。
もちろん、なんでもありではなく ”ベースにあるものをきちっと理解したうえで” ということは言うまでもありません。
コーディネートは時期的にタイドアップよりもノータイが多くなりそうです。
やはりマローネ エ アズーロ(ブラウン&ネイビー)が基本になるかなと思います。
ワンピースカラーやリネンのシャツ、ポロシャツなど、ネイビー系のインナーはなんでも合います。
自分はネイビー系のシャツやポロはたくさん持っているので買い足す必要はありません。
むしろ色合わせがワンパターンになるのが危険です(笑)。
シャンブレーやデニムもブラウンのシアサッカーにはよく合います。
カジュアルなスーツにウエスタンシャツはよくするコーディネートですが、インディゴ系の生地であれば襟型は問わずよく合うと思います。
デニムやシャンブレーのシャツはたくさん持っているので、これもコーディネートに困ることはなさそうです。
ネイビーやインディゴ系のカラー以外ではこのあたりのカラーがよく合いそうです。
ベージュやイエロー、オレンジ、ピンクなど、どの色もブラウンのシアサッカーにはよく合います。
これからの季節であれば、リネンのシャツやショートスリーブのポロを合わせたい気分です。
もちろん、クルーネックのTシャツやニットも合いますが、なんとなく襟付きの方がオジサンにとってはしっくりくるんです・・・
靴はこのあたりがいいと思います。
ビットローファー、ローファー、ベルジャンシューズ、キャンバスのスリッポン。
足元はなるべく軽快に見えるものを合わせたい気分です。
スリッポンの定番であるタッセルが入っていませんが、なんとなくこのスーツに合わせるには堅いかなというのが私の感覚なんです。
このスーツ、シーズン前から私のおススメとして紹介していました。
たくさんご予約を頂き入荷時は店頭に並ばなかったのですが、その後少しキャンセルが出て数着だけ店頭に出ています。
今の在庫は46と48が一着ずつの計2着。
ご興味のある方は是非最寄りの店舗にお問い合わせください。
私のおススメのスーツが10数着は少ないですよね・・・
皆さんにおススメしても全国で10数人のお客様にしか買っていただけなく、キャンセル待ちがたくさん入るのは申し訳なく思っています。
改善します・・・
英国のネクタイブランドJOHN COMFORTのオーダー会を原宿のBEAMS Fで開催しています。
久しぶりのネクタイのオーダー会。
このご時世にもかかわらず、先週末は毎日数十本のオーダーを頂きました。
ありがとうございます。
今ではもう手に入らない貴重なマダープリントの生地もご用意しています。
6月6日(水)まで開催しています。
オーダーするかどうかわからないけど見てみたいという方も大歓迎です。
ご興味のある方は是非BEAMS Fで生地をご覧いただければと思います。
2021秋冬 ラインナップ ミーティング
先週2021年秋冬のラインナップ説明会が行われました。
ラインナップ説明会は次シーズンの展開商品を全店舗に説明する大切な会です。
ディレクター、バイヤー陣にとっては半年に一度の大仕事。
二日間に渡って行われるラインアップ説明会のスタートは、私による来シーズンの傾向についての解説。
約1時間かけて次シーズンの流れを説明していきます。
これがベースとなって最終的にいわゆる中村ノートができるので、このラインナップ説明会が一番最初に次シーズンの流れを話すタイミングになります。
昨年からコロナ禍でリモートでの説明なので、聞いている人たちの反応が見えないのがネックです。
顔が見える時は参加者の表情を見れば理解しているかどうかわかるものなんです。
続いて一日目はBEAMS Fの説明会。
西口がアイテムを説明していきます。
今回はプレスの小林がフォローに入りましたが、時間がないのであまり喋らなくてもいいと言われたようで、小林的には不完全燃焼だったかも・・・(笑)。
リモートになってからラインナップ説明会の命題が熱量を伝えること。
確かに商品を実際に見たり触れたりできないので、熱量を伝えるには限られた時間で喋りまくるしかありません。
当日説明したBEAMS Fのアイテムの一部を少しだけお見せします。
色々なウンチクやエピソードもありますが、ちょっと長くなるので今回は画像だけ。
気になるアイテムがありましたら最寄りの店舗にお問い合わせください。
全て説明が終わった後にネクタイのおススメを聞かれたので数本だけ見せました。
小林の無茶ぶりでしたが準備していなかったので、すぐに見せられるものを何本かピックアップして見せました。
一般的にはコロナ禍でドレス系のアイテムが弱く注目度が低くなっていると言われていますが、BEAMSのお客様やスタッフは変わらずドレスアイテムに対しての注目度は高いです。
なので、スタッフもいち早くおススメのネクタイを知りたいということなんです。
私のおススメのネクタイは、また別の機会にこのブログでご紹介します。
二日目はBRILLA。
無藤のフォローはBEAMS二子玉川のスタッフ小林が入りました。
オムニスタイルコンサルタントの小林はYoutubeもやっていますのでご覧ください。
この日のトップバッターは、ここ数シーズン恒例となっているAUBERGEのデザイナー小林さんによる商品説明。
AUBERGE チャンネル並みの熱く濃い商品説明。
これだけ熱く濃いウンチク満載の商品説明を聞くと、お客様におススメしないわけにはいかなくなります(笑)。
小林さんの楽しそうに話す様子も毎回印象的です。
ちなみに、一番下に写っているコーデュロイのファイブポケットは私がお願いして別注したもの。
詳細はまたこのブログでご紹介します。
最後にずっと温めてきた企画があったので、来年の春夏の別注もお願いしました。
小林さんの熱いトークの後に喋る無籐も大変です(笑)。
BRILLAのモデルは私の部署のEC担当の白木。
イケメンです。
自分では気づいていなかったのですが、ウチの部署はイケメンぞろいです(笑)。
スロースターター?の無籐のテンションも徐々に上がり、最後はいい調子で喋っていました。
無藤は酒が入ると活舌が良くなり面白いジョークも飛び出すので、ラインナップの前にお茶の中に酒を入れておこうかと思ったことが何回もあります(笑)。
私がオーダーした別注品の紹介やスタッフの質問に対して答える時間もあります。
企画の意図や細かい別注ポイント、コーディネートの仕方など、AUBERGEの小林さん並みに熱く説明しました。
自分はやはり聞いているより話している方が楽です(笑)。
チャットでコメントを入れられるので、両ディレクターの説明と同時進行で補足事項を書き込んでいきます。
急に思い立ってやってみたのですが、好評だったので次回も継続しようと思います。
今までは私が話に割って入っていましたが、この方が進行がスムーズです。
もともとデジタル音痴の私ですが、こんなことを思いついてすぐにやれるようになりました(笑)。
こんな感じで二日間にわたるラインナップ説明会も無事終了しました。
コロナ禍でリモートワークが多くなり、ドレスよりカジュアル傾向が一般的には強くなってきてはいますが、BEAMSは偏ることなくドレスもカジュアルもバランスよく皆さんのご期待に応えられるようなバリエーションになっています。
”ジャケットやスーツが売れないからセットアップ的なモノを増やそう” みたいな流れが業界的に強くなっているようですが、それじゃー寂しいですからね。
どこでも売っているようなものばかりになったらお客様もつまらないと思います。
そんな偉そうなことが言えるのも皆さんに買っていただけるからこそ。
2021年秋冬もBEAMSをよろしくお願いします。
このラインナップ説明会をスタートに、これから秋冬に向かい皆さんにラインナップをお伝えしていきます。
来月くらいから少しづつ皆さんお伝えできると思います。
とは言っても気になるという方も多いはず・・・
と言うことで、最後にチラッと少しだけ私のおススメをお見せします。
お問い合わせは最寄りの店舗までお願いします。
ご予約は6月以降からスタートします。
よろしくお願いいたします。
ラインナップ説明会について書いたスタッフのブログです。
こちらも是非ご覧ください。
DOPPIAA
シーズン前から欲しかったジャケットが先日入荷してやっと購入することができました。
以前から色々なところで紹介しているこの二着のジャケット。
今回は少し深堀してみたいと思います。
DOPPIAAの4ボタンのパイルのブレザー
パイルのダブルのジャケット自体は過去に何度も展開しているので珍しくはないですが、このパイルは毛足が短く生地も少し薄いので、パイルのジャケットにありがちな重たい印象がありません。
ポケットはイタリアのブランドには珍しいパッチ&フラップポケット。
我々アメトラ世代にとっては馴染みのあるディティールですが、イタリアンクラシック世代の人たちにとってはあまり馴染みのないディティールだと思います。
自分のバイイング歴の中でこのディティールを取り入れていたのは、10数年前にBOGLILIで展開していたHAMPTONというモデル。
自分も当時気に入ってよく着ていました。
今もあるのかな・・・
ちょっと興味あります。
ベントはサイドベント。
我々世代や先輩方は”パッチ&フラップならサイドベントはないだろう” と言う方が大半だと思います。
セオリーを重視すれば、いわゆる邪道と言う言葉で片付けられてしまう組み合わせですね。
確かに、自分もこのシルエットとディティールならブリティッシュアメリカン的な少し長めのセンターベントがイメージですが、おそらくデザイナーはそれを理解した上で敢てサイドベントにしていると思うので、自分もむしろこの方が個性があっていいかなと思います。
基本を理解したうえで崩すというのは、まさにこう言うことだと思います。
ボタンは少し変わっていて皿のような形のメタルボタンです。
加工の雰囲気から見ても、おそらくヴィンテージのメタルボタンを模して作ったものだと思います。
こういうところも行き過ぎない個性があって気に入っています。
コーディネートはこんな感じです。
まだ一度しか着ていないのでカジュアルコーディネートしかないですが、ボーダーのTシャツにミリタリーパンツ、ホワイトバックスというコーディネート。
4ボタンで素材もパイルなので最初からカジュアルに着ようと思っていました。
これからの季節は綺麗な色のポロやリネンのシャツもいいかなと思っています。
コーディネートはまたインスタグラムにアップしますのでチェックしてください。
これで春夏モノのダブルのブレザーは4着になりました。
シングルも4着持っているので春夏のブレザーだけで8着持っていることになります。
素材もディティールも少しずつ違うので8着持っていても持て余すことがなく、長いものはもう10年近く着ています。
シンプルコーデをモットーとしている私にとっては、メタルボタンがある意味いいアクセントになるので、普通のネイビージャケットよりも金ボタンのブレザーの方が使えます。
普通のネイビージャケットは定番ですが、お洒落に着るということを考えるとなかなか難しいというのが正直なところです。
グレーのストライプのシアサッカーでこれだけハッキリしたものは珍しいです。
コレクションの中にはブルーもあったのですが迷わずこのグレーを選びました。
ポケットはパイルのブレザーと同じくパッチ&フラップです。
シアサッカーになるとよりアメリカンな雰囲気が強く感じます。
ベントもパイルのブレザーと同じサイドベント。
つまり、4ボタンのブレザーと同じモデルのシングルと言うことになります。
実はパンツも予約していたのですが、穿いてみたら自分には少し太すぎたのでキャンセルしました。
スーツでも着ようと思っていたのですが今回はジャケットとして着ます。
コーディネートのイメージはこんな感じです。
リアルアイビー世代の私にとってシアサッカーのジャケットにニットタイはハズせません。
なので、合わせるネクタイは初めからブラックのニットタイと決めていました。
シャツはボタンダウンではなくタブカラー。
ボタンダウンは堅すぎるんです・・・
パンツはミディアムグレーのウールのサイドアジャスター。
これはブリティッシュのイメージです。
靴はSEBAGOの黒のビーフロールローファーです。
これは完全にアイビーのイメージです。
イメージは60年代のアイビーですが、アイテムは完全にミックスなのでアップデートされたアイビースタイルという感じでしょうか。
基本を理解した上で敢えて色々なテイストを入れたミックスコーディネートです。
DOPPIAAのコレクションはなんとなくアメリカの匂いがします。
このブランドのディレクションをしているALAIN FRACASSI(アラン フラカッシ)の家は、イタリアで初めてラルフローレンをバイイングしたブレーシア名店ADORIANO SON'S(アドリアーノ&サンズ)。
そのアドリアーノ&サンズのオーナーだった彼の父親 ADORIANO FRANCASSI(アドリアーノ フランカッシ)は、イタリアを代表するウェルドレッサーで彼自身イタリアンスタイルにアメリカ的なテイストを取り入れるスタイリングがとてもうまい人です。
そんな環境で育ったこともあり、彼の作る服もなんとなくアメリカの匂いがするんです。
そして、アランと共にこのブランドをプロデュースしているALBERT CARRERAS(アルバート カレーラス)の父親は、
そして、アランと共にこのブランドをプロデュースしているALBERT CARRERAS(アルバート カレーラス)の父親は、
世界3大テノールとして有名なJOSE CARRERAS(ホセ カレーラス)。
こんなブランドプロフィールを見るだけでなんとなく凄いブランドのような感じがします(笑)。
私がこのジャケットをバイイングしたのもイタリアブランドでありながらアメリカの匂いが感じられるところ。
コテコテのイタリアンではなく、勘違いのアメリカンでもない、イタリアのブランドは意外とそういうブランドが少ないんです。
ということで、この二つのジャケットは今シーズン私のおススメのジャケットですが、入荷前から予約で完売状態でした。
ここに来てキャンセルも出たのでサイズによっては店頭在庫が数着だけあります。
ご興味のある方は最寄りの店舗にお問い合わせください。
ちなみに、サイズは小さめなのでワンサイズアップをおススメします。
私は普段サイズは44ですがDOPPIAAは46を購入しました。
それにしてもオーダー数が少なすぎました。
私のおススメなのに20着はないですよね・・・
申し訳ありません。
ホセ カレーラスと言えば自分はこの動画が好きです。
美空ひばりとの共演が見たかったですね。
CARGO PANTS
昨年から一本欲しいと思っていたカーゴパンツ。
色々試してみましたが、シルエットが太かったり細かったり、股上が深すぎたり、ディティールや色がラギッドすぎたり・・・
なかなか自分の体型とテイストにフィットするものがなく、何本も穿き比べた結果このパンツが一番シルエットと色が気に入り先日購入しました。
先シーズンから展開しているNUMBER Mのカーゴパンツです。
太くも細くもなく適度に余裕があり、ヒップから裾にかけてのラインが綺麗なカーゴパンツです。
数年前なら美脚カーゴと言われるのでしょうか・・・
色もあまり濃くなくイメージどおり。
ミリタリーグリーンと言っても様々なトーンがあるので、それを間違えると意外とコーディネートが難しくなります。
私がカーゴパンツを選ぶ時のポイントはカーゴポケットの位置と大きさ。
一般的にインポートブランドのカーゴポケットは低い位置につけられています。
膝下が長い欧米人であればそのバランスでもいいのですが、我々が穿くと膝のポイントが下がって見えるので足が短く見えてしまいます。
脚の短い自分には致命的です(苦笑)。
以前スリムなカーゴパンツが流行った時も色々なブランドにポケットの位置を変えるように指示して直させました。
こういう細かいところはイタリアのパンツブランドが結構気づかないポイントなんです。
そして、ポケットの大きさも重要。
パンツのシルエットに対してポケットが大きいと、実際に穿いてみると太腿の位置が全部ポケットで覆われてシルエットがぼやけるのと、さらにフラップポケットが大きいとワタリからはみ出して見えて、シルエットを重視したタイプのカーゴパンツとしては致命的です。
ほとんどのブランドがサイズによってポケットの大きさは変えないので、特に私のように44くらいのサイズだとシルエットも細くなり、パンツの太さとポケットの大きさのバランスが悪くなるケースが多いのです。
太いラギッドなカーゴパンツであればあまり気にしなくてもいいポイントですが、綺麗に穿きたい自分にとっては重要なポイントです
その点もこのパンツはクリアーしています。
と言いますか、クリアーするように別注しました(笑)。
ウェスマンの後ろ部分がゴムないなっているのもNUMBER Mの特徴。
皆さんもテレビCMでよくご覧になる、ある医療品メーカーのサポーターをパンツ用に改良して使用しています。
ドローコードが無くてもとてもフィット感が良く、ベルトなしでも穿けます。
もともとウィメンズのパンツで好評だった仕様をメンズで採用しました。
そして、このカーゴパンツ、MEN’S EX 6月号の連載 ”中村ベーシック”でも4つボタンのブレザーとコーディネートしています。
4つボタンのブレザーもすでに購入済み。
ジャケットはDOPPIAAのパイルのブレザー。
RIVIERAのスリッポンも似た柄のボーダーのTシャツも持っているので、すぐにこのコーディネートができます(笑)。
自分が組んだコーディネートなので自分が着れなければ意味がありません。
80年代のフレンチアイビーのイメージでアップデートさせたコーディネートです。
当時のリアルなコーディネートはセントジェームスのボーダーと古着や放出品のカーゴパンツ、靴はオールデン(Vチップやローファー)、ウオークオーバー(ホワイトバックス、ダーティーバックス)、ウェストンやジャンバディーのローファーという感じでした。
いまそのようなコーディネートをしてもおかしくはないのですが、当時のリアルなスタイルを知る自分にとっては、やはりコスプレっぽく感じてしまうのと、なんとなく古臭く感じてしまうんです。
少し話がそれましたが、要は大人が無理なく綺麗に穿けるシルエットやディティールを突き詰めた都会的なカーゴパンツを別注したということです。
ミリタリーテイストは好きだけどラギッドなテイストは苦手でカーゴパンツを穿くことをためらっていた方には特におすすめしたいパンツです。
ミリタリーパンツの流れはまだ続きます。
いま製作中の2021秋冬の中村ノートの中にも継続した傾向として入っています。
すぐに穿けなくなるようなものではありません。
ご心配なく。
EBERHARD
このブログやメディアで今まで何度か私の愛用の時計として紹介されたEBERAHRDのTRAVELSETORO。
このトラベルセトロは、"20世紀最高のスタイル アイコン”と言われたジャンニ アニエッリが愛用していたことで有名になったモデル。
そのエピソードは1996年に当時ユヴェントスのオーナーでもあったジャンニ アニエッリが、このトラベルセトロをシャツのカフスの上から巻き、観戦している姿がVOGUEの表紙になったことで注目され、それがきっかけでその後のビッグフェイスの時計のブームが起こったと言われています。
ちなみに、この話は有名な話ですが、ネットで検索してもその画像は出てこないので、私もリアルな画像は一度も見たことがありません。
ただ、ジャンニ アニエッリがエベラールのアンティークのコレクターだったことは有名な話なので、彼がどのようなモデルを所有していたのかとても興味があります。
そんな予備知識もありつつ、90年代後半から盛り上がり始めたイタリアンクラシックブームの頃にイタリアでのエベラールの人気の高さを実感した私は、BEAMSでも展開したいと思い、2003年から展開を始め2008年にこのトラベルセトロを購入しました。
その後BEAMSで様々なモデルを展開しましたが、日本ではマイナーな存在であったにもかかわらず、スタッフや顧客様の間で盛り上がり、毎年好調なセールスを続けていました。
5~6年前にエベラールの取り扱いはなくなりましたが、数か月前に以前から欲しかったモデルが見つかり購入しました。
EBERAHARD CHAMPION V CHRONOGRAPH 31044
CHANNEL KOTAROでも少し触れていますが、90年代に人気だったCHAMPIONの後継モデルです。
90年代前半頃、私はBEAMS Fのショップマネージャーでしたが、顧客様の中には時計好きの方がたくさんいらっしゃり、エベラールのクロノグラフを愛用されている方も多かったので、90年代前半ころには既にエベラールの存在は知っていました。
当時洋服屋ではSHIPSさんがエベラールを扱っていたので、シップスさんでエベラールを買った業界人も多く、最近でも90年代のチャンピオンを着けているファッション業界人をチラホラ見かけます。
当時SHIPSさんに在籍していたOBの方に何故エベラールだったのかと聞くと、答えはイタリアで流行っていたから。
エベラールは1930年代にイタリア海軍の将校用のクロノグラフを供給していたという歴史的背景もあり、昔から根強い人気がありました。
イタリアで一番人気がある時計はROLEXですが、その次はパテックフィリップやオーデマピゲなどのラグジュアリーブランドを除けばエベラールかもしれません。
それだけ昔からイタリアでは高い知名度と人気があるブランドです。
それだけ昔からイタリアでは高い知名度と人気があるブランドです。
全生産量の70%をイタリアで販売していることからも、人気の高さがうかがえます。
実は10年くらい前に90年代のエベラールのチャンピオンが欲しくてイタリア人に探してもらったことがあります。
しかし、程度がいいものはイタリアでも30万円していたので簡単に買える値段ではありませんでした。
ちなみに、最近その90年代のチャンピオンをネットで探すとたまに見つかります。
すでにSOLD OUTになっていますが、15万円くらいの値段で出ていることが多いです。
人気のあるイタリアで買うより日本で買う方が安いということですね。
縁があれば手に入れておきたい一本です。
今回購入したチャンピオンも以前BEAMSで展開していました。
同時に展開していたTAZIO NUVOLARI GRANDPRIX
これと悩んでいるうちに取り扱いがなくなり、購入するタイミングを逃しました。
そして、今回たまたま見つかったチャンピオンVは、楽天でなんと¥100,980-で買えました。
実は、ネットで中古の時計を買うのは初めての経験。
外装仕上げ済みのAランクでムーブメントも点検済みで1年間の保証付き、ギャランティーや箱はないですが、自分はリセールを考えて時計は買わないので全く問題ありません。
エベラールが日本で知名度がないとはいえ、定価で40万円以上するチャンピオンのAランクの中古が10万円で買えるというのはイタリア人もビックリだと思います。
と言うわけで、購入以来度々インスタにも登場していますが、かなり気に入って愛用しています。
人とほとんどカブらないというのもいいですね。
エベラールの中古は一時期に比べるとタマが少なくなりました。
それでも今回のチャンピオンVのように掘り出し物が見つかることも多いです。
日本の代理店がなくなったようで、新品はこれから日本に入って来るのかどうか・・・
これだけイタリアのファッションが日本で人気なのに、イタリアで誰もが知っている人気の時計ブランドがマイナーな存在と言うのもなんとなく不思議な感じがします。
そして、もし次にエベラールを買うならこれかなと思っています。
SCAFOGRAF GMT
ブルー文字盤、ブルーベゼル、ブルーストラップ、文字盤にオレンジのGMTの文字。
これも刺さります。
クロノグラフのイメージの強いエベラールのダイバーやGMTというのが刺さります。
完全に天邪鬼です(笑)。
それにしても、ファッション業界はちょっとしたアンティーク時計ブームですが、自分は完全に真逆行っています(笑)。
エベラール以外も欲しい時計が何個かあるのですが、それもアンティークではなく20年くらい前の時計。
おそらく誰もノーマークなブランドのドレスウオッチです。
出物が見つかるまでじっくり探そうかなと思っています。
最近時計熱が再燃しています。
でも世の中のトレンドとはちょっと方向性が違うのかなと思っています。
値段やブランドバリューやウンチクではなく自分が好きなものが一番。
それが私の時計選びの基本です。
アメリカン トラディショナル
2021春夏のトレンド解説動画でもお話ししていますが、今シーズンはアメリカン トラディショナ(通称アメトラ)の流れがあります。
この流れは3年くらい前から見られるものですが、昨年くらいからその流れが強まってきた感があります。
そのような流れもあり、以前ご紹介したSEBAGOに続きアメトラ的なアイテムを2点購入しましたので、今回はその二つのアイテムをご紹介したいと思います。
AUBERGEのピケのファイブポケット
初回入荷分がすぐに完売してしまい、やっと追加分が入荷し先日購入しました。
シーズン前から自分がおススメしていたモノなので、多くのお客様にご購入いただけるのはとても嬉しいことです。
ありがとうございます。
自分にとってホワイトジーンズと言えばピュアホワイトではなくオフホワイトなんです。
80年代にビームスのスタッフのマストアイテムだった、リーバイスの519のピケやリーバイスの505のカツラギもオフホワイトでした。
ちなみに、私が初めて買ったホワイトジーンズもオフホワイトでした。
1975年 中学1年生の夏に撮ったものです。
マドラスチェックのボタンダウンにオフホワイトのファイブポケット。
まだ70年代だったので、小学生の頃はベルボトムのジーンズを穿いていました。
なので、IVYデビュー間もない頃の写真です。
これはBEAMSに入社して間もない1986年か87年くらいの写真。
リーバイスの505のオフホワイトのカツラギを穿いています。
この505のカツラギは519のピケと並びBEAMSのスタッフのマストアイテムでした。
ちなみに、シャツはIKE BEHAR、靴はALDENのローファーです。
これは1989年に初めてヨーロッパに出張に行った時に撮ったもの。
この時も505のオフホワイトのカツラギを穿いています。
ジャケットはBEAMS Fのオリジナルのギンガムチェック、ポロシャツはフレンチラコステです。
我ながら30年経っても着ているもののテイストがあまり変わっていません(苦笑)。
このように、自分にとって12歳で初めてホワイトジーンズを穿いて以来、ホワイトのファイブポケットと言えばオフホワイトだったのです。
そして、90年代以降はオフホワイトのファイブポケットは徐々に少なくなり、2000年代に入りイタリアブランドの流れが来ると、ほとんど見かけることはなくなりました。
ここ数年オフホワイトのファイブポケットがまた欲しいなと思っていたので、本当にグッドタイミングでした。
シルエットは少し細身で505に近い感じでしょうか。
股上が深めで穿きやすいです。
同じモデルのブルーデニム(フィル メンプ)と比べると少し小さめなので、ワンサイズアップがおススメです。
ちなみに、私はイタリアサイズで44を穿いていますが、このパンツは40がジャストフィットです。
今回はかなり数量を増やしてオーダーしましたが、たくさんご予約をいただいたのでサイズによってはすでに在庫が少なくなってきています。
ご興味のある方は、お早めに最寄りの店舗にお問い合わせいただければと思います。
私のおススメの1本です。
前回のブログでご紹介したSEBAGOに続き、またビーフロールのローファーを購入しました。
今回はBASSのオイルドレザーのビーフロールローファーです。
オイルドレザーのローファーも80年代中ごろから90年代前半頃によく履いていました。
当時履いていたのはCOLE HAAN(コールハーン)のもの。
80年代中頃からビットローファーに始まり、カヌーモック、オイルドレザーのローファーと、コールハーンが次々にヒットアイテムを生み出していました。
自分もその3つは全部買いました(笑)。
中でもオイルドレザーのローファーは一番長く、90年代前半頃まで履いていました。
ベーシック好きの私にとっては結局ローファーが一番息が長かったということですね。
当時のコーディネートを私が持っているアーカイブアイテムと今回購入したBASSのローファーで再現してみました。
マドラスチェックのボタンダウンに2インプリーツのストレートのチノパン、レザーのメッシュベルト、そして足元はオイルドレザーのローファー。
当時の典型的なアメカジスタイルです。
シャツは90年代前半に購入したIKE BEHARのマドラスBD
ベルトは80年代後半に購入したWHITEHOUSECOXのメッシュベルト
アメカジ通の方ならお気づきだと思いますが、この3点は全て当時ラルフローレンの製品を生産していたファクトリーブランド。
つまり、ラルフローレンを着なくともラルフローレン的な着こなしになっていたということですね。
ですが、まんま同じコーディネートはおススメしません。
なぜならば、古臭くてまったくオシャレに見えないから。
トラッドな装いもアップデートしないとただ古臭いコーディネートになってしまうということです。
実は、一番欲しかったのがコレなんです。
4年前までインターナショナルギャラリーで定番として展開していたALLEN EDMONDSの”KENWOOD”。
少量オーダーだったので、欲しいと思いながら毎年買いそびれていたら生産中止になってしまいました。
インポーターさんに確認したところ、ハンドソーンをできる職人さんが引退され生産ができなくなったとのこと、アメリカ製の銘品がまたひとつなくなってしまったことは残念ですが、作れなくなってしまったのは仕方ないので、テイストの近いBASSを購入したということなんです。
インポーターさんが同じというのもなにかの縁かなと思っています。
今回購入したこの2点は私にとって懐かしいアメトラ的なアイテムですが、もちろんリアルアメトラ風には合わせません。
今の流れはアメトラ風のテイストをコーディネートに取り入れることなので、あくまでも今の時代感でコーディネートすることが大事です。
コーディネートは後日インスタでアップしますので、ご覧いただければと思います。
ちなみに、先日インスタにアップしたこのコーディネートもアメトラを取り入れたコーディネート。
イタリア的なストライプジャケットにウェスタンシャツ、2プリーツのチノパンにホワイトバックス。
ジャケット以外はアメリカンテイストです。
持っているものにトレンドの要素を少しだけ取り入れシンプルにコーディネートする。
それが中村ベーシックです。
YouTube Channel CHANNEL KOTARO更新しました。

前回に続きファッションと時計の濃いお話です。
かなりマニアックな話もありますが、是非ご覧ください。
昨年の9月にこのブログやインスタライブで紹介して以来、入荷するたびに完売し欠品が続いていたCROOTSのブライドルレザーのトートバッグが再入荷しました。
今回もたくさんご予約をいただきましたが、オーダー数を少し増やしましたので、オンラインと店舗分の在庫が少しだけあります。
ご興味のある方は最寄りの店舗にお問い合わせください。
初回分があっという間に完売したGUYROVERのミリタリーシャツ。
先日追加分が入荷しましたが、ご予約分でほぼ完売・・・
ありがとうございます。
急遽再度追加オーダーしました。
次回の入荷は5月末予定です。
私が予約したGREENも回って来ませんでした。
再度予約します。