このシリーズは編集者時代に撮影させていただいた写真とエピソードを、ほぼ僕自身の備忘のために紹介させていただいています。
これまで、
① 山口瞳さん (1926～1995) ←クリック！！
② 庄野潤三さん (1921～2009) ←クリック！！
③ 宇野千代さん （1887～1996） ←クリック！！
④ 淀川長治さん （1909～1998) ←クリック！！
⑤ 梅原 猛さん （1925～2019) ←クリック！！
⑥ 新藤兼人さん （1912～2012) ←クリック！！
⑦ 小沢昭一さん (1929～2012) ←クリック！！
⑧ 田辺聖子さん (1928～2019) ←クリック！！
⑨ ナンシー関さん (1962～2002) ←クリック！！
⓾ 佐野洋子さん (1938～2010) ←クリック！！
⑪ 永六輔さん (1933～2016) ←クリック！！
⑫ 内海好江さん(1936～1997) ←クリック！！
⑬ 水木しげるさん(1922～2015) ←クリック！！
⑭ 杉浦日向子さん(1958～2005) ←クリック！！
⑮ 半藤一利さん(1930～2021) ←クリック！！
の皆さんの写真とエピソードをご紹介してきました。
今回ご紹介するシリーズ第16弾は作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(1922～2021)さんです。
1992年秋、瀬戸内寂聴先生の「谷崎潤一郎文学賞」授賞式にて撮影させていただきました。
編集していた「S」誌で、受賞記念近況エッセイご執筆とグラビア写真撮影を依頼していて、瀬戸内先生とは「授賞式会場にて撮影させていただく」というアポでした。
パーティー会場にてご挨拶の後、写真を撮ろうと思ってついて回っても当時の瀬戸内先生はとてもお転婆で、活発に会場の中をご挨拶に駆け回っていて僕の腕では撮れませんでした。
そんな猛スピードの瀬戸内先生がやっと立ち止まってくれたのが宇野千代先生のテーブル。そこですかさず撮らせていただきました。当時、宇野先生95歳、瀬戸内先生70歳。
瀬戸内先生を追いかけていたのは僕だけではありません。会場を走り回る先生を大きな一眼レフを首から下げた男たちの集団が追い回してました。中には複数のカメラを下げたものや脚立を抱えた者もいました。先生が立ち止まったら男たちはそれぞれに「目線くださーい」アピール。押しの弱い僕はとうとう宇野先生の視線はいただけませんでした。瀬戸内先生もちょっと微妙かなぁ。
その翌々年、太田治子先生と対談していただきました。テーマは「古典文学の愉しみ」。源氏物語と竹取物語を中心に。
太田先生を見る瀬戸内先生のまなざしがとてもやさしく温かかったのをよく覚えています。
対談会場は当時、瀬戸内先生の定宿だった某老舗ホテルの小会議室。その時、ボーイさんがケーキにフォークつけ忘れるというミスがあったのですが、瀬戸内先生は「スプーンで十分だわよ」と笑ってティースプーンでイチゴショートケーキをお召し上がりになりました。明るくお茶目でお優しい方でした。
【これまでの「昔日の一葉」 ---50音順---】
内海好江さん(1936～1997) ←クリック！！
宇野千代さん （1887～1996） ←クリック！！
梅原 猛さん （1925～2019) ←クリック！！
永六輔さん (1933～2016) ←クリック！！
小沢昭一さん (1929～2012) ←クリック！！
佐野洋子さん (1938～2010) ←クリック！！
庄野潤三さん (1921～2009) ←クリック！！
新藤兼人さん （1912～2012) ←クリック！！
杉浦日向子さん(1958～2005) ←クリック！！
田辺聖子さん (1928～2019) ←クリック！！
ナンシー関さん (1962～2002) ←クリック！！
半藤一利さん(1930～2021) ←クリック！！
水木しげるさん(1922～2015) ←クリック！！
山口瞳さん (1926～1995) ←クリック！！
淀川長治さん （1909～1998) ←クリック！！
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