関西では山際などの新興住宅の天井裏に侵入被害をおよぼすニホンテン(以下:テン)。アスワットではお客様からの防除依頼が一番多いシベリアイタチ(以下:イタチ)に今や猛スピードで迫る勢いで被害件数増加しています。

 

山際など新興嬢宅街の被害が増えるニホンテン
 

さてこのテン、都市の平野部に多く生息するイタチとは違い、低山から里山付近に生息しているため木登りが得意。なので侵入口もイタチにみられる建物の基礎周りではなく屋根上付近の隙間などから侵入する傾向があります。
 

今回は比較的多く見られるテン侵入口の事例をご紹介。

■ 今回の害獣再侵入事例

【被害場所】  兵庫県川西市 木造住宅2階建 築50年
【害獣の種類】 ニホンテン 食肉目イタチ科 学名:Martes melampus (日本固有種)

【関連法律】  鳥獣保護管理法
 【ご依頼内容】 10年来、時々中天井に小動物が侵入、走り回っていたが、すぐに居なくなっていたので放っておいた。今年は夏頃は頻繁に訪れたうえに、秋口には2頭が天井が落ないかと思うほど激しく走り回って怖くなったのでなんとかしなければと思いアスワットに依頼した。(弊社が調査に伺うまでかなりお待たせしたので相見積もりをお奨めし、他業者が来られて調査した結果、イタチだと言っていたそうですが・・・)

 

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まずは、お客様への聞き取り調査。 

 

① 必ず中天井(1階と2階の間の空間のこと)で走り回る足音がする。2階で足音は聞いたことがない。

② いつも走り回る時は、外側で「バタン!」という音が聞こえた後、西側の隅の方から足音が聞こえる。

③ 西側の和室天井板にシミのようなものがある。

 

さっそく、お客様が気にしておられた和室の天井板を見てみると、確かに大きくシミている。ただし、その場所の上には2階があるため雨漏りの可能性は少ないし、2階に水回りはないため漏水によるシミでもない。なので、動物の糞尿の可能性が高いと言えます。

 

ニホンテンの糞尿被害・天井板のシミ

 

次に、侵入害獣とシミの原因を特定をするために天井裏の調査です。幸い近くに点検口があったたためそこから中天井の状況を確認。

 

テンの屋根裏での溜め糞

 

シミのある場所を中天井から確認すると予想通り、動物のため糞場所になっていました。しかしシミの部分だけではなくその場所を中心として広範囲・大量に溜め糞ポイントになっており、その糞の「太さ」「ニオイ」「内容物」、それと被害場所の地域性を含め総合的に考えた結果、「ニホンテン」と判定しました。(本当はでお客様の調査ご依頼のお電話でのお話から「テンではないか?」と思っていました。)

 

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害獣の特定ができたら次は「テン」の侵入口特定のための建物外部調査開始。

 

「最初に建物の西側隅から足音が聞こえる」というお客様の証言をもとに西側の下屋根周辺を調査すると、たくさんの「テン」の形跡がのこっていて容易に侵入口を特定することができました。

 

まず、テンは西側にある、お隣の瓦棒下屋根からその境界にあるブロック塀へ飛び移り、その後、お客様宅の瓦棒屋根に着地。即座に瓦棒屋根の一段下にある波板屋根に飛び降りてそれぞれの屋根の間をくぐり抜け瓦棒屋根の軒先面戸板、一番端。面戸板が無い隙間から中天井に侵入しているようです。

 

ニホンテンの侵入経路①

 
何故、そのような侵入ルートの特定ができたのか。当てずっぽうで言っている訳ではありませんよ。実は警察が空き巣に入った泥棒の侵入ルートを特定するように私たちもその証拠(害獣の足跡や形跡)を追ってそれを根拠に侵入口を特定するのです。
 
では、今回の証拠を確認していきましょう。
 
お隣から飛び移ってくるという証拠は、お隣の壁面にある換気扇フードにテンの足跡が多数ついていること。おそらくお隣の瓦棒下屋根から飛び移って来る際、換気扇フードに一旦、足を着いてから飛び移るため、一定方向に足跡がついています。
 
換気扇フードにつくテンの形跡
 
次はブロック塀の上の溜め糞。おそらく一番初めの着地点はお隣との境界に建つブロック塀でしょう。テンの糞はイタチと違い内容物に果実などの種子が多く含まれることから容易にイタチとの判別ができますし、テンは野外おいては見渡しの良い平坦な目立つ場所にマーキング(溜め糞)をしていきます。
 
ニホンテンのマーキング
 
そしてブロック塀からお客様宅、瓦棒屋根へ飛び降り、その後一段下の波板屋根に降りて瓦棒屋根と波板屋根の間に侵入します。特に、ブロック塀から瓦棒屋根に飛び降りた際についた形跡が多数残っていることから判ります。(ブロック塀から飛び降りる高さがある程度あるためしっかりと形跡が残っています。)
 
ニホンテンの侵入経路②
 
そして、波板屋根を真っすぐ建物側へ走り抜け、軒先面戸板が無い一番右端の隙間より、中天井へテンが侵入しているというわけです。
 
ニホンテンの侵入口
 
侵入口付近の壁面には常にテンが出入りする時、足をかけるため黒く汚れた形跡が付着していることから間違えないと思われます。
 
テンの侵入口に黒く残る形跡
 
ついでに、テンが出て行く時のルートも特定してみましょう。
 
侵入口から出てきたテンは侵入してきた波板屋根を逆行。その後、瓦棒屋根に登り、建物方向に一直線に走り抜けます。
 
ニホンテンの侵入経路③
 
その証拠に、お客様宅の瓦棒屋根の上には建物方向にのみ走ち抜けた形跡の足跡が多数付着していることから推測しています。
 
屋根に残るニホンテンの足跡
 
で、瓦棒屋根の端から再び境界ブロク塀に飛び移ってブロック塀の上を走り抜け、山手方向に向かうというルートです。(アスワットが今まで経験した現場で調査した結果では、侵入してくるルートと出て行くルートは異なるケースが多いように思われます。)
 
ニホンテンの侵入経路④
 
瓦棒屋根からブロック塀へ飛び移る時についたテンの形跡もしっかり残っているのでまちがえありません!
 
飛び移った時に付着したテンの形跡
 
① 里山や山際に生息するニホンテンは木登りが得意なため屋根上からの侵入が多い。
② テンの侵入口を調査する場合は軒先面戸板が取れていないか確認することが大切。
③ イタチかテンのどちらか判別をする方法として、糞の内容物に種子が多く含まれている場合はテンである確率が高い。
④ 害獣のメイン侵入口調査は形跡を追跡して侵入口を見つけるというプロセスが大事。
 
害獣防除アドバイザー福永健司
 
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