皆さま、こんにちは!
今日は駅前に廃墟…ではなくて、
本来の役目を終えた建物が鎮座する駅の訪問記です。
建物は駅の真ん前という好立地にあるのですが、
1日の乗車客数が20人前後の駅じゃ
建物を上手に活用することは出来ないのでしょうかね?
予土線・十川(とおかわ)駅です。
十川駅は昭和49年に予土線が全線開通した際に、
延伸区間(江川崎駅-若井駅)内に開業した駅。
出入口は、四万十川に並行して伸びる国道381号線沿いにありましたよ。
昭和40年代に開通した国鉄線の特徴と言えば、
日本鉄道建設公団(鉄建公団)の手により高規格な道床で敷設されてること。
列車を高速運転させるために軌道が強化されてたり、
踏切事故を防ぐために線路が丘陵上に設けられたりするのですよね。
予土線の延伸区間の仕様もまさにそんな感じです。
そんな区間にある十川駅ですから、
ホームに入るには長い階段を上らなければなりませんの。
駅前に見える階段を上りまして…
階段はまだまだ続きますぜ☆
ふ~っ、やっと着いた。
ホームから国道&四万十川が流れている方向を眺めましたが、
結構高い位置にいるのがわかりますよね?
これだけの高さがあるホームに辿り着く階段ですから、
段数がこれだけ多くあるのは納得です。
バリアフリー化されていない点も、
鉄建公団が建設した無人駅あるあるでした。
※鉄建公団があった時代にバリアフリー新法はありませんでしたからね。
こちらは十川駅の島式ホーム…改め、
現在は片面が撤去されて単式ホーム化されてましたよ。
さ~てさて、冒頭に書いた「役目を終えた建物」の話です。
ホームに上がる階段の途中に2軒の建物があるのですよ。
一軒目は階段の左側にある駅便(駅の便所)。
そしてもう一軒が話のネタにした物件、
「十川観光物産センター」の看板が掲げられた建物でした。
建物の名前から想像するに、
かつては観光案内所やお土産屋さんが入居していたようです。
ところが中を覗くともぬけの殻状態でして…
こんな建物を見つけると存在意義が気になり出しちゃうのって、
自分だけじゃありませんよね?
そこで十川駅の歴史をチェックします。
以下はあくまでも個人的な憶測ですが…
十川駅は十川村の玄関口として昭和49年に設けられた駅でした。
その十川村の観光拠点として設けられたのが
この建物だったのではないでしょうか?
ところが肝心の十川村は平成18年に町村合併して消滅(四万十町に移行)。
翌年の平成19年には新たな観光拠点として
「道の駅 四万十とうわ」がオープンしてます。
そんな経緯から現在は無人状態になったのではないかと。
観光拠点として現役だった頃は
JRの切符も販売されてた(簡易委託駅)みたいですよ。
有人駅時代は駅スタンプが置かれていた模様。
スタンプは現在、駅から徒歩5分の場所にある
十和地域振興局で保管されてるようですが、
この距離でしたら2分ぐらいで着くのではないでしょうかね?
…などと駅前の空き家ばかりが気になった予土線の十川駅でした。
同じ字を書く津軽鉄道の十川駅(こちらは"とがわ"と読みます)
にも訪れてますので、こちらもぜひぜひチェックくださいませ。
【まったり駅探訪】津軽鉄道・十川駅に行ってきました。(平成23年7月23日)
↑(若井駅方面)
十川駅(平成28年10月13日)
↓(北宇和島駅方面)
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