皆さま、こんにちは!

 

今日はちょっとだけ変わった構造を持つ駅の訪問記です。

昨年の2月に訪れました

根室本線・西帯広(にしおびひろ)駅でした。

根室本線・西帯広駅

西帯広駅は明治40年に開設された伏古(ふしこ)駅が起源、

昭和29年に現在の駅舎に改称されたそうですよ。

パット見た感じはどこにでもありそうな駅に思えるのですが…

 

こちらはホームから見た全景ですけど、

よく見ると、外に出る出入口が見当たらないのですよね。

根室本線・西帯広駅

 

それでは、どこから構外に出られるかというと…

2本のホームを結ぶ跨線橋と駅の南北を結ぶ自由通路の間に

通路が見えますよね?

根室本線・西帯広駅

 

この部分です。

根室本線・西帯広駅

事実上、これが西帯広駅の出入り口。

自由通路のど真ん中に出入口があるユニークな構造の駅なのですよ。

 

えっ、言ってることがわかりずらい?

もうちょっとだけ理解しやすいよう補足しますね。

西帯広駅の顔とも言える駅舎ですけど…

 

実は構外に置かれた待合室で

ここを通らずとも直接ホームに進入することが出来るのです。

オマケみたいな存在かな?

根室本線・西帯広駅

 

こちらが自由通路の進入口で

ここを登ると先ほど挙げたホームの出入口に辿り着けますぜ☆

根室本線・西帯広駅

 

自由通路から、ちょいとだけ下がって跨線橋に降りると…

根室本線・西帯広駅

 

本来は駅舎に置かれるべきである自動券売機が

跨線橋の通路部分に置かれてました。

駅舎よりも大切な機能を備えたスペースです。

根室本線・西帯広駅

 

こちらは跨線橋と自由通路の接合部分。

通路(跨線橋)が三差路に分かれてるとか、珍しくありません?

根室本線・西帯広駅

 

跨線橋を降りるとホームに出ることが出来ました。

根室本線・西帯広駅

 

ではなぜ、西帯広駅はこんな複雑な通路を持つ駅になっちゃったのか?

根室本線・西帯広駅

西帯広駅は相対式&島式の2本のホームを持つ駅でしたが、

国鉄時代はこれらホームの両サイドに

日本甜菜製糖帯広製糖所に繋がる専用線と貨物側線が伸びており、

西帯広駅はそれら線路のど真ん中にある駅だったのです。

中でも、駅舎寄りに延びていた日本甜菜製糖の専用線は

十勝鉄道が運行・管理をしていた私有線。

ここにむやみに構内踏切を通すことが出来ず、

このような通路を造ったのではないでしょうかね?

 

日本甜菜製糖帯広工場は大正9年に操業を開始。

同年に帯広駅と製糖工場を結ぶ貨物専用線が開通しました。

これが西帯広駅の構内を抜けてたのです。

下は昭和52年に撮影された航空写真ですが、

駅舎とホームの間に線路(専用線)が伸びているのが

見えますでしょうか?

根室本線・西帯広駅

当時は駅舎は自由通路近くに設けられてた模様。

通路の複雑な構造、この向きからの方がかりやすいかも。

 

そして現在の様子です。

根室本線・西帯広駅

日本甜菜製糖の帯広製糖所は昭和52年に芽室製糖所に移管、

その後も専用線を延長して貨物輸送が続けられたようですけど、

平成24年に惜しくも廃止、線路は撤去されたみたいです。

 

ちなみにこちらは昭和52年に撮影された帯広製糖所の写真でした。

根室本線・西帯広駅

製品を輸送するための有蓋車の他、

工場の燃料を輸送するタンク車や、

凸に牽引された貨物列車も写ってました。

40年前の西帯広駅では

鉄道ファンにとっては夢のような光景が広がってたんだ…

見たかったなぁ。

 

駅舎りにいかにも古そうな廃ホームがありますけど、

国鉄時代は西帯広駅から帯広駅側にも専用線が伸びてましたので、

その当時に使われていた貨物ホームで間違いないでしょう。

根室本線・西帯広駅

 

「雪が無ければ西帯広駅をもっと観察できたのに…」

と思いながら西帯広駅をうろつく。

駅構内を「のぞき行為」してしまい、本当に申し訳ありませんでした。

根室本線・西帯広駅

 

チャリの持ち主たちは無事に帰宅出来たのか心配してみる。

 

最近は跨線橋を自由通路化した駅が全国各地に増えましたが、

国鉄時代は珍しい駅構造だったはず。

根室本線・西帯広駅

一般の方にはどうでもいいことかもしれませんが、

駅ファンはこんな構造に興奮しちゃうのですよ。

40年前は無理でも、せめて貨物列車が運行されていた

平成24年以前に訪れたかったです。

 

 

訪問駅リスト(JR線)

根室本線(新得駅‐釧路駅)

 

↑(滝川駅方面)

新得駅

十勝清水駅

羽帯駅(平成29年2月21日)

御影駅

芽室駅

大成駅(平成29年2月21日)

西帯広駅(平成29年2月21日)

柏林台駅(平成29年2月22日)

帯広駅

札内駅

稲士別駅(平成29年2月21日)

幕別駅

利別駅

池田駅

十弗駅(平成28年8月30日)

豊頃駅

新吉野駅

浦幌駅

上厚内駅(平成28年8月30日)

厚内駅(平成28年8月30日)

直別駅(平成28年8月30日)

尺別駅(平成28年8月30日)

音別駅

古瀬駅(平成28年8月30日)

白糠駅

西庶路駅

庶路駅

大楽毛駅

新大楽毛駅(平成28年8月30日)

新富士駅

釧路駅

↓(花咲線)

 

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