■ The Happy Time
ビビの家に新しいメイドのミニョネットが来た。ビビは彼女を大好きになった。しかし同級生のペギーとは喧嘩状態になった。
また叔父のデスモンドもミニョネットにアプローチした。しかしミニョネットはデスモンドを無視した。


製作年:1952、監督:Richard Fleischer、脚本:Earl Felton、原作:Samuel A. Taylor


はじめに

登場人物(キャスト)
 ロバート・ボナール(ボビー・ドリスコール) ビビ、主人公
 ジャック・ボナール(シャルル・ボワイエ) 父
 スーザン・ボナール(マーシャ・ハント) 母
 デスモンド・ボナール(ルイ・ジュールダン) 叔父
 祖父(マルセル・ダリオ)
 ミニョネット・チャップイス(リンダ・クリスチャン) 新入りメイド

 ルイ・ボナール(クルト・カズナー) 叔父、向かいの家
 フェリス・ボナール(ジャネット・ノーラン) ルイの妻
 娘(?)二人の娘

 ペギー・オハラ(マレーネ・キャメロン) 隣家の女の子、同級生
 ジミー・ビショップ(ジーン・コリンズ) 同級生

ずいぶんと豪華キャスト。色男のルイ・ジュールダンがチャラい感じで登場し、引っ叩かれ、足を蹴られて、水をかけられるのが笑える。ミニョネットのキャラクタもよい。

女性が男性の脚を蹴とばす場面が何度もある。

スーザンは祖父を「granpa」と呼んでいる。もちろん自分の祖父ではなく、ビビの祖父。

シャルル・ボワイエは立派な俳優だが、しかしわれらのマーシャ・ハントの夫役にはなってほしくなかった。
 


■ あらすじ

◆ ビビの誕生日

カナダのオタワ。フランス系の家族。

ビビは両親、祖父、叔父のデスモンドと住んでいる。家では小鳥をいっぱい飼っている。父親はヴァイオリニスト。

また向かいの家には叔父のルイの家族が住んでいる。ルイは妻と喧嘩するとすぐにビビの家に来る。隣の家には同級生のペギーの一家か住んでいる。

ビビの誕生日。ペギーが誕生祝を持って来た。ビビはとても嬉しそう。それとピアノが運び込まれてきた。

ビビは嬉しそうにピアノを弾いた。そばではジャックがヴァイオリンを弾く。

◆ マジックショー

ジャックとビビは劇場に出かけた。ジャックは仕事でヴァイオリンを弾く。ビビは観客席。

それからマジックショーが行われた。マジシャンと美女が登場。舞台には人間が入れる縦型の箱が二つ。美女が一方の箱に入る。マジシャンが「エイッ」と杖を振るともう一つの箱から美女が現れた。

次は美女切断。棺桶みたいな箱に美女が入る。それをノコギリで切断する。

そのマジックはうまく行ったのだが、トラブルが発生、美女はマジシャンを殴って、さらに蹴とばした。

◆ ミニョネットか家に来た

ビビは先に家に帰った。しばらくしてジャックが女性を連れてきた。先ほどのショーの美女である。ミニョネット・チャップイス。

ジャックが説明するには、ミニョネットはマジシャンと喧嘩したので失職した。なので我が家のメイドをしてもらう。

ビビは一目でミニョネットが好きになったが、スーザンは納得しない。

しかしジャックとビビが説得してスーザンは納得。ルイはちょうど妻と喧嘩して逃れてきた。ルイもミニョネットを見てびっくり。

ミニョネットは「私は幸せ」と叫んでビビに抱き着いた。ビビは呆然自失状態。ちょうど訪ねて来たペギーが話しかけても聞こえない。ペギーはビビの脚を蹴とばした。

ビビはミニョネットが大好きになった。しかしペギーとの関係は悪くなった。

◆ デスモンドもミニョネットに

さて仕事で遠くに行っていた叔父のデスモンドが帰ってきた。まずデスモンドはビビに水着姿の女性の絵をプレゼントした。意図は不明。自分が書いた素人っぽい絵である。

デスモンドもミニョネットを好きになった。ビビ→ミニョネットの関係は子供が大人の女性にあこがれたのだが、これは本気である。

デスモンドはミニョネットに猛アタックを開始。しかしミニョネットも反撃した。だがそれで諦めるようなデスモンドではない。

◆ 映画館

ビビとミニョネットは映画館に出かけた。見たのは恋愛映画である。

ラストのキスシーンでは、ミニョネットがビビの手を握った。ビビは興奮状態。

映画が終わって出てきた。二人は手をつないで歩いている。

だがしかしその二人をぺギーが見ている。

この後に、デスモンドがミニョネットをレストランに誘う事件が発生。二人はレストランまでは行ったがミニョネットはデスモンドを引っ叩いた。

◆ 学校

ビビはデスモンドから貰った絵を学校に持って行った。

それをジミーが取って、みんなの前で暴露した。マジメ一方の女性教師はビビを注意して校長室に連れて行った。

校長はビビに「自分が描いたものか?」と聞く。ビビは否定したが、そばにいたペギーは「彼が書きました」と肯定した。

ビビは反論するが聞いてもらえない。さらにビビは叱られた。

◆ ミニョネットは出て行った

夜ビビはベッドにいた。しかしミニョネットのことが頭から離れない。

そっとミニョネットの部屋に行く。中に入って寝ているミニョネットにそっとキスをして出て行った。

ミニョネットは目を覚ました。そしてデスモンドの部屋に飛び込んで花瓶の水を頭からかけた。

◆ 学校に押しかける

ビビの女性の絵の件。ビビから話をきいて、ジャック、ルイ、デスモンドが学校に押しかけた。

勢いよく歌を歌いながら校長室に入った。

彼らの勢いに校長は逃げ腰である。三人は「女性の絵は卑猥なものではない」と主張。

校長は粘るが、デスモンドが「校長はカジノにいた」と指摘、これで勝負がついた。

三人は意気揚々と戻ってきて「no more troubles」とビビの肩を叩いた。

◆ ミニョネットがでていった

さてここでスーザンが「ミニョネットがでていった」と衝撃発言。

デスモンドに「あなたはミニョネットにキスしたそうね」と言う。

デスモンドは否定した。そして「僕は彼女を愛しているんだ」と告白。というかみんな知ってるけど。

ここでビビが「自分がキスした」と白状。それを聞いてデスモンドは家を飛び出した。ミニョネットを探しに行った。

両親はビビのキスに理解を示した。

◆ ミニョネットは戻って来た

しばらくしてデスモンドはミニョネットを車に乗せて帰ってきた。

なんと二人はラヴラヴの雰囲気。デスモンドはビビにプレゼントを渡した。

ここでペギーが入ってきた。スーザンはペギーに「素敵な髪形ね」と声をかけた。

ビビとペギーの間も元に戻った。
 


■ 出演作

◆ シャルル・ボワイエ
(1939)邂逅/Love Affair
(1944)ガス燈/Gaslight
(1948)凱旋門/Arch of triumph

マーシャ・ハント
(1936)アリゾナ突撃隊/The Arizona Raiders
(1937)西部地獄街,荒野の激闘,荒原の激闘/Born to the West/Hell Town
(1940)高慢と偏見/Pride and Prejudice
(1941)塵に咲く花Blossoms in the Dust
(1948)脱獄の掟/RAW DEAL
(1949)メアリー・ライアン刑事/Mary Ryan, Detective
(1971)ジョニーは戦場へ行った/Johnny Got His Gun
(1947)Smash-Up,The Story of a Woman
(1957)死からの帰還/死人の憑依/Back from the Dead
(1952)幸福の時間/ビビとペギー/The Happy Time

◆ ルイ・ジュールダン
(1947)パラダイン夫人の恋/The Paradine Case
(1948)忘れじの面影/Letter from an Unknown Woman
(1954)愛の泉/Three Coins in The Fountain
(1951)女海賊アン/Anne of the Indies
(1952)幸福の時間/ビビとペギー/The Happy Time

◆ マルセル・ダリオ
(1942)カサブランカ/Casablanca

◆ クルト・カズナー
(1932)武器よさらば/戦場よさらば/A Farewell to Arms
(1954)雨の朝パリに死す/The Last Time I saw Paris
(1954)王家の谷/Valley of the Kings

◆ ジャネット・ノーラン
(1953)復讐は俺に任せろ/The Big Heat