本日は旧暦10月23日ですが、第十代の崇神天皇四年十月二十三日、崇神天皇は詔をされました。

 

我が皇祖の天皇方が、その位に登られたのはただ一身のためだけではない。神や人を整え天下を治めるためである。だから代々良い政治をされ徳を布かれた。今私は大業を承って、民(おおみたから)を愛(めぐ)み育(やしな)うこととなった。どのようにして皇祖の跡を継ぎ、無窮の祚(あまつひつぎ)を保とうか。群卿百寮(役人)達よ、汝らの忠良の心を尽くして倶(とも)に天下を安らかにすることは、また良いことではないか。

 

これは我が国の国体、君民共治の国柄を説いた詔です。民のかまどの詔は第十六代の仁徳天皇の時代ですからこれより後の時代となりますが、こうした先祖の教えを守ってきたことが、民の竈という形となったわけです。民草のために税を止め、自らは雨の漏る宮に住み、衣もボロボロになり、飢えないために宮殿に畑を作るようなそんな君主が古代のどこの世界に存在したでしょうか?そしてそのような君主に感謝し自ら争うように宮殿を修理してしまった民草もです。

 

天皇について、知ることが増えれば増えるほど、日本は素晴らしい国だと思います。国史は玉手箱です。国史を探究するだけで国民としてのアイデンティティが確立され、誇りに思えるようになる日本人は幸せだと思います。古代世界で、このような考えで統治された国が他にあるでしょうか?

 

いや、そんな話は信じられないという人でも、御製からなら信じることができるでしょう↓過去を紐解けばこうした話が次々に現れる国が我が国です。

9月に発売されたばかりの『歴代天皇の御製集』もお薦めです。いかに多くの天皇が、民を想う心を詠まれてきたかがわかります。

 

 

このようなことをきちんと教わってきていたならば、現在のような情けない日本にはならなかったのではないかと思います。令和への御代替わり後数年という、日本、我が国に対しての興味が湧いている人が多くなっているであろう今この時こそ、我が国を学びなおす絶好の機会だと思います。我が国について学びなおせば、女系天皇などという考えは生まれようがありませんし、まやかしの言葉づかいにだまされることもないはずだと思うのは私が日本を学びなおしたことでそうなったからです。

 

竹田恒泰氏には、天皇と日本に関する本がたくさんありますが、国体そのものについて書かれているのが『日本人の原点がわかる「国体」の授業』です。

 

また、『天皇は「元首」である』は雑誌「正論」に寄稿していた5年間をまとめたものだそうですが、時事的な内容をメインにしていますので、今現在の天皇と皇室がより理解しやすいものとなっています。

 

さらに『天皇の国史』を出版され、日本の通史が理解しやすくなりました。我が国の考え方は我が国の歴史、国史により生まれ出でたものですから、こうした通史を知るのは大切なことだと思います。

 

また通史としては『不合格教科書』シリーズも厚みを増して充実しています。こちらは教科書として天皇についての記載は減りますが、通史をきちんと知るのは大切です。今月、第五版発売予定です↓

 

江崎道朗氏の『天皇家百五十年の戦い』を読むと、明治・大正・昭和・平成の時代に天皇と皇室がいかに孤高の戦いをされてきているかがわかりやすい言葉で書かれています。

 

編纂1300年以上となっている記紀、日本書紀と古事記と両方読むのも日本を理解する大きな力となります。なぜなら、記紀には日本神話に始まる日本の建国が書かれているからです。神話から始まる国で現存している国は、世界中に日本しかありません。世界中の神話を研究したトィンビーは、神話を子供に教えなくなった国は百年後に必ず滅んでいると言っています。

 

 

戦後の日本は、GHQの政策により日本について、天皇について、神話について、あるいは日本人の生活に密着に繋がってきた神社について、つまり日本人が誇れることについて教えなくなりました。神話教育が復活し、日本人が誇れる歴史の見直しも起きていますが、まだまだ足りないですし、既に大人になってしまった多くの日本人は取り残されたままです。歴史は教訓でもありますから、美化する必要はありません。また、いつの時代も歴史は人によって作られますから、時代によって歴史の見方は変わるものです。願わくは、そうした歴史の見方の変化が日本のため、日本人のための変化であるものを学びたいものだと思います。明治以降から現代までの日本については、江崎道朗氏の著作群を読むのが一番日本がわかるかと思います。江崎氏はインテリジェンスはもちろん皇室関連にもお詳しいので今現在一番読むべき評論家です。特に『コミンテルンの謀略と日本の敗戦』は目からうろこで日本が見えやすくなります。この本を読むと、江崎氏が続いて出している他の著作群も自然と読みたくなります。日本=天皇、皇室ですが、江崎氏の著書には関連することは必ず書かれていますのでそういう意味でもお薦めです。

 

 

日本は天皇の祈りに護られているといいます。しかし、その天皇、皇室を護るのは国民しかいません。その国民がちゃんとした知識がなくてどうやって天皇と皇室をお護りできるでしょうか?そして国民が天皇を守れなくなった時、天皇が国民を守る力が残されるでしょうか?

 

2018年、国際学習到達度調査において、日本の学生の力が読解力をはじめ、数学的応用力、科学的応用力とみな落ちていることが話題になりました。昨年が調査年となっていましたが、今年の発表はまだのようです。

 

 

いずれにしても、これは国語教育の劣化が招いていることだと思います。国を奪うのは言葉を奪うことから始まります。だからこそ、言葉の破壊が行われ国語教育の劣化が図られています。現在の小学校の国語教科書を見るとその幼稚化に驚かされます。小学生の年代の学ぶ力が一生で一番大きいのだと以前聞いたことがあります。その小学生の時代にいかに学ぶかで、中学・高校の時代の伸びしろが変わってくるのだそうです。上記ニュースでは、高校生の学力がなぜ落ちているのかがわからないとあるのですが、小学校の教育の劣化が招いてたことではないでしょうか?

 

国語力は全ての教科に影響します。なぜなら読解力がなければどの教科も学べないからです。私たちはじわじわと国語教育の破壊により、日本人としての言葉の力を失っているのが現れたのがこの結果だと思います。「英語化は愚民化」でいかに、日本語教育が大切であるか施光恒氏が書かれていましたが、大切であるからこそ破壊されているのだといえます。

 

 

 

 

 

最近では言葉のバランスが崩されても平気な日本人が多いのが気になります。わかりやすいのが、天皇陛下と皇后さまです。天皇陛下の後に続くのは、皇后陛下です。父とママと言わないのと同じです。こうしたことがジワジワと浸透し、おかしなこともおかしいと思わなくなるようにしむけられ思考停止に陥っているのが現在の日本でしょう。

 

『天皇家百五十年の戦い』の中で、江崎道朗氏は日本人が天皇陛下がおっしゃることを理解できなくなっていると書かれています。つまり、これも読解力が大きく影響し、あるいは思考停止に陥っているからといえるかと思いますし、日本に対する知識の欠如もあるかと思います。

 

記紀を読むと我が国が「シラス」国であると書かれています。知識がなければ考えることはできません。だからこそ、我が国は「知らす」⇒「知る」ことに重きを置いてきたのだと思います。私たち日本人は、日本人としてもっと我が国への知識を深めていかなければならないと思います。それが、我が国の国体を護っていく力になっていくだろうからです。

 

 

 

 

学ぶことは多く、学びきれないことでしょうがそれでも学んでいく。それが我が国の道、道を究める日本人の生き方だと思います。

 

コロナ禍で注目された、古代に疫病がきっかけで創建された神社は崇神天皇の時代の話です。

 

神武天皇の想いを歌にした「あめのした」

 

日本を言祝ぐ予祝の歌、最強の言霊歌であり、我が国の形までも体現している歌、君が代

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