なぜ国語・言葉がが大切かということが語られている動画がありました。

 

約1時間ずつですが、前後編全て観て頂きたいと思います。国語・言語はすなわち日本の文化でもあります。

 

特に歴史は書き換えは出来ても言葉は失われたら戻らないということからも、国語・言葉が最も大切であるということがわかるかと思います。

 

 

 

 

 

植民地や土地の侵略でまず行う事は言葉を奪うことです。南北アメリカ大陸の現在の言葉は全て欧州から来た言葉です。オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ共和国、全て現地語ではありません。またインド、フィリピン、ベトナム、シンガポール等、英語・仏語が公用語になったり、今でも使われたりしている所は長らく植民地であった影響からそうなっています。またシンガポールなどのように植民地運営のため意図的に多民族共生にされた影響で多言語となっている国もあります。

 

一方で、日本では併合した国である台湾・朝鮮半島共に現地の言葉と日本語の両方教える政策を取りましたから、むしろバイリンガル教育で日本よりも進んだ教育をしていたことになります。台湾は現在唯一古来からの漢字がそのまま使用されている国となっていますし、朝鮮半島では忘れ去られていたハングル文字をみつけだし、教育などされていなかった人々にも文字を教えました。そうしたことが、現在の繁栄の基盤となったとも言われています。

 

なぜ国語・言葉が大切かというと、自分が生まれ育った時の言語でしか深い思考を表現したり発展させていくことが難しいからです。そしてだからこそ、日本では外国語が出来ない研究者でもノーベル賞受賞者続出しています。それは、日本語で全て教育が出来るようになっているからです。ところが、多くの国では例えば英語を使用しなければ、初期教育されも出来ない国があるのです。こうしたことから近年インドでは英語ではなくインドの言葉での教育のあり方について見直されているともいいます。

 

日本に生まれた私達日本人は、日本語さえできれば大方の学問は日本語で学ぶことが出来、研究さえも出来るとても幸運な環境にいます。ところが、その日本人がその国語・言葉をじわじわ破壊しています。そして、そうすることによって、私達の文化も破壊しているのです。

 

英語教育の低年齢化もその一つです。ここで何度も取り上げた「英語化は愚民化」ですが、明治時代にも英語公用化の論議がされその時は賢明な人達が防いでくれました。この明治という時代は、極端な西欧文明の流入で日本人の意識を分裂を招いた時代の始まりでしたが、それでも我国の言葉を守りぬいたのです。ところが、ジワジワと文化侵略されている現在はこの英語化ともいえる教育を防ぐことができませんでした。ゆとり教育の弊害でそれを取りやめるのに長く時間がかかりましたが、英語化はこれからどうなるのか?

 

 

上の動画では、様々な文化侵略がとりあげられていますが、その一つに横書きがあります。我国の言葉は古来より縦書きで右から読むようになっていますが、現在教科書は国語以外全て横書きになっているといいます。

 

そしてこのブログも横書きですが、パソコン等IT関連の普及であっという間に文書関連は横書きが一般となりました。かっては契約書類他通知が来る場合も縦書きが普通でしたが、現在契約書類も通知もほとんどが横書きとなっています。こればIT関連が元々横書き文化の欧米から来たものであるということがあるように見えます。縦書きも出来ますが、明らかに横書きの方が使い勝手がいいからです。しかし、私はここで日本人の開発者が縦書きで使いいいように開発しなかったからだとも考えています。そしてそのような思考法が生まれなかったのも、既に横書きで良いという風な思考法に変わってしまっているのではないか?とも考えるのです。

 

書道をやる方ならわかるかと思いますが、漢字やひらがなを書くのは上から下に書くのがとても書きやすいようにできています。そして、物事は上から下に行くものです。下から上に行くのは遡りであり不自然なものです。そうした自然の原理に従った文字の流れで、縦書きがあってそれが長い間使われてきたのです。そこには思考も関わっているともいいます。それをほんの数十年の流れで、横書きにどんどん変えてしまっていいものでしょうか?

 

最近問題になっている国語力の低下は、国語に力を入れていないこともありますが、こうしたことも影響を与えているのかもしれません。

 

縦書きについては、何年か前から書こう書こうと思いつつ書けていませんでしたが、専門家の間ではずっと問題にされてきていることです。

 

まず、今すぐできることといえば、上の動画にもあるように、名刺や表札、また手紙やこれから時期でいえば年賀ハガキなどから縦書きにしてみてはいかがでしょうか?

 

縦書きについては、いずれ詳しく書きたいと思います。

 

日本語、国語の重要性を訴える本は沢山あります。