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民主党政権で外務大臣など閣僚を歴任した玄葉光一郎氏がインタビュー記事で「民進党が支持されないのは、自民党が多額を投じてネット右翼を作り、マスコミがそれを世論として政権批判しなくなったのが原因」と述べてネットでバカにされている。
いったい現状のどこをどう見たらマスコミが政権批判をしなくなったと思えるのだろう。彼らの多くは政権批判に熱心だし、中には安倍政権つぶしに社運をかけている社まである。しかも、その原因がネット右翼の主張にマスコミが影響を受けたからだと。
「自分たちはマスコミに徹底的に守られていながらよく言うよ」とは思ったが、彼がなぜ自民党が多額を投じてネット世論を操作していると考えたのか興味を感じて元記事に当たってみた。
Yahoo!ニュース/8/31(木) 6:00配信 ダイヤモンド・オンライン
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170831-00140321-diamond-soci&p=1
かなり長い記事なので、冒頭の安倍一強を許した理由を語っている部分を引用したい。
尚、太字強調はブログ主。
(引用ここから)
──「安倍一強」と言われるまで、自民党が大手を振るうのを許してきた理由についてどのように考えますか。
理由は三つあると思っています。まず一つは、北朝鮮の武力挑発や、中国の海洋進出といった動きが、タカ派である安倍政権にとって追い風となったことがあります。二つ目は、株価の高値が続き、経済が一見、順調に見えてきたことでしょう。そして三つ目は、民主党やメディアを直接攻撃する安倍首相のストレートな物言いにあると思っています。
特に三つ目に関しては、景気にしろ、政権運営にしろ、「混乱していた民主党政権時代よりマシ」といった、大人気ない露骨な言い方が、ある意味、国民の支持を得たのだと思います。民主党が選挙に惨敗して政権を降りた後、まるで溺れた犬を棒でたたくようなことを、国民が喝采したようなところがある印象です。
これは、首相の言い方がネットの世界で好意的に受け入れられた一方で、既成メディアも、ネット右翼などの書き込みを、そのまま“世論”だと受け止め政権批判をしなくなったことが背景にあります。本来なら弱い立場の味方であるはずのメディアが、「それでは売れない」「視聴率を稼げない」と言って、当時、支持率の高かった安倍政権に乗っかってしまったというわけです。
──メディアコントロールによる世論対策で、自民党に後れをとったということですか。
そうですね。自民党は、野党時代から相当な資金を投じてネット世論対策を行ってきました。それが効を奏した形です。政権に批判的な立場の人間を中傷して攻撃するような書き込みを行う“ネット部隊”のようなものまで作っています。ネットの世界は“世論”を形成しやすい。彼らは、そこに目を着けたわけです。
(引用ここまで)
まあ、バカにされるのも当然の言い分だが、玄葉氏が挙げた三つの理由を特製の「ブーメラン眼鏡」で観察すると次のようなことが見えてくる。
まず一つ目の北や中国の動向が安倍政権誕生やその後の支持率に好影響を与えたとの指摘はある意味当たっていると思う。もっとも、そうなったのは民主党政権が北や中国、同盟国アメリカをはじめとする国際社会に間違ったメッセージを出し続けたからだ。
ルーピーの「最低でも県外」のひと言で日米同盟が危機に陥ったことや、尖閣諸島中国漁船事件での国辱的な対応を国民は忘れていない。民主党政権による「破壊外交(By阿比留さん)」の間に北はミサイルや核の開発を、中国は南沙諸島の基地化を着々と進めたのである。
民主党政権でガタガタになった外交・安全保障をここまで立て直した安倍政権が評価されるのは当然なのだ。もし北や中国のふるまいが安倍政権の追い風なら、その追い風の元は自分たちの無能さではないか。ところが、外務大臣だったこの男は他人事のようにコメントしているのである。
理由の二つ目に挙げた株価云々も苦しい言い訳だ。
どの指標をとっても民主党政権時代から大きく改善しており、結局は自分たちの無能さがアベノミクスの成果を引き立てているということなのだ。
少子高齢化の影響もあり景気回復の足取りは必ずしも快調とは言えないが、今更民主党政権時代の株価7千円台の時代に戻りたいと思う人は少ないのである。
そして、安倍総理が「混乱していた民主党政権時代よりマシ」などと指摘したことを三つ目の理由に挙げている。安倍政権の支持率は政策を着実に実行し実績を重ねてきたことの結果ではあるが、民主党政権と比較することでそれが強調されるという面も確かにある。
しかし、安倍総理やネットの指摘は事実に基づいており、民進党や反日メディアの「根拠なき言いがかり」とは全然違う。「大人気ない露骨な言い方」が支持を集めたわけではなく、安倍総理は民主党政権時代の暗い事実をちょっと国民に思い出させただけなのだ。
そして、玄葉氏が特に強調している三つ目の理由を「ブーメラン眼鏡」でよく見ると、いくつかの興味深いことが浮かび上がってくる。
まず、安倍総理が「民主党やメディアを直接攻撃する云々」と「安倍総理Vs民主党+メディア」の図式で述べている。彼らは一体なのだ。かつて彼らはメディアとの共闘で自民党を追い詰め、政権交代の成功したが、その認識が言葉の端に出てきているのだろう。
もっとも、民進党に党名を変えてからさらに劣化が進み、最近は味方のはずの朝日や毎日にすら批判的な記事が掲載されることがある。これが、これまで甘やかされてきた彼らには「安倍のせい」「ネット右翼のせい」になるのだ。
そして、「民進党が支持されないのは、自民党が多額を投じてネット右翼を作り・・・」発言だ。これは自分たちがメディアやネットに多額を投じてきたと白状しているようなものではないか。
自分たちがやっているから相手もやっているはずと考えているのである。
「自民党は、野党時代から相当な資金を投じてマスコミ世論対策を行ってきました」の「自民党」は「民主党」のことを言っており、「それが効を奏した形」で2009年の政権交代につながったのだ。
小沢一郎率いる民主党は「政権に批判的な立場の人間を中傷して攻撃するような論説・評論を行う“メディア部隊”を作って」世論操作してきたのである。しかし、彼らが隠したい「事実」が拡散するネット工作はうまくいかなかった。それを自民党のせいにしているのである。
もちろん、安倍政権もかつての失敗を踏まえてメディア対策はしてきているだろう。それでも、モリやカケなどで野党やメディアから「悪魔の証明」を求められて強い向かい風を受けた。ネットはもちろん反論したが、嵐のような印象操作の嵐に押し流され気味だった。
「メディアコントロールによる世論対策で、自民党に後れをとった」どころか、そのメディアが社運をかけて味方したから政府・自民党もネットも圧倒されたのである。現在その嵐がやや弱まっているのは加戸前知事の発言で流れが変わり「政権批判がしにくくなった」からだ。
民進党が国民の支持を失ったのは政権運営に失敗したからで、それは自分たちが無能だったからだ。ところが、玄葉氏に限らずこの党の連中はその原因を他に求め、今も昔も報道しない自由を行使して全力で守ってくれているメディアにすら不満を述べているのである。
この後インタビュアーは民進党がダメな理由と、これからどうするつもりなのかを質問している。しかし、「もう一度、政権運営を任せてほしいと考えるのですが、残念ながら国民にはなかなか分かってもらえないのが現状」と、まるで国民が悪いと言わんばかりなのだ。
とはいえ、このインタビューで彼らが「メディアコントロールによる世論対策」を非常に重視していることが分かる。小沢一郎率いる民主党がそれで政権交代を成し遂げたとの成功体験が忘れられないのだ。
しかし、それに頼り切っている限り、彼らが国民の支持を取り戻すときは永遠に来ない。
(以上)
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