猫の遠ぼえ『次の世代に残したい日本』

猫の遠ぼえ『次の世代に残したい日本』

やっと明るい未来を語る政治家が総理大臣になりました。しかし、闘いはまだまだこれから。子や孫が希望を持てる国になることを願うおやじのブログです。



テーマ:

人気ブログランキングに参加しています
応援をよろしくお願いします。

 
人気ブログランキングへ

 

 

先日のエントリ『百聞は一見に如かず 若いうちに外国を』では、仕事で何度か訪れた中国での思い出話を書いた。25年近く前に最初に訪問しその後も何度か行ったが、上海や深圳は街も人も行くたびに変わっていたのである。


最後に訪問してからすでに10年以上経っているから、上海も北京も深圳もさらに変わっているに違いない。乞食まで電子決済という話が本当がどうかぜひ自分の目で確かめたいと思っていたが、街だけではなくモノづくりの現場もかなり変わっているらしい。

ネットで見かけた次の記事ではビジネスのため中国に長年住み続けている日本人の方がじかに見た中国のモノづくりの一側面が語られている。


(まぐまぐニュース!第一線の専門家たちがニッポンに「なぜ?」を問いかける)
中国で仕事する日本人が素直に感じた「このままだと日本ヤバい」2018.11.12
https://www.mag2.com/p/news/376210

(一部抜粋)


私は仕事柄、中国の工場を訪問する機会があるのですが、先日中国の中部にある工場を訪問した時に度肝を抜かれたというか、考えさせられる出来事がありました。

訪問したエリアは湖北省と呼ばれる中国中部にあるエリア。

上海から高鉄と呼ばれる新幹線を使うと最速で4時間で行ける場所です。都心部は都市開発を急速に進めていて地下鉄工事や商業施設、誘致を受けた工場などの工事の真っ只中。まだ下町のエリアは残っているものの、建設ラッシュが始まった姿は十数年前の上海を彷彿とさせます。

一般的な庶民が食す軽食を扱う店舗は、上海に比べると3割から半額程度の値段設定。もちろん生活費が安い訳ですから給与も低く、繁華街で見かけた日本レストラン募集の給与は3,500元(18年11月レート換算5.8万円)。若手サラリーマンの給与でも4,000元程度(18年11月レート換算6.5万円)とのことで、この辺も上海などに比べ賃金も4割くらいは安い状態です。

そんな情報を仕入れつつ、訪問先の工場が完全な「中華系企業」であったため、勝手に「工員が多く働いているのだろう」と想像しながら訪問したのですが、それが完全な間違いでした。

訪問した工場構内、整然とされていて非常にキレイ。そして人がいない。基本的に機械が加工を行い、工員は部材を準備している程度。整列された工場機器に数えるほどしか居ない工員達。想定外の出来事でした。

工賃が安いエリアに工場があるので、数多くのスタッフを雇い製造を行っていると思っていたのが、カナリ機械化を進めているのでした。





思っていたとおりだ。
10数年前は上海や深圳など一部の都市だけが急速に近代的な街に変貌しつつあったが、その急激な変化が地方にも広り始めているのである。

そして、何より驚いたのは、工賃の安い地域でも工場の自動化という選択を始めていることだった。中国の工場と言えば地方から出てきた工員さんがずらっと並んだ光景を思い出すが、それも変わりつつあるのだ。

もちろん、これはまだまだ一部なのだろう。とはいえ、街だけではなくモノづくりの世界でも、私の知る10年前とは状況がかなり変わっていることは間違いなさそうだ。もっとも、その自動化を進めたり整然とした工場を維持できているのはどうやら日本人のおかげらしい。

記事は次のように続く。


中華系企業ですが、お会いした相手は日本人。業界に精通していて、簡単な話「ヘッドハンティング」で採用された方。与えられた使命は企業の効率化やカイゼン。その為ある程度の費用が掛かっても、自動化や無人化など「人を減らせる提案」を求めているという事でした。

工賃が高い日本で自動化や無人化を進めるというのは理解できますが、工賃が安い場所でも自動化や無人化を進める中華系企業。日本人には考えられないかも知れませんが、その背景には少しでも条件の良い給与先を求めて、ある一定の年齢までは転職を繰り返すという中国人スタッフの姿があります。

雇う側からすれば、仕事を覚えた頃には転職。人の入れ替わりが激しいと、ルールの徹底ができず品質が安定しません。そこで、生産の標準化を実現するために、費用がかかっても自動化や無人化を進めて、一定の標準化や規則に従うよう管理を行いたいという事のようでした。

そして、その任務を担っているのがカイゼンのプロ、日本人なのです。


(引用ここまで)


中国が生産拠点として注目されだしてから四半世紀は経つ。ところが、彼らの工場の現場にはノウハウらしきものが蓄積できていないようなのだ。これまで多くの日本人が指導に当たってきたが、肝心のところがあまり進歩していないのである。。

苦労して人材を育てても、少しでも条件のいいところがあると簡単に転職してしまう。
だから、いつまでたっても日本人の指導は終わらない。
そんな状態が昔からずっと続いているのだ。

そんな状態の上に、農村部からの労働力供給が頭打ちになり賃金が上がってきた。人材不足と経費上昇に伴うコスト力の低下が自動化の強い動機付けになっているのではないか。
将来のことを考えれば、あてにならない中国人より自動化のほうがあてになる。

そして、この傾向はすでに中国社会に広く普及している電子マネーのように一気に加速しそうな気がする。言い方は悪いが、偽札が多いから電子マネーが爆発的に普及しているのと同じ構図に思えるのである。

ところで、上記記事の後半は、責任の所在があいまいで決断に時間がかかる日本企業や駐在員に対する批判が続く。中国へ進出した日本企業の駐在員がリスクを嫌う、本社の意向を気にしすぎて決断が遅いなど、さまざまな問題点が指摘されている。

カイゼンのプロとしてバリバリ仕事をしている日本人もいれば、そんな人もいるのだ。
それまでいた企業から離れて単身中国に渡った人はすぐに結果を求められるし、誰も頼れないから決断も仕事も早くなるのだろう。

それはともかく、中国はIoTやロボット技術などの最先端技術による情報社会の次の時代、「超スマート社会(Society 5.0)」を目指し、中国製造2025と名付けた国家プロジェクトを推進している。モノづくりでも世界制覇を果たそうとしているのである。

もっとも、中国がこの分野のルールや仕組みづくりの主導権を握ることはできないだろう。
なにしろ、いまだに日本のカイゼンの指導を受けているありさまなのだ。
10数年前と比べて工場の自動化は進んでいても、肝心のところは進歩していないようだ。

(以上)

 

人気ブログランキングに参加しています
応援をよろしくお願いします。

 
人気ブログランキングへ

 

 

 

 


テーマ:

人気ブログランキングに参加しています
応援をよろしくお願いします。

 
人気ブログランキングへ

 

 

安倍総理が12月に訪英してTPPへの参加を促すという。
民主党政権の「平成の開国」に大反対した頃には想像もできなかったことになっている。


首相、12月の訪英を検討 TPPへの参加促す
2018/11/10 0:16日本経済新聞 電子版

安倍晋三首相は12月上旬に英国を訪問する方向で検討に入った。メイ首相と会談し、英国が関心を示す環太平洋経済連携協定(TPP)への参加を促したい考えだ。来年3月に予定する英国の欧州連合(EU)離脱を巡っては、日本企業に悪影響が出ないよう重ねて配慮を求める。北朝鮮問題を含む安全保障協力についても話し合う。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3760971010112018000000/?n_cid=SNSTW001


安倍総理は先月上旬にフィナンシャルタイムズのインタビューでEU離脱後の英国を「両手を広げて歓迎する」と語っており、メイ首相も「英国は参加する用意がある」と応じているから、来年3月末にEU離脱する予定の英国がTPPに参加する可能性は高い


安倍首相、ブレグジット後の英国をTPPに歓迎と 英紙に
2018年10月8日

日本の安倍晋三首相は、欧州連合(EU)離脱後の英国を「両手を広げて」環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に歓迎すると英紙フィナンシャル・タイムズに述べた。首相はさらに、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長との首脳会談や、改憲議論に決着をつけることに意欲を示した。

安倍首相は、ブレグジット(英国のEU離脱)によって英国は欧州への玄関口ではなくなるものの、「世界的な力」をもつ国であり続けると話した。さらに、英国とEUに、「合意なし」ブレグジットを避けるよう「見識」を活用してほしいと呼びかけた。


(以下略)
https://www.bbc.com/japanese/45781381


安倍総理の言う「世界的な力」とは何を指すのか分からないが、GDPでいえばイギリスは日本、ドイツに続く世界第5位だ。国土の広さは日本(62位)よりも狭い(80位)が、海外領土などを加えると14位に跳ね上がる。

植民地は香港を最後になくなったが、独立していない海外領土や王室属領が世界中の海に点在している。そして、ある調査による軍事力ランキングでアメリカ、ロシア、中国、インドに次いで5位となっている(日本は9位)。イギリスは、いまもかなりの軍事大国なのだ。

そのイギリスがTPPに参加すれば貿易、投資、人材の交流など、関係が一気に進むことになるが、すでに、軍事面では準同盟と言っていい関係になりつつある。自衛隊は今年4月には英海軍と、9月末からは陸軍と13日間も共同演習を行っているのである。

これは、日本と英国の安全保障関係を新たな段階に引きあげる方向は昨年8月30日の安倍-メイ会談で決まっていた。ブレグジットを控えたメイ首相は安倍総理に会うだけのためにわざわざ日本まで出向いてきたのである。

そして、会談後に発表された共同宣言の冒頭には次のような文言が入れられた。


日本の「積極的平和主義」と「グローバルな英国」という英国のビジョンにより具体化された、グローバルな戦略的パートナーシップを次の段階へと引き上げるコミットメントを再確認。


パートナーシップの次の段階とは同盟関係だ。

「再確認」だから、安倍総理とメイ首相の間ではもっと前から約束があり、この会談で中身がさらに具体的に前に進んだということだろう。

この共同宣言には協力の範囲や対象がかなり具体的に書かれている。

安全保障協力に関する日英共同宣言【骨子】 
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000285660.pdf

ここには、インド太平洋地域の安定のため、英国の空母を展開させることや、北朝鮮の脅威に共同で対処すること、共同軍事演習を定例化することなどがうたわれている。その他、技術協力や装備品の共同開発を強化することなど幅広い協力も進めることになっているのである。

この程度ではまだ同盟とは言えないが、書かれている内容からはその関係を目指していることは十分感じられる。すでに陸海両軍で実際に共同軍事訓練が行われたことが、この共同宣言が絵に描いた餅ではないことを証明しているのである。

そのうえ、経済面でもTPPに参加するというのだから、両国の関係は急速に親密度を増していると言えるだろう。

また、共同宣言は「世界において、特にインド太平洋地域において協力を強化」としている。
インド洋に領土を持つイギリスは安全保障(シーレーン確保)と経済の両面で、安倍政権が提唱し、「自由で開かれたインド太平洋戦略」にイギリスも加わろうとしているのである。

さらに、安倍政権はフランスとも同様の関係を築きつつある。
当初は日本、インド、オーストラリア、アメリカ(ハワイ)を結ぶダイアモンドの形から「ダイヤモンドセキュリティ構想」と呼ばれていた戦略が、いつのまにかさらに大きく広がっているのである。

安倍総理が当初から将来的にイギリスやフランスとも連携することを考えていたかどうかは不明だ。

ただ、オバマ政権時代にアメリカの安全保障上の存在感が大きく低下していることは誰の目にも明らかだった。

だからこそ、基軸である日米同盟の強化に最優先で取り組むと共にインド、オーストラリア、も含めた特別の関係構築に努めてきた。さらにはスリランカ、モルディブといったインド太平洋地域に点在する諸国とも連携を深めてきたのである。

そこに、この地域からはるか離れたイギリスやフランスが加わる。
まさに「地球儀を俯瞰する外交」である。
この外交があるから、私たちは安心して内向きの話題を追うことができる。

(以上)
 

人気ブログランキングに参加しています
応援をよろしくお願いします。

 
人気ブログランキングへ

 

 

 

 


テーマ:

人気ブログランキングに参加しています
応援をよろしくお願いします。

 
人気ブログランキングへ

 

 

前エントリでも取り上げた甘利明氏は中国はFinance(金融)とTechnology(技術)を組み合わせたフィンテック(Fintech)の分野で、いまやアメリカすら凌駕する勢いだと警告している。ソフトの最先端技術で日本は遅れを取っており、政府もやっと動き出している。

また、わが国が最も得意とするモノづくりの分野でも、いわゆる第4次産業革命への取り組みで出遅れている。例えば、ドイツでは2011年から製造業を中心とした「Industry(インダストリー) 4.0」と称する高度技術戦略を掲げ、産官学一体のプロジェクトを推進している。

アメリカはインダストリアルインターネット、中国は中国製造2025とネーミングは様々だが、それぞれが国を挙げてIoTやロボット技術などの最先端技術による情報社会の次の時代、「超スマート社会(Society 5.0)」を目指して取組んでいるのである。

ちなみに、「超スマート社会(Society 5.0)」とは次のようなイメージだ。
ネットで見つけた僅か1分22秒くらいの動画なのでよかったらご視聴いただきたい。


Society5.0(ソサエティ5.0)
 



ドイツがいち早く取り組みを始めた当時、民主党政権下のわが国の産業界は疲弊していた。
さらに、東日本大震災という巨大な災害もあったから、安倍政権になってからも復興や経済の立て直しを優先せざるを得なかったこともある。

とはいえ、安倍政権は放置していた訳ではなく、当初からこの問題に取り組んできた。
ただ、日本版インダストリー4.0、IoT化、ロボット革命、スマートファクトリー、つながる工場など、の呼び方で名前もコンセプトも統一されていなかった。

それがやっと「Connected Industries」と名称を決定し、コンセプトが統一されたのは昨年だった。
そして、そのきっかけになったのが一昨年5月の安倍-メルケル会談である。

ドイツ側が翌年(2017年)3月のドイツ情報通信見本市(CeBIT)にパートナー国として参加要請してくることが分かっていた。そこで、事前打ち合わせでどう対応するかが議題になったが、事務方(経産省)は、安倍総理に「持ち帰って検討します」と言わせようとした。

つまり、やんわりと断ることを考えていたのである。
ところが、その打ち合わせに陪席していた世耕副官房長官(当時)が割って入った。
世耕氏はNTT出身でこの分野には詳しく、かつてCeBITに参加したこともある。

氏に言わせると、CeBITはこの分野の世界中の技術が集まる素晴らしいイベントであり、かつて(おそらく1990年代)は日本からも100社以上の企業が参加していた。ところが、その後は参加は減る一方で、いまでは日本の存在感はほとんどなくなっていたのである。

世耕氏はそのことに危機感を感じていたし、わが国も日本版インダストリー4.0に取り組んでいた。それに、メルケル首相が安倍総理に直接提案してくるのには相当な意味がある。だからこの提案に前向きに応えるべきだと考えたのである。

この熱弁をうけた安倍総理はその提案を受け入れ、首脳会談で前向きな回答をした。
世耕氏は渋る経産省の事務方も説得して、最終的には真剣に取り組まざるを得ない状況に追い込んだ。この出来事がきっかけで我が国の取り組みに一気に加速がついたのである。

世耕官房副長官は経産省の担当者や企業と議論を重ね、イベントへの参加要請にも力を注いだ。その結果、イベントは大盛況で、わが国の遅れも大きく取り戻せたという。
この会談の半年後に経産大臣に就任したのは、危機感を共有した安倍総理の判断なのだろう。

側近中の側近の一人、エースの世耕氏をこのポジションにつけたことは、安倍総理がこの成長戦略の一つをいかに重視しているかの表れだろう。

実は、上記は昨年6月のG1ベンチャー2017という催しでの世耕氏自身の講演で語られたことを元にしている。
「kame cafe 資料倉庫」さんのツイートに添付されていた動画を参照させていただいた。

尚、冒頭のSociety5.0の動画も同じところから引用させていただいた。


世耕経産大臣が語る「Connected Industries」が実現する日本の産業の未来



日本はこの分野で後れを取っていること、政府としてこれからどうしようとしているのか、大企業やベンチャー企業に何を求めているのかが、僅か20分にまとめられている。
ただ、ベンチャーも含む企業人を対象にした講演なので一般にはやや難しい話かもしれない。

それでも、思ったよりはるかに話し上手の世耕氏は、冒頭の映画シン・ゴジラで活躍する官房副長と自分を対比して笑わせ、さらりと経産省の官僚たちの活躍をアピールして見せるなどしている。論旨も語り口も明快で気持ちよく聞ける。

世耕大臣の説明によると、モノづくりでライバルのドイツがソフトに強いのに対し、わが国はハードに強い。特に工場の現場には独自のノウハウや精緻なデータの蓄積があるが、これらの情報が社内や工場の現場に眠ったままで外部でほとんど活用されていない。

これらの眠っているデータをドイツの優れたソフト力と組み合わせて活用する。また、ドイツは標準化にも強く、両国が組むことで世界の製造業のIT化のスタンダードを日独で押さえていくことができるというのである。

そのようにして議論を積み重ねた末に「Connected Industries」という名称と統一したコンセプトが定まった。ブログ主にはその詳細を分かりやすく解説する能力はないので、興味のある方は経産省がまとめた下記資料をご覧いただきたい。


「Connected Industries」
東京イニシアティブ2017

http://www.meti.go.jp/press/2017/10/20171002012/20171002012-1.pdf


私たちが好むと好まざるとに関わらず、世界は情報化社会から超スマート社会に変わりつつある。国が音頭をとって利害が対立する企業をつなぎ、人材や、機械、データをつなぐルールや仕組みを作り、課題を解決する政府の役割は極めて重要なのだ。

そして、日本が目指すのはAIに人が振り回される社会ではなく、人間中心の課題解決型社会だ。外国に先を越されてそのルールや仕組みに合わさざるを得なくなれば、ほぼ永久に競争上のハンディを背負うことになる。

だからこそ、日本が主導権をとり、その考え方を世界のスタンダードに取り入れていかなければならない。
各国が国を挙げて取り組んでいるのに、わが国が遅れを取るわけにはいかないのである。

ところが、ネットでというか若い世代の間で成長戦略の評判はあまりよくない。
政府は金融緩和と財政出動に精を出すべきで、研究開発と縁の薄い政治家や官僚の考える成長戦略など邪魔だと言う人もかなりいる。

しかし、熾烈な競争を続ける企業に任せていたら国を挙げて世界スタンダードの仕組みやルールを目指す外国に太刀打ちできないこともある。
今日ご紹介した分野はまさにそれなのだ。

だから、特に若い人には関心を持っていただきたいと思う。
世の中は驚くほどの勢いで変わりつつあるのだ。

(以上)
 

人気ブログランキングに参加しています
応援をよろしくお願いします。

 
人気ブログランキングへ

 

 

 

 

 

 


テーマ:

人気ブログランキングに参加しています
応援をよろしくお願いします。

 
人気ブログランキングへ

 

 

前エントリで河野外務大臣がブルームバーグのインタビュー受けたことをご紹介したが、この記事が各国の英字メディアに掲載された。在外公館を通じ、各国に日本の立場を正確に発信するよう指示したことがさっそく実行に移されたのである。

それを伝える産経の記事を。
全文は会員しか読めないが、記事の主旨は添付の図表に集約されている。


河野外相が連日の韓国批判 徴用工判決の不当性を積極発言
産経 2018.11.5


https://special.sankei.com/a/politics/article/20181105/0002.html?_ga=2.104170368.1466479401.1540734223-122579133.1490256661


実に頼もしい。
閣僚の中でも特に目立つ活躍ぶりで、これまでもネットを中心に順調に上昇してきた河野氏の評価は、今回の件でさらに跳ね上がったことだろう。

だが、今回の人事で閣僚に復帰がかなわなかった甘利明自民党選挙対策委員長も負けていない。これまでの実績は魔人プー氏や小泉ジュニアでは比較にもならないが、いま売り出し中の河野氏やマスコミに本命視される岸田氏よりも上回っているのではないか。

そのうえ、新しい役職でも実力を発揮している。
保守分裂で劣勢が伝えられた10月28日投開票の新潟市長選で自民党候補を当選に導いたのだ。甘利選対委員長の見事な決断がなければ、間違いなくこの選挙は負けていた。

この件はオールドメディアでもネットでもあまり話題にならなかったからか、自身の国会レポートでその顛末を報告している。
成果を上手にアピールするのも政治家には必要な資質だ。


国会リポート 第367号 10月30日
 私が自民党選挙対策委員長に就任して、党本部が直接関わる初めての選挙となったのが新潟市長選です。三人の有力候補が9万票台という大激戦の中、自民党が支持をした中原八一候補が激戦を制することができました。自民党が真っ二つに割れ、分裂選挙となったにもかかわらず、野党統一候補を破ることができた意義は、極めて大きいと思います。

当初、新潟県連からは地元が真っ二つに分かれていてあらゆる努力をしたが万策尽きた。自主投票と決定したので党本部もそれに従ってほしい、との強い要請でした。どちらが勝っても野党連合に勝利できるなら、それも致し方ないことですが、選挙情勢では野党連合が漁夫の利を得る可能性がかなり高い状態でした。自民党の推す知事が出来たにも関わらず県都新潟市でねじれ現象を起こすのでは県知事を奪還した意味がありません。両陣営の状況を考慮し、私の裁断で中原候補を支持と決定しました。

両陣営に分かれている同志に対してペナルティがかかるようなことだけは避けてほしい、という県連の要請に配慮しペナルティのかからない支持という形にしましたが、その実、総力を上げて戦いました。結果からみれば自主投票にしていれば野党連合に漁夫の利を与えたことは明白です。

自民党、そして自主投票ながらご協力を頂いた公明党並びに各種団体、企業関係者、中原八一選対のすべての方々に感謝をいたします。合わせて、自民党系でありながら対立候補として戦うことになってしまった吉田候補の善戦に敬意を表します。この選挙を通じて与党保守陣営の底力を見た気がします。「候補者自身が死に物狂いになれば、まわりも死に物狂いになってくれる。」昔も今も変わらぬ選挙勝利の方程式を参議院候補予定者全員と共有したいと思います。

(以下略)
http://amari-akira.com/01_parliament/index.html

複雑な経過が分かりやすくが無駄のない簡潔な文章にまとめられている。

仲間割れだからこそ怨念が残りそうな問題を後に引かないようにうまく処理したようだ。
 

さて、甘利びいきの当ブログは今回の改造人事で氏が大臣に復活すると期待していた。

特に最近はわが国が電子決済など激化する世界のデータ覇権競争で後れを取っていることに警鐘を鳴らしつづけていたから、IT担当大臣、あるいは総務大臣を期待していたのである。

だから、選対委員長という役職になったことは意外であり、少し残念でもあった。
しかし、さすがは甘利氏。TPP交渉で発揮した判断力や調整力などの氏ならでは能力は、初めてのポジションでもいかんなく発揮されたのである。

ただ、選対委員長が意外だったのは甘利氏ご本人も同様らしく、産経新聞のインタビューに「(選対委員長は)想定外」と答えている。


【単刀直言】自民・甘利明選対委員長「史上最強の選対」目指す 参院選は「想定外のこと考える」
2018.11.7 09:45


https://www.sankei.com/politics/news/181107/plt1811070010-n1.html

この中で、選対委員長に就任したいきさつを次のように述べている。


 9月の党総裁選後の人事で選挙対策委員長に就任しましたが、想定外でしたね。事前に私が所属する志公会(麻生派)の会長を務める麻生太郎副総理兼財務相からメールで「極めて重要な役職なので断らないでほしい」と知らされていましてね。一晩悩んだけど、私と安倍晋三首相(党総裁)との関係を考えれば断る選択肢はないと思い、引き受けました


さすがの甘利氏も安倍総理の想定外の要請に一晩悩んだのだ。
しかし、来年の統一地方選挙と参院選での必勝を期す安倍総理と麻生副総理の要望を受け入れた。「安倍総理との関係を考えると断る選択肢はない」との言葉に同志の強い絆を感じる。

そして、上記の記事によると選対委員長としての今後の政策には、IT担当大臣を楽々こなせそうな甘利氏ならではの施策が用意されているようだ。


 来年の参院選は、大変な選挙になると覚悟しています。選対としては、時代の潮流に合わせて「デジタル選挙」へシフトしていきたい。党ではすでにSNS(会員制交流サイト)に取り組んでいますが、仕掛け方がまだ旧型。「デジタル」はやっているけど、まだ「アナログ」といった感じです。あまり手の内は明かせませんが、参院選に向けて、想定外のことを考えていきたい


私は自民党のいまのネット戦略に強い不満を感じている。SNSは使っていても、全体の仕組みやコンテンツがいままでとあまり変わっていないからだ。だから、「デジタルをやっているけど、まだアナログ」との表現はピッタリくる。

このような例えの巧みさ、選対委員長に選ばれたことと参院選に向けた仕掛けの両方に「想定外」との言葉を使うユーモアはいかにも甘利氏らしい。だから、この柔軟な頭が考える「いま明かせない想定外の策」がどんなものなのか大いに気になる。

憲法改正や消費増税の関係で来年の参院選は同日選になる可能性がある。だから「史上最強の選対」は必ず実現する必要があるのだ。そう考えると、安倍総理が甘利氏を誰も想定しなかった選対委員長に指名したのはさすがの慧眼と言うしかない。

彼はこれまでも与えられたポジションで必ずと言っていいほど実績を残してきた。
前エントリでは河野太郎、岸田文雄両氏に焦点を当てたが、甘利氏は実績でも能力でも彼らを上回るのである

総理には内政外交全般にわたる知見、経験が求められるが、経済政策、規制改革、経済産業、IT関連などに詳しく、TPP交渉などで海外との繋がりを広げてきた甘利氏にはその資格がある。ポスト安倍候補として甘利明氏は外せない。

(以上)

 

人気ブログランキングに参加しています
応援をよろしくお願いします。

 
人気ブログランキングへ

 

 

 

 


テーマ:

人気ブログランキングに参加しています
応援をよろしくお願いします。

 
人気ブログランキングへ

 

 

河野太郎外相の韓国最高裁判決に対する批判が痛快だ。
政治家特有の回りくどい言い方ではなく論理的かつ簡潔、しかも極めて冷静に語るから聞いていて気持ちがいいのだ。


「徴用工」判決 「国際社会への挑戦」と批判 河野外相
NHK 2018年11月4日

韓国の最高裁判所が太平洋戦争中の徴用をめぐる裁判で日本企業に賠償を命じた判決について、河野外務大臣は講演で「国際社会への挑戦だ」と批判しました。

韓国の最高裁判所は先月30日、太平洋戦争中の徴用をめぐる裁判で、新日鉄住金に損害賠償を命じる判決を言い渡しました。

河野外務大臣は4日夜、群馬県高崎市で講演し「日韓の国交正常化に伴って補償や賠償は、日本政府が韓国に経済協力を行い、韓国政府が国内での補償について責任を持つと取り決めた」と指摘しました。

そのうえで「判決は日韓の基本的な関係を根本からひっくり返すと同時に、国際法に基づいて秩序が成り立つ国際社会への挑戦で、考えられない」と批判しました。

また、河野大臣は北朝鮮が求める朝鮮戦争の終戦宣言に関連して「戦争が終わったら『在韓米軍はいらない』『共同訓練なんて必要ない』という話になるのは目に見えている。拉致・核・ミサイルの問題を解決してから制裁を解除するという順番を間違えてはいけない」と述べました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181104/k10011698331000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_002


河野大臣はこの判決を受けてすぐに、外国政府や海外メディアに対し日本の立場を”正確に”発信するように指示を出した。そして、自らもブルームバーグの英語によるインタビューを受けて日本の立場を発信している。


河野外相、元徴用工への補償は「韓国側に責任」-インタビュー
2018年11月4日 15:38 JST 更新日時 2018年11月5日 8:25 JST

河野太郎外相は、日本企業に賠償を命じた韓国最高裁の元徴用工訴訟判決について、韓国国民への補償や賠償は韓国側が責任を持つべきだ、との認識を示した。

  河野外相は4日、ブルームバーグとの英語でのインタビューで、日本と韓国2国間の賠償問題については1965年の日韓請求権協定で合意しており、「過去半世紀の日韓関係の基盤となっている」と強調。こうした認識は、両国間で「明白なことだ」と述べた

  韓国最高裁は先月30日、日本の植民地時代に強制労働をさせられたとして、韓国人の元徴用工4人が新日鉄住金(旧新日本製鉄)に損害賠償の支払いを命じる判決を下した。日本側は、安倍晋三首相が「国際法に照らしてあり得ない判断だ」と国会答弁するなど強い不快感を示している。

  韓国の文在寅大統領は、判決への政府の対応をいまだ明らかにしていない。

  河野外相は、判決は「日韓関係における法的基盤を完全に否定するもの」であり、2国関係を考える上では「まずこの問題を解決する必要がある」と指摘。韓国側が問題解決に動かない限りは両国関係は前進することはない、との考えを示した。


(以下略)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-04/PHNMUN6JIJUW01


外交官に指示しっぱなしではなく、率先して行動するところがいい。
これまでわが国外交は韓国の海外でのロビー活動やマスコミ戦略にやられっぱなしだったのを変えようとする意志が感じられるのもうれしい。

記事のポイントはこの問題は日韓両国間では解決していて、訴訟への対応は純粋に韓国側の責任だということだ。河野大臣は、分かりやすく整理した話を海外メディアを通してどんどん発信することで韓国側の逃げ道を塞ごうとしているのである。

このような河野氏の鮮やかな対応ぶりを見ていると、どうしても前任者の岸田政調会長と比較したくなる。
では、岸田氏はこの件についてどんな発言をしているのか。


自民・岸田文雄政調会長 徴用工訴訟「あり得ない判決、今後の対応注目」
産経 2018.11.4 12:49

 自民党の岸田文雄政調会長は4日のNHK番組で、韓国の元徴用工をめぐる訴訟で韓国最高裁が日本企業に賠償を命じた確定判決に関し、1965(昭和40)年に国交を正常化した際に結んだ日韓請求権協定を踏まえ「完全かつ最終的に解決をしているというのがわが国の立場」と強調した。その上で「あり得ない判決で、遺憾なことだ」と重ねて批判した。

 岸田氏は今後の韓国政府の対応に注目しているとも語り、「対応次第では日本政府も毅然(きぜん)とした態度をとらなければならない」と牽制(けんせい)した。

https://www.sankei.com/economy/news/181104/ecn1811040006-n1.html


概ね河野大臣と同じことを言っている。
この件については安倍総理以下、政府も自民党執行部も共通の認識を持っているようだ。

ただ、言っていることはほぼ同じなのに、岸田氏のやや回りくどい慎重な話ぶりだとなんだかあいまいなことを言っているように感じてしまう。河野氏がはっきりものを言うのに対し岸田氏は閣僚が官僚の書いた答弁を内容を確かめながら読んでいるように聞こえてしまうのだ。

ネットでの発信でも両者には大きな差がある。

ツイッターの使い手である河野氏はちょっとした時間を使って外交の現場中継みたいなことまでやる。日本の外務大臣の目線で見た国際会議の風景が写真で次々と公開されるなど、外交の現場の雰囲気が感じられるから「いいね」がたくさんつく。

また、じっくり書けるブログでは持論を展開し、時には外交上の記録のようなことまで書き留めている。大臣が何を考えどう行動しているかを知る機会が多くスピーチも明快だから、特にネットユーザーの多い若い世代の支持が多いのは当然といえる。

一方の岸田氏はフェイスブックは利用しているが、更新の頻度も内容も最近の政治家としては平均的だ。達人の域に達している河野氏とは頻度も内容の濃さも比べ物にならない。
つまり、トータルの「発信力」には大きな差がある。

フェイクメディアが大きな顔をしている現状を考えれば、ポスト安倍を目指す自民党総裁候補には強力な発信力が必要だ。トランプ大統領並みにとはいわないが、河野、世耕両大臣のように、報道の間違いをネットを使って指摘するぐらいでないと振り回される。

とはいえ、ポスト安倍に必要な資質は発信力だけではない。
岸田氏には第二次安倍政権の外交戦略をここまで進めてきたという大きな実績がある。「政治は結果」という観点では、どこかの魔人プー君とは比較にもならないのだ。

河野氏も行政改革や外交で成果を挙げているが、岸田氏のここまでの実績はそれに引けを取らない。発信力の差がイメージの差になっているが、結果は残しているのである。
岸田氏は安倍総理のように着実に成果を積み重ねるタイプなのだろう。

さて、政調会長として二年目にはいった岸田氏だが、政調会長として7月にまとめた自民党政調会の改革案をいよいよ実行に移すという。


【政界徒然草】自民、岸田文雄政調会長、ポスト安倍へ政調改革に透ける戦術
https://www.sankei.com/politics/news/181022/plt1810220001-n1.html


第二次安倍政権の公約の基本となったのは谷垣自民党の政調が中心となって党内議論を重ね、磨き上げた政策だ。ところがその後、官邸主導が続く中で党政調が存在感を失ってきた。
ここにメスを入れて党の政策立案力を取り戻すことは大切なことだ。

記事はポスト安倍を狙った戦略に焦点を当てているが、政調会長を任された岸田氏がいま取り組むべきは休眠状態の組織を統廃合し、政策立案能力の高い組織に変えることだろう。
ここで磨いた政策を掲げて堂々と総裁選を戦えばいいのだ。

ただ、河野、岸田両氏で気になるのが経済政策だ。
どちらもアベノミクスや経済成長を否定しているわけではないが、どちらかと言えば財政再建を優先する考え方なのが気になる。

とはいえ、安倍政権はまだ3年続く。
他の候補者も交えたポスト安倍レースもまだまだ続くのである。

この二人が順調に競い合うのか、他の候補が割って入るのか、あるいは、予想外の人物が台頭してくるのか。
楽しみながら推移を見守りたい。

(以上)
 

人気ブログランキングに参加しています
応援をよろしくお願いします。

 
人気ブログランキングへ

 

 

 

 

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス