映画「グランド・ホテル」ネタバレ | サッチーのミーハーシナリオブログ

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約二ヶ月後に迫った(まだお稽古も始まってないけど)ミュージカル「グランドホテル」の予習の為映画版を買いました。
特典メイキング的な映像や、音声解説付きですごくよかった。

製作 アーヴィン・G・サルバーグ
監督 エドマンド・グールディング 
原作 ヴィッキー・バウム 
脚本 ウィリアム・A・ドレイク
1931年アメリカ 
1932年度アカデミー最優秀作品賞受賞

キャスト
グレタ・ガルボ(グルシンツカヤ=バレーリーナ)
ジョン・バリモア(ガイゲルン=元男爵)

ライオネル・バリモア(クリンゲライン=病気の元会計士)

ジョーン・クロフォード(フレムシェン=速記者)

ウォーレス・ビアリー(プライジング=繊維会社社長)

この頃のハリウッドは、世界大恐慌の最中で映画興行収入も激減。製作のサルバーグは、いままで大スター主役オンリーだったのを、オールスターキャスト手法を初めて取り入れて大成功したらしい。
トーキー初期の頃。
それにしても、85年前にこんな絢爛豪華なオールスター映画を創れるアメリカハリウッド恐るべし。

元々は作家のヴィッキーが舞台の小説を書き上げる為に、ホテルの客室係りで自ら働いて、バレリーナ、ビジネスマンと娼婦のスキャンダルを目の当たりにして思いついた。

ジョン・バリモア以外はほぼ、及び腰で一度はオファーを辞退。じっくり説得。
ジョン弟、ライオネル兄は有名な映画俳優一家の兄弟俳優。(ET、チャーリーズエンジェルのドリュー・バリモアの大叔父にあたる)

ドイツ・ベルリンの最高級ホテル。




アールデコ調の高級吹き抜けの円形ホテルフロント。
吹き抜け階段の上から、下のロビーを人々が行き交うシーンが素敵。

オープニングのロビーテレフォンボックスで登場人物たちがそれぞれ、電話の相手と話すシーンで、全員が人生の危機に直面していると観客に分からせる手法。

映画では、全盛期を過ぎたロシアのバレリーナ、グルシンツカヤ(グレタ・ガルボ)の孤独、絶望、自殺願望、ハンサムな貴族ガイゲルン(ジョン・バリモア)の裏の顔。芽生えた恋が主軸。

劇場で自分の出番に拍手がない、客の入りが少ないからもう、出たくないとだだをコネ、脱走し、帰ってきても「一人にして!」と暗い部屋に籠るグルシンツカヤ。

実は、落ちぶれて借金取りから追われ、ホテルの部屋に忍び込みこそ泥を働くガイゲルン男爵と遭遇。(今なら、ストーカーとかで叫んですぐに追い出しそうだけど)あまりに紳士でハンサムな男爵の甘い言葉、励ましに、
一瞬で恋に落ちて、また踊る情熱を取り戻すグルシンツカヤ。(びっくり!)



以下、ミュージカル「グランドホテル」REDキャストと重ねていきます。



バリモア弟、横顔キラー好で、カットも横顔多し!
草刈民代
グルシンツカヤ=草刈民代

伊礼彼方
ガイゲルン男爵=伊礼彼方
彫りが深い伊礼さんもミュージカルで横顔キラーをみせつけるのかな。


カッコつけて、コソ泥なガイゲルン男爵だけど・・・
不治の病に侵されて、全財産を持って、このホテルで使い死んでいこうとやってきた元会計士クリンゲライン(ライオネル・バリモア)に優しい。
借金の期日がせまり、酔ったクリンゲラインの部屋の床に、14000マルクも入った財布が落ちていてく拗ねるけど・・・
財布がないことに気づいたクリンゲライン泣きながら
「野良犬のように生き、やっとの思いで貯めた金だ。命がかかった金だ。あの金で残された日々を取り戻すんだ。あの金がすべてなんだ」
あまりの哀れさに、財布を戻す、ガイゲルン。

クリンゲラインは、ホテルに来た時はおどおどして、卑屈さが漂っていたけど。。。
最高級ホテルで声をかけてきた優しいジェントルマンたちと過ごすうちに、開き直って強さが滲んでくる。
「死を知らない者に、生などわからん!」
ばったり会った自分が働いていた繊維工場社長プライジング(ウオーレンス・ビアリー)に威張られ、馬鹿にされ、言われない命令を受けてもはねつける。
成河
クリンゲライン=成河



うまいなぁ。バリモア兄。


吉原光夫
プライジング=吉原光夫



ガイゲルン男爵にとんでもないアクシデントが起こるのだけど・・・

真野恵里菜
フレムシェン=真野恵里菜

ラストは・・・
明るく希望ある余韻で「人々が来ては去っていく・・・全ては元のままだ」
途中でえ?サスペンス?と思わせて、さらっと流した。エンターテイメントとしてはあまり、ダークになるより、ほろ苦く、ほろ甘いストーリーの方が万人受けするから?
ガイゲルン男爵、プライジング社長、気の毒な役。

これを・・・
宝塚版は、クリンゲラインを主人公にしてミュージカルにしたんだよね。そっちは見てないけど・・・

クリンゲラインの喜怒哀楽に満ちた役は、成河さんにピッタリ。酔ったり、ひねたり。愚痴ったり。怒ったり・・・喜んだり・・・いい役だ!
早く、早く、観たくてウズウズしてきました。しかも、美声で歌う。

みなさん、映画で予習して、ミュージカルを脳内創作してみてください。

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