飯田橋界隈では、鰻はこちら「志満金」さんが有名ということで、鰻巡りの一環として初利用。たしかにこちらは老舗ならではの素晴らしい接客と雰囲気で、さすがの名店でした。
■料理・味
鰻1匹分の鰻重は、寿4,180円(税込)と雪3,520円(税込)のどちらか、ということで、それぞれ連れと一緒に寿と雪を選択し、計7,700円でした。
金額の違いはうなぎのサイズが若干違うことと重箱が違うこと。お吸い物は、肝吸いを頼むと別途料金がかかるので、そのま通常のお吸い物にしました。
頼んでから10分ぐらいで給仕されたのである程度、下処理した段階での提供と思われます。寿と雪の両方とも食べてみたのですが、確かに鰻のサイズは若干違うものの、本当に「若干」なので、個人的には「雪」で十分かと思いました(写真参照)。
(寿)
(雪)
これにお抹茶がついて3,520円とは、相当リーズナブルな価格ではないかと思います。
(前回伺った飯田橋の川勢が、6,600円だったのでその落差にびっくり)
ここの鰻は特徴的で、鰻そのものの味を味わって欲しいと思われ、タレは私がこれまで食べた鰻重の中では、圧倒的に一番「薄い」です。お店の方もそれを承知していると思われ、わざわざ味を濃くするためのタレを別途用意してくれます。上品でわずかに甘みがかかったタレで、タレそのものは美味しい。
それでも、タレが薄味だということは鰻そのものの質に自信があるのでは、と思います。
当然ながら関東風鰻で、焼き加減は程よい加減で、香ばしさを抑えたタイプです。山椒はちょっと変わっていて緑色の山椒。味は山椒そのものなので何が違うかは不明。
当店は、地下に茶室を備えている通り裏千家のお茶を供するお店とのことで、食後に抹茶が出てきます。宇治のお茶を使い、お菓子は、徳島の富士屋「和三盆」。
お茶をやっている連れによると、その抹茶の見事な細かい泡に「ココはホンモノだね」と言っておりました通り、
最後の一服で食後の満腹感をじっくり堪能することができました。
■サービス・雰囲気
神楽坂のメインストリート入り口にある見事な建物で、インテリアもこだわりがあって、入り口から入ると、ちゃんとパーテーションが立っていて、中がうっすら見えないようになっています。
私たちは2階に案内され、長テーブルで食事しましたが、ゆったりしたスペースでこれなら感染対策も全く問題ありません。外からは神楽坂もよく見渡すことができ、ゆっくり食事するには最高の空間でした。
着物を着た接客の方も、応答は落ち着きつつ丁寧でスマイリー。とても気分良く食事ができます。さすがにお座敷で接待宴会をやっているだけあって、接客に関しては相当レベル高く感じます。
以上、老舗らしい歴史を感じる建物の中で、落ち着いた雰囲気で素晴らしい接客が体験できるお店なので、鰻に限らず、和食のコースで楽しむのもいいかなと思います。