たまき雄一郎ブログ

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衆議院議員玉木雄一郎のオフィシャルブログです。

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結論から申し上げたい。


今月末にも日米両首脳間で署名しようとしている日米貿易協定は、いまのままの内容ならWTO協定違反だ。大問題である。


その理由を説明する前に、この一年間の動きを少し振り返ってみたい。


昨年9月に安倍総理とトランプ大統領との首脳会談で日米貿易交渉について合意した。

そして、日本側は、それをTAGTrade Agreement on Goods)という聞いたこともない名称で呼びはじめた。FTAFree Trade Agreement)のような包括的な貿易交渉ではなく、特定の物品(Goods)だけに関する交渉であることを強調するために日本側が作った造語で、アメリカ側ではTAGなどという言葉は一度も使っていない。


では、なぜこんな造語を作ってまで、手の込んだ誤魔化しに手を染めたのか。


理由は簡単である。


安倍政権は、12か国の間でTPP交渉を進める際に、二国間での日米FTAはやらないと何度も国会で言ってきたので、約束違反になるFTA交渉を始めたと批判されることを避けたかったからだ。


しかし、トランプ大統領がTPPから抜けてしまったので、結局、やらないと言っていた二国間交渉をやらざるを得なくなり、苦肉の策でTAGという造語を生み出したわけである。


しかし、そもそもTAGは無理筋だった。


なぜなら、TAGが意味するような「特定の国に対して特定の物品だけ有利な取り扱いをする貿易協定」は、実は、WTO協定に違反するからだ。


詳しく解説しよう。


WTO協定は、「特定の国に与えた有利な貿易条件は全ての加盟国に平等に与えるべき」とする“最恵国待遇”を原則としており、どうしても、特定の国に対してのみ関税引き下げをする場合には、GATT24条にあるとおり「実質的にすべての貿易」について関税撤廃することが条件として求められる。


【参考1】最恵国待遇

特定の国に与えた有利な貿易条件は、全ての加盟国に平等に与えるべきとする原則

【参考2GATT24条(関税同盟及び自由貿易地域)「関税を・・・実質上のすべての貿易について、廃止すること。」


したがって、TAGなどと言っても、そんな都合のいい「つまみ食い」は、WTO協定上認められないので、結局、TAGは、FTAにならざるを得ないのではないかと、私は指摘をしてきたわけだ。


ところが、驚いた。あり得ないことが起こった。安倍政権は、今まさに、WTO協定違反の合意を結ぼうとしているのだ。


ここで、GATT24条が求める「実質的にすべての貿易」が具体的にどれくらいかについては、過去の国会答弁などを踏まえれば、先進国では約9割以上というのが相場だ。

例えば、TPPでは、日本側は95%、他国側は99100%の関税撤廃率だ。日EU間のEPAでも日本側は94%、EU側は99%だ。


では、今回の合意内容はどうか。

日本の対米輸出の3割を占めている完成車の関税撤廃をアメリカ側から拒否された結果、関税撤廃率は、どんなに積み上げても7割程度にしかならず、9割には全く届かない内容となっている。


つまり、今回の日米貿易協定では、「実質的にすべての貿易」について関税撤廃となっておらず、WTO協定違反となる。


WTO協定を米国と一緒になって無視するようなことになれば、自由貿易秩序の軽視に加担することになるし、これからの日本の通商戦略にも根本的、致命的な悪影響を与える。


日本こそがWTO重視、ルール重視を主張すべきなのに、アメリカと一緒になってWTO協定違反を犯せば、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)などの交渉で、日本は関係国に対して高い関税撤廃率を求めることができなくなる。


アジアの交渉相手国などから「日本はアメリカに対して自動車の関税撤廃は求めなかった。それなら、私たちにも無理を言わないでください」と言われるだろう。


今回の日米貿易交渉に関するメディアの報道は、

「農産物でTPPの水準を守れた」とか、

「自動車に対する追加関税や数量規制を回避できた」など

政権側の主張をそのまま垂れ流している。


しかし、これらは目くらましだ。


最も本質的な問題は、今回の日米合意がWTO協定に違反しているという点である。


今月末にも安倍総理とトランプ大統領の間で署名するようだが、トランプ大統領との関係を重視するあまり、我が国の将来に禍根を残すような合意に署名すべきではない。


今からでも遅くはない。関税撤廃率9割を実現するよう、完成車に対する関税の撤廃をアメリカ側に強く働きかけるべきだ。それができないなら、WTO協定違反の合意は出来ませんと席を立てばいい。


1日も早く国会を開き、国益に反する協定に署名する前に、国会でしっかり議論させてもらいたい。



先日、超党派の議員で構成される「ハンセン病問題の最終解決を進める国会議員懇談会」が開催されました。




地元高松市庵治町に国立ハンセン病療養所である大島青松園があることもあり、初当選以来、ハンセン病をめぐる諸問題に取り組んできました。現在、議員懇談会では顧問を務めています。


本年6月に、熊本地裁で、元患者の家族に対する国の賠償責任を認める判決が出たことは画期的なことでした。そして、政府の控訴断念、総理談話の発表、ご家族との総理面談が、次々に実現したことは本当に良かったと思っています。


ただ問題はここからで、ご家族に対する具体的な救済内容をどうするかです。正直申し上げて、判決に示された救済内容では不十分だと思います。


議員懇談会では、国の誤った隔離政策で筆舌に尽くしがたい苦難や差別偏見を受けてこられたご家族から、涙無くしては聞けない悲しみと苦悩のお話を伺いました。


隔離政策が理由で、幼少期に家族がバラバラにされ、父や母と正常な家族関係の構築の機会を奪われ、人生全体にわたる経済的、精神的被害を受けられた。そんなご家族に対する救済をどこまで、どのように行うのか、まさに、政治の意思が問われています。


来たる秋の臨時国会で、救済法が審議、制定される予定ですが、我が党国民民主党の泉ケンタ政務調査会長が法案作成を担当することとなりました。今回いただいたご家族の皆さんの要請、思いをしっかり受け止め、法案の中身を固めていきたいと思います。


2001年のハンセン病問題に関する決議にあるとおり、ハンセン病問題の最終解決に向け、立法府の一員として責任を持って取り組んでまいります。


京浜急行電鉄の踏切にて立ち往生していたトラックと電車が衝突する痛ましい事故が発生しました。

亡くなられた方へ心からお悔やみ申し上げ、また怪我を負われた方の一刻も早いご快癒を心よりお祈り申し上げます。

そして、今も尚復旧作業に当たられる京浜急行電鉄の社員の皆様に心より敬意を表します。

多様な需要に応えるために高度に発展した鉄道網は日本の経済社会を支えています。しかしながら、東京23区の踏切道数は減少はしているものの、海外の主要都市に比べ非常に多く、パリの約90倍、ニューヨークの約13倍となっています。

以前よりも大幅に減少しましたが、依然として踏切事故は約1日に1件、約3日に1人が死亡するペースで発生しています。そして、踏切死亡事故の42%は65歳以上の高齢者であり、高齢化に伴い、今後もこの様な痛ましい事故が起きてしまうのではないかと危機感を抱いています。

実は、踏切の約1割には遮断機が設置されていません。今後、国民民主党としても、全国の自治体議員とも協力をしながら、未だ遮断機が設置されていない信号機の改良や、交通安全教育の強化、また、免許取得・更新時の講習強化などを進め、同じような事故が起こらないよう努めていきます。

また、経営体力の無い地方の民鉄の踏切改良事業のための補助金拡充なども政府に求めていきます。

今回の事故を教訓に、ソフト面・ハード面双方からの安全対策を提言し、踏切での死亡者ゼロを実現できるよう積極的に取り組んで参ります。

去る8月30日をもって初当選から10年、政権交代から10年が経ちました。

これまでいろんなことがありましたし、引き続き、いろんなことがありますが、粘り強く応援いただいている皆様に、まずもって心から感謝申し上げます。


万年与党と万年野党が繰り広げる緊張感のない政治ではなく、政権交代可能な緊張感のある政治システムを作りたい。


そう思って、政治の世界に飛び込みました。

その思いはいささかも変わっていませんが、今の政治は、もっと緊張感のないものになっています。


その責任の一端は民主党政権の失敗にあります。大きな期待を国民の皆さんにいただいたのに、裏切ることになってしまい、本当に申し訳なく思っています。


政権交代からちょうど10年経って、民主党政権の何が問題だったのか、今、改めて自分なりに整理し、反省しています。


実は、これまでも何回となく民主党政権の総括は行われてきました。2014年7月25日の「民主党改革創生会議」の報告書がその典型ですが、残念ながら、今はその存在すら忘れ去られています。


例えば、以下のような提言があり、今なお真摯に受け止めるべき内容です。

・穏健中道のフェアウェーのど真ん中を捉えなくてはならない

・地方に根ざした政党に生まれ変わる

・「何が国益なのか」を見極める冷厳な現実主義でなければならない

・党としていったん決めたことは全員で守り抜く組織の規律が必要である


ただ、こうした提案も十分に生かされることなく、民主党は民進党へと名前を変え、そして分裂してしまいました。


私は、個人的に、民主党の名前を変えたことを残念に思っています。


だからこそ、民主党、民進党の法的な後継組織である国民民主党としては、民主党政権に対する批判も正面から受けとめ、次に生かす責任があります。反省と対策がなければ次の展望は開けません。


自民党は野党に転落しても名前を変えたりしませんでした。その点は、悔しいですが、安倍総理の批判に耳を傾けたいと思います。


その上で、私なりの民主党政権時代の反省点を述べたいと思います。


民主党改革創生会議などで取り上げられたガバナンスや組織の問題点については、これまでもよく指摘されてきたので、少し異なる観点から、3点ほど述べます。



1.マクロ経済政策の観点を欠いていた


まず、民主党政権時代の政策は、マクロ経済政策の視点を欠いていたと思います。「税金の無駄づかいをなくす」「事業仕分け」「大型公共事業の見直す」マニフェストで掲げたこれら個別の政策や理念は間違っていませんし、国民からの期待が高かったのも事実です。しかし、今振り返ってみれば、政権交代直後の時期は、リーマンショクの影響が色濃く残り、そこからの経済回復を確実なものにしなければならないときでした。そして、何よりデフレの真っ只中にいたわけです。よって、マクロ経済政策の視点で見れば、あの当時は、明らかに金融政策も財政政策も積極的に発動すべき時期でした。

当時、白川日銀総裁の下で量的緩和もそれなりに行われていましたが、もっと大胆な金融緩和を政権交代直後からやるべきでした。そして何より、財政政策は、徹底的に積極財政を行うべきでした。今となっては後の祭りですが、国債を発行してでも約束した政策はすべてやるぐらいで、ちょうどよかったのではないかと思います。財源がないことを理由に約束した政策をしなかったことが、つまづきの第一歩になりました。また、デフレが進んでいたのに、需要を喚起する政策より、供給サイドの改革に力を入れたことは反省しなければなりません。特に、デフレ下での消費税増税は、消費を冷え込ませ、経済成長にとってマイナスになりますし、政治的にも「約束していないことをした」というレッテルが貼られる決定打になったことは、真摯に受けとめなくてはなりません。


2.外交・安全保障に弱かった


もう1つは、やはり外交・安全保障に弱かったということです。総理大臣や政権の仕事の半分以上は外交だと言っても過言ではありません。しかし、政権をとった後の外交・安全保障政策をどれほど準備していたのか、正直、疑問が残ります。一部に外交や安全保障に強い議員もいましたし、マニフェストにもある程度、記述はありました。しかし、私が申し上げたいのは、野党時代から、議員外交等を通じて関係国との人脈づくりや国際的な潮流の把握が党全体でどれほどできていたのかということです。また、少なくとも外交・安全保障の分野では、自民党や公明党からの引き継ぎや情報共有の仕組みをつくるべきでした。それができていれば、漁船衝突事件ももっとうまく対応できたでしょう。

現在の安倍政権の堅調な支持率は、対外的な安定性から来ていると思います。安倍外交も100点満点ではありませんが、少なくとも、今の野党に外交、安全保障を任せられないと多くの国民が思っています。野党側も、単なる批判だけではなく、相手国ともよくコミュニケーションを取りながら、現実的な外交・安全保障政策を出していかなくては信頼感は生まれません。政権を担うとは、外交・安全保障を担うことと同義です。少なくとも、米国、中国と今後どう向き合っていくのか、信頼できる方針を示さなければ、国民は政権を任せてはくれないでしょう。


3.地方に根ざした政党に十分なれなかった


民主党は都会型政党として成長してきました。県庁所在地のある「1区」でまず議員が生まれ、首都圏や大阪、名古屋、福岡といった大都会、そして、北海道で勢力を拡大してきました。私が民主党から出馬したときには、逆に、そういった「通りやすい」選挙区はほとんど埋まっていて、どちらかというと自民党の牙城のような「郡部」の地域から出馬する候補者が増えてきた時代でした。そして、2009年に政権交代。

しかし、政権についてからも、都会型政党であるという性質は変わりませんでした。幹部に、当選回数の多い都会出身議員が多かったことが、なかなか「全国政党」になりきれなかった一因かもしれません。その中でも、異色の政策だったのが「農業者戸別所得補償制度」です。この政策によってはじめて民主党は地方にも支持される政党になったと分析していますが、これも残念なことに、農業や地方政策に熱心な議員はそれほど多くなく、戸別所得補償制度についても、党内に、自民党議員と同じように「バラマキ」だと批判する議員がいたことは残念でした。

また、政策だけでなく、自治体議員づくりや県連をはじめとした地方組織の強化もそれほど熱心に行われなかったと感じます。自民党は野党に転落したときも、地方議員がしっかり活動しており、それが政権奪還の大きな原動力になりました。地方を重視しない限り政権は取れないと思い知りました。


以上、3点述べましたが、当時、1年生議員でしかなかった私に見えていた風景はごく一部であって、政権を担った先輩議員たちは必死で政権運営をされたと思います。その意味では、失礼な記述になっている部分も多々あるかもしれませんが、なんとかもう一度政権を担いたいとの思いで述べたもので、お許しいただければと思います。


いずれにしても、マクロ経済政策、外交・安全保障政策、地方政策の3つの政策について、明確なビジョンを示さなくてはならないし、これらは、安倍政権の政策にほころびが見えはじめている分野でもあります。だからこそ、野党側に新しいビジョンが求められているのです。



政権交代から10年。

野党に転落してから約7年。


悔しさを忘れたことはありませんし、

万年野党をやるつもりもありません。


政権を担える野党をつくるのが、今の私の使命です。

失敗を糧に、反省すべきはしっかり反省し、

再び政権を担えるよう、臥薪嘗胆、がんばってまいります。

これからも、どうかよろしくお願い申し上げます。


先日、カレーを食べてプチ炎上した。


事の発端は、地元香川のこども食堂を訪れたこと。子どもたちと一緒に、食堂で出されたカレーを食べた。寄せられた多くの意見は、


例えば、


「子どもが食べるカレーを大人の玉木が食べるな」


とか


「こども食堂が不可欠な存在とは何事だ、こども食堂がいらない社会を作るのが政治家の仕事ではないか」


などなど。


う〜ん。分からないでもないんですが、やっぱり、そんな見方をされるのか。


ただ、私もこども食堂へ行かなかったら、同じように思っていたかも。こうした批判をされる方も、実際にこども食堂に行かれたことがない方が多いのでは。というか、一度、行ってみた方がいい。


こども食堂は、貧しい子どもが利用できる無料または低額の食堂というのが一般的な定義だけど、実際には、公民館等で月に12回程度、誰でも利用できるよう地域のみんなに開かれている場合が多い。


私が訪問したところも、まさに地域の交流拠点という形態だった。


当日来ていた子どもたちは、ほとんど親子で来ていたし、高齢者もいた。


実は、これが大事。


貧しい子どものための食堂ですよと看板を掲げて、本当に貧しい子どもたちが来るだろうか。貧しいという「貧困の告白」を子どもに強いることになると、真に支援を必要とする子どもたちの利用がかえって妨げられるだろう。


こども食堂の運営主体が、民間のボランティアだったりNPOだったりすることにも意味があって、もし行政が直接乗り出すと、税金を使う以上、支援対象を貧困家庭の子どもに絞れと言う話になる。それでは、結局、本当に助けが必要ところに支援の手が及ばない。


だからこそ民間が前に出て、行政がそっと手を差し伸べるくらいがちょうどいいと思う。実際、私が訪れた現場には、市の職員が、私服でさりげなく来ていた。


もちろん、国などの公的な貧困対策も重要で、レーダーの設計がこれからで、いつ迎撃できるようになるのか、その稼働開始時期さえ不明なイージスアショアより、教育支援や親に対する就労支援にもっと予算をつけろと選挙中も訴えてきた。


とにかく、こども食堂が、子どもの貧困対策に重要な役割を果たしていることは事実。同時に、今や、家庭の経済的事情に関係なく、すべての子ども、その親、そして地域の人たちが集う地域インフラとしての役割が重要になり始めている。


一部の批判にあったように、こども食堂が貧困家庭の子どもにごはんを食べさせるところだとしたら、こども食堂をなくすことが政治の役割だろう。


しかし、少子高齢化が進み、人と人とのつながりが希薄になっている地域社会の中で、新しい人的交流拠点として子ども食堂を位置づけるなら、そこは、地域に欠くべからざる存在として存続させるべきだ。私はそう思っている。


皆さんはどう思うだろうか。


家庭の経済状態に関係なく、いろんな人たちと出会う場所。そして、出会いを通じて、様々な可能性が広がる場所


家でカレーが食べられるような国作りをするのはもちろんだけど、一人でカレーを食べるより、みんなで食べた方がおいしいと思える社会づくりや地域づくりも、とても大切だと思う。


その意味で、こども食堂が、“みんな食堂”に進化しつつあるんだと思うし、そんな動きを歓迎したい。


とにかく、ボランティアをはじめとした関係者の皆さまのご尽力に心から敬意を表します。


おいしいカレーありがとうございました!

先日の私の憲法改正をめぐる発言について、多数のご意見をいただきました。私の発言は、従来からの考えを述べたものですが、改めて説明させていただきます。


まず、憲法についての考え方は、これまで国会論戦や選挙中にも申し述べてきたとおり、まずは、前の前の国会から積み残しになっている国民投票法改正案の議論を行うべきとの考えです。


国民民主党は、すでに改正案も提出していますので、特に、その中に盛り込まれているCM広告規制や外国人からの寄付規制等は必ず実現すべきとの立場です。成立に向け与野党の協力を求めていきたいと思います。


そして、憲法改正の中身については、安倍政権が出している改憲4項目の条文イメージ案、特に9条改憲案に国民民主党は明確に反対です。これも、国会論戦でも何度も申し上げているとおりです。


その理由は、安倍総理が、自衛隊の任務や権限は何も変わらないと言いながら、無制限に自衛権の範囲が拡大するおそれがあるからです。 


他方、国民民主党は基本政策で、「未来志向の憲法議論を進める」としており、党として憲法議論を進めていく立場です。


個人的には、解散権の制約など立憲民主党などが主張しているようなテーマに加えて、53条の臨時国会の召集に具体的な期限を設けることや、同性婚を明示的に認めるため、24条の結婚の要件である「両性」の合意を「両者」の合意に変えたり、また、スイスのように、食料安全保障や食の安全を憲法に書き込むことなども検討してはどうかと考えています。

これらはいずれも、権力に歯止めをかけ、多様性を尊重する方向での提案です。まずは、党内議論を活発化させていきます。


今後、党首討論の場などで、安倍総理に対して9条改憲案の矛盾点を指摘しつつ、私たちの提案を直接ぶつけて徹底論戦したいと思います。そうすることで、安倍さんの改憲案の問題点が、国民の皆様にも分かりやすく伝わると思います。


最後に、私の「生まれ変わった」という表現についてです。


憲法改正については、党は従来から、憲法改正についてしっかり議論する「論憲」の立場でしたので、何か新しいことを述べたものではありません。


ただ、私がこう述べたのは、今回の参院選で全国を行脚し、大勢の方から、野党は追及のみならずもっと政策論争で勝負すべきとの声をいただいたからです。


私自身、何度も質問に立ち、モリカケ問題における公文書偽造など権力行使の問題点を浮き彫りにしてきた自負があります。


一方、この参院選でも問題となった年金問題や消費税増税への対応など、有権者の不安や悩みに応える国会論戦や対案の提示が十分できなかったことは率直に反省しています。


野党はスキャンダル追及ばかり、反対ばかりとの印象が国民に定着しており、こうした現状を大胆に変革していくぞ!そんな決意表明の意味で、私は「生まれ変わった」と、表現しました。


野党は、単なる反対だけでなく、これまで以上に対案を示し、議論する国会を回復させ、国民に対して建設的な政策論争をお見せしていかなければ、支持率アップも議席数増も望めないでしょう。


そして、野党が現政権に代わり得る政権勢力へと進化していくためには、これまでの固定的な支持層にとどまらず、ウイングを広げて一層幅広い層の共感を得ていくことが不可欠だと考えています。


そのためには、やはり、国会での議論が必要なのです。


皆様には、こうした考えをぜひご理解いただき、国民民主党に対する引き続きのご支援、ご指導賜れば幸いです。



*拙書「令和ニッポン改造論」の第1章に、私の憲法についての考え方をまとめています。ご一読いただければ幸いです。

本日公表された2018年度の運用利回りは1.52で、3年ぶりに目標未達となった。


しかも、前回の財政検証の、2055年度に積立金が枯渇するシナリオであるケースHの2.3を下回る水準で、事態は深刻。


運用利回りから名目賃金上昇率を差し引いた実質的な運用利回りは0.57%で、これもケースHの実質的な運用利回り1.0%を下回る水準。


運用は単年度で見るべきではないというが、言い訳に過ぎない。財政検証で示された年金財政上必要な運用利回りを「毎年度」確実に確保することを基本とすべきである。


単年度の未達分が出たらいったいどこで取り返すのか。将来の運用でなんとかしますでは心もとない。カナダのように保険料を引き上げたり、給付を減らすような短期で調整する仕組みを持つ国もある。将来の運用で未達分を取り戻せなければ、それはスライド調整の長期化で帳尻を合わすしかなく、要は、将来世代の年金減額によって埋め合わすことになる。


ちなみに、2001年度以降約20年間の比較的長期の運用成績である3.03%も、5年前の財政検証の8つのケースのうち7つのケースで示された想定を全て下回っている。中期的に見ても、運用成績が想定を下回り始めているのは深刻な問題だ。


とにかく、安倍総理が言うほど運用は堅調ではない。政府は、運用成績も含めた財政検証を速やかに出すべきだ。


加えて、2018年度のTFP(全要素生産性)上昇率の実績値は0.3%で、ケースHの0.5%にも及ばない水準。結局、前回の財政検証では想定していなかったぐらい最悪の状況で、いよいよアベノミクスの限界が露呈してきている。

 

運用成績は、将来の給付水準に影響する。目標未達の分(=年金財政上の損失)は、必ずどこかで帳尻を合わせなければならず、現行フレームで取り得る手段はマクロ経済スライド(自動的な実質減額)の長期化。マクロ経済スライドの長期化は、将来世代、とりわけ基礎年金により響くことになる。

 

そもそも、金融庁報告書の「2,000万円」はマクロ経済スライドを考慮しておらず、かつ受給額が高めの厚生年金世帯が前提となっている。

 

そのため、マクロ経済スライド+今回の目標未達(=年金財政上の損失)によるマクロ経済スライドの長期化で、いわゆる”赤字”はもっと膨らむと見込まれるし、とりわけ基礎年金世帯には極めて深刻な影響を与える。

 

積立金の本来のオーナーである被保険者(国民の皆さん)が知りたいのは、将来の年金の給付水準、特に基礎年金がどうなるかだ。


目標未達という深刻な状況なのに、なぜ運用結果だけがGPIFから公表され、政府は、財政検証を出さないのか。隠すことなく速やかに財政検証の結果を出し、将来の年金の給付水準を示すべきだ。

 

現在の世代が意思決定して出た損失について、政府が責任をとるわけでもなく、なぜ意思決定に参加していない将来世代が負わなければならないのか。


国民民主党としては、このような年金財政の実態、将来世代の年金水準の劣化の可能性も含め、年金問題の実相を明らかにし、それに向き合い、議論を進めていきたい。

本日、熊本地裁は、ハンセン病の元患者の家族が深刻な差別を受けたとして賠償を求めた訴訟で、国に賠償を命じる判決を言い渡しました。

元患者の家族の皆様は、強制収容された患者と引き離されただけでなく、厳しい差別にさらされ、地域や親族等とのつながりを絶たれたり、就職や結婚などの選択肢が狭められるなど、筆舌に尽くし難い人生を歩んでこられました。いまだに公の場で名前を名乗ることができない家族の方々もいらっしゃいます。

その原因は、国が行ったハンセン病患者の強制隔離政策であり、国に責任があることは明らかです。本判決は、家族が受けた被害に対する国の責任を認める画期的なものであり評価したいと思います。

国民民主党は、国に対して、控訴を断念し速やかに賠償に応じることを強く求めます。さらに、国は家族に謝罪するとともに、家族の名誉を回復するための取り組みを行うべきです。

国民民主党は、ハンセン病家族訴訟の原告団の取り組みを後押しするため、「ハンセン病問題に関するプロジェクトチーム」を設置しましたが、今後も、ハンセン病の元患者やその家族に寄り添い、差別の解消や元患者に対する支援体制の確立等に取り組んで参ります。

なぜ「家計第一」か


私たち国民民主党は「家計第一の経済政策」を打ち出しました。

児童手当を増やしたり、賃貸住宅の家賃補助を強化したり個々の政策メニューだけを見ると、バラマキではないの?そう思う方がいるかもしれません。

しかし、これらはあくまで手段に過ぎません。

私たちは「家計第一」を、あくまで経済政策として考えています。なぜなら、今の日本経済には、消費を軸とした好循環を作り出すことが不可欠だと考えるからです。


アベノミクスが豊かにしたのは企業部門だけ


経済は3つの部門で成り立っています。政府部門、企業部門、家計部門の3つです。

アベノミクスは、企業部門は豊かにしました。しかし、残念ながら、その恩恵は家計には届いていません。安倍政権による法人税減税と金融緩和による円安政策が功を奏して、特に輸出関連企業は過去最高益をあげ、企業のいわゆる内部留保も446兆円を超えるほど大きくなりました。

その一方、実質賃金の伸びは過去6年間の平均でマイナス06%で、消費も振るわず、最新のGDP統計でもマイナスを記録しています。

近江商人の言葉に「三方よし」というのがあります。「売り手」も「買い手」も「世間」も良くならなくてはならないという思想ですが、今の日本経済は、「企業」ばかり良くて「家計」が割をくっているので、バランスが悪いのです。


日本経済最大の問題 消費不況


よく、失われた20年、30年と言われますが、この長期にわたる経済不況の大きな原因は、一言で言うなら、消費の低迷による需要不足です。これは数字を見ると明らかです。

2016年の消費は292兆円ですが、ここから、持ち家について所有者が家賃を払ったと仮定して計上されるバーチャルな消費である「帰属家賃」の約50兆円を除くと、実際の消費額は242兆円です。また、消費税をはじめとした間接税も28兆円あるので、家計が実際にモノやサービスの対価として実際に支払った消費額は、間接税を除いた214兆円です。


過去20年間で、消費は2兆円減少


日本の名目GDPのピークは1997年で、この時の消費は280兆円ですが、先ほど述べた「帰属家賃」や「消費税などの間接税」を除いた実際のモノやサービスの消費額は216兆円です。

つまり、2016年の214兆円と比較すると、2兆円減っています。統計上は、280兆円から292兆円に12兆円も増えたことになっていますが、これは統計上のマジックに過ぎないのです。実際の消費が低迷したこと、これこそが日本経済の低迷の一番大きな要因です。


家計所得が増えないから消費が伸びない


では、なぜ、消費が低迷したのか。それは家計所得が増えていないからです。

2016年の家計所得は350兆円となっていますが、先ほどの「帰属家賃」が、今度は持ち家の所有者の家賃収入として計上されています。これが約42兆円。(先ほどの50兆円との違いは、修繕費が差し引かれているからです。)それから、社会保険料の事業主負担分約41兆円は、企業が支払うものですが、国民所得統計上は、これも家計所得として計上されています。これもバーチャルな所得に過ぎません。そこで、これら「帰属家賃」42兆円と「事業主による社会保険料負担」41兆円を差し引くと、実際の所得は268兆円しかありません。


過去20年間で、家計所得は約40兆円減少


GDPのピークである1997年の家計所得は378兆円ですが、上記の「帰属家賃」と「事業主による社会保険料負担」を差し引いた実際の所得は309兆円になります。これを2016年の268兆円と比較すると、41兆円、率にして約13%も減っています。実際の家計所得がこれほど落ち込んでいるわけですから、消費が伸びるはずもありません。繰り返し言いますが、消費が低迷した最大の要因は、所得水準が大幅に低下したからなのです。


農家の所得も減少


所得の変化をもう少し詳しく見てみると、まず、大きく変化したのが賃金・俸給です。これが245兆円から228兆円に17兆円、約7%減っています。

次に、34兆円から15兆円へと約56%も減っているのが「混合所得」です。

「混合所得」とは自営業者の所得のことで、自営業者としては「農家」が最大です。この農家を含めた自営業者の所得が伸びないことが、特に、地方における消費低迷の原因です。


金利収入も減少


また、「財産所得」が30兆円から24兆円に約6兆円減っていますが、その最大の理由は、超低金利を反映して、金利所得が大きく減ったことです。


このように、「サラリーマンの賃金」も、「農家を含む自営業者の所得」も、そして「金利収入」も、すべてが減ったことで家計所得が低下しているのです。そんな中、消費が微減に留まったのは、所得のうち貯蓄にまわす比率を大きく下げて、消費にまわる比率を上げたからです。だんだん、貯金できる余裕もなくなってきているわけです。


これからは輸出に頼れない


これまでの経済成長は、輸出頼みでしたが、中国経済の成長も曲がり角に来ていますし、米中貿易戦争の長期化を考えると、これからは外需に頼ることはできなくなると思います。

だからこそ内需が重要なのです。そして、内需を拡大するには、GDPの約6割を占める消費を増やすしか方法はありません。消費が増え、企業が売り上げを伸ばし、設備投資も出てくる、そんな消費を軸とした好循環を生み出すしかありません。2020年代の日本経済は、消費主導型にならざるを得ないと考えます。


年金財政安定のためにも賃金上昇率3%が必要


ちなみに、2014年の年金の財政検証の結果によれば、名目成長率2%、名目賃金上昇率3%を実現できれば、年金財政は安定するとされています。逆に言えば、「100年安心の年金制度」を実現するためには、「賃金」と「消費」が安定的に増えていくことが不可欠なのです。


次に、少し大きな視点で、経済の変化を見てみます。


過去20年間で、企業所得は約40兆円増加


2016年の企業所得(銀行など金融機関を除く)は130兆円です。ここに、統計上は家計所得として計上されている「社会保険料の事業主負担分」33兆円を会社の所得として含めると163兆円になります。

1997年の企業所得が125兆円ですから、この間、38兆円、約30%も増えている計算になります。家計所得が41兆円減少していることを考えると、賃金が上がらなかった分だけ企業所得が増えたということになります。


資金の流れのバランスが崩れている


次に、国全体の資金の流れを見てみます。

1991年には、家計部門の資金余剰、つまり貯蓄は約53兆円ありましたが、2016年には約11兆円となり約8割も減少しています。一方、法人部門(金融機関を除く)は、2016年には約25兆円の資金余剰となり、家計の貯蓄11兆円を超えています。

本来なら、企業部門は、投資などを行うため資金不足になるのが正常の姿です。実際、日本でも1997年までは資金不足でしたが、これが今、資金余剰に変わっています。

企業がこれだけ貯蓄超過になるのは異常であり、経済活動を活性化させるためには、企業の超過貯蓄を減らして家計の貯蓄を増やすことが重要です。


こうした現状を改善するためには、家計の可処分所得を上げ、家計の消費を増やす総合的な政策が実施することが必要なのです。それが、私たちの進める「家計第一の経済政策」なのです。


以下、その具体策を述べます。


*上記の諸計数は、中前忠著「家計ファーストの経済学」日本経済新聞社刊を参考にさせていただきました。



消費税は凍結


まず、今年10月からの消費税増税は凍結です。1月~3月期のGDP速報値でも消費はマイナスでしたし、国内外の経済も不透明感を増しています。今、消費税を上げれば、かえって消費の腰を折ってしまい、不況の扉を開けることになりかねません。

さらに、今後、仮にリーマンショック級の世界経済の混乱が発生した場合には、消費税の減税も、消費を下支えする経済対策の一環として検討すべきと考えます。とにかく、家計所得を増やさない限り消費は伸びません。

なお、最低賃金を速やかに引き上げるべきとの意見もありますが、中小企業には賃上げ能力がそれほどありません。まずは、家計の負担を軽くして消費を増やし、国内企業の売り上げを伸ばし、賃上げできる環境を整えることが順番としては正しいと考えます。この順番を間違えると、韓国のようになってしまいかねません。


法人税には「最低税率」導入し、賃上げ減税を


法人税は国際的に下げ過ぎです。国際競争力の観点から、各国とも法人税の「引き下げ合戦」に巻き込まれています。これでは、法人税は基幹税としての役割を失ってしまいます。まさに、G20などの国際的な協議の中で、協調して法人税率の適正化を図るべきです。「最低税率」について国際的合意を取り付ける必要があります。また、GAFAと言われるプラットフォーマーに対する課税の強化、適正化も必要です。さらに、今後はデータが価値を生み出す源泉となるので、データを課税標準とした新たな法人課税のあり方も検討していくべきと考えます。

そして、法人税減税を行う場合であっても、やみくもに税率を下げるのではなく、従業員の賃金を上げた企業には減税を行い(賃上げ減税)、そうではない企業には高い税率を適用するなど、労働分配率の向上につながるメリハリの効いた法人税改革を行うことが「家計第一の経済政策」を進める上では重要だと考えます。


マイナス金利はやめて金利を正常化


デフレを脱却するために、日本銀行は金利を引き下げ続けてきたわけですが、マクロで見ると、企業部門は資金余剰セクターになっています。資金が不足しているわけではないので、企業は金融機関からお金を借りる必要がないわけです。加えて、マイナス金利で地銀の経営が悪化しています。さらに、家計の金利所得の減少が、消費低迷という副作用を生じさせているのは、先ほど述べたとおりです。

日本には、純個人金融資産が1500兆円あるので、仮に1%の金利がつけば、15兆円が家計に移転することになります。とても大きな額です。この額の半分でも消費にまわれば、GDPの名目成長率を1%以上増加させることは可能でしょう。


児童手当を増額し、3人子どもがいる家庭には1000万円給付


可処分所得を増やすためには、家計負担の軽減策も重要です。特に、若い世代の家計負担の一番は、なんと言っても子育て・教育の負担でしょう。小中学校から大学まで公立に行った場合でも、一人当たり最低でも1000万円はかかると言われています。

そこで、現在の児童手当を月15000円に拡充し、中学卒業までの交付を高校卒業まで延長します。こうすれば、子どもが3人いる家庭には合計約1000万円が給付されます。子ども1人分の子育て・教育費用を、公的にサポートすることができます。

また、多額にのぼる不妊治療を保険の適用対象とするなど、子どもの妊娠、出産、教育にかかる負担を徹底して軽減し、家計の可処分所得を増やします。


賃貸住宅の家賃補助を


次に家計にとって住居費も大きな負担です。現在、住宅ローン減税など、持ち家の取得については様々な支援策がありますが、賃貸住宅への国の支援は乏しいのが実態です。現在、約1500万世帯が賃貸住宅に住んでおり、高齢者、学生、若い現役世代の中にも賃貸住宅にお住いの方も多数います。しかも、調査によると、40歳未満の女性にとって、家賃負担が可処分所得の25%を占めています。男性だと約20%が家賃負担です。いずれにしても、家計の大きな負担になっています。そこで、年収500万円以下の世帯で一定の条件を満たす場合には、月額最大1万円を支援し、可処分所得の向上につなげていきます。


農業者に営農継続可能な所得を補償せよ


自営業、とりわけ農家の所得が低下していることも、消費低迷の1つの要因です。そこで、営農継続可能な所得を補償するため、販売価格と生産コストの恒久的な差額を補填する「戸別所得補償制度」を復活させます。欧米でも農家所得の大部分は公的支援で賄われています。また、国際的な生産方法であるGAP基準を満たす形で生産する農家には、加算措置(GAP加算)を上乗せし、環境や食の安全に配慮した農業を応援します。

農家の所得が増えれば、地方における消費が盛り上がり、地域経済の活性化につながります。農業者戸別所得補償制度の復活は、家計第一の経済政策を進めるためにも重要なのです。


子育て・教育や、研究・開発への投資は国債発行で


最後に、家計第一の経済政策を進めるための財源について述べたいと思います。

平成の30年間で、国の予算規模は約17倍になりました。同時期に、年金、医療、介護などの社会保障関係費は33倍になっています。借金返しである国債費は約2倍です。しかし、教育や科学技術の予算は、30年の間、ほぼ横ばいです。この間、中国もアメリカも研究開発の予算を大幅に増やしています。これが経済成長や技術力の差につながっています。

さらに、今後2042年まで65歳以上の高齢者の数は増加し続ける見込みなので、社会保障の予算を削って教育や科学技術の財源を見つけることが困難です。また、増税も簡単ではありません。では、乏しい教育・科学技術の予算が今のままでいいのでしょうか。そんなことはありません。

そこで、私が提案するのが「こども国債」の発行です。具体的には、将来の経済成長や税収増につながる支出については、幅広く国債発行による財源調達を認めるようにします。今の財政法は、橋や道路などの公共事業に対してのみ国債(建設国債)の発行を認めています。橋や道路は将来の経済成長につながり、また、将来世代も便益を受けるので、将来の世代にも負担してもらうのが合理的との考えによるものです。しかし今や、知識や技術こそが富の源泉になる時代で、人や技術こそが未来に残すべき最大の資産です。だからこそ、教育や科学技術関係予算の財源についても、国債発行で調達することに合理性があると考えます。


まだ個人的な粗々の計算ですが、成長と税収増につながる分野として、①教育・子育て、②科学・技術、③防災等の社会インフラ整備の重点3分野には、今後20年間で約300兆円規模の投資を行い、GDPの成長率を1%程度、押し上げることを可能にしていきたいと考えています。


「消費を軸とした好循環」と「未来への大胆な投資」が鍵


このように、「家計第一の経済政策」は、家計の可処分所得を増やし「消費を軸とした好循環」を生み出すことに力点に置きながら、同時に、教育分野をはじめとした「未来への大胆な投資」を行うことで、日本経済の潜在成長率を引き上げる経済政策です。


「消費を軸とした好循環」

「未来への大胆な投資」

これらは、いずれもアベノミクスには欠けている要素です。


国民民主党は、この「家計第一の経済政策」を進めることで、日本経済を覆う閉塞感を打ち破り、安心と希望のある日本社会をつくりあげていきます。

6月13日、国民民主党は、参議院選挙に向けた政策を発表しました。

キャッチフレーズは「家計第一」です。



◾️三方よしの精神


日本には「三方よし」という考えがあります。

近江商人の言葉で、一方だけが得をするのではなく、「売手」も「買手」も「世間」も、三者みんながうまくいく、調和とバランスを重視する発想です。


しかし、今の日本は、いろんな意味でバランスが崩れ、「今だけ、金だけ、自分だけ」の社会になっています。


◾️家計第一の経済政策


経済政策にも、バランスが必要です。

経済は「政府」と「企業」と「家計」で構成されています。確かに、アベノミクスは、大きな「企業」を豊かにしましたが、その恩恵は「家計」や地方には及んでいません。バランスが悪いのです。


特に、アベノミクスの最大の弱点は、家計消費が伸びないことです。

そして、公的年金だけでは満足な生活はできないと政府も認めました。


だからこそ今、一番大切なのは「家計」を豊かにすることなのです。

「家計」が豊かになれば、GDPの6割を占める「消費」が活発になり、内需中心の持続可能な成長が実現します。


そこで、私たちは、あらゆる手段で、家計の可処分所得を増やし、安心して消費を拡大できる政策に転換します。


これが、私たちのめざす「家計第一の経済政策」です。


◾️未来への大胆な投資


また、日本は「今」を重視するあまり、「未来への投資」を犠牲にしてきました。

過去30年間、社会保障の予算は3倍、借金返しは2倍に増えているのに、将来の成長につながる教育や科学技術の予算は横ばいです。

私たちは、この「未来への投資」が少な過ぎる現状を変え、教育と科学技術への投資を大胆に増やします。また、防災対策など社会インフラ整備も積極的に進めます。


「企業」だけでなく「家計」を重視する

「家計第一の経済政策」


「今」だけでなく「未来」を重視する

「未来への大胆な投資」


私たちは、この「家計」と「未来」を重視する「新しい答え」で、日本に、生活の安心と経済の活力を取り戻していきます。



【参考】国民民主党の「新しい答え2019」

家計第一の経済政策

https://www.dpfp.or.jp/new_answers_2019