たまき雄一郎ブログ

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衆議院議員玉木雄一郎のオフィシャルブログです。

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毎年1月に召集される通常国会は、総理による施政方針演説とそれに対する代表質問で幕を開けます。(臨時国会や特別国会では所信表明演説と呼ばれ、区別されます)

 

岸田総理にとって初となる施政方針演説に対して、国民民主党を代表して質問しました。昨年の臨時国会に引き続き、総選挙で掲げた公約を一つでも多く実現するため、政策提案型の改革中道政党として具体的な政策を提案し続けます。

 

 

第208回国会における岸田内閣総理大臣施政方針演説に対する代表質問

 

令和4年1月20日

玉木雄一郎(国民民主党・無所属クラブ)

 

 国民民主党代表の玉木雄一郎です。総選挙で約束した公約を一つでも多く実現するため、この国会でも「改革中道政党」として「対決より解決」を実践します。特に、公約の柱である「給料が上がる経済」を実現するため、全力を傾けてまいります。

 

(聞く力)

 さて、岸田総理は「聞く力」を売りにしておられますが、私もツイッターとYouTubeで総理にぶつける質問を募ったところ、3日で1万人弱の方からコメントをいただきました。聞く力では総理に負けていない自負があります。声を寄せていただいた皆様にこの場を借りて御礼を申し上げます。岸田総理におかれては、私の質問も国民の声として聞いてください。

 

(10万円給付は所得制限なしで)

 ツイッターでは、特に10万円給付の所得制限をやめてほしいという意見が多く寄せられました。児童手当の所得制限もやめてほしいという声もありました。「#所得制限は出産制限」とのハッシュタグもできたほどです。子育て世帯はみんながんばっています。地方創生臨時交付金を活用し、独自に所得制限なく給付する地方自治体もありますが、例えば東京都23区の中には半数以上の世帯が給付対象外で、所得制限をなくそうにも臨時交付金が足りず、できないところもあります。住む地域によってもらえる子どもともらえない子どもが分かれるのはおかしい。総理、所得制限があることで、出産や子育てにマイナスになっているなら、所得制限を撤廃すべきです。「子育て・若者世代の所得を引き上げる」「中間層を維持」というなら、国として所得制限なく全ての子どもに給付すべきではないですか。

 

 クーポン5万円ですが、実際にクーポンを配ったのは約1,700自治体のうちたった7つです。クーポン給付にかかる事務費用967億円は、どれだけ使われ、どれだけ余っているのでしょうか。余っているなら所得制限撤廃のための財源に回してください。

 

 そもそも、子育て支援であれば、今回のような1回だけの給付ではなく、中学卒業までとなっている児童手当を、高校卒業まで拡充すべきです。国民民主党は選挙公約の5本柱の一つ「人づくりは国づくり」の具体策として提案しています。総理、「子育て・若者世代の所得を引き上げる」「中間層を維持」というなら、児童手当を高校卒業まで延長しませんか。さらに、今回の10万円給付だけでなく、児童手当、幼児教育無償化、私立高校無償化などの所得制限も撤廃しませんか。できないなら、せめて年少扶養控除を復活させてください。

 

(トリガー条項の凍結解除によるガソリン値下げ)

 総理、再びガソリン価格が上昇しています。移動を車に依存せざるを得ない地方からも、なんとかしてほしいとの声がたくさん届いています。ガソリン価格に上乗せされているリッター25.1円の税金を減税する「トリガー条項」の凍結解除を、今こそやるべきです。国民民主党が日本維新の会と共同提出した法案に賛成していただければ、来月2月1日からガソリン価格をリッター25.1円、下げることができます。給料が上がらない中、生活必需品の価格が続々と上がっているからこそ、ガソリン価格を引き下げるべきです。総理の決断を求めます。

 

(病床確保のための感染症法改正)

 コロナ対策について伺います。岸田政権のコロナ対策のゴールは何ですか。病床のひっ迫を回避し、死亡者や重症者を減らすことを最優先にするなら、病床確保に関する国や知事の権限を強化する感染症法の改正こそ、この国会でやるべきです。なぜ最も大切な法改正を先送りするのですか。必要な立法措置も講じず、効果があるかどうかよく分からない飲食店の時短要請や人流抑制をお願いするだけでは、国民の理解は到底得らません。そもそも、まん延防止等重点措置の飲食店への時短要請は、オミクロン株対策として効果があるのですか。

 

(感染は止める、社会は止めない)

 国民民主党は年明け早々の1月7日に緊急提言をとりまとめ、先週、厚生労働大臣とワクチン担当大臣に対し、「感染は止めるが、社会は止めない」ための対策を強く要請しました。ワクチン3回目接種、飲み薬、毎日検査の3つが鍵です。この3つがあれば、まん延防止等重点措置は避けられたはずですが、間に合わず残念です。しかし、今からでも3つの対策を急ぐべきです。

 第一に、発症予防効果、重症化予防効果のある3回目のワクチン接種です。英国保険当局の報告などによれば、2回目接種から5か月ほどで発症予防効果が10%未満に低下します。2回目接種からの間隔を「原則5ヶ月」に短縮し、そのために必要なワクチンの確保に全力を傾けるべきですが、できていないのではないですか。

 

 第二に、死亡・入院リスクを下げる飲み薬も重要です。経口治療薬を医療現場に3万人分を届けたとのことですが、160万人分の1.88%に過ぎません。「経口薬へのアクセスの確保を徹底します」というものの、遅すぎます。160万人分の残りと、月内に合意するとされる200万人分が全て現場に届くのはいつになりますか。スケジュールを明示してください。

 

 第三に、自分がコロナ陰性であることを日々確認できる毎日検査です。英国では、PCR検査や抗原検査による毎日検査で陰性であれば、濃厚接触者でも自宅待機しなくていいルールになっています。我が国でも医療従事者については、毎日検査を条件に濃厚接触者であっても勤務できるようになりました。総理、今のままのルールだと、感染者が増えるたびに経済・社会活動が止まってしまいます。英国と同様に、我が国でも毎日検査を条件に、濃厚接触者であっても仕事や活動ができるようにしませんか。

 

(不十分で遅すぎる補償や支援策)

 まん延防止等重点措置が出るのに、事業者や個人に対する支援策があまりにも不十分です。月次支援金は昨年10月分で打ち切りになっていて、岸田政権の看板政策「事業復活支援金」は、いまだに申請すらできません。

 

 住民税非課税世帯への10万円給付も来月あるいは再来月から申請開始の自治体が多いと聞きます。これも遅すぎます。必要な人に必要な支援はいつ届くのでしょうか。

 

 また、生活再建までの生活費を月20万円まで貸し付ける総合支援資金についても、岸田総理は総裁選中に3ヶ月分延長して12ヶ月分に拡充するとおっしゃっていましたが、今こそ実行すべきではないですか。貸付枠を3ヶ月分拡充できなくても、せめて昨年末で締め切られた再貸付の申請期限を今年3月末まで延長してもらえませんか。

 

 演劇や音楽コンサートなど日本のエンターテイメント産業は、コロナで瀕死の状態に陥っています。収入の9割減が2年も続いているところもあります。一方、韓国のエンターテイメント産業は海外進出により大きく成長しています。今のままでは日本のエンターテイメント産業が消滅してしまいます。この危機を乗り越えるため、官民挙げてエンターテイメント産業に対する支援をさらに強化すべきではありませんか。

 

 地方のバス、鉄道事業なども瀕死の状態です。こうした公共交通機関の利用そのものが感染拡大につながったという科学的な証拠はあるのでしょうか。今のままでは地域のバス路線などは持ちません。政府としてどのような対応を考えているのか、総理の見解を伺います。

 

(オンライン国会を実現)

 民間にリモートワークを促しているのに、この国会の本会議場はご覧の通り、相変わらずの「密」です。国民民主党は、オンライン国会を可能とするため、議院運営委員会にて「議場にいない議員は表決に加わることができない」としている衆議院規則の改正を提案しました。オミクロン株が拡大する中、自民党にも規則改正に協力していただけませんか。また、憲法56条の「総議員の3分の1以上の出席」がオンライン国会の制約となるのかの憲法解釈についても、憲法審査会で議論し、明らかにしていくつもりです。

 

(「賃金デフレからの脱却」に全力)

 米国でも欧州でも韓国でも給料が上がる中、日本だけが4半世紀にわたって給料が上がっていません。私たち国民民主党はこの「賃金デフレ」こそが日本経済最大の課題と考えます。そこで、私たが選挙公約として掲げたのが「給料が上がる経済の実現」です。岸田総理とこの議場にいらっしゃる与野党の議員の皆さんに私から提案があります。この国会を、賃金、給料を上げることに与野党を超えて知恵をしぼる「賃上げ国会」、「給料を上げる国会」にしていこうではありませんか。

 

 私たち国民民主党は、4%の名目賃金上昇率、4%の経済成長率、4万円台の日経平均株価の「3つの4」を政策目標に掲げ、給料が上がる政策を提案していきます。4%成長が18年続けば、給料は倍になります。所得倍増は夢物語ではありません。自民党総裁選で掲げた「令和版所得倍増」を諦めることなく、岸田内閣として、例えば、20年間で日本の賃金水準を倍にするという中長期のビジョンを示してはいかがですか。

 昨年の企業物価指数は4.8%で過去最大の伸びでした。米国がインフレ抑制のために金利を上げれば、さらに日本の物価が上がります。総理には物価が上がるのに給料が上がらないという国民の悲鳴は聞こえていますか。物価は上がるのに経済は低迷する「スタグフレーション」の懸念が高まっているのではありませんか。

 

 物価目標2%は、安倍政権発足後間もない2013年1月に発表された政府と日銀による共同声明に盛り込まれています。岸田内閣は、この共同声明を引き継いでいますか。そして2%を達成したら、金融緩和を縮小するつもりなのか、あわせてお答えください。

 

 円安による原材料価格の上昇に起因する物価上昇は、必ずしも経済回復を反映した物価上昇ではありません。国民民主党は、「給料が上がる経済」の金融政策として、名目賃金上昇率が一定水準に達するまで金融緩和を継続すると選挙公約で提案しました。つまり「賃金デフレ脱却」を金融政策の目標にすべきと考えますが、総理の見解を伺います。

 

 コロナ禍からの回復局面で財政健全化、プライマリーバランスの黒字化にこだわり過ぎて、景気回復の腰を折るようなことはあってはなりません。国民民主党は、「給料が上がる経済」の財政政策として、政策目標をプライマリーバランスの黒字化ではなく、名目賃金上昇率にすることを選挙公約で提案しました。つまり、「賃金デフレ脱却」を財政政策の目標にもすべきと考えますが、総理の見解を伺います。

 

 賃上げの大前提は、積極財政による脱デフレだと考えます。国民民主党は、名目賃金上昇率が一定水準を上回るまで消費税を5%に減税する法案を国会に提出しています。家計負担の上昇を防ぎ、消費減退を防ぐためにも、「賃金デフレ脱却」が確実になるまで消費税を減税すべきではありませんか。

 

 介護従事者の待遇改善が急がれます。しかし、今回の賃上げは「介護職」に限定されており、機能訓練指導員、生活相談員、管理者など「介護職」以外の介護従事者は対象になっていません。これら介護従事者全体を賃上げの対象とすべきと考えますが、総理の見解を伺います。また、今後、都市部での介護従事者の確保が極めて困難になると予想されています。そこで、東京都は「介護職への家賃補助」制度を導入予定ですが、これを全国レベルで導入してはいかがでしょうか。総理の見解を伺います。

 

(「新しい資本主義」の鍵は「人への投資」)

 岸田総理の掲げる「新しい資本主義」成功の鍵は「人への投資」だと考えます。岸田総理は、国民民主党が従来から提案しているように、「人への投資」を倍増すると施政方針演説で述べました。それ自体は評価しますが、令和4年度当初予算案で文教科学技術振興費は微減となっており、言っていることとやっていることが矛盾しています。倍増と言いながら、なぜ文教予算を減らしたのか、いつまでに何をどう倍増させるのか、明確にお答えください。

 

 国民民主党は、選挙公約の柱として「積極財政への転換」「人づくりは国づくり」を掲げ、教育国債の発行などを財源に、児童手当の高校卒業までの延長、給食費、教材費を含めた完全無償化を所得制限なく実現することを提案しています。過去2回の代表質問でも、財政法改正による「教育国債」の創設を総理に提案しました。総理は「安定財源の確保あるいは財政の信認確保の観点から、慎重に検討する必要がある」と木で鼻をくくったような答弁しかしていただけませんが、高齢化に伴う年金や医療などの自然増が増える中で、教育国債の発行もせず、どのように「倍増」の財源を確保するのか、具体的に示してください。

 

(デジタル田園都市国家構想が描く国家像とは)

 デジタル田園都市国家構想について伺います。「田園の安らぎと都市の快適さを融合する」という、大平正芳元総理が1980年に打ち出したコンセプトには大賛成です。しかし、施政方針演説を聞いても、個別政策が列記されているだけで、この構想でめざすべき国家像が見えません。岸田総理がデジタル田園都市国家構想で目指す国家像はどのようなものか、答弁を求めます。

 

(必要なのは「総合安全保障」)

 岸田内閣が進める経済安全保障の重要性を否定するものではありませんが、エネルギー安全保障や食料安全保障の観点が相対的に弱いと言わざるを得ません。今、必要なのは、大平正芳元総理も提唱した「総合安全保障」ではありませんか。国民民主党は、政府案に足りない「エネルギー安全保障」「食料安全保障」そして「人材の安全保障」も含めた総合安全保障確立法案を提出する予定です。ぜひ、参考にしてもらいたいし、成立に協力していただきたい。

 

 特に、給料が上がる経済の実現のためには、エネルギーの安定供給は不可欠な要素です。折りしも、EUの欧州委員会は、原発をグリーンな投資先として認める方針を打ち出しました。2050年カーボンニュートラルを達成するための現実的な対応だと考えます。日本としても、特に、小型モジュール炉(SMR)や高速炉の実証研究には積極的に取り組むべきだと考えますが、岸田総理の方針を伺います。

 

(戦略的な人権外交)

 人権侵害非難決議について伺います。与党の慎重な姿勢で昨年の通常国会、臨時国会で見送りとなりました。国民民主党はいつでも対応できますが、今国会で人権侵害非難決議を行うつもりはあるのか、自民党総裁としての見解を伺います。

 政府・与党は、今国会でも、人権侵害制裁法や、人権デューディリジェンス法案を出さないのですか。また、中国がTPPへの加盟申請をしましたが、TPPには強制労働を排除する規定があります。日本は、TPP交渉を通じて、中国の人権状況の改善を求める戦略的なアプローチをとってはどうかと考えますが総理の見解を伺います。

 

(敵基地攻撃能力)

 北朝鮮などは迎撃が困難な極超音速ミサイルなどの開発を進めている中、政府の検討する「敵基地攻撃能力」保有の検討は必要だと考えます。あくまで自衛のための反撃能力を高める趣旨だと理解していますが、そもそも総理の考える「敵基地攻撃能力」保有の意義、具体的な装備体系、そして実現可能性について伺います。

 

(緊急時における国会機能の維持)

 憲法改正について伺います。私は前回の憲法審査会で、コロナ禍で顕在化した憲法上の課題として、衆議院議員、参議院議員の任期満了時に、大規模感染症や、大規模災害等が発生した場合、特例で議員の任期を延長できる規定が憲法上必要だと提案しましたが、総理の見解を伺います。なお、自民党の緊急事態条項の条文イメージ案では、非常事態として「感染症」が想定されていません。自民党の4項目の原案にこだわらずに柔軟に議論すべきだと考えますが、総理の見解を伺います。

 

(内密出産の法整備が必要)

 熊本市の「慈恵病院」は、10代の女性が身元を明かさず出産する「内密出産」を行なったと発表しました。国内で初の事例です。午前中、蓮田院長に直接お会いして話を伺いました。慈恵病院は、2019年から、赤ちゃんの遺棄を防ぎ、母子の命を守る方策として独自に導入したのですが病院が母親の名前を記載せずに熊本市に出生届を出した場合には、刑法の公正証書原本不実記載罪に問われる可能性があります。ドイツでは子どもの知る権利にも配慮した法制化が2014年に行われました。総理、母子の命と体を守る取り組みである「内密出産」は「違法」なのでしょうか。仮に違法性の疑義があるなら、違法とならない条件を通達するか、法改正すべきではないでしょうか。蓮田院長は物事を前に進めるためには「自分が捕まった方が早いのかな」とさえおっしゃっていました。総理の見解を伺います。

 

(「政策先導」「対決より解決」)

 日本の最大の課題は、四半世紀にわたって賃金が上がらないことです。がんばって就職して一所懸命働けば給料が上がる、そんな希望さえあれば、学生は奨学金を借りることも不安ではないし、若い人も結婚できるし望めば子どもも持てます。年金の不安だって薄らぐでしょう。つまり、日本の問題の多くは、給料、賃金が上がらなくなったことが原因です。しかし、この間、日本人が怠けたから賃金が上がらなかったわけではありません。みんな自分や家族、子どものために懸命に働いてきたはずです。間違っていたのは、経済政策です。だからこそ今、経済政策の転換が必要なのです。国民民主党は、経済政策を規律ある積極財政に転換し、人への投資を倍増させることで「給料が上がる経済の実現」に全力で取り組む方針です。

 

 岸田総理、総理が施政方針演説で述べた「賃上げ」や「人への投資」に国民民主党は賛成です。だからこそ、この通常国会を、どうすれば賃金、給料が上がるのか、与野党を超えて知恵を出し合う「賃上げ国会」「給料が上がる国会」にしようではありませんか。私たち国民民主党は、20年間で国民所得を倍増するための、税制を含む総合的な経済政策を示していきます。国民の皆様に、特に若い人に希望を与える論戦を展開しようではありませんか。このことを呼びかけ質問を終わります。

 

総選挙後はじめて、衆議院憲法審査会での自由討議が行われました。各党・各会派から意見表明があり、国民民主党を代表して、私から7分間、以下のような考えを述べました。ご一読いただければ幸いです。

 

衆議院インターネット中継より


憲法審査会が毎週定例日に開催されるという当たり前がようやく軌道にのってよかった。憲法は国民のものであり、国民民主党は、国民のための議論を積極的に進めていきたい。 

 

■憲法に関する国民民主党の基本的考え方

 

改めて国民民主党としての憲法の基本的な考え方をお話したい。私たちは、昨年12月4日に、憲法改正に向けた論点整理をまとめた。その基本は、現行憲法の3つの基本原則(基本的人権の尊重・国民主権・平和主義)は素晴らしい。だからこそ、その原則を守り抜くため憲法をアップデートすべきという考えだ。日本国憲法は、制度の詳細の多くが憲法ではなく法律に任されているので、まず①統治分野の規律密度を高めるとともに、②デジタル時代にあわせて人権分野のメニューを補完することが必要と考えている。

■統治分野での改憲検討項目【緊急事態条項】

とりわけ議論しなければならないのは、コロナ禍で明らかになった緊急事態における法の支配の空洞化。ここを是正するための議論、つまり、緊急事態条項を議論すべきだ。


具体的には
①緊急事態宣言には国会承認を必要とするなど「手続き」の整備
②人権制約は必要最小限度でなければならず、制約にともなう補償も必要とするといった「内容」の整備

である。

 

私は、日本政府によるコロナ対策が世界と比べて極めて劣っていたとは思わない。しかし、科学的エビデンスや補償の範囲や法の根拠をしっかり示すことなく、緊急事態宣言が発せられたり、まん延等防止措置に移ったり、終結したと思ったら再発出されたりというプロセスには極めて問題があったと思っている。


もし、憲法にまともな緊急事態条項があり、「国会の報告」で終わりではなく「国会の承認」が必要とされていたら事態は違ったはずだ。現在のように宣言発出の前日に、突然数時間の議運がセットされ、報告を聞いて終わりとはならないだろう。さらに、その緊急事態条項に「人権制約の程度」や「補償についての基本的なルール」が定められていたなら、今回のコロナ禍のように、飲食店のような特定の業種が、十分な補償の見通しもないまま苦境に陥る事態は避けられたはず。


また、今回の総選挙の際、たまたま感染が抑えられていたが、仮に感染爆発のまっただ中で任期満了を迎えていた場合、現行憲法下では、総選挙を実施せざるを得なかった。緊急時における任期の特例を定める議論は速やかに行う必要がある。


もちろん、こうした緊急事態におけるルールは法律で足りるのか、憲法で定めるべきなのか議論はあると思う。しかし、「緊急事態という危機において国家にどこまで力を持たせるか」という究極のルールづくりは、国民投票を必要とする憲法がふさわしいのではないか。なぜなら憲法こそが、国民が国家に対し権力を「与えて」る同時に「歯止める」ことのできる最高規範だからだ。あえて申し上げれば、「緊急事態条項自体が危ないのではなく、まともな緊急事態条項がない中、曖昧なルールの下で憲法上の権利が制限されうる状態こそが危ない」のだ。


こうした国家統治の根本的なあり方を、感染が抑えられている今だからこそ、静かな環境の下で議論したい。この点、横大道聡(慶応大学大学院教授)先生など新しい世代の憲法学者の方々が、極めてニュートラルな立場からコロナ禍の憲法問題を論じ始めている。そうした話も聞いていきたい。

■人権分野での改憲検討項目【データ基本権】

次に、人権分野に関しては、やはりデジタル時代の「データ基本権」の議論を深めるべきだ。岸田政権が提唱する「新しい資本主義」の輪郭がみえないが、少なくとも世界の「資本」の重点が、目に見える「モノ」のから「データ」や「情報」に移行したことは確かである。
 

権威主義を背景にデータを国家が集中・独占していくシステムとは別の形で、データ資本主義を健全に発展させるためには、価値を同じくする国々とデータの利活用の基準を共有していくことが必要不可欠だ。ヨーロッパのGDPRがそのスタンダードと目されるなか、日本もデータに関する基本原則を憲法にうたうことは検討に値するはずである。


データの基本原則や規律が穴だらけのまま民間にビッグデータを委ねた結果、米大統領選やブリグジットの国民投票における投票行動への操作・誘導が起きた。私は「ケンブリッジ・アナリティカ事件」についてこの場で紹介し、操作に関わったブリタニー・カイザー氏の招致を提案した。FACEBOOKはデータの不正流用の傷を治癒できないまま名前をMetaに変えたが、少なくともこの事件を契機に、自由な企業活動を重視するアメリカも、EU型の規制へと舵をきることになっている。さらに、当たり前だとされていた「思想・良心の自由(憲法19条)」も、実は、データを活用して意図的に操作されやすい脆弱なものであることが浮き彫りになってきています。だからこそ、「思想・良心並びにその形成の自由」という「プロセスの自由度」にまで広げて保証しなければならないとの問題意識を持っている。

■国民投票法

最後に、国民投票法については、CM規制・外国人寄付規制・ネット広告規制など、投票の質の向上に関する重要な宿題が残っている。旧国民民主党時代にわたしたちが提出した案を叩き台に具体的議論に入りたいと思う。そして、この国民投票法の議論と憲法本体の議論は、当然、同時並行で進めていけると思うし、進めていくべきだ。

■開催の方式

最後に、今後の審査会の開催形式について申し上げたい。今日のような自由討論も大変意義があると思う。しかし、議論すべき具体的な憲法上の論点が複数あるなかで、論点をしぼった議論も必要不可欠。議員の意見発表会で終わらせないために、「分科会方式」などを検討すべきだ。


 これまでの審査会でも、論点ごとの議論を充実させるために、幹事会で具体的に方法を検討してほしいという発言が与野党問わず相当数あったと記憶している。ぜひ、今日の審査会でも開催方式についても各議員のご意見伺いたい。以上で、終わります。

総選挙後初となる、岸田総理の所信表明演説に対する各党の代表質問が行われました。

私の代表質問は持ち時間15分ではありましたが、総選挙で掲げた公約を一つでも多く実現するために、岸田総理に直接提案しました。

選挙前の代表質問同様、あいまいな答えが多かったのですが、来週の予算委員会では詰めた議論をしていきたいと思います。

 

総選挙でいただいた議席と約260万票の比例票の重みを感じて練り上げた質問です。ぜひご一読ください。

 

 

第207回国会における岸田内閣総理大臣所信表明演説に対する代表質問

令和3年12月9日
玉木雄一郎(国民民主党・無所属クラブ)


(「対決より解決」をつらぬく)

 国民民主党代表の玉木雄一郎です。私たちは、先の総選挙で国民の皆様の信託を受け、議席を増やすことができました。これからも「改革中道政党」として、国民のためになる政策を提案し「対決より解決」を実践してまいります。


 さて、岸田総理の所信表明演説はカタカナだらけでした。「デジタル田園都市スーパーハイウェイ」、「スタートアップ・エコシステム」など抽象的な言葉がたくさん出てくる一方で、馴染みのあるカタカナは出てきませんでした。それは「ガソリン」です。


(トリガー条項凍結解除によるガソリン値下げ)

 私が、ガソリン価格の高騰対策として「トリガー条項」の凍結解除を提案したのは、2か月前の10月12日の代表質問でした。その時も、そして昨日も、総理は「買い控えが起こるからできない」と答弁をされました。しかし、総理、今、「レギュラー満タン」と言えず、2000円分だけ入れてくれ、1000円分だけ入れてくれと言って給油されている方が増えているのをご存知ですか。買いたくても高くて買えないのが現実なのです。私たち国民民主党は、国会の初日に、日本維新の会とともに、ガソリン値下げ法案を提出しました。やはりトリガー条項の凍結解除が必要と考えます。霞が関の論理の代弁ではなく、総理の政治家としての見解を伺います。
 

(日本がリードすべき人権外交)

 アメリカ、イギリス、オーストラリアそしてカナダが北京オリンピックの外交的ボイコットを表明しました。中国の人権問題を黙認する誤ったメッセージを国際社会に発しないためにも、日本も北京オリンピックの外交的ボイコットを検討すべきです。総理の明確な答弁を求めます。


 また、重大な人権侵害に対して出入国制限や資産凍結などの制裁措置を可能とする人権侵害制裁法、いわゆる「マグニツキー法」を持っていないのはG7の中で日本だけです。この人権侵害制裁法を制定するのか、しないのか、岸田内閣の方針を伺います。加えて、企業が人権侵害に加担していないことを担保する「人権デュー・ディリジェンス法」についても制定するのか、しないのか、あわせて伺います。
 

 国民民主党は、公約として「人権外交の推進」を掲げて選挙を戦い、日本版マグニツキー法案と人権デュー・ディリジェンス法案の準備もできています。政府が動かないのであれば国会に提出しますので、議場の同志の皆さん、賛同、よろしくお願いします。
 

(事実上の移民解禁ともいえる特定技能2号の分野拡大)

 外国人労働者の拡大について伺います。政府は、在留期間に上限がなく、家族の帯同も可能な外国人在留資格「特定技能2号」について、現在の建設、造船の2分野から、宿泊・農業などの全14分野に拡大を検討しているとのことですが、事実ですか。また、この分野の拡大は閣議決定だけで可能で、法改正が不要とのことですが、事実ですか。事実上の移民解禁ともいえる重大な決定を、国会での十分な議論もなく進めることには反対です。特定技能2号の拡大は、法改正時の附帯決議にもあるように、「厳格な運用」が必要だと考えますが、総理の見解を伺います。
 

(オミクロン株にこそデジタル化で対応)

 新型コロナの変異種であるオミクロン株の対策にこそ、デジタル化を最大限活用すべきです。総理に3つ提案します。


 1つ目は、医療機関の持つ情報と行政の持つ情報の連携です。医療情報と行政情報を連携させれば、コロナワクチンの3回目接種について、基礎疾患のある方に優先的に先行して接種券を送付することが可能となります。これはすぐやるべきです。総理の見解を伺います。


 2つ目は、「デジタル健康証明書」です。国民民主党は、ワクチン接種だけでなく検査での陰性の両方をQRコードで証明する「デジタル健康証明書」を昨年4月から提案してきました。しかし、政府が11月に発表した「ワクチン・検査パッケージ」では、デジタル化されるのはワクチン接種証明だけ。検査の陰性証明はデジタル化の予定すらありません。ワクチン接種しても感染する「ブレークスルー感染」もある中で、感染拡大防止には定期的な検査がむしろ重要です。検査の陰性証明も速やかにデジタル化すべきと考えますが、総理の見解を伺います。


 3つ目は、抗原検査キットのネット販売です。その場で検査結果が出る抗原検査キットは、私が昨年11月の予算委員会で提案してから1年近く経った今年9月末、ようやく一般販売が解禁されました。総理、国が承認した抗原検査キットについては、現在認められている薬局販売だけでなく、ネットでの販売も全面解禁すべきです。これぐらいやりませんか。総理の見解を伺います。

(「給料が上がる経済」の実現)

 総選挙前の代表質問で、「所得倍増」が所信表明演説から消えたことを指摘しましたが、今回の所信にも入っていません。残念です。国民民主党は「給料が上がる経済」を公約に掲げ、物価上昇率が2%なら名目賃金上昇率が4%になるまで、金融緩和と積極財政を継続するとの政策目標を掲げて戦いました。毎年4%賃金が上がれば18年で倍になります。岸田内閣は「所得倍増」を諦めたのでしょうか。いつまでに所得や賃金を倍増させるのか、政策目標を定めるべきです。総理の見解を伺います。

(賃金アップには「フレキシキュリティ」が必要)

 生産性を上げ賃金を上げるためには、成長分野への円滑な労働移動がカギです。労働市場の柔軟性を実現しつつ、手厚い保障によって労働者のくらしを守る、フレキシビリティとセキュリティを組み合わせた「フレキシキュリティ」の概念が重要です。国民民主党は総選挙の公約として、職業訓練や学び直しと、その間の生活保障給付を組み合わせた「求職者ベーシック・インカム制度」を提案しましたが、この「フレキシキュリティ」の必要性について総理の見解を伺います。

(現金とクーポンによる10万円給付は見直すべき)
 18歳以下への10万円給付について伺います。10万円分を全額現金で給付すれば、967億円の事務経費を節約できます。そして967億円あれば、困窮する大学生に10万円を給付する「学生支援緊急給付金」の予算675億を倍にして、支援できる大学生の数を倍にできます。総理、10万円を全額現金で給付して、より多くの人を助けようではありませんか。総理の決断を求めます。
 

 なお、すでに全額現金で給付することを表明した自治体の長も出てきていますが、自治体の判断で全額現金で給付する際に、なんらかの条件やペナルティがあるのかあわせて確認します。「近くに商業施設がない場合」という条件を付すとの報道がありますが、そもそも商業施設がない場所に子どもは住んでいません。総理、やはり10万円は全額現金で給付すべきです。なぜなら、一番使い勝手のいいクーポン券は日本銀行券、つまり現金ですから。

(住民税非課税世帯への10万円給付)

 次に、低所得者向けの現金給付について伺います。住民税非課税世帯のうち、60代以上の高齢者世帯は何割になりますか。厚生労働省の国民生活基礎調査を基に、全世帯から住民税「課税」世帯を差し引いた非課税と思われる世帯数は、60代以上が約8割を占めています。政府の低所得者向け現金給付では、コロナ禍で歯を食いしばって頑張っている多くの現役世代を救えません。総理の見解を伺います。

(所得連動型課税条件付き一律給付)

 国民民主党は、10万円の現金給付は、全国民に一律で行った上で、高所得者には後に課税、すなわち逆還付を求める「所得連動型課税条件付き一律給付」を提案しています。複雑怪奇な政府案より、迅速に給付できます。そもそも、岸田内閣の給付金事業では、年収200万円程度の独身のワーキングプア層を救うことができません。総理、今からでも遅くありません。私たち国民民主党はこの「所得連動型課税条件付き一律給付」を盛り込んだ補正予算の組替動議を提出しますので、賛成してください。

(マイナンバーと全銀行口座の紐付け)

 国民民主党は、マイナンバーを全ての銀行口座に紐づけ、イギリスのように月単位で所得や資産を把握できるようにし、生活に困った人が申請不要で迅速に振り込まれる「プッシュ型支援」を提案しています。コロナで露呈した政策インフラの不備を1年以上放置してきたことは問題です。給付方法をめぐる不毛な論争に終止符を打つためにも、マイナンバーを全ての銀行口座に紐づけるべきと考えますが、総理の見解を伺います。

(消費税減税法案を提出)

 国が税金を集めて必要な人に配るのがこれほど非効率で遅いのなら、そもそも税金を取るのをやめたらどうですか。今こそ、コロナ禍からの経済回復までは消費税率を5%に引き下げるべきです。私たち国民民主党は、賛同いただける他党とも協力して消費税減税法案を国会に提出するので、賛成してください。

(教育国債の発行で人づくり予算を倍増)
 国民民主党は、選挙公約で「人づくりこそ国づくり」を訴えました。総理も所信で「人への分配が未来への『投資』」と述べられました。もし本当に「投資」と考えておられるなら、教育・科学技術予算を公債発行対象経費とし、国債を発行して「人への投資」予算を倍増させるべきです。国民民主党は、使途を人づくりに絞った「教育国債」の発行によって、今後10年間、教育・科学技術予算を年間5兆円規模から10兆円規模に倍増させることを公約に掲げました。教育国債を発行可能とする財政法の改正を検討すべきと考えますが、総理の見解を求めます。

(成長戦略)
 総理は「半導体国内立地推進のための法案を、この国会に提出する」と表明しましたが、この工場の新設支援は何件程度で、稼働はいつ頃を想定していますか。報道によれば、最初の支援先とされる台湾のTSMCが熊本に新工場を操業するのは3年後です。総理、それでは、当面の半導体不足の解消には間に合わないのではないですか。


 国民民主党は、企業、特に中小企業におけるデジタル、環境分野への投資を加速するため、投資額以上の償却を認める「ハイパー償却税制」を公約に掲げました。デジタル化が遅れている政府が民間のデジタル化を主導するのは無理筋です。民間主導でデジタル化を一気に進めるため「ハイパー償却税制」を導入すべきと考えますが、総理の見解を伺います。

(農業次世代人材投資資金の地方負担)
 農業分野は後継者の育成が急務です。しかし、岸田内閣は、全額国費負担だった青年就農給付金、現在の農業次世代人材投資資金について、地方自治体に半額負担を求める制度に変えようとしています。これでは財政力の乏しい地方では後継者育成が困難となるため、自治体の負担割合を引き下げるべきです。総理の見解を伺います。

(皇位の安定継承)
 最後に皇位の安定継承について伺います。先日、皇位継承に関する有識者会議は、旧皇族の男系男子を養子として皇族にすることも提案しました。政府として、20代、30代の旧皇族の男系男子が何名いらっしゃるのか把握しているのか、また、皇族となる意思を確認しているのか、答弁を求めます。

(結び)
 日本の最大の課題は、四半世紀にわたって賃金が上がらないことです。がんばって就職して一所懸命働けば給料が上がる、そんな希望さえあれば、学生は奨学金を借りることも不安ではないし、若い人も結婚できるし望めば子ども持てます。年金の不安だって薄らぐでしょう。つまり、日本の問題の多くは、給料、賃金が上がらなくなったことが原因です。しかし、この間、日本人が怠けたから賃金が上がらなかったわけではありません。みんな自分や家族、子どものために懸命に働いてきたはずです。間違っていたのは、経済政策です。だからこそ今、経済政策の転換が必要です。国民民主党は、経済政策を規律ある積極財政に転換し、人への投資を倍増させることで「給料が上がる経済の実現」に全力で取り組みます。国民民主党に任せていただければ所得を倍増させます。この決意を、国民の皆様にお誓い申し上げ、質問を終わります。

 

今日は初当院の日。

素晴らしい天候に恵まれました。


当選するたびに新しいバッヂをいただくのですが、いつも緊張します。


初心に立ち戻る瞬間でもあります。


国民の皆さんから託された思いに応えることができるよう、5期目も全力でがんばります。


「改革中道」「対決より対決」


ブレずに進みます。


皆さんどうぞよろしくお願いします。


#国民民主党 #玉木雄一郎




国会解散前、岸田総理の所信表明演説に対する各党の代表質問が行われました。

私の代表質問では、今やるべきこと、国の将来にとって必要なことを直球で岸田総理にぶつけましたが、あいまいな答えしか返ってきませんでした。であれば、選挙戦のなかで、コロナで傷ついた経済をどう立て直すか堂々と議論したいと思います。

私たち国民民主党はトータル150兆円の積極財政で「給料が上がる経済」の実現を訴えます。ご一読ください。

 

所信表明演説に対する代表質問

令和3年10月12日

玉木雄一郎(国民民主党・無所属クラブ)

 

 岸田総理、就任おめでとうございます。まず、「令和版所得倍増」について伺います。

 

 

(「令和版所得倍増」が消えた所信表明演説)

 岸田総理は自民党総裁選挙で「令和版所得倍増」を「看板政策」として掲げましたが、先週の所信表明演説からは「所得倍増」が消えていました。なぜ消えたのですか。午前中の参院本会議では「所得を全体として引き上げるという基本的な方向性を申し上げた」と答弁されましたが、基本的方向性であればなおのこと所信として表明すべきではありませんか。誰かが反対したから消えたのですか。そもそも総裁選で主張されていた「令和版所得倍増」とは、いくらの所得を、いつまでにどのくらい増加させるつもりなのですか。その具体的な方策も含めてお聞かせください。「所得倍増」と大々的に打ち出しておきながら、実は倍増という意味ではありませんというのであれば、「信頼と共感の政治」など到底実現できるはずがありません。

 

(「成長と分配の好循環」は5年前の与党公約)

 岸田総理は「成長と分配の好循環」を目玉政策に掲げましたが、これは2016年1月の施政方針演説で安倍総理が述べたキャッチフレーズです。同じく公明党も2016年の参院選公約で「成長と分配の好循環」を掲げました。あれから5年経ちました。果たして「成長と分配の好循環」は達成できていますか。新・三本の矢の政策目標であった「600兆円のGDP」、「希望出生率1.8」、「介護離職ゼロ」は達成できたのでしょうか。達成できていないとしたらその原因もあわせてお答えください。

 

 そもそも、岸田内閣の唱える「成長と分配の好循環」は安倍内閣の「成長と分配の好循環」とどこが違い、どこが同じなのですか。安倍内閣でできなかったことが、岸田内閣でできるのですか、お答えください。

 

(具体性に欠ける分配戦略)

 岸田内閣の具体的な成長戦略が見えません。

 

 分配戦略の3つ目、看護、介護、保育の現場で働いている方々の給料を上げることは賛成ですが、これらの分野で働く人は全就労者の約5%で、マクロ経済へのインパクトは小さいと言わざるを得ません。どのように国民全体の所得を上げようとしているのか、また、約25年間下落傾向が続いている実質賃金をどのように引き上げるのか、その具体的な戦略をお示しください。

 

 分配戦略の1つ目、「労働分配率向上に向けて賃上げを行う企業への税制支援を抜本強化する」とのことでしたが、給料を上げたら減税する仕組みは既にあります。しかし、民間シンクタンクの分析によれば、日本経済全体としての賃上げ効果は限定的だったと評価されています。政府として所得拡大促進税制などの効果をどのように評価し、具体的にどのような強化策を講じるのか、それによりどの程度賃金が上がるのか、明確な答弁を求めます。

 

(労働市場の流動化)

 生産性の高い、すなわち賃金の高い産業をつくり、そうした分野への人材の円滑な移動を促すことが、給料の上がる経済の実現には不可欠です。国民民主党は、職業訓練や学び直しの機会を無償で提供し、同時に、その間の基礎的所得、ベーシック・インカムを補償する「求職者ベーシック・インカム」制度を提案しています。岸田内閣は、労働市場の流動化をどのように進める方針か伺います。

 

(消費税減税)

 消費税について伺います。国民民主党はコロナの影響に対する経済対策として、昨年から一貫して消費税の5%への引き下げを主張しています。総理は先週、経済対策の策定を指示したそうですが、消費税について言及がありません。岸田総理、コロナの影響から経済が回復するまで、消費税を減税すべきではないでしょうか。

 

(積極財政への転換)

 財務省は、2002年に日本国債の格付けを引き下げた外国格付け会社に向けて「日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。」と述べていますが、岸田内閣においても、この考えは変わっていないのか、もし国債の債務不履行があるとすれば如何なる事態を想定しているのか、答弁を求めます。国民民主党は、財政政策を「積極財政」に転換し、10年間で150兆円を国の未来のために投資することを提案しています。米国のように、需要が供給を上回る状態をつくり出し、消費や投資を活発化させる「高圧経済」政策を取り入れ、積極財政でまず経済回復を確実なものにすべきではありませんか。短期的な財政規律にこだわっていたのでは、いつまでも賃金デフレを脱却することはできません。

 

(一律現金給付)

 岸田総理は、非正規、子育て世帯などに限定した給付金を表明されましたが、特定の対象者に絞るほど給付が遅くなることは、これまでの給付金の例を見ても明らかです。岸田内閣の現金給付は、どのような対象者にいつまでに届けるのか、明確にお答えください。国民民主党は、給付を必要な人に迅速に届けるため、一旦全ての国民に一律10万円を給付し、高所得者には後で課税時に「逆還付」を求めることを提案しています。昨年の一律10万円給付をどこよりも早く昨年の3月9日に提案したのは国民民主党です。2回目の現金給付のやり方もぜひ私たち国民民主党の提案を採用してください。また、岸田総理がテレビ番組でおっしゃった「プッシュ型支援」はいつ頃、誰に対して行われる予定がお答えください。

 

(総合支援資金の延長)

 生活再建までの生活費を月20万円まで貸し付ける総合支援資金は、生活が困窮する人々の最後の拠り所となっています。国民民主党は最大6ヶ月となっていた貸付期間の延長を今年の通常国会の代表質問で菅総理に提案し、3ヶ月間の追加貸付が認められました。岸田総理、岸田ノートに書いていないかもしれませんが、多くの要望があります。総合支援資金の貸付期間を再度延長しましょう。答弁を求めます。

 

(事業規模に応じた固定費支援)

 岸田総理が総裁選で訴え、所信でも言及された「地域、業種を限定しない形の事業規模に応じた給付金」は、国民民主党が今年4月2日に提出している法案と同じです。飲食店だけでなく、クリーニング屋さん、酒屋さん、タクシー業界そしてエンタメ業界などからも厳しいを声を聞いています。せっかく法案があるので、必要な補正予算とともにこの臨時国会で成立させ、コロナで困っている事業者を救済してから、選挙をしてはどうでしょうか。総裁選で訴えた「先手先手で徹底したコロナ対策を実行する」が言葉だけでないことを行動で示してください。

 

(ガソリン価格の値下げ)

 ガソリン価格が上昇しています。3年ぶりに160円台となり、コロナで冷え込んだ家計に打撃を与えています。ガソリン高騰の影響は、移動を車に頼らざるを得ない地方ほど厳しいのです。そんな声は岸田ノートには書かれていませんか。総理、いまこそ、「トリガー条項」を発動すべきです。「トリガー条項」とは、ガソリン価格がリッター160円を超えた際、価格に上乗せされている特例税率を停止する措置で、東日本大震災の復興財源に充当するため、現在は凍結されています。この「トリガー条項」を復活させ、上乗せされている税金分リッター25円を値下げすべきではありませんか。

 

(科学技術投資の財源)

 岸田総理が「科学技術立国の実現」を掲げたことは歓迎します。所信では「先端科学技術の研究開発に大胆な投資を行う」とのことでしたが、今後20年間、高齢化に伴う社会保障関係費の増加が見込まれる中で、総理は科学技術の研究開発投資の財源をどのように調達するのでしょうか。国民民主党は「教育国債」を新たに発行して、これまで年間5兆円で横ばいだった教育・科学技術予算を、年間10兆円に倍増させることを提案しています。

 

(脱炭素に向けた産業支援策)

 2050年カーボンニュートラル目標は進めるべきですが、自動車産業に甚大な影響を及ぼします。米国では、電気自動車の購入時に、労働組合を持つ拠点で組み立てられた車両に追加の税額控除を認める法案が議論されており、事実上のビッグ3の支援です。自国の産業や国民生活を守るため、脱炭素化の推進にあたっては、欧米と同規模の産業支援策を我が国も講じるべきと考えますが、総理の見解を求めます。私たち国民民主党は、投資額以上の償却を認めるハイパー償却税制を導入し、デジタルや環境などの分野への民間主導の投資を大胆に支援します。

 

(円安対策)

 米国の連邦準備制度理事会、FRB議長が11月にも「テーパリング開始」の可能性に言及したことで、円安が進んでいます。輸入原材料費の高騰は中小企業の経営に大きな影響を与えます。急激な円安を迎えた場合の対策についてどのように考えているのか、総理の見解を伺います。

 

(子ども庁も看板倒れか)

 岸田総理が総裁選で掲げた「子ども庁」も所信表明演説では消えました。なぜ消えたのでしょうか。来年の通常国会に関連法案を提出する予定はありますか。

 

(コロナ司令塔も看板倒れか)

 国民民主党はアメリカの疾病対策予防センターをモデルとした「日本版CDC」の創設を提案しています。岸田内閣は「健康危機管理庁」を創設するのですか。また、司令塔機能を強化するなら、複数いるコロナ関係大臣は厚労大臣にまとめるべきではないでしょうか。総理の見解を求めます。

 

(米価下落対策)

 この出来秋、米価が大幅に下落しています。総裁選で岸田総理は「市場隔離を含めた十分な支援」を訴えておられましたが、所信表明では市場隔離が消えてしまいました。総理、米価下落対策として、政府備蓄米の緊急買い上げはするのか、しないのか、明確にお答えください。15万トンの特別枠は中途半端では下落は止まらないでしょう。

 また、「新自由主義からの脱却」をめざすなら、農政の見直しがその資金石になると思いますが、米の生産調整に国が関与しない方針は継続するのでしょうか。あわせて伺います。

 

(国際的な人権侵害への対応)

 国民民主党は、国際的な人権侵害に対する制裁措置を定めた「日本版マグニツキー法案」を、昨年11月にとりまとめました。加えて、企業に人権取組状況の公表を求め、優良企業を政府調達で優遇する「人権デューデリジェンス法案」の骨子案もまとめました。人権外交を日本がリードする観点から、岸田内閣として人権侵害に対処する法案や人権デューデリジェンス法案を提出する用意はありますか、答弁を求めます。

 

(結び)

 この約30年間、日本の実質賃金は下がり続けています。このうち27年間、政策を担ってきたのは自民党です。岸田総理、総理に期待したいのは、10年も前の民主党政権の悪口ではなく、この約9年間の安倍政権、菅政権でも達成できなかった事実に謙虚に向き合い、国民の給料や所得を上げる新しい答えを出してください。岸田総理が自民党を変えてくれると期待しています。しかし、今の時点で気の毒なくらいいろんな人の意見を聞きすぎて、もう既に看板政策も目玉政策がなくなっているではないですか。

 岸田総理、まず、経済政策をメリハリの効いた積極財政に転換してください。そして、「給料が上がる経済を実現」していこうではありませんか。私たち国民民主党は、今の日本にとって「人づくりこそ国づくり」がやはり大事で、教育・科学技術など未来への投資を拡大して、動かなくなったお金や人を動かしたいと思っています。岸田総理も同じ気持ちだと思います。しかし、遠慮と配慮ばかりでは改革なんてできません。多くの国民の心を動かすこともできないでしょう。岸田総理、変わってください。私たち国民民主党は、これからも日本を立て直す政策をどんどん出していきます。困難な中、懸命に生きている人たちの生活を守るためにも、日本を動かしましょう。

 

 「動け、日本。」

 

 国民民主党は日本を動かしていきます。ご静聴ありがとうございました。

 

岸田内閣が発足しました。まずは祝意を述べたいと思います。とにかく、岸田内閣には、傷ついた政治の信頼の回復に全力を傾けてもらいたい。聞かれたことにちゃんと答える、要求された資料は出す。当たり前のことをきちんとやってほしい。

 

あわせて、ご自身には「聞く力」があるとおっしゃっているので、野党の提案であっても国民のためにいい政策には耳を傾け柔軟に取り入れてもらいたい。特に、コロナで困窮する個人や事業者を支援する政策は今すぐ実現すべきです。国民民主党は、業種や地域を問わない固定費の最大9割を補償する法案を今年4月に提出しています。対応する補正予算とともに、いま開いている臨時国会で成立させてから選挙に突入しましょう。一律現金給付もすぐに行うべきです。困っている人や事業者は選挙が終わる11月まで待てません。

 

また、岸田総理はコロナ対策が最優先と言いながら、コロナ関係の大臣が総入れ替えになっており、対策の空白が生じないか心配です。そもそも、司令塔機能を強化するのであれば、複数に分かれているコロナ担当大臣をまとめるべきでした。バラバラの大臣を現状維持していることに戦略性が感じられません。さらに、外交重視と言いながらG20にはリモート参加。選挙を優先してG20に参加しないのは国益に反します。出席すべきです。

 

そして、岸田内閣は「成長と分配の好循環」を主張しますが、これは真新しいことではありません。歴代の自民党政権が、常に取り組んできたテーマです。安倍内閣でも2015年に「『新・三本の矢』を一体的に推進し、成長と分配の好循環を強固なものとしていきます。」と言っていましたが、結局実現できていません。当時、岸田さんは外務大臣として内閣の一員でした。岸田内閣の新たな具体策も見えません。

 

私たち国民民主党は、衆議院選挙に向けた公約として、9月15日に重点政策5本柱を発表しています。コロナ前から長期にわたって低迷する日本を再び「動かす」、最も効果的な政策だと自負しています。

 

 

国民民主党の政策5本柱のうち、特に、力を入れて取り組む点を動画で解説しました。

①「積極財政」に転換

国民民主党は、経済政策を大胆に「積極財政」に転換します。まずは50兆円の緊急経済対策、①追加の一律現金給付と②業種・地域を問わない事業者支援、そして③消費税減税で、傷ついた日本経済や家計の救済を急ぎます。日銀保有国債の一部永久国債化など財源の多様化を図ります。

②「給料が上がる経済」を実現

投資額以上の減価償却を認める「ハイパー償却税制」の新設で、民間の行うデジタルや環境分野への投資を強力に後押しし、民間主導による産業構造の転換を実現します。

「求職者ベーシックインカム」で、職業訓練や学び直しをしている間の収入を保証し、「太陽政策」による労働市場の流動化を促し、「給料が上がる経済」を実現します。

③「人づくり」こそ国づくり

「教育国債」を発行して、現在の教育・科学技術予算を倍増し、教育の実質無償化を実現します。児童手当も月額15,000円にして高校卒業まで延長します。国民民主党は、「人づくり」こそ国づくりを具体化します。

④国民と国土を「危機から守る」

危機管理を徹底し「国民と国土を危機から守る」ため、老朽インフラへの投資に加え、食料安全保障、経済安全保障、そして国家安全保障を強化します。

⑤「正直な政治」をつらぬく

今の日本に一番欠けているものは「正直な政治」です。民主主義の基盤である選挙において、若者などの多様な声を幅広く反映するため、「18歳国会議員」を実現します。世代間公平とともに最低保障機能を強化した新しい基礎年金制度への移行を検討し、現役世代、将来世代を支えます。

 

これ以外にも、私たちには、具体的な「新しい答え」があります。選挙を通じて、国民民主党の政策や考え方を堂々と訴えていきます。

 

国民民主党の重点政策5本柱はこちら(国民民主党のHPへ)

 

経済評論家の三橋貴明氏が国民民主党の政策を、ブログ動画で分かりやすく解説してくれています。ぜひ、ご覧ください。なお、事前の打ち合わせなどは一切行っておりません。

 

なお、今回の首班指名(国会における内閣総理大臣を指名する選挙)では、国民民主党会派の議員に衆議院で11名、参議院で15名、「玉木雄一郎」と書いていただきました。この数が過半数を占めれば内閣総理大臣です。重い責任を感じました。

 

いよいよ、衆議院選挙は10月19日に公示、10月31日に投開票で行われます。長期低迷する日本を動かす政策を堂々と訴え、岸田内閣にぶつかっていきたいと思います。

 

「動け、日本。」

 

がんばります。

 

 

榛葉幹事長にもらった予備の投票用紙。いつか過半数の票を取れるよう努力します。

菅総理の突然の退陣表明には正直驚いた。緊急事態宣言の真っ只中にコロナ対策の最高責任者が辞意を表明したことは異常事態だ。後手後手にまわったコロナ対策の責任をひとりで引き受けた形だ。政府・与党全体の責任であるのに、選挙を前に浮き足立つ党内勢力に引きずり下ろされたのが実態だろう。残酷なものである。


自民党としては、クビ(総裁)をすげ変えて国民に好印象を与えたいのだろうが、ウイルスにはイメージ戦略は効かない。コロナ政策が変わらなければ何も変わらない。今後、自民党内でさまざまな政策論争が行われるだろうが、各候補者はそれぞれ政府与党で責任のある方々だったはず。なぜ今までやらなかったのかと言うことに尽きる。今こそ野党側が、単なる批判にとどまらない対案と体制を示し、堂々と選挙で国民に問うべきである。野党側の政策と覚悟も問われる1ヶ月となる。


菅総理には感謝しなければならない点もある。国民民主党が主張してきた孤独担当大臣を設置し、また孤独対策や妊孕性保存への助成を骨太方針に書いてくれたことは、菅総理のリーダーシップがなければ出来なかったことだ。残りの任期はわずかだが、菅総理にはぜひ臨時国会を開いて、国民のための建設的な議論をさせてもらいたい。我が党としては引き続き、先手先手のコロナ対策と経済政策の転換を訴えていく。


86日の広島の平和記念式典の時から気になっていたが、菅総理の心身には相当負荷がかかっていると思う。一度、ゆっくりメディカルチェックを受けられてはどうか。孤独な決断を強いられたリーダーとしての重圧を思うと、胸が痛くなる。



国民民主党は、8月24日、デルタ株による感染拡大を受け、感染を抑制し経済を回復させる 新「コロナ三策」をとりまとめました。そのポイントは以下のとおりです。
 
救える命を救い、守るべき事業を守る政策に転換するため、速やかに臨時国会を開いて、私たちの提案についてもぜひ議論させてもらいたい。更なる後手後手は許されません。
 
 

国民民主党の新コロナ三策(概要版)

第一策 検査の拡充「見つける」

  1. 「無料自宅検査」によるセルフケアで家庭内感染を抑制
  2. ワクチン接種・陰性証明を持ち歩ける「デジタル健康証明書」の活用
  3. 国による検査精度管理で陰性に「お墨付き」

第二策 感染拡大の防止「抑える」

  1. 感染拡大につながる場所への立入禁止を法制化(いわゆる「ロックダウン」のような法整備)
  2. 抗体カクテル療法の自宅投与を可能とし重症化を早期に防止
  3. 自衛隊の協力を得て、臨時の医療施設(野戦病院)を速やかに開設
  4. 国立病院・JCHOの患者受入れ拡大と民間病院の受入指示法制化
  5. 被災者健康支援連絡協議会」の枠組みも活用し医療従事者を確保
  6. ワクチンを地域・年代に着目して戦略的に重点配分
  7. 入国時14日間待機の厳格化や接触アプリ義務化など水際対策の強化

第三策 経済との両立「動かす」

  1. 一律10万円の再支給(低所得者は20万円)
  2. 時限的な消費税の税率引き下げと納税免除
  3. 家賃など固定費の最大9割を支給する規模別の減収補償
  4. 総合支援資金の再貸付延長と税・保険料の支払猶予延長
  5. 「デジタル健康証明書」で感染拡大防止と経済社会活動との両立
  6. 治療薬の普及やワクチン接種の進展を前提に、感染症法上の分類を2類相当から5類相当にすることを検討

8月24日、国民民主党は、デルタ株の感染拡大を受けた『新「コロナ三策」』をまとめましたが、学校にも感染が広がる中、新学期が始まることから、伊藤たかえ副代表(子ども・子育て・若者政策調査会長)に指示して、子ども向けのコロナ対策、「子どもコロナ三策」を取りまとめました。あわせて政府に申し入れたいと思います。

 

デルタ株から子どもたちの暮らしと学びを守る「子どもコロナ三策」

令和3年8月27日

国民民主党

子ども・子育て・若者政策調査会

 

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、子どもの感染も増えている。全国で感染が確認された人のうち10代以下は1ヶ月前の6倍にのぼり、現在、東京都内の新規感染者のおよそ6人に1人は10代以下となっている。千葉県では学習塾で小中学生など計72名のクラスターが発生したほか、全面休園の保育所は8月19日現在、10都道府県165カ所と、1ヶ月で約4倍に増加(厚労省発表)など、従来の「子どもはコロナに感染しにくい」との認識が、α株やデルタ株においては覆されていることや、集団生活が避けられない子から親への「逆流感染」「ループ感染」など家族内感染の深刻さは既に指摘されているところである。

 

保育所の休園はさらに増える可能性があるだけでなく、新学期を迎える(既に迎えている)小中高ではデルタ株の強い感染力が(特にワクチンを打てない12歳未満に)影響を及ぼすのではないかと懸念されている。

 

昨年4月の一斉休校のような、子どもたちや子育て世帯を混乱に陥れるような政治判断をしないためにも、感染拡大防止と子ども達の学びの継続との両立を図っていく上で必要な措置を提案する。

第一策 検査の拡充(見つける)

1 家庭で出来る「自宅無料検査」の実施

PCR検査や抗原検査の簡易キットを保育所や幼稚園、小中学校に配付するのみに留まらず、家庭内において、いつでも検査、その場で結果が出る抗原検査を活用し、治療及び隔離すべき感染者を早期に発見する「自宅無料検査」を速やかに実現する。

 

また検体からの感染の危険性もある臨床検査を、ただでさえ負荷の大きい保育・教育の現場に任せるよりも、「無料検査ステーション」の開設など、検査を「いつでもどこでも誰でも簡単に無料で受けられる体制」を国が構築すべきである。

2 発熱外来への小児科医の配置と子どもコロナ発熱相談センターの設置

子どもは発熱しやすく、症状を正確に訴えられない、特にケアすべき存在にも関わらず、重症化の心配はないからと政策的手当ては後回しにされてきた。

 

発熱外来への小児科医の配置を検討すると共に、我が子がコロナではないかと不安に陥る保護者の疑問や、ひとり親家庭など、自分が陽性になった場合の子どもの居場所の相談等にも答えられる窓口の設置は急務である。

第二策 感染拡大の防止(抑える)

1 東京パラリンピック「学校連携観戦プログラム」の中止

6月の参議院文科委員会で萩生田文科大臣は「無観客なら学校観戦もなし」と断言したにもかかわらず、「学校連携観戦プログラム」は実施が予定されている。速やかに中止すべきである。

 

現状、子ども達にもしもの事があった場合の責任の所在も明らかにされていないばかりか、引率教員や保護者への説明もされないまま「保護者の判断」との報道に触れ、子育て世帯は困惑している。その負担と不安のみならず「修学旅行や課外授業は中止なのに何故パラリンピックはOKなのか?」の子どもの問いに答えられない。こうした施策は、子どもへの教育効果を謳うのであれば尚更、中止すべきである。

2 12歳未満のワクチン接種に関する検討の開始

昨年より米ファイザーで11歳以下の治験が実施され、FDAからは12歳未満の子どもに対するワクチンの緊急使用許可を今冬半ば頃に出すとの見通しが示されたことを鑑み、諸外国における治験の結果や副反応の情報収集と開示、日本国内専門家の意見聴取や国民的議論の喚起など、これまでの後手にまわった場当たり的な対応を反省し、必要な議論を速やかに開始すること。

3 妊婦と子どもに日常的に接する職業従事者へのワクチン優先接種

子ども達を守るためには周囲の大人がワクチンを打つことも重要である。接種を希望する保育士や教職員のみならず、スクールサポートスタッフなど学校内に勤務する大人や、学童支援員をはじめ、学童内にいる大人、ベビーシッターや塾講師、部活指導員などのワクチン優先接種を加速する。

4 コロナ小児拠点の設置

コロナ診察担当者がガウン姿でゴーグルをして現れる現状は、子どもにとっては恐怖である。メンタルケアのために抱っこしようにも、医療従事者にとってそれは感染リスクになるため子どもの軽症対応は特に難しい。「兵庫県立こども病院(神戸市)の子ども専用コロナ病床」等の知見を活用し、全国の学校区ごとに、発熱の際には保育園や学校、地域や家庭と連携して、子どものコロナ患者(特に基礎疾患のある子ども)の受診から入院までの受け入れが叶う体制を早期に構築する。

5 子どもに寄り添う保護者の支援

子どもが濃厚接触者に認定された場合、またコロナ感染した場合は特に発症後10日間+待機14日間など、保護者の休業は長期化せざるを得ない。「両立支援等助成金・育児休業等支援コース・新型コロナウイルス感染症対応特例」の1事業主10人までの上限を撤廃し、事業主申請ではなく個人申請を可能にすると共に、看護休暇については小学校就学前ではなく小学校就学迄とし、1人に付年間5日の上限を大幅に拡大する。

6 お腹の中にいる子どもも守る

千葉県柏市で起きたコロナ感染妊婦の入院受け入れ拒否による新生児死亡という痛ましい事件を二度と起こさないために、妊婦とその同居家族のワクチン優先接種を実施するとともに、感染した妊婦の緊急搬送システムと入院措置、宿泊療養体制の整備を早期に行う。

第三策 学びとの両立(動かす)

1 学びを止める場合の基準の策定

子どもや教職員に感染者が出た場合に備えて、臨時休校や学級閉鎖、分散登校などを行う基準をつくる。地方自治を尊重しつつも、対応に大きなばらつきが出ないよう対応指針(ガイドライン)を示す。

2 テクノロジーの活用

乳幼児は何でも触って口に持っていく、くっつき合って声を出して遊ぶため、感染を防ぐことが難しい。感染者が出た場合、ひっ迫する保健所の対応を待つことなく、保育園や幼稚園で濃厚接触者を特定できるよう、ビデオカメラやサーモグラフィー(温度探知機)等の設置に係る費用を助成する。

 

小・中・高校・特別支援学校等におけるオンライン授業についても自治体による対応格差が顕著なため、国が責任を持って支援体制を整える。(既に文科省が認めている感染症予防のための欠席について柔軟な対応が認められている旨も再広報する。)

また、オンラインでの読み聞かせボランティアが著作権法違反になる等、コロナ禍で明らかになった課題についても速やかに対応し解決をはかる。

3 保育園や学童が閉鎖した際の近隣受け入れネットワークの構築

保育園や学童が閉鎖した際の近隣施設への一時的入所や、学校閉鎖の際の学童の午前中開所など、家庭保育以外の選択肢をあらかじめ構築しておく。

4 コロナ世代の子ども達を長期で見守る

一斉休校による学びの空白や、部活動や課外活動の相次ぐ中止、1年半以上に及ぶマスク学校生活による子ども達の心身への影響を経年にわたって調査し対策を講じると共に、相手の感情を理解したり、共感したり、言語の獲得をしたりするのに直接的に影響する「脳の感受性期」の子ども達に、あらゆる他者の動く表情に触れさせる環境を保障するため、表情の見える透明マスクを保育や教育現場に配布する。

5 コロナ差別に関する教育

新型コロナウイルス感染症に係る偏見や差別、誹謗中傷を生まないための学習指導や声がけを子どものみならず、保護者に対しても実施、強化していく。

 

以上

 

(写真は記事とは直接関係ありません)

【香川県内の学校における夏休みの延長等について】

 

本来なら今日(825日)から香川県内の一部の公立小中学校で授業が始まる予定でしたが、831日まで夏休みが延長されることになりました。

 

子どもの感染が拡大しているので、やむを得ない対応だと思いますが、親が仕事を休まなくてはならない場合もあり、もう少し早く決定できなかったのかとの思いはあります。そもそも、それぞれの自治体に判断を丸投げせず、国が統一的な指針(ガイドライン)を示すべきだと思います。

 

また、子どもが家庭に感染を持ち込むケースや、その逆も考えられるので、学校だけでなく家庭にも、迅速に結果の判明する抗原検査キットを無償配布して、子どもの登校前や下校時に、頻回でチェックできるようにするべきです。国民民主党は、この自宅検査(ホームテスト)の必要性を昨年からずっと提案し続けています。教師や保育士に検査を任せるだけでは現場に大きな負担がかかることになります。

 

私たち国民民主党は、感染拡大防止と子どもたちの学びの機会の確保の両立が重要だと考えます。そのためには、父母や教師など子どもに関わる大人のワクチン接種を加速化するともに、迅速に結果の分かる抗原検査を効果的に活用することを提案しています。引き続き、政府に強く働きかけます。

 

香川県4市1町の公立の小・中学校

 (坂出・善通寺・さぬき・東かがわ・土庄)

824日までだった夏休みを1週間延長し、全ての市と町で91日から始業。

 

丸亀市では、91日から7日まで全ての小中学校で授業を午前中のみに短縮。

給食は提供され、放課後児童クラブは下校時刻にあわせて開きます。

 

三木町、綾川町では、3日まで全ての小中学校で午前中授業。給食ありです。放課後児童クラブは授業終わってから夕方まで開きます。

 

香川県立の高校や特別支援学校

831日までの予定だった夏休みを912日まで延長。

 

課外授業や、高校生の就職試験対策の面接の練習などは必要に応じて個別に実施。