急性症状で病邪の勢いが強い場合、瀉法を行なうことで症状が寛解します。


それは患者自身の自然治癒力が高いからです。


慢性症状で胃腸が弱い(胃のもたれ・食欲不振など)、疲れやすいなどは補法を行なうことで症状が寛解します。


難病・自己免疫疾患・癌などでは虚証(自然治癒力が低い)、かつ病邪の勢いが強い虚実夾雑の典型例になっています。


うつ病などの精神疾患・アトピー性皮膚炎をはじめとする皮膚病・気管支喘息なども虚実夾雑証です。


この場合、瀉法だけでは症状が改善しません。


補法だけでも同様に改善しません。


補法と瀉法を組み合わせることが必要になります。


補法と瀉法の割合や手法(鍼なのか灸なのか)、補瀉の順序によって複数の組み合わせが考えられます。


その中でその患者さんに最も合った方法を選んでいくことが重要と思います。


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*五枢会治療セミナー


2011年から再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。


興味がある先生・学生の方は下のホームページをご覧になって下さい。


http://5su.muto-shinkyu.com/

更年期障害ではのぼせ・ホットフラッシュ・頭痛など熱証の症状がある一方、腹部や足の冷え・下痢しやすいなど寒証の症状も見られます。


また、疲れ易い・うつ傾向など腎虚証の症状も合併していることも少なくありません。


この様な場合、施灸を中心とした補法を行ないがちですが、のぼせの症状が悪化し全体的にコンディションが悪くなることも多いです。


更年期障害では上熱下寒・陰虚陽亢といった状態になっているので、鍼を中心とした治療としています。


特に上半身や背部には施灸はしないようにしています。


施灸は腹部と下肢位で、施灸箇所は少なめにしています。


更年期障害以外でも、寒熱夾雑の症例は同様に注意を要し、メインの症状が熱と関連しているのか、冷えと関連しているのかよく見極めて治療することが重要です。


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施灸を中心とした治療で改善しやすい証-例えば脾虚証・腎虚証などでは、さほど治療に苦労をしないと思います。


しかし、慢性関節リウマチなどでみられる虚熱証は施灸を中心とした治療で改善しないどころか、施灸箇所・壮数が多過ぎたりすると悪化する場合もあります。


虚熱証に対しては、鍼を中心とした治療をすることが良いと思っています。


慢性関節リウマチに対し自宅施灸を指示して悪化したケースが何例もあり、自宅施灸は指示しないようにしています。


その後自宅での施灸を員利鍼に切り替えたところ、症状の悪化がなくなり、むしろ治療効果が継続するようになっています。


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治療にいらっしゃる患者さんの60%以上は脾虚証が多いと思います(その治療院の形態により差があると思いますが・・・)。


脾虚証が改善することにより、元気になり、筋肉の弾力性もアップし、胃腸の調子も良くなって来ます。


肩こり・腰痛が出現しにくくなった、疲れにくくなったなど喜ばれます。


しかし、今度はのぼせやすい・高血圧などの症状が出やすくなりますので気をつけなくてはいけません。


特に50代以降ではこの傾向が結構現れやすいです。


その場合は上衝傾向の改善を目的に肝胆経を中心とした取穴で、治療手段も灸中心から鍼中心にした方が良いです。


体質傾向に対する治療は同じ内容を続けがちなので、時々注意しています。


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鑑別診断は学校の授業でも行っており、特に必要性がないと思っている方もあるかもしれません。


しかし、実際の臨床を行なっていると以下の事に気づきます。


1)予想以上に難しい病気の人(不適応症)の人が受診して来る。


予想以上に難しい病気で私が遭遇した疾患としては、多関節痛→多発性骨髄腫、胸背部痛・下半身のしびれ・歩行困難→脊髄腫瘍、上下肢の麻痺→重症筋無力症、胸痛→心筋梗塞、慢性の咳・痰→肺癌、肩の痛み(夜間痛)・上肢のしびれ→パンコースト腫瘍などです。


その他代田文彦先生が監修された「鍼灸不適応疾患の鑑別と対策」(医道の日本社)の中には、自然気胸・癌の骨転移・腸閉塞など多くの症例が報告されていますので参考になさって下さい。


これらの疾患では手術などの現代医学的治療が遅れると生命にかかわるものや、障害が残るものもあります。


2)同じ症状でも治療法が異なる


同じ頭痛でも局所治療をすると緊張型頭痛は改善しやすく、片頭痛では悪化する場合があります。


頚部痛で寝違いの場合は運動鍼で劇的に改善しますが、頸椎症では悪化することがあります。


関節痛でも変形性の場合は局所治療で改善する場合も多いですが、リウマチでは難しいことが多いです。


不眠症で精神神経疾患がない場合は改善しやすいですが、うつ病・統合失調症・神経症由来の不眠は改善しにくいです。


3)治療期間・予後を推定できる


適応症の場合、同じ疾患でも治療期間・予後が異なります。


例えば腰痛を例に取ると、筋性の場合・椎間関節型の場合・椎間板ヘルニアではそれぞれ治療期間が異なります。


病態を把握することにより治療期間・予後を推定することは、患者さん・鍼灸師両方にメリットがあります。


病態把握は東洋医学的診断の根拠となります。


例えば房水の流れが悪い・内リンパ水腫→痰飲が典型例です。


身体を東洋医学的だけではなく、現代医学的病態把握からも見ていくことにより、より立体的にとらえることが出来ると考えています。


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以前、セミナー受講生に「五枢会の治療法は標治法なのですか、本治法なのですか?」と聞かれたことがあります。


学校の教科書では、「標治法」は症状を治療する事、「本治法」は疾病の本質を探り治療する事と分類されており、全く別の治療(2本立て?)になっているように書かれています。


しかし、私は病気の原因をその様にとらえておりません。


例えば1人の患者さんに5つの症状(A~E)と3つの複合した体質傾向(D~F)があったとします。


Aの症状がCの症状から来ている場合、Cの症状を改善することは価値のあることと考えます。


更に、Cの症状はDの体質傾向から生じている場合はDの治療も必要になります。


これはカイロプラクティックで表現される、「メジャー」と「マイナー」の関係になります。


AとCではCがメジャー、CとDではDがメジャーになります。


Dの治療を行なうことで症状がなくなったとしても、労損・飲食不節・加齢などにより、EやFに関連した症状がその後出現することもあり得ます。


この様に「本治法」と「標治法」は2分して分類するものではなく、患者さんの身体の状態を見ながら変化するものを追及していくものと考えています。


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手指の痛みは日常生活に支障をきたしたり(仕事・炊事・洗濯など)、趣味が続けられなくなったりするため、治療の要望が多い症状です。


ベーシックセミナーでは手指の疾患として、変形性関節症(ヘバーデン結節・ブシャール結節)や腱鞘炎の治療を勉強します。


変形性関節症(ヘバーデン結節・ブシャール結節)に対し動静脈吻合部の治療を中心に行なうと、痛みだけではなく、関節の動きが改善したり、関節の腫脹も改善します。


また、腱鞘炎の中でもバネ指は、手指の屈曲時にロックされて伸展が出来なくなる疾患です。


非常に不快感が強いため、直したいと思っている患者さんは多いと思います。


しかし、手術をするしかないとあきらめている患者さんが多い様です。


バネ指は鍼灸治療で改善しますので、ぜひ習得されるようお勧めします。


4/17(日)にバネ指に対する治療のセミナーを開催します。


ぜひバネ指の治療を習得したい先生は参加してみて下さい。


詳細は下記ホームページをご覧ください。


http://5su.muto-shinkyu.com/category/2014712.html


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*五枢会治療セミナー


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このメールマガジンを読んでいる鍼灸師の先生はカルテをつけていらっしゃるでしょうか?


3月のベーシックセミナーではカルテ記載法を勉強します。


カルテを書いている時には、時々「面倒だ。」とか「簡単に済ませたい。」という気持ちが湧いて来ることもあります。


しかし、そのマイナスの気持ちを上回るメリットが多いので続いています。


カルテ記載のメリットを挙げます。


1)どの治療穴が有効だったのか書いてあるので、自分の治療法が確立しやすい。


2)実験的に加えた新しい経穴の効果を次の治療日に判定できる。


3)症状の改善が一目瞭然で分かる(理学テスト・可動域・東洋医学的所見など)。


4)患者さんの言葉を記録しておくと、後で役立つことが多い。

 (かかっている病院・診断名・処方された薬・症状の増悪因子・寛解因子・既往歴・現病歴など)


5)患者さんの出身地・家族・ペット・趣味などを記載しておくと、人間関係がスムーズに行くだけではなく、患者さんが求めている事や悩みの根源が分かることがある。


現在POS方式で記載しています。

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POS方式は後で読みやすく、情報の記載漏れが出にくくなっているので、優れた記載法だと思っております。


鍼灸師にとってカルテをつけることは、主婦が家計簿をつけるのに匹敵する重要なことだと思っています。


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NHKのクローズアップ現代(2016年2月10日放映)で治療院における医療事故を取り上げていました。


治療院の増加に伴い、医療事故も増えているとの事です。


国家資格がある治療家・ない治療家どちらにも起こっているとの事です。


印象的であった2症例を紹介します。


1例目はマッサージ店に行き、強く上背部を押圧されたところ、激痛が出現。


整形外科を受診したところ、肋骨骨折の診断が下ったとの事。


元々この方は骨粗鬆症であったという事です。


2例目は整骨院で頚部にカイロプラクティックの手技を受けたところ、手足のしびれ・歩行障害が出現。


整形外科を受診したところ、脊髄損傷の診断が下ったという事です。


この方は元々後縦靭帯硬化症があったとの事です。


2例に共通しているのは、元々疾患があったという事と強い手技を受けていることです。


やはり、現病歴・既往歴を良く聴取したり、理学検査をきちんと行ない、病態把握を十分に行なう事の重要性を痛感しました。


また、国家資格を持たない治療家(例えばマッサージ店など)の中には解剖・生理・病気の知識がほとんどないケースもあるようです。


施術事故として訴えても因果関係がはっきりしないため、泣き寝入りになっているケースも多いようです。


法治国家として、この様な状態を放置していて良いものなのでしょうか?


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「そんな薬を飲んでいるとダメだ。」


「副作用があぶないからその薬は止めなさい。」


などと患者さんが服用している薬を止めさせる治療家がいるとの事です。


ビタミン剤・消化剤など止めても特に差しさわりのないものなら良いのですが、抗うつ薬・ステロイド・降圧薬・抗菌薬を急に止める事は控えるべきです。


抗うつ薬を突然止めると抗うつ薬中断症候群の症状(めまい・頭痛・嘔気・耳鳴・不安感・イライラ・手足のしびれなど)が出現する場合があります。


アトピー性皮膚炎でステロイド(副腎皮質ホルモン)を急に止めると、リバウンドでひどい皮膚炎になることがあります。


降圧薬を急に止めると血圧が上昇することもあり、脳血管障害のリスクが高まります。


抗菌薬を指示された期間服用する前に止めると、耐性菌が出現することがあります。


薬を減らすのは担当医に任せるべきです。


現代医学の薬と漢方薬を併用している医師がいらっしゃいます。


実際、精神科の医師で漢方薬も使っている先生・アトピー専門の医師で漢方薬も使っている先生などに依頼し、現代医学の薬を全く使わなくなったり、減らすことが出来た症例があります。


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