茶碗の目止めをしました。

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陶器は細かな凹凸、亀裂、貫入があるので、使用を始めると水分などが入り込み  色が付いてしまいます。

それを防ぐために「目止め」という作業が大切です。




使用するのは、米の磨ぎ汁、片栗粉、小麦粉などです。





今回用意したのは小麦粉(薄力粉)50グラム。茶碗が二個入るくらいの大きな鍋にはこれくらいかなぁ。









器に入れて小麦粉を水に溶かします。




水を入れて混ぜましたが・・


「うわ~、小麦粉玉がいっぱい。何とかしなくては」




指先で小麦粉玉を潰して溶かすことにしました。




一つ一つ指先で小麦粉玉を潰したら、綺麗な状態になりました。





鍋に入れました。






目止めするのは、萩茶碗       当代 坂倉新兵衛さんの茶碗です。


もしかしたら小麦粉の成分が茶碗に入り重さに変化があるのか、あらかじめ重さを計りました。
乾いた状態で  337グラム。







典型的な井戸形です。


端正な茶碗ですね。








鍋の中では茶碗を斜めにしておきたいので、もう一個目止めすることにしました。

茶碗は、岐阜県・土岐      遠山 美恵子さんの志野茶碗です。


一応、体重を。




高台を下にして水平に置くと、温度か上がるに連れてカタカタと動くので、斜めにして二碗を組んで入れます。
こうするとカタカタと動きません。


いよいよガスに点火。







お風呂くらいの水温(40度くらいかな)になると、泡が一気に出てきます。





グツグツしてくると泡の様子が変わります。

二碗を組み入れたので、茶碗は動きません。


沸騰する前に火を止めます。






あとは人肌ほどに冷えるのを待つだけです。







火を止めて15分くらいで泡が消えてきました。


二時間半ほどで人肌に冷えたので、茶碗を取り出して水でよく洗い目止めを終了しました。




計ったら、なんと!水を吸って48グラムも増えました!

さすが萩茶碗です。







こちらは、23グラム増加。思いの外 水を吸いました。







重さを計りながら乾燥を待ちます。







乾いたら・・・「あれ?最初と同じ337グラム」「色合いも変わらない」



実は・・目止めをした日から茶碗が乾燥するまで一週間もかかりました。

思いの外、時間がかかりました。



これまで乾燥の経過観察をしたことがなかったので、乾燥までどのくらいの時間がかかるか分からなかったのですが、こんどしっかりと経過観察してみますね。






無事に目止め  終了!








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