こんばんは
会うとホッとする心理カウンセラー
ジャージコバ認定カウンセラー
せいちゃんです。
俺自身の
少年から思春期にかけての性に対する気持ちや
異性に対する気持ちの
変化と葛藤を書いている
シリーズ『少年が性の扉を開けたとき』
この続き
トミーは好きな人いるん？
えっ？！ せいちゃんは？
いや、俺はそんなにいない。
いるやん！その言い方やったら。
トミーもいるんやろ！
俺はおらんて！
言ってよ。
いらん！
いるやん！その言い方やったら。
じゃあ一緒に言うんやったらいいよ。
え〜、じゃあクラスは？
えっ？！、、、３組。
うそっ！、、、俺４組。
俺とトミーは同じクラスの友達。
帰り道、こんな話を永遠としながら
最寄り駅まで歩く。
（クレームは真摯に受け止めます）
俺たち男子はさぐり合う。
まず誰かが自分の好きな人の名前を言うまで
好きな人がいないふりして
他の誰かがポロッと言うまで様子を見る。
恥ずかしいから。
俺たち男子の中では
告白されたって立場になることがカッコ良くて
それが、男子の中での位を高くなる気がして
それが、勲章バッジのように輝く気がして。
告白するって立場だと男としてちょっと劣ってる
そう思う。勝手に。
俺たち男子の見栄張ってるカッコ悪い部分。
（クレームは真摯に受け止めます。）
期末テストが終わったその日。
みんな帰っていった廊下を歩いて
隣のクラスのところへ行く。
残っていてほしいって伝えたから。
風でカーテンが少し揺れている教室
一人座る後ろ姿が見える。
教室の窓際の一個手前の列、前から3番目。
白山さんは座っている。
俺はその日、人生で初めて人に告白する。
白山さんの前の席に窓の方向いて座る。
おっ、おっす。
ごめんね。待っててもらって。
心臓の音、強すぎて白山さんに聞こえてないか
気になる。
ううん。大丈夫。
白山さん、気づいてる。俺が今から言おうとすること。
そんな気がした。
窓の方を向いて、緊張を隠してたけど
思い切って白山さんの方を見て、息を吸った。
この2分か3分後
俺ら2人はどうなってるかわからない。
付き合えるか
付き合えないか
そんなことわからない。
緊張で息が苦しくなる。
もし振られたら、情けなく恥ずかしくなる。
一瞬、そんなこと考える余裕がなくなった。
今だ。
俺、白山さんのこと好きなんだ。
だから付き合ってほしい。
白山さんは驚いて口を隠した。そのあと
（うなずいて）うん。
嬉しかった。
すごく嬉しかった。
自分が強くなった気がした。
自分をすぐそばで思ってくれる人ができて
その人は自分がいつも守りたいと思う人で。
薄っぺらかった俺の心が
２倍にも３倍にも膨らんだ気がした。
俺と白山さんは
そのあと、2人で誰もいない校門を出た。
さっきまでの感覚と違う。
昨日まで追っかけてた存在から
今日からは自分の一部になったような存在。
もう、いつもの友達ではなく
彼氏彼女になった。
あの頃、自然と強くなっていった心は
こらから強くあらなければと思う心へ。
特別な感覚が体のなかを駆け巡る。
それから毎日
膨らんだ俺の心は躍動と動揺を交互する。
膨らんだ俺の心は安心と不安を交互する。
動揺と不安、、、隠そうとする。
追いかけていた時に想像していた感覚と違う。
テレビで見た、カップルとその男の方
ドラマで見た、付き合う男女とその男の方
学校で見た、付き合ってる先輩たちとその男先輩の方
そのイメージする姿や形、言葉をマネしようとする。
無意識にそんな思いが動きだす。
カッコ悪くならないように。
恥がかかないように。
嫌われないように。
バカにされないように。
他の男友達にカッコつけるように。
夏休みになる前の学校帰り
2人で電車に乗って
倉岡町駅で降りる。
商店街を２人で歩く。
付き合ったら、次は普通どうするん。
手を繋ぐよな。
あんな風に手を繋ぎたい。
言えるかな。恥ずかしいな。
無言で手を握るか。でもなぁ。
嫌がられたら、めちゃカッコ悪い。
言ったほうが良いなぁ。
言えるかな。
恥ずかしいな。
どうしようかな。
明日にしようかな。
どうしよう。
あぁ、くそぉー、どうしよう。
静まる２人。汗ばむ俺の右手。
・・・てっ、手、、繋ごうか？
つづく。
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