こんばんは
会うとホッとする心理カウンセラー
ジャージコバ認定カウンセラー
せいちゃんです。
この↑続き。
そして
ある日の1時間目。
俺は消しゴムを忘れた。
席替えで隣の席になった
俺が好きになった女の子は
消しゴムを探してゴソゴソしてる俺を見て
これ使っていいよ。
２つある消しゴムの小さいほうを俺に貸して
くれた。
あっ。ありがとう。
それ持ってていいよ。
えっ？
私、もう一つあるから大丈夫。あげる。
えっ？いいの。おーん。
うん。
ありがとう。
数秒の会話。
少しだけ目が合った。優しい顔をしてた。
胸がドキドキして
その後の授業が頭に入らない。とりあえず黒板
写すだけ写す。
家に帰って
夜中、１人、布団の中。天井を見つめて
この出来事を思い出す。何度も。
胸があったかい気持ちになって
それから、だんだん熱くなって
最後はきゅーって少し苦しくなって。
それを繰り返す。
その時、そこに性欲はなく
あったかくて苦しい気持ちが全体を占めていた。
その女の子が、くれた
その小さい消しゴムは、それから使うことは
なかった。
すり減らないように
消えてなくならないように
筆箱の奥に
見つからないように
お守りのように大切に大切に置いておいた。
俺とその女の子を繋ぐ
唯一のもの、そんな感じがして。
この時
性欲と恋心は
それぞれが離れたところにあって
俺はそこを行ったり来たりしてる。
そんな感じだった。
同じ頃
小学生の時、田んぼの土手を一緒に走ってた
ヤマトは
中学で彼女ができた。
遠く先を生きてる感じがして
羨ましかった。
悔しかった。
付き合うってどんな感じなんだろう。
好きとか言うのかなぁ。
一緒に帰るのかなぁ。
デートとかするのかなぁ。
いいなぁ～。
手をつなぐのかなぁ。
まさか！チューとかするのかぁ？！
ヤマトとは
アダルトビデオやいやらしい番組の話
めちゃめちゃするのに、、、
ヤマトが女の子と付き合ってることについては
聞くに聞けない。
恥ずかしい気持ちになる。
羨ましい気持ちになる。悔しくなる。
だから聞かなかった。
ヤマトも自分から言おうとしなかった。
ある日
学校から帰って
俺バカだなぁ～って思いながら
手をつなぐってこんな感じかぁ？
（自分の右手左手をふわっと握ってみたり）
チューってこんな感じかぁ？
（自分の二の腕の柔らかい部分に唇を当てる）
バカだよ。
めちゃバカだよ。
けど、
この感じたことない新しい感覚
めちゃめちゃ気になるのよ。
こうやって無意識に
性の次のステージへの準備をしてる。
思春期、俺、中２。
学期は変わり、席替えの季節。
また一緒になれるかなぁ。
ドキドキしながら
先生が黒板に書いていく
席替え表を見つめる。
席、、、かなり離れた。
それっきりになった。。。。。
中学３年になり
俺は塾の夏期講習に通い始めた。
塾は、商店街を左に曲がり細道をまっすぐ歩いたところにある。
塾帰り、細道を商店街めがけて歩いていると
後ろから声がした。
せいちゃん！
つづく。
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