風営法適用外麻雀施設のガイドライン
先日、『風営法適用外麻雀施設のガイドライン』の取りまとめと『日本麻雀スポーツ振興機構』の発足が発表されました。
学習目的の麻雀施設「許可不要」の判断 警察庁、ガイドライン踏まえ https://t.co/HqCmVlCqv0
— 朝日新聞(asahi shimbun) (@asahi) June 30, 2026
学習などを目的とする麻雀(マージャン)施設の営業について、警察庁は、一定の要件を満たせば「風俗営業法の許可は不要」との判断を示す通達を全国の警察に出す方針を固めた。
今回はその内容についてざっくりと解説したいと思います。
※麻雀と風営法の関係については『雀荘は不当に規制されているのか?』で解説しています。(先に目を通しておくことを推奨します)
法律的に変わったことは?
まず大前提として、このガイドラインは法律ではありません。(位置付けとしては法律の範囲内での自主規制)
つまり、風営法の規制が緩和されて新しく何かできるようになったとかはありません。
そもそも『学習目的の麻雀施設』に許可が必要だったことはありませんし、許可が不要になる条件も警察から通達されていました。(風営法適用外の麻雀施設は昔から存在していたし、警察の生活安全課などに問い合わせれば適切な指導も受けられた)
唯一変わった点としては、『都道府県で微妙に異なっていた警察の通達が全国で統一された』ということです。(その差異によって不利益が出たというようなこともなかったし、都道府県で基準が異なる法律はわりとあって、その地域の実情に沿って柔軟な対応ができるというメリットもある)
また、メディアの論調では『風営法の規制や警察の判断の遅れにより子供が麻雀を学ぶ機会が阻害されていた』かのような表現がされていますが、(ガイドラインの有無に関係なく)そのような事実は一切ありません。
実際に何が行われるのか?
日本麻雀スポーツ振興機構の活動については、HPにも『指導員・インストラクター制度』『加盟・登録制度』『普及活動・イベント』とありますが、要するに『対象事業者の囲い込み』がメインになります。
これはある意味当然で、ガイドラインは発表するだけでなく、それを基準として機能させられなければ意味がないからです。(法律ではないガイドラインに強制力を持たせるには大規模な組織統治が必要になるが、その為には法律的な義務がなくてもこぞって加入したくなるようなインセンティブも必要になる)
ただ、類似の活動は雀荘組合や健康麻将協会などでも長年行われていますが、組織統治には程遠いというのが現状です。(これが雀荘や健康麻雀に違法営業が蔓延する一因にもなっている)
そして、日本麻雀スポーツ振興機構においても、それを覆せるような画期的な施策は今のところありません。(この3つの組織は中の人が重複していて活動内容も非常に似通っている)
ガイドラインの意義とは?
このガイドライン意義については「関係者の尽力の結果⋯」「長年の悲願が⋯」みたいな雰囲気を醸し出していますが、実際のところは『健康麻雀での違法営業が全国的に問題になっている件について、警察から厳しいお叱りを受けていたこと』が直接の引き金になります。
これに対して麻雀業界(窓口となっている雀荘組合)側が「Mリーグが人気になり麻雀が注目されている」「子供が安心してプレイできる場所が求められている」「風営法が悪い!」などの斜め上な主張をぶつけた結果、警察側から「だったら法律を守れ」「自分たちで法律を守らせる仕組みを作れ」と逃げ道を塞がれてしまったというのが実情です。
そして、警察側(とにかく法律を守れ)と麻雀業界側(ガイドラインは作ったから規制緩和しろ)の見解には大きな乖離があって、規制緩和に至るかどうかは麻雀業界のこれからの動向にかかっており、警察もそれを注視していく(今まで指導で済まされてきたケースがこれからは摘発も)という形になります。
個人的な所感
この記事を読んで「カリキュラムや麻雀振興などにはまったく触れていなくてがっかり」という人も多いかと思います。
しかし、法律的には何も変わっておらず、活動的にも新規性がある訳でもなく、最優先課題として『コンプライアンス(法令遵守)』と『ガバナンス(組織統治)』の抜本的な改革に取り組む気がないのであれば、ガイドラインの意義自体がなくなってしまいます。
それから『麻雀を教える』ことに関してはガイドラインに沿ったものだけでなく、適法・適切なノウハウを確立している既存の麻雀教室もありますし、(風営法は『営業』を規制する法律なので)営業にならないやり方であったり、ネット麻雀を利用するやり方もありますし、別に風営法の許可を取得していても麻雀を教えることはできます。
麻雀振興という観点からも麻雀に関するコンプライアンスやガバナンスの強化という観点からも、『麻雀を教える』こと全体に対して、それらの業態に沿った適法・適切なノウハウの確立にガイドラインを基準として利用することを考えるべきかと思います。(現時点で日本麻雀スポーツ振興機構にそこまでの思惑はなさそうですが)
以上で、僕もこれからの動向を注視していこうと思っています。(何か動きがあれば追記していくつもりです)
どこかの団体が『麻雀の公式ルール』を発表(メディアを使って宣伝も)したとする。
— 01 (@01zzz) June 30, 2026
だが、麻雀ルールの基準としては機能せず、新しいローカルルールが1つ増えただけで終わる。(そういうケースは過去に何度かあった)
『学習目的の麻雀施設のガイドライン』もこのままでは同じ結末を辿ってしまう。
そもそも論として、このガイドラインは『営業』という狭い範囲を前提としたもので、営業じゃなければ風営法の規制は受けないし、ネット麻雀も同様。(現行の法律の範囲内でもやれる事はもっとある)
— 01 (@01zzz) July 1, 2026
麻雀普及という観点で言えば、むしろガイドラインの範囲外のノウハウを広める方が重要になってくる。
遊技場営業について|警察庁Webサイトhttps://t.co/8gHdJlcvuI pic.twitter.com/5kOVVJJ5Oj
— 01 (@01zzz) July 7, 2026
このブログについて
※この記事は定期的に上から2番目くらいに移動させてます。
自己紹介
2006年から01という名前で主にネット上で活動しています。
このブログ以外の活動としては以下のものがあります。
・公開対局@天鳳:ネット麻雀の公開対局の先駆け的企画
・麻雀ラジオ:世界一マニアックな麻雀トーク番組
・麻雀祭都(ミラーサイト):権利者様から許可を得てミラーサイト作成
おすすめ記事
日記的な記事はほとんどなくて、麻雀コラムと称して色々と書いてます。(昔の記事は稚拙なのでおすすめしません)
・多面張理論(最終バージョン):多面張に関する体系的な理論
・テンピンは合法なのか?、雀荘は不当に規制されているのか?:麻雀と法律について
・標準ルール&レーティング構想、競技麻雀は競技なのか?:麻雀と競技について
・ルールの漏れと麻雀業界の悪習、麻雀ルールの議論に欠けているもの(ツイート寄せ集め):麻雀とルールについて
・5分でざっくり中国麻雀(国際公式ルール)、四川麻雀のすすめ、アメリカ麻雀(Mah-Jongg)のすすめ、香港麻雀&台湾麻雀のすすめ:海外の麻雀ルール&日本語対応のネット麻雀の紹介
・麻雀祭都の保存計画:麻雀のネット遺産の消滅に遭遇した話
このブログの著作物利用について
このブログの著作物については、出典の明記を条件として改変や営利利用を含めた自由な活用を許可します。(CC BY 4.0)
ただし、他の著作物から引用している部分は(著作権が引用元にあるので)きちんと引用の手順を踏むこと。
天鳳サンマ大会やります(5月3日)
とりあえず一区切りすると言ってたサンマ大会ですけど、GWが暇だったんで5月3日に開催することにしました。(今回は準備不足でしたが、そのうちペアマッチ企画もやりたいと考えています)
参加人数も賞品も小規模な大会ですが、お時間がある方はご参加いかがでしょうか。
大会HP←詳細はこちらでご確認ください。
【GW天鳳サンマ大会】
— 01 (@01zzz) April 26, 2026
2026年 5月3日(日)21:00~
ルール:三南喰赤(段位戦と同じ)
参加条件:天鳳IDがあればどなたでも
予選:2時間で上位10名通過
本戦:トーナメント形式
優勝賞品:アマゾンギフト券3000円分
大会HP:https://t.co/KxPg68H0OL
ペアマッチ企画案
ペアマッチについては今までも色々言及してきましたが、(リアル麻雀は別として)ネット麻雀は段位戦がそのまま競技としてほぼ確立していますので、ペアマッチを興行のコンテンツとして確立できないかと考えています。
そのポイントとしては『運営方法(ルール・マッチング・対戦プラットフォームなど)』と『通し行為に対するスタンス』の2つになるのですが、現在思いついていることを書き残しておきます。
また、近いうちに練習配信や小規模な大会を開催できればと思います。(体調次第なところもあるけど、サンマ大会の企画は一区切りしたんで)
リーチ麻雀(天鳳式)ペアマッチ
天鳳式ペアマッチ自体は企画としてほぼ完成しています。(参考:ペアマッチのススメ)
【天鳳式ペアマッチルール】
— 01 (@01zzz) July 26, 2020
・2対2で同卓して勝負
・東南戦(または東風戦)喰いあり赤あり
・トビが出たペアの敗北(複数のトビが出た場合はラスのペアの敗北)
・トビなしで終了した場合はトップを取ったペアの勝利
・原則として通し禁止(事前に作戦を話し合うのは可)
これに対して『ペアを探す大変さ』『通し行為の問題』への対策として、『即席ペアマッチ』というもう1つのパターンを考えてみました。
つまり、『あらかじめペアを組まずに卓を立てて、対面同士が即席でペアになる』という形です。(それ以外は天鳳式ペアマッチに準ずる)(必然的に大会はトーナメント形式になってくる)
これなら飛び入り参加も可能ですし、天鳳や雀魂みたいな強制マッチング機能があるプラットフォームなら運営もやりやすいと思います。(途中でいなくなる人が発生するかもしれないのでリザーバーをどうするかを考えておく)
四川麻雀(血戦到底)ペアマッチ
ビリビリ動画で四川麻雀のペア戦見てた。https://t.co/sSalYw2WbS pic.twitter.com/BaPHhlfCkP
— 01 (@01zzz) November 28, 2022
JJ麻将冠军杯秋季团体赛决赛!究竟谁拿拿下一番站胜利!https://t.co/u5IUBcrCQS
— 01 (@01zzz) November 11, 2023
その様子の動画だけど、ルールが血流成河(1局に何度でもあがれる四川麻雀)なんで、ネット麻雀じゃないとスムーズに進行しにくいかな。 pic.twitter.com/36xOlxQIdh
・規定局数(4・8・16局)で固定
・原則として通し禁止(事前に作戦を話し合うのは可)
通し行為に対するスタンス
ネット麻雀でもリアル麻雀でもペアマッチ企画において通し行為を完全に防ぐことは困難です。(ただし、プレイヤーの操作環境を監視できるのであれば、ネット麻雀の方が防ぎやすい)
それを踏まえたうえでの僕の通し行為に対するスタンスは『原則として禁止』が妥当であると考えています。(お願いレベルであってルール化まではできない)(個人の考え方なので他のスタンスも別に否定はしない)
※まだ書きかけなので色々試しながら追記していく予定。
国会図書館の古い麻雀書籍を閲覧する
今まで麻雀の古い資料にはそれほど興味はなかったのですが、麻雀祭都のミラーサイトを運営する間に色々と情報に触れたことで少し興味が出てきました。
そして、国立国会図書館サーチについてのまとめを読んだところ、蔵書の一部が自宅からネットで閲覧可能であることがわかりました。
これって昔の麻雀書籍も閲覧できるのかな?
— 01 (@01zzz) June 19, 2025
「麻雀 1900~1950」の詳細検索結果 | NDLサーチ | 国立国会図書館https://t.co/FsF839SfPO
適当に見てみたら花牌が漁樵耕読とか三麻は西を取り除いて33種で五麻は打つのではなく外ウマ形式とか出てきてアツい。 https://t.co/29Y0JgQnVB
— 大堀龍一 (Ryuichi OHORI) (@__DaLong) June 19, 2025
この「デジタル」ってマークが付いてるなら家からでも読めます。ただ、申請してアカウント取らないといけないと思います(1ヶ月くらいはかかった記憶があります)。 pic.twitter.com/QZzGHMputX
— まだちぃ。 (@madarasensei) June 19, 2025
デジタルコレクションは登録なしでネット閲覧可能
国会図書館のデジタルコレクションは登録なしでネット閲覧が可能のようです。
※『ログインなしで閲覧可能』にチェックを入れて検索してみてください。
国会図書館のデジタルコレクションだけなら、ログインなしで閲覧ができるみたいだ。(1900~1950年の麻雀書籍を検索&閲覧してみた)https://t.co/h2ecZAPcJF pic.twitter.com/a7W097I2X9
— 01 (@01zzz) June 21, 2025
利用者登録する場合
デジタルコレクションの閲覧以外のサービスも希望する方は利用者登録をしてください。
まずはこちらにメールアドレスを入力して送信します。
※18歳以上でないと登録できないようです。
↓
利用者登録のURLが書かれたメールが送られてきますのでアクセスします。
※有効期限の24時間を過ぎてしまった場合は最初からやり直しです。(迷惑メール扱いされてる場合があるので注意)
↓
URLにアクセスすると『簡易登録』と『本登録』の選択を求められます。
・簡易登録は氏名・住所・連絡先・パスワードを入力するだけで登録完了です。(簡易登録後に本登録に移行も可能)
・本登録は氏名・住所・連絡先・パスワードの他に身分証明書の画像を添付する必要があります。(簡易登録の機能はすぐに利用可能、本登録までは5開館日程度または申請が集中した場合はそれ以上の場合も)
国立国会図書館「遠隔複写サービス」の使い方 PDFダウンロードが便利すぎる - KAI-YOUhttps://t.co/fBjzRSPd9v
— 01 (@01zzz) June 24, 2025
【追記】次世代デジタルライブラリー
古典を“Webサイト感覚”で読める 国会図書館「次世代デジタルライブラリー」に「テキストモード」 - ITmedia NEWS https://t.co/s2R4a3nKhz
— 01 (@01zzz) December 3, 2025
国立国会図書館は12月2日、著作権の保護期間が満了した古典資料などを検索・表示できる「次世代デジタルライブラリー」で、検索対象の書物を、横書きのテキストデータで表示する「テキストモード」を追加した。
(↑の記事より引用)
次世代デジタルライブラリーhttps://t.co/CJG78Uu4eo pic.twitter.com/Rs9eMgaM5o
— 01 (@01zzz) December 3, 2025
登録なしで利用可能だし、資料探しならこちらの方が便利かも。
