標準ルール&レーティング構想 | 無気力無関心(仮)

標準ルール&レーティング構想

現行の競技麻雀には(興行として)勝者を決める仕組みは存在しますが、(競技として)実力を競う仕組みが存在しません。(参考:『競技麻雀は競技なのか?』)

そして、これは麻雀のゲーム性の問題ではなく、麻雀の競技としてのあり方の問題です。

その改革(への足がかり)の手段として『標準ルール&レーティング』を提案します。


標準ルール

現行の競技麻雀では様々な団体が乱立していて、それぞれで独自のルールが設定されており、互換性のない麻雀が氾濫している状態です。

しかし、ルールを1つに統一するのも、(様々なローカルルールとは別に)基準として機能する公式ルールを制定するのも、それを執り行うだけの素養や体力が麻雀業界にはないのでとても現実的とは言えません。

そこで発想を転換して、標準ルールとして(4人打ち・東南戦・一発裏ドラありなど)いくつかの基準を設けて、『その基準を満たしてさえいれば多少の違いには目をつぶってすべて同じ麻雀とみなす』という方向性を考えてみました。

また、これは所属団体が異なったり参加大会や参加時期が異なっていても『すべて同じ対戦結果として(期間によるリセットもなしで)まとめて扱う』ということでもあります。


レーティング

レーティング評価に関しては既にネット麻雀でご存知の方も多いと思います。

例えば、現行の競技麻雀(リーグ戦やトーナメントなど)と比較しても以下のようなメリットがあります。

・実力が数値化される
・対戦相手との実力差が反映される
・トータルだけでなく直近の成績も反映される
・打荘数を揃える必要がなくなる
・直接対決しなくても実力を競える

また、レーティング評価を利用すれば『実力によるクラス分け(実力が近い者同士でマッチングさせる仕組み)』が可能となり、そのクラス分けを予選に利用してリーグ戦やトーナメントを決勝として行えば競技と興行の両立も可能となります。

ただし、レーティング評価を行うには1つだけ条件があり、対戦者とその結果(順位)のデータが必要になります。(競技としてやってるのに結果は非公開というのも不思議な話ですが)


実行へのポイント

まず、これを実行する際の最大のポイントは『既存の競技団体や雀荘などからの協力はほとんど期待できない』ということです。

ですから、彼らの活動とは無関係にやる必要があり、『外部で勝手に盛り上げる』ことができれば、それだけでも足がかりとしては十分です。

ちなみに、囲碁将棋では(プロ団体内の格付けとは別に)個人によってレーティングが算出されていますが、それがプロ団体に影響を与えたりもしています。

ただ、最初から全てレーティング化するのは不可能ですから、その対象は限定的もでかまわないですし、それならば個人が運営することも可能だと思います。(ゆくゆくはクラウドファンディング化も?)

また、それ以外にも『賭けてないけど競技でもない麻雀の存在もきちんと認める(こちらには標準ルールもレーティングも必要ない)』という啓蒙活動も必要になると思います。


追記

最初の更新ではあえて書かなかったのですが、仮にこの構想が実現できたとすると麻雀はどうなるでしょうか?

おそらく客観的な実力評価が普及して、既存のプロやアマという概念が形骸化する(呼称や所属の違いだけになる)はずです。

しかし、その時点で初めて競技麻雀が競技として確立したと言えると思います。(チェスのFIDE世界ランキングのようになれば理想)

また、既存のタイトル戦やリーグ戦をレーティング競技会に置き換えることができれば(賞金が必要なくなるので)競技麻雀の賭博問題の解決につながるかもしれないし、雀荘での麻雀を賭博から遊技へ転換するきっかけにもなるかもしれません。