昨日のさいたまアリーナの報告である。
 ローリング・ストーンズはチケットが高いので有名だが、今回は特に高かった。
 S席¥35,000 A席¥28,000 B席¥18,000 ゴールデンサークル席¥65,000
 マジかよ? ……という感じ。
 事前にバンド仲間でUSツアーまで追いかけてるギタリストに電話して、相談すると、彼はS席で見ると言う。
「まあ、一生の思い出におまえはゴールデンサークルで見たらいいよ」
「それってどういう席?」
「ようするに、前のほうだろ」
 悩んで、「ローリング・キッズ」で対談を頼んだこともある弟の山川哲に聞いてみると、さいたま市在住の彼は驚いた。
「ストーンズがさいたまアリーナに来るのか? 知らなかったぜ。それは貴重な情報をありがとう!」
 ってことで、彼もS席で見ると言う。で、ぼくもS席にした。
 ところが当日になって、いっしょに行く予定だった人が行けなくなり、35,000円を無駄にするのはもったいないので急遽別の友達に連絡。
 ストーンズの来日は、このチケット問題がたいへんなんだよね。
 名古屋も、4枚とって1枚空きがあり、ようやく今日になっていっしょに行く友達が決まったとこだしな。
 まあ、そんなことはともかく、さいたまアリーナのぼくの席はアリーナのC-2というブロックである。ようするに、アリーナの後ろのほうだ。しかも、周囲にはけっこう空席がある。およそ満員とは言い難い状況で、ぼくは1978年から国内・海外両方でけっこうな数のストーンズコンサートを見ているが、こんなことは初めてである。だいたい、ぼくの前のほうの席がかなり空いているのを見ると、なんで前のほうから売らないんだよ! と思う。35,000円あれば、iPod ミニが買えるんだぜ! 
 だんだん腹が立ってくる。札幌では直前にS席を直前にタダで配ったという話だし、JECインターナショナルの仕切りは悪すぎる。
 そんなわけで、はっきり言ってさいたまアリーナには開演前からそんな「ふざけんじゃねえ!」的な不穏な空気が感じられた。日本公演は4回めだし、高めのチケット代金を払ってもどうしてもアリーナでストーンズを見たいというコアでワイルドなファンが多かったせいだろう。
 そういう理由からか、べろTシャツ姿の人のパーセンテージも高く、全体的に東京ドームよりロック度というかストーンド度の高い客層であったように思う。
 前座が終わり、ぼくはあることに気がついた。C-2というブロックは、なんと、Bステージ正面なのである。ぼくの席はかなり後方なのだが、ずっと先にはBステージがある。
 観察してみると、警備員の数は東京ドームよりずっと少ない。こりゃ、ゆるそうだな、と思う。
 客電が落ち、アリーナが歓声につつまれたその瞬間、ぼくは通路に出た。どうせ5列ぐらい前までがらがらなのだから、前の席に移ろうと思ったのだ。
 だが通路は、まっすぐにBステージ正面へとつづいている。
 反射的に、ぼくは最前列にダッシュした。
 えっ、そんなのアリかよという顔をした数十人が、ぼくにつられてBステージ正面に殺到。
 もちろん警備員に叱られ、自分の席に戻る人もいたが、ぼくは知らん顔を決め込む。「ふざけんじゃねえ!」的な気分が、ぼくの中にもたまっていたからね。
 Jumping Jack Flashがスタートし、みなが拳を突き上げはじめると、警備員も黙った。まあ、たいへんなバイトだよなあ。ごめんね。
 この夜のパフォーマンスは、WOWOWのカメラが入ってたせいか、渾身の出来映えである。素晴らしいとしか言いようがない。
 キースのHappyがはじまると、みんな次のMiss YouでバンドがBステージに移動するのを知っているので、ざわざわしはじめる。
 ここでもぼくが最初に鉄柵前にダッシュ。警備員がさすがに怒鳴りまくっていたが、ぼくの隣りの人がこう言い返している。
「押されて死にそうなんだよ! どうしてくれるんだよ! 前ががらがらに空いてんじゃねーか、柵をどかせよ!」
 そしてMiss Youをプレイしながら、ストーンズが目の前にやって来た。
 ミックがまいたミネラルウォーターがかかる。その距離、2メートルか3メートルしかない。客は飛び跳ね押し合いながら、叫びまくってる。もう騒乱状態。ぼくも死ぬかと思った。
 こいつら最高の連中だな、とぼくは思った。あんた達とストーンズ見られて最高だよ。
 ロニーが何度もこちらを指差しながら、口にチャックをするジェスチャーをした。あ、とぼくは気がついた。客があんまりうるさいものだから、モニターが聞こえていないのだ。とくにStart Me Upの時は、ミックも困っているようだった。
 まあ、許してくれよ! みんなロックしたいんだよ。
 そしてHonky Tonk Womenをプレイしながら去っていくストーンズを、その場の全員で絶叫しながら見送ったのだった。
 この夜のパフォーマンスは素晴らしく、チケット代金は高かったし、空席だらけだったが、ぼくは最高のライヴを堪能したのであった。
 やっぱり、客層ってのも大事だよね。この夜のコアなファンはYou Can't Always Get What You Wantもちゃんといっしょに歌えて、ミックもやりやすそうだったしね。
 5月にWOWOWでこの夜のコンサートがオンエアされるので、行けなかった人も行った人も、チェックしてね。
 
 あとは最後の名古屋だ。
 
 もちろん、ぼくも行く。えーと、席はどこだったかな。
 
 とにかく、ミックやキースに、ファーイースとにもロックしてる連中がいるんだってことを、思い知らせてやろう。
 




Jumping Jack Flash
It's Only Rock'n Roll
Let's Spend The Night Together
Oh No Not You Again
Sway
Wild Horses
Rain Fall Down
Midnight Rambler
Tumbling Dice
--- Introductions
This Place Is Empty (Keith)
Happy (Keith)

B Stage
Miss You
Rough Justice
Start Me Up
Honky Tonk Women

Sympathy For The Devil
Paint It Black
Brown Sugar
(アンコール)
You Can't Always Get What You Want
Satisfaction
 
 3月24日、東京ドームは、三塁側の1階スタンドで、I*M HEREの仲間といっしょに観た。
 ところで、今回のツアーには「ゴールデンサークル席」と言われる客席がある。5万5千円のVIP席で、発売後たちまち完売したそうだ。
 東京ドームの「ゴールデンサークル席」はステージセットの建物の中で、ストーンズを背後から見ることができる。面白い趣向だとは思ったが、5万5千円は高すぎる。でも、この席で観た人がいたら、どういう感じだったか、教えてね。

 ストーンズは8時すぎに登場、1曲めはStart Me Upだった。あれ、JJ Flashじゃないのかよ、と意外な気がした。
 東京ドーム初日の動員が35000止まりだったので、可能な限りセットリストを変えてきたのだろう。この日の構成は、22日とはかなりちがったのである。

 It's Only Rock And Roll、Oh No Not You Againとつづき、そろそろバラードかなと思ったのだが、Bitchをやり、次にTumblin' Dice。

 そして、ステージ中央にキーボードが運ばれ、ミックがその前に腰を下ろす。Memory Motelかなと思ったのだが、Worried About Youだった。前にもこのナンバーは聴いたことがあったのだが、ファルセット唱法が、さらに磨かれ、鳥肌が立った。
 そうか、こいつがバラードのかわりなのか、と納得。
 この曲については「イージー・ゴーイング」 のほうに書いたので、そちらを読んでください。

 Ain't Too Proud To Begはけっこうラフな演奏で、Midnight Rambler、Gimmie Shelterとつづく。これは、可能な限りオリジナルレコーディングに近づけた演奏だった。
 メンバー紹介の時、ミックはロニーとキースとは手をつなぎ、こういう演出は今回のツアーが初めてではないだろうか。

 キースは22日と同じ、This Place Is EmptyとHappyを歌ったのだが、ぼくはそれを聴きながら、キースのいない世界をふと想像してしまった。この世界は、キースがいなければEmptyだと突然感じ、どうしようもない悲しみの感情に包まれてしまう。
 スクリーンモニタに、マイクに向かうキースが大写しにされ、ぼくはI*M HEREの女の子に言った。
「なんてカッコいいんだ!」
「神だね」という答えが返ってきた。
 誰かの小説の中の1シーンみたいだなとぼくは思った。

 Miss YouでバンドはBステージに移動し、Rough Justice、You Got Me Rocking、Honky Tonk Womanを演奏。
 You Got Me Rockingはキーが高く、シャウトしなければならないので歌うのはたいへんだと思うのだが、ミックはしっかり歌いきる。このナンバーを歌うミックを見る度に、ぼくは感服するのだ。

 Aステージに戻ってSympathyFor The Devilをやったのだが、これは1番までは打ち込みとパーカッションとドラムス、ピアノだけで進行した。
 だいぶ経ってブレイクするところで、センターにいたキースにスポットライトが落ち、大音量のギターが入る。うわっ、すごい演出だ。こういうパターンも、ぼくは100回ぐらいストーンズのライブを見ているが、初めてだったのではないだろうか。
 明らかに、22日とはパターンを変更してきているのだ。

 そして、JJ Flashである。会場をサーチライトのようにライトが舞い、22日のバージョンとはちがい、後半を延々と引っぱりまくってエンディングである。最後の曲なんだなと思っていると、ギターのリフが聞こえ、Brown Sugarがスタートした。Brown Sugarはラフというかワイルドというか、キースが勝手にオープニングのリフを弾いたから演奏したんだという感じで、こういうのは演出なんだろうが、引き込まれてしまう。
 70年代には、キースが勝手にセットリストを変更しオープニングのリフを刻み、他のメンバーが慌ててついていくということがあった。そういうバンドだからこそ、この夜のような演出が可能なのだ。
 ツボを心得ているというか、ヤラれたというか、ストーンズの世界にズブズブと引きずり込まれるのを感じた。

 アンコールはCan't Always Get What You Want。真っ暗なステージの中央にキースが1人で登場し、CとFのルーズなコードワークを見せ、ぎりぎりになってピンクのシャツを着たミックがマイクを持って登場。
 キースは、この夜、おいしいところを全部持っていった。Keith's Nightである。
 
 Satisfactionではミックのピンクのシャツが脱げかかり、女の子達が絶叫。
 後でその話題になり、
「私はミックのスレイヴですから」と、言う子がいた。
 しかし、ミックはもう62歳なのに、あのセクシーさはどうだろう。
 2回のストーンズのコンサートを見て、ぼくはまた多くのことを学んだ。
 
 どこまでもポジティヴに、たった今この瞬間のことだけを考えること。
 欲望しつづけること。
 誰かのことを、気にかけること。
 世界のことを、心配しつづけること。
 そのためにスリムな精神と肉体をキープすること。
 
 ぼくはThe Rudieのナンバーや小説で、GOD OF ROCK'N'ROLLのことを書いた。海外で宗教について聞かれると、「GOD OF ROCK'N'ROLLを信じています」と答えていた時期もある。これは、必ずウケたけどね。
 GOD OF ROCK'N'ROLLには、じつはモデルがあった。
 こんなことは初めて書くが、そのモデルとはチャック・ベリーなのだ。
 
 だが、この夜、ぼくは1人密かにこの考え方を修正した。
 
 GOD OF ROCK'N'ROLL。
 それは、もはや、ミック・ジャガー以外にはあり得ない。
 
 
 
Date: Mar 24, 2006
Location:Tokyo - JAPAN - Tokyo Dome

Set List
Start Me Up
It's Only Rock And Roll
Oh No Not You Again
Bitch
Tumblin' Dice
Worried About You
Ain't Too Proud To Beg
Midnight Rambler
Gimmie Shelter
This Place Is Empty
Happy
Miss You
Rough Justice
You Got Me Rocking
Honky Tonk Woman
Sympathy
JJ Flash
Brown Sugar
Can't Always Get What You Want
Satisfaction


PS ぼくがアメブロに作ったローリング・ストーンズ・ブック というスクラップブック、ポップス部門で、なんとアクセスランキング2位だぜ! いろいろ面白い記事がアップされてるので、まだ行ってない人、行ってみてね。

 それと、ぼくは札幌は行けないので、誰かここにレポートを書き込んでね。頼む!

草野と申します。


 去る3月24日、東京ドームでローリング・ストーンズのコンサートを観てきました。


 結論から言うと、予想してたよりずっと良かったです。ミックもキースも、「リックス」のときよりずっと若くな

ってたように思います。すげえなあ。


 ライヴ・レビューを書きました。えらい長文になっちゃった。
http://ameblo.jp/goatsheadsoup/entry-10010620682.html


 昨日の東京ドームを、ぼくはアリーナのC-12ブロックという場所で見た。
 前座はリッチー・コッツェン(http://www.richiekotzen.com/)という、ガンダムの曲をカバーしたアルバムを出しているギタリストで、ベースはビリー・シーン。2人とも元Mr.BIGで、以前ぼくはTFMの番組のために、LAでビリー・シーンにインタビューしたことがある。
 同い年だったので、
「同い年だよ」とぼくが言うと、
「オウッ、ウィー・アー・ボス・オールドメン」と肩をすくめていた。
 しかし、ミックはガンンダムを知ってるのかな。可能性がないことはない。
 
リッチー・コッツェン
哀 戦士・Z×R

 8時くらいに客電が落とされ、スクリーンにビッグバンを思わせる映像がが映し出され、それが東京の映像などを織り込んだ都市の映像になり、いきなりJJ Flashのリフが聞こえる。
 キースがギターを弾きながらステージ中央に歩みだし、キースを走って追い越したミック・ジャガーが最初のフレーズを歌う。
 俺は嵐のなかで生まれたんだ……。
 前にストーンズを観てからの時間がスッと消え、ぼくは前回のコンサートと地続きのスト-ズの世界に飲み込まれる。
 ミックの動きを追っているうちに、すぐにLet's Spend The Night Togetherになる。
 マジですか? ご存知のように、1960年代のヒットナンバーだ。
 3曲めはShe's So Coldというロックンロールで、これをあっさり決め、ミックが日本語で次は新曲をやりますと言い、Oh No Not You Again。これは、今回のツアーの\記者会見でも演奏されたナンバ-だが、かなり仕上がっている。
 いっしょに行った人が「ニューヨークなんかじゃ気合いの入り方が違う、日本でのコンサートは手抜きだって話だけど、ほんとうですか?」と言っていた。
 いやいや、とんでもない。
 北米ツアーはまだリハーサルっていうか、新曲の仕上がりがイマイチで、東京に来る頃にようやく練れてきて、ヨーロピアンツアーではコンセプトが変更される、というのがストーンズのワールドツアーのパターンである。
 多くの場合、日本での出来上がりがいちばんいい。
 昨夜のコンサートも、今までのローリング・ストーンズのコンサートのなかでも非常にクオリティの高い出来映えだった。考えうる、最高のコンサートだったと思う。
 ストーンズはどんどん良くなってきている。
 なぜかという理由は本に詳しく書いたので繰り返さないが、ミックもキースもロックンロールという野獣を飼いならす術を体得したのだろう。
 今のミックは、スティーヴィ・ワンダーばりに、7色の声を使いわけている。ミックのヴォーカルは、今まででいちばんいい。まちがいない。
 キースはオープンチューニングのギターから両手を放して広げてみせ、タバコを吸い、しゃがみ込み、リラックスしていた。
 ドームを、場末のライヴハウスのように使いこなすこと。それが、野獣を飼いならすということだ。
 そして、Swayである。ストーンズのナンバーのなかで、もっとも重苦しい、およそライヴで再現することなど不可能なドラッグソングである。
 だが、ストーンズはそれをぼくらの目の前で再現している。
 ぼくはなかば金縛り状態で、生まれて初めてラジオでJJ Flashを聴いた時と同じようなショックを受けた。悪魔の生活にとらわれた(Sway)あの日々を、とにもかくにも乗り越えられたんだ、と思った。それは、たった今目の前にいるローリング・ストーンズのおかげなのだった。
 ロニーが披露したソロのスライドギターは、ミック・テイラーのスタジオバージョンを超えていた。
 そしてキースが椅子を持ってこさせ、アコギの12弦でAs Tears Go Byのイントロを弾きはじめると、ミックとキースの2人だけにスポットライトが当たった。
 ミックはステージ中央に突っ立って、最初のフレースを歌う。
 感動。
 ストーンズを聴いてきてよかったなあ、と思った。
 素晴らしい、としか言いようがない。
 ミック・ジャガーとキース・リチャーズ。
 グリマー・ツインズ。
 2人が共に愛したマリアンヌ・フェイスフルに捧げたバラードをプレイしている、その瞬間に立ち会えて、ぼくは満足だった。
 いや、それは、満足以上のものだった。
 そしてTumblin' Diceで気分一新、まだ仕上がっていないRain Fall Downは「途上のストーンズ」が感じられてかえって新鮮だったし、レイ・チャールズのNight Time Is The Right Timeも楽しめた。
 キースがこの夜歌ったのは、This Place Is EmpthyとHappyだった。
 これも本に書いたことだが、今のキースのヴォーカルは、人を癒す力を持っている。
 Miss You、Rough Justice、Get off My Cloud、Honky Tonk WomanをBステージでやり、ぼくは間近でストーンズを見てしまった。
 A ステージに戻り、Sympathy、Paint It Black、Start Me Up、Brown Sugarでメンバーが一度引っ込み、アンコールはYou Can't Always Get What You WantとSatisfactionであった。
 後半は、もう説明するまでもないストーンズ・マジックである。
 「サンケイスポーツ」 の記者は、こんなふうに書いている。
 
「観客は満員には程遠い3万5000人だったが、来なかったファンを一生後悔させる最高のライブを展開した」
 
 まったく、同感である。
 




Date: Mar 22, 2006
Location:Tokyo - JAPAN - Tokyo Dome

Set List
JJ Flash
Let's Spend The Night Together
She's So Cold
Oh No Not You Again
Sway
As Tears Go By
Tumblin' Dice
Rain Fall Down
Night Time Is The Right Time
This Place Is Empthy
Happy
Miss You
Rough Justice
Get off My Cloud
Honky Tonk Woman
Sympathy
Paint It Black
Start Me Up
Brown Sugar
Can't Always Get What You Want
Satisfaction

                                   (山川健一)

今、『stickfy fingers』の"WILD HORSES"聞きながら書いてます。

バトン受け取ってくださった皆様、ありがとうございます。

なんだか、この一曲("WILD HORSES")だけとっても、

世界中のどれだけの人が聞いて、

どれでけの人がこの曲で喧嘩して、

どれでけの人がこの曲を通して救われ、

どれだけの人々が意思を持ち、

幾人もの人々が、それぞれの場所で、生活で、感情を揺さぶられてきたか思うと、

本当にすごいことなんだなぁ、と思うし、素直に感動する。


でも、何よりも凄いのは、その本人たちが、

まだ、"生きている"ことなんだと思う。

その"生きている"本人たちが、日本にやってきて、

ドームという空間の中で、世界中の人々のスピリットが込められたトラックを演奏する。




マイルスはもう、旅立ってしまったし。




感情論だけで、音楽が語れるとは思っていないけど、

でもやっぱり、「ロック」は特別なんだと思う。



スペシャルな音楽なんだと思う。







アメーバブックス 長井





1982年。

僕のストーンズ道を決定的にしてくださった山川健一さんのブログを読みにいったら、おそれおおくも、【ストーンズ伝説の目撃者バトン】 が僕に回されていた。


ルール:4つの質問にこたえて5人にまわそう!


●朝起きて、最初に聴きたい曲は?
It Won't TakeLong
この曲のイントロをPCの起動音にしています。
また、3日前から携帯電話の着信音にしていますので、電話をかけてきてくださる方には10秒ほど応答を待ってもらっています。


●ひどい目にあって、落ち込んだときに聴く曲は?
Anybody Seen My Baby ?
アジア通貨危機のドン底の底を見上げるような日々の中で、毎日かけていた曲。
昨年11月~今年2月の療養期にもお世話になっていた1曲。


●今日、世界が滅亡する。最後に聴きたいアルバムは?
"Let It Bleed"
"A Bigger Bang"
理不尽な終わり方であっても、日常どおりに迎えたい、と思うので。


●今、誰にストーンズを聴かせたいか?
難しい...
しいていえば、アメリカにいる8歳の少女と、ノルウェーにいる27歳のタイ人女性。 


●バトンをまわす5人

zakiさん
http://ameblo.jp/zaki/

みなみまさあきさん
http://ameblo.jp/badlife/

Rosebud RIEさん
http://ameblo.jp/rosebud-rie/

littlequeenさん
http://ameblo.jp/littlequeen/

龍司さん
http://ameblo.jp/pilot/


★ローリングストーンズ伝説の目撃者たち★


(9バーツ男ギース)

Ladies & Gentleman


みなさんいかがお過ごしですか?

なんだか、この頃ソワソワしませんか?
不思議と、今週はドキドキしませんか?


春が来たから?

NO!


WBCで日本が勝ったから?

NO!


ロック好きなあの娘にウットリだから?

NO!



NO!NO!NO!、I Can't Get No、Satisfaciton!!!!!!!!!



そう、最低の大人達が繰り広げる最高のロックンロール
今や皆さんよくご存知の、

ゥロォーリング・
ストォーーーーーーーーーーーンズ、
の登場です。


「東京ドーム」はもう明後日!




そこでこのブログでも何か出来ないかな、と考えていたのですが、
ストーンズ限定ミュージックバトン、なんていかがでしょう?


自問自答で早速、LET'S ROLLING!



【ストーンズ伝説の目撃者バトン】


ルール:4つの質問にこたえて5人にまわそう!


●朝起きて、最初に聴きたい曲は?
『Sympathy For The Devil』
実際、大学生の頃朝起きて、よく聞いてました。
なんだか、テンション上がる。


●ひどい目にあって、落ち込んだときに聴く曲は?
『アンジー』。これは昔から決まってます。
何が何でも『アンジー』。


●今日、世界が滅亡する。最後に聴きたいアルバムは?
『A Bigger Bang』
史上最高かつ最低のロックアルバムだと思うから。


●今、誰にストーンズを聴かせたいか?
10年後の自分。


●バトンをまわす5人


ストーンズ好き!、とお見受けした方にご指名です。
(突然ですが、よろしくお願いします!)


「名盤!」さん(http://open-g.at.webry.info/
「午前3時のハプニング」 さん
http://ameblo.jp/jack-ok/
「(ローリングストーンズやビートルズが好きな)級長のブログ!!」さん
http://kyutyo.seesaa.net/
「音の波間で・・・」
http://ameblo.jp/moonlight-cafe/
そして、山川御大もお願いします。
「イージーゴーイング」
http://yamaken.ameblo.jp/


もちろん、他にも参加してくれるストーンズ好きの方、お待ちしてます!




アメーバブックス 長井



私の最初のSTONESとの出会いは中学3年。

中学2年の途中で海外から帰国した私は、地元の中学に編入した。

10歳から約4年、自由な空気の中で生活していた私にとって、日本での中学生活は驚きと苦痛の連続だった。

朝校門にものさしを持った教師が、女子のスカート丈をチェックしている。

前髪が伸びた生徒は、その場で短くガタガタに切られる。かばんの荷物検査。シャーペン禁止。

授業はみな一様に黙りこくって、質問も意見もない。

そんな環境の中に入った私は、完全に浮いた存在だった。

なじめる人は、すぐになじめるんだと思う。

でも、私はどうしても分からなかった。理解ができなかったのだ。

スカートの丈が、前髪の長さが、シャーペンが、一体私達の何を決めるの?

・・・そんなことで、私達の中身などわかってたまるか、ばかげている。

あなた達は、そんな薄っぺらい事で私達を判断するのか・・・。

なんで、みんなと一緒じゃなければいけないの?どうして行きたくもないのにトイレに皆で行かないといけないの?授業中に質問をしたらなんで後で陰口をたたかれるの?

・・・友達と呼べる人は一人もできなかった。

激しい怒りと、もやもやを抱えながら、とうとう中学3年、受験期を迎えた。

受験と聞いても、私にはそれの重要性も意味も理解できなかった。

行きたい高校も、やりたいことも何も見いだせなくて、いつも心に深い渦ができていた。

その頃、学校生活ではみんなと一緒にトイレも行き、意味のない手紙交換もやって、どうにかなじめるようになっていた私だが、心のどこかに重たいものがあったのだ。

家に帰ると私はいつも部屋で、ヘッドフォンでずっとBEATLESとJOHNばかり聴いていた。

そうする事で、なんとか自分を保っていたのだと思う。

しかし、ある時期からそれではもう爆発しそうな感情を昇華し切れなくなっていた。

そんな時だった、あの曲に出遭ったのは!

ラジオから突然流れてきたイントロ。

一瞬にして私の体中の血が沸きだした。

叫びたくなるような衝動。すべてのもやもやを吐き出したくなるような思い。

曲がフェイドアウトして聞こえなくなる最後の音まで聞き逃さなかった。

・・・なんなんだ、この曲!一体誰の曲だ?

「お送りした曲は、ザ・ローリング ストーンズでジャンピンジャック・フラッシュでした!」

衝撃だった。

彼らの名前は知っていた。BEATLESのライバルとして。

それまでBEATLESばかりを聴いていた私は、ライバルと言われたSTONESには目もくれなかった。彼らに勝るグループなどない、そう思っていたのだ。

・・・STONESか・・・なーんだ。

BEATLESが好きなんだ。だからSTONESなど聴かない。

その衝撃をそう言い訳して私は消した。

が、その次の日から困った現象が私を襲う。

モヤモヤしたとき、訳もなく心が爆発しそうなとき、私の頭に決まってあのイントロが響く。

・・・STONESの曲なんて!そう思っても、私の心はそれを求めてしまうのだ。

その現象はずっと続き、それから1週間悩やんだあげく堪えきれず「HOT ROCKS」を買った。

どうしても気になるから、ちょっと聴いてみよう。ちょっと聴いてみるだけ。

そう言い聞かせてPLAYを押した。

最後の曲が終わるまで私は踊り狂い叫び続けた。今まで味わったことのない高揚感!

「ああ、私の求めていたのはコレだったんだ!!」

全曲を聴き終わって、私はすがすがしい気持ちだった。

心の渦を、イライラを、彼らが共有してくれて「まあ、そんなに悩むなって。俺らも一緒だぜ」

と言ってくれているような気がした。

流れに逆らってもいいじゃないか。自分のやり方で、大いに逆らおうじゃないか!

100人が白と言っても私が黒と感じたらそれを貫き通そう。それを恐がることはない。

・・もう少しで私は、腑抜けた人形になるところだったよ!

次の日から、もうBEATLESが私のヘッドフォンから流れることはなかった。


「Jumpin' Jack Flash」に出会わなければ、今の私はないと思っている。


Ekatelina
小学生の頃。沢田研二が、ヒットを連発して、
ほぼ、毎週のように、音楽番組に出ていた。
全盛期のデビットボウイさながらに、
衣装をとっかえひっかえ。

そんなジュリーがごく普通の風貌の4人のメンバーと
突如昔のバンド、TIGERSを再結成させ、シングルとアルバムを
リリースして、活動を始めた。

とある、日曜の夕方、TVで再結成の武道館ライブを放送していたのを
何の気なしに、観ていた。いかにも一時代前の楽曲が次々に演奏されていく中、
突如、それまでの曲とは明らかに耳触りが異なる曲を演奏し始めた。
"Under My Thumb"だった。しかもそれは、沢田研二のボーカルの力もあり、
ひどく恰好良く響いた。それをきっかけに、"Tell Me","Time Is On My SIde"と、
初期のストーンズのカヴァーが続いた。

さすがに、まだ、その曲が入ったアルバムを探そうとまでは思いつかなかったが、
今も、ターミナルの駅の片隅などで、ひっそりと売っている半ば海賊版のカセットに、
後の2曲が収録されているのをみつけ、ボブディランのカセットと一緒に、買って帰った。

むろん、両方とも、テープが切れるまで聴き倒し、今に至る。
そんな、ストーンズとの出逢いでしたとさっ!

(Low down gambler)