私が9年前(2003年)に受講した
ペアレントトレーニングで学んだことを
当時を思い出しながらご紹介しています。
ペアレントトレーニングとは
ADHDを理解し 子供に対して
どのような対応がより効果的か
を親が学ぶ学習会です。
今回のテーマ
子どもがグズグズ文句を言ったり
ダダをこねたり 注目を引こうとして
わざと好ましくない行動をしている時は
その行動から
注目を取り去りましょう
(=無視しましょう)
無視は
子どもの望ましくない行動には注目せず
子どもに好ましい行動が出るのを待ち
「ほめる」と組み合わせることで
初めて効果があります
出来ていないところは注目せず
出来ているところに焦点をあててほめることで
子どもの好ましい行動は増えていきます。
では次に息子(当時小2)の実例で
私が出した指示と一緒に説明しますね。
この「無視する」は
講習で最初に聞いた時
すごく驚いた対処法。
一緒にペアトレを受講したお母さんたちも
「無視して 待つ???」
と皆 驚いていました。
だって そんな対応
したことなかったですから。
上記の状況で
それまでの私だったら
とにかく すぐに!
息子の行動を正そうとして
「宿題は終わった!?
布団 まだ敷いてないでしょう
テレビなんか観てないで
明日の支度ちゃんとしなさい!
寝る前に歯みがきとトイレ
忘れないようにね!!」
と息子に一気にまくし立てていました…。
「1度に言われてもわかんないよ」
と息子が泣き出したこともありました…。
ADHDの子どもは
周囲の状況にまんべんなく気を配ることは苦手です。
いくつかの行動を同時進行したり
次々とスピーディーに
順序だってすることは特に苦手。
息子は全く出来ませんでした。
ひとつずつこなしていくのですが
上記の例にもあるように
その途中途中ですぐに忘れます
そこで 親が
子どもの出来ていないことは無視して
望ましい行動をひたすら待つことで
子どもは
「自分で気づいて自分でできた!」
となり
自分の行動に自信を持てるようになるのです
(自尊心の向上)
ペアレントトレーニングの根底にあるのはこの
子どもの自尊心を向上させること
だと思います。
待つことは本当に難しかった
とにかく!
早く!
なんとかして!
その状況を改善したかったから。
私は母親として
正しいことを教えているつもりだったけれど
息子の出来ていない所ばかりに注目し
頭ごなしに叱ったり
1度にいくつも注意してました。
でも その対応では一時的に修正できても
また同じことが繰り返され
その度に子供は否定的な言葉を浴びせられて
どんどん自尊心を削がれ 傷つき
親も疲弊してしまいます。
ADHDの子どもは
ADHDだとわかるまでに多くは
私がしてきたような
大人のNG対応で心に傷を負い
自尊心が著しく低下しています。
(ボクは(わたしは)何をやってもダメなんだ…)
と思いこんでいる子どもは
力を発揮することが出来ません。
「(ダメな)子どもを良くしよう! 」
「(間違っている所を)正そう!」
と×を与えようとするのではなく
出来るのを待って 子どもの気持ちを尊重し
「あなたは素晴らしい子供なんだよ」
と〇を与える思いで接すること。
その子の素晴らしさが出てくるまで
じっくり待つ姿勢で接すれば
子どもの自尊心は徐々に高まり
どの子も元々持っている力を
自然と開花することが出来ます
つい成敗したくなる
「前のめり」な自分を確認して
↓
「ゆっくり ゆったり」
の姿勢にしていく練習でもありますね。
もどかしく感じるかもしれませんが
ひとつずつ 丁寧に
ゆっくり 穏やかに
子どもと対応する
ことが 好ましい行動へと子どもを促す
1番の近道です。
次回は
朝や夜寝る前の忙しい時間帯の子どもの行動を
よりスムーズに進めるのに役立つ
よりよい行動チャートについて紹介します。
上記のホワイトボードもその応用です。
目に見えない言葉だけの”指示”を
目に見える表=”行動チャート”とすることで
子どもも親も「出来た」実感がさらに増し
やる気がUPします
子どもには嬉しいごほうびがありますよ
【追記】
自分を尊重する 精神的成長
自分自身を大切に扱い保つのが大事な時です
たとえ うまくいかなかったことがあったとしても
それは精神的に成長する出来事と言えますよ
その時 精一杯のことをした自分を尊重しましょう
「そんなことはダメ!」と×してきたことが
「大丈夫 〇なんだ」と知るキッカケでもあるでしょう
待つ 時間をかけて ゆっくり
待つ
あなたには少し難しいことかもしれませんね
時間の流れや状況に対して
そのまま待つのは何もしていないようで
それも立派な行動なのです
悠然と 希望を持って 待つことが出来れば
あなたに堂々とした毅然さやゆとりが備わります
その余裕が事態の好転にもつながるでしょう
ゆっくりゆったり待つこと
心がけてみましょうね
矛盾 まるごと そのまま ○
自分の中で相反する気持ちがあり
葛藤しているところかもしれませんね
AかBか 今までのようにどちらか一方でなく
AもBもある 矛盾した気持ちでも良いのです
AもBも紛れもないあなたの大切な思いなのですから
今まで自分や他者に×をつけ
責めたり後悔していたのなら
もうそれは終わりにして ○つけをする時
ありのままのそのままを まるっと○しましょう