京都桜便り2012 総集編 | 西陣に住んでます

京都桜便り2012 総集編

西陣に住んでます-醍醐寺

(醍醐寺)



今年の京都の桜は開花がかなり遅れましたが、

このとき咲くために1年間しっかりと手入れされてきた桜だけあって、

少々遅れようともしっかりとその美しさを魅せてくれました。


今年の桜記事のラインアップは次の通りです。


2012年桜関連記事


[京都に少しだけ春が来ています]

[京都桜便り2012 No.0 早咲き桜]

[京都桜便り2012 プロローグ]

[京都桜便り2012 速報3/30]

[京都桜便り2012 No.1 早咲き桜(2)]

[京都桜便り2012 番外編 京都の桜開花宣言?]

[京都桜便り2012 速報4/05]

[京都桜便り2012 枝垂れ桜大特集(1)]

[京都桜便り2012 速報4/07]

[京都桜便り2012 枝垂れ桜大特集(2)]

[京都桜便り2012 祇園の夜桜]

[京都桜便り2012 雨の東山]

[京都桜便り2012 速報4/12]

[京都桜便り2012 洛南]

[京都桜便り2012 洛西]

[京都桜便り2012 速報4/14]

[京都桜便り2012 嵐山・嵯峨野]

[京都桜便り2012 洛中]

[京都桜便り2012 洛北]

[京都桜便り2012 龍安寺]

[京都桜便り2012 大トリの桜]


冒頭に述べましたように、今年の京都の桜のトピックスといえば、

恐ろしく遅れた開花ということが言えます。

[京都桜便り2012 プロローグ] では去年より2日遅れくらいと予想しましたが、

その後の私の観測によれば、去年より4日遅れくらいで落ち着きました。


気象庁の発表(ソメイヨシノ標準木)による
京都の2001年以降の桜の開花日と満開日を見てみると次の通りです。


 2001年 開花:3/24 満開:4/03
 2002年 開花:3/18 満開:3/28
 2003年 開花:3/28 満開:4/04
 2004年 開花:3/24 満開:4/03
 2005年 開花:4/02 満開:4/08
 2006年 開花:3/27 満開:4/06
 2007年 開花:3/25 満開:4/03
 2008年 開花:3/24 満開:4/01
 2009年 開花:3/19 満開:4/05
 2010年 開花:3/19 満開:4/01
 2011年 開花:3/28 満開:4/07


2012年はどうであったかというと、

開花が4月3日満開が4月9日ということでした。

記事[京都桜便り2012 番外編 京都の桜開花宣言?] では、

4月1日の段階で既に京都地方気象台の標本木の桜が咲いていることを

報告しましたが、話によれば標本木周辺の工事のため、

この開花は認められず、二条城にある特定の木を標本木にして

開花宣言および満開宣言を行ったようです。


さて、この標本木による実況が京都全体を表す正当な値であったか?

ということですが、私は疑問を持っています。

私の観測によれば3月末の去年とのタイムラグは4日程度で

少なくとも開花宣言は遅すぎです。


各種検討を行ったところ、

気温が再寒となる2月初を基準として

気温が0度を上回る場合にその値を積算(時間積分)していくと

京都では積算値8700度・時を上回るころに開花します(下図破線参照)。


西陣に住んでます-京都の桜の開花データ(2011)

今年の8700度・時は3/30の段階で既にクリアしていて、

京都地方気象台の標本木の開花時期とほぼ一致します。

一方、満開日は11200度・時となっていてこちらはおおむね一致しています。

いずれにしても標本木を一時的に変える場合には

このような気温推移の統計データと照らし合わせて

判断すべきではないかと思うところです。




さて、今年の桜の季節、京都では大変な事故が起こってしまいました。

祇園四条にある大和大路で自動車が暴走し、

横断歩道を渡る方々などを巻き込み、多くの尊い人命を奪いました。

桜が咲き乱れる祇園白川へつながる道で

うららかな快晴の午後に何も罪もない方々が

何の前触れもなく自動車に轢かれ、命を失いました。

事故の犠牲者の方々のやり場のない悔しさとご家族の深い悲しみを思うと

運命というものの残酷さを強く感じないではいられません。

この事故の様子が報道され、事故に至る経過が明らかになるにつれて、

心からいたたまれない気持ちになられた方も多いと思います。


なお、この事故の発生にあたりまして、

読者の皆様には、ふつつかものの私をご心配いただき

本当にありがとうございました。

[記事] に書きましたとおり、実はこの時私は100m西にある隣の通りで

桜を見ていて、幸運にも難をさけることができました。

この記事には多くのコメントをいただきましたことから

事故に対する皆様のご関心や思いが極めて高いものと推察しております。


一般論として、自動車というものが

人間の生活に多大な便益を与えているのはまぎれもない事実です。

ただ、それと同時に多大な犠牲者を出していることもまぎれもない事実です。

今回の事故のメカニズムを徹底的に解明し、

同種の事故を可能な限り防ぐための

効果的なレギュレーションを策定することこそ、

不本意にも事故の犠牲となり亡くなられた方々に対する

最善の供養になるものと思われます。


最後に犠牲者の方々が当日観る予定になっていたかもしれない

祇園枝垂れ桜と祇園白川の桜の写真をアップしたいと思います。

お亡くなりになられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。


西陣に住んでます-祇園枝垂れ桜

(祇園枝垂れ桜)


西陣に住んでます-祇園白川

(祇園白川)