連休中である5月2日に委員長職権で法務委員会を開会したことから民進党が反発。
例の芝居がまた始まり、委員長を取り囲み、強引に進める鈴木淳司委員長の議事進行へある程度の文句を叫んだあと、民進党議員は退出。
自民党の赤澤亮正委員の質問。
・大規模な国際的競技大会が開催されると組織犯罪が全般的に増加する傾向が認められるようであるが、外務省の認識を伺いたい。
小田原潔外務大臣政務官の答弁の後、審議は中断。
鈴木淳司委員長に対する解任決議案が民進党から提出されたので散会。
民進党がボイコットする理由とはなんでしょうか。
委員長の職権で一方的に法案審査を始めたと。それならば連休明けならいいのかということですが、5月2日は平日です。飛び石連休で平日に仕事をしている国民はたくさんいます。また、連休もへったくれもなく仕事している人もいます。レジャー施設ではみな働いています。
この法案の審議を与党が急いでいるので、それをなんらかの理由をつけて止めたいだけであるというのならば間違っていると言えるでしょう。
法案に疑問を持ち、反対であるのは理解できます。しかし審議をこの5月2日にやるやらないは別の問題であると言えましょう。
あげく、ここで法務委員長の解任決議を出せば、後半戦で提出できなくなります。戦法としても間違ってはいまいか。
委員長解任決議案を提出すれば、衆議院規則によって、法案審議はできなくなります。優先的に解任決議案を採決することとなっていますので、法案審議は止まりますが、採決で否決されればまた審議は再スタートするでしょう。そして二度目はもうできません。一回こっきりしか解任決議案は出せません。
だから残された手は、議院運営委員長解任決議案、議長不信任案となるでしょう。
そして民進党は、街頭に出て、与党や政府がこんなひどいことをしたとチクりまくる。そうだそうだと叫ぶプロ市民。こうやって一部の人間しか参加しない政治が出来上がります。そもそもこの法案にしても、全国民に影響を与えるものです。本気で阻止したいなのであるならば、どうして与党や政府を罵ってばかりいるのでしょう。それで彼らが野党の意見に耳を傾けると思いますか?
そうした会議の運営の仕方を子供たちが見ていてどう思うか考えたことがありますか?
まったくもって、意見の調和ということを考えない人々が、「世界の平和」を看板にしているのであるのだから、何もことは進みません。
公明党はもちろん、自民党の中にもこの法案はおかしいと思っている人々がいます。野党や野党支持者のディスり方は、こうした与党に内包している造反分子を頑なにさせてしまい、法律の成立を促進させているだけであるということをどうしてわからないのか。それは日本の政治が幼児レベルだからであると考えます。
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156-閣85●159-閣46●163-閣22 組織犯罪処罰法改正案
LEADERS(2017.5) 特集:テロ等準備罪の成立で何が変わるのか
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