当ブログでも以前からマスコミのあり方を批判してきていますが、

またまたやらかしてくれたようですので、ここで晒し上げておきます。


ネタ元は、研修医のresevoir-dogsさんのブログ

研修医の研修医による研修医のための

「噂の東京マガジン」 http://ameblo.jp/reservoir-dogs/entry-10078646333.html

「森本毅郎という人間」 http://ameblo.jp/reservoir-dogs/entry-10078727506.html


TBSの番組でたらい回し救急病院過酷な現場…医師不眠36時間」 

と銘打った番組をしていたとの報告で、番組内でキャスターの森本毅郎が言っていた事を、

記事に書き起こしされています。


・・・まあ、題名から

「たらい回し」という語句で、未だに医療攻撃をするのかと思いきや、

「医者不眠36時間」という語句も付け加えていて医者擁護するのかどっちかわからないもので、

とりあえずトピックな語句をつなぎ合わせただけという場当たり的な胡散臭さを感じる番組名ですが、

内容は臭さを通り越して、腐っていたようです。




先のブログで書き起こされた森本毅郎(青字および赤字と出演者の発言内容を抜粋します。


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(佐久総合病院に急患が集中して、それでも医師が過労を圧して頑張っている事について)

「この病院がすごいなと思うのは、相当無理がきてるわけじゃない。

それでも受け入れようっていうね 基本的な姿勢がゆるがないっていうね

とにかく受け入れよう 受け入れようとしている病院ね そこがやっぱりすばらしいね。 

つまりお医者さん不足ってのが一つ大きな原因なの だけどさ 佐久総合病院はあんまりお医者さんが

減らないんでしょ 。ほかの病院はなんでへっちゃうの?
それもどうなのかね、

単なる医師不足じゃなくてお医者さんがまぁいってみればキツイから辞めるとか


儲からないから辞めるとかって去っちゃうってことでしょ。

お医者さんのモラルの問題もある
んだよねぇ。

佐久総合病院は割りのいい病院なの?待遇がいいの?


だから、(他の病院も)そういう病院になればいいわけじゃない 逆にいえばねぇ。」



コメンテーターの井崎脩五郎


医者育てるために助成金ってかたちで大学にお金いってるでしょ。

あれ税金なんで、

医者は卒業したあと勝手にそんなすぐやめて自分で開業するようなことが

ないような
縛りがあって当然だよ。すごい大金いってますからね、大学に。」



「開業医なんて結構ヒマしてる人いるよねぇ。ゴルフ場でよく会うだろ。」


「患者からすれば救急車にまず乗りました。

で、救急車のほうから連絡すると、うちは今専門医がいない と言って、もうそこには行かれないから

他へ回されると。で、事件になったのはもう30箇所くらいになったわけだけど僕
はね、

病院のコンビニ化というのは抵抗があるね。


そりゃだってねぇ、
今は働き方が24時間、夜働く人もいる昼間遅くまで働く人もいるから、

病院に昼間行こうったって行かれない人もいるわけよ。


ところが夜間にどれだけ病院が開いてるかって言ったら救急しかあいてないってケースがほとんどでしょ。

そうするとね、

そりゃ重病じゃなくたって病院に行かれる場所ってのは救急しかなくなる


わけよ、
行かざるを得ないんじゃないの。」



元フジの花形女史アナの小島奈津子

「むしろコンビニ化してほしいですよね」 



「なんでコンビニが受けるかっていえば、便利だから受けるんだよ。

だけど病院は昔っから変わらず昼間しかなくて、初診なんて午前中しか受け付けないでしょ。

こんなのに対応できる人間なんて限られてんだよ




「年配の人や小さいお子さんをもっている人ってのは、1番中心にもっている不安てのは夜なんだよね。

また何故か子供さんってのは夜具合が悪くなるんだよな。

だから夜子供が具合悪くなったときに、

重症か軽症かなんてことを
考えてる暇は親にはないんじゃないか。

町医者も最近はなかなか夜はみてくれない。

たずねていってもいない。そういうケースが多いわけじゃない。

昼間だって町医者にいっても、ちょっとややこしいと病院いったほうがいいよと、

病院に投げられる
ケースもあるわけよ 


そう、僕はそうだと思うね。

なにをもって重病だというのかこれはお医者さんはわかるかもしれないけど、

患者は自分たちでは
判断できないわけじゃない。

やっぱりなんでもないのに病院にはいかないじゃない。どこか恐かったり気になったりするから

病院を頼るわけで。

それをコンビニ化して安易に来るって拒否される社会って、やっぱり僕は不健全だと思うんだよね。

心配だからっていって診てもらえる社会じゃなきゃね。

何のための医療かって僕は思うね。 

今の生活のスタイルと全く病院のシステムってのはあってないなぁ。

それをずって続けながらね、困った困った疲れた疲れたって

言われても困っちゃうよね。」




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・・・まあ、呼んでてムカムカしますが、なんとか記事にしてみますorz


最後の「困っちゃうよね」の部分なんて、本当にあきれ果ててしまいます。


・・・すでにリンク先のブログで痛烈に批判されているように、こんな無知識、不勉強な独りよがりな内容は、

某巨大掲示板でも電波ゆんゆんレベルの戯言と切り捨てられてオシマイでしょう。


どこから突っ込んでいいのか本当に迷ってしまいますが、まず最初に思った事は、

やっぱりマスコミ関係者とは世論とは隔絶した価値観

それも特に自己中心的な考え方を持つ傾向があるのだな、と再認識させられました。




ネットで調べれば出てきますが、

例えば、家の近くで事件があった場合なんかマスコミが大挙して押し寄せます。

事件現場の周囲に陣取って、カメラを構えて取材を行うわけです。

周辺の路上なんかは、マスコミ関係車両でいっぱいです。

「ちょっと取材お願いします。」

なんて切り込みで近隣住宅に近寄っては、家の前に機材を置かせて欲しいなんて頼む訳です。

少しの間だけだし、家の前なら邪魔にならないだろう、なんて許可していると、

ふと見ると勝手に庭に入り込んだりして、塀によじ登ったり、庭木に機材を固定する釘まで打ってたりする。

「角度的にカメラの設置場所には丁度いいから」

なんて理由で、近隣住宅なんかに勝手に入ってくる訳です。

そのうち勝手に家に入り込んでトイレを借りたり、電話をかけたり。

完全な住居不法侵入、器物損壊です。

迷惑だから出て行ってくれ、と言ったり、取材を断ったりすると、


「こっちは仕事でやっいるんだ。我々には報道の自由があり、国民に伝える義務がある!」


などと、目の前の人間の自由や権利を無視して、自分勝手な自由を主張する人間までいる事も。


そうした身勝手な取材行為などで、事件関係者がノイローゼになったり、

近隣に迷惑をかけたりと、2次被害が出る始末。


当然警察もきている訳ですから、即座にクレームが入りますが警察もその場で注意するだけで、

何の役にも立ちません。

そして、数日間嵐のような取材の後には、周辺にまき散らかされたゴミと吸殻だけが残されてゆく。



まさに、軒下を貸して母屋を取られるの諺通りの行動です。





日本の救急医療の問題点については、当ブログでは既に3年前から記事を書いていますが、

時間外には要注意!http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10025782057.html

 

救急車、呼ぶその前に。http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10025782091.html

救急車と狼少年http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10025782188.html

夜間はアカン。。。  http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10025782723.html

夜間は野戦病院状態  http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10025782808.html

only the good die young. http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10025782864.html

無給医とは?http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10025847534.html

当直、夜間診療の崩壊http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10025847679.html

患者のモラル低下の実態とは?~24時間コンビニ受診って?~

http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10029794192.html

外科医7割、当直明けに手術 病院勤務は週70時間http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10029936647.html

下僕でございます。http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10030477932.html

過労の螺旋http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10031884073.html



これらのエントリーを見てもらえれば、現在の医療崩壊の原因が

施政の問題点、司法の問題点、大学医局の問題点、患者モラルの問題点、

そしてマスコミの大きな問題点があるという事が解っていただけると思います。


それなのに、


「なに?医者が足りない?夜間診れない?

そんなの、ゴルフなんかやってる暇あるならもっと働かせろよ。
医者の怠慢だろ!

夜しかいけないんだからコンビニ化しろよ!」


と、今の医療崩壊真っ只中の中で簡単に言えちゃう厚顔無恥さには
(ノ∀`) アチャー なんですが、


要は、

現在までの救急医療とは、

医者が善意で夜間救急外来という「軒下」を貸していたのを、


昼間来れないから夜間に来て当然とは、正に母屋」を取りに来た

も同じと言えます。



先の事件取材と同じように、

軒下を借りて母屋を乗っ取るという言動が、

マスコミ人らしい自己中心的行動規範に沿った言動である事を、

この番組内の発言で証明してみせてくれたのです。



一般人にとっては、そんな人に迷惑をかけるなんて無法は非常識極まりない事なんでしょうけれど、

マスコミ人は政治家や有名人とも直接話ができたり、自分の取材内容で社会を大きく揺るがせたりする事、

あるいは常日頃から人の目を集め、何事でも一般人よりも特別扱いされ接遇されていると、

「自分は特別な存在なんだ。」

という思い上がりを生む事は、想像に難くない事です。



こういった背景から、マスコミ関係者とは、テレビという巨大な力をもった組織の一員であることを、

何か自分の力のように勘違いをして思い上がった言動を取る様子がしばしば観察されます。


しかし、医療の現場でも芸能ゴシップと同列にバッシングをすれば、

その放送自体が医療崩壊を更に推し進めている

という眼前たる事実をどうして解ろうとしないのか、いやはや理解に苦しみます。


最近以前より少しこの事実をマスコミも解りだして、「たらい回し」表現を避けるようになったり、

医療バッシングネタよりもモンスターペイシェントネタに移行してきた空気を逆読みでもして、


「回りが自粛してるなら、いま再度『たらい回し』で視聴率が取れるぞ!」


てな具合にでも考えたんでしょう。

柳の下のドジョウをすくえるだけすくって、絶滅させてしまっても構わない

というのが、マスコミの業のように見えます。







<医者、世間の常識、マスコミの非常識>


森本さんは、医療崩壊は医者のモラルの問題だと言っていましたが、

それは無知蒙昧な見解であり、議論そのものが枝葉末節にすぎません。


それよりもマスコミのメディアモラルの崩壊こそ、

実際に一人一人のマスコミ人のモラル崩壊の積み重ねだと、

この放送で証明されたと言えるでしょう。








ついでに、TV番組でのトンデモ発言についても以下のエントリーを参照くださいw

いつかのTV番組にてhttp://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10025783449.html

「命を救う病院教えます」http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10026163860.html  

時間外診察に関する問題点http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10027279620.html  






・・・あ、競馬専門のご老人の職業選択の自由に抵触する憲法違反な戯言には、これをご覧ください。

 

医師育成に一人一億円の税金がかかる、という都市伝説http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10033761818.html




どんな顔して言ったのかは、こちら。

噂の東京マガジン http://www.tbs.co.jp/uwasa/

「噂の現場では、みなさんの身近に起きている理不尽な出来事、困っている問題などを募集しております。」


・・・上の記事を理不尽な出来事として応募してみようかなw


(注)3/12公開、3/13一部訂正加筆し、投稿しなおしています。




<以下はアメブロで自動挿入された宣伝です↓>