戯曲 | 文学どうでしょう

文学どうでしょう

立宮翔太の読書ブログです。
日々読んだ本を紹介しています。

戯曲


演劇の台本のこと。それ自体が文学的価値を持つことがよくある。また、上演を目的としない戯曲形式の文学作品を、レーゼドラマ(Lesedrama)と呼ぶ。

ちょっと詳しい解説


戯曲というのはですね、簡単に言うと演劇の台本のことです。戯曲の作者として一番有名なのはなんと言っても、シェイクスピアでしょう。

基本的には、戯曲は読むよりも、実際に舞台で観た方がベターではあります。

戯曲はセリフとト書き(人物の動作や、演出上の説明などが書かれた文章)で書かれているので、小説に比べて読みやすいですが、大抵の戯曲は、小説よりも登場人物が多いんですね。

しかもそれが一度にたくさん出てくるので、舞台で観る分には問題はありませんが、文字媒体として読むと、キャラクターの違いが把握しにくいことがあります。

舞台を観ずに戯曲を読むということは、映画を観ずにシナリオを読むのと同じで、やはり演出上の効果は理解しきれない場合が多いです。

しかしながら、舞台を観に行くのはなかなか敷居が高い上に、特にギリシャの古典劇などの場合は、演出の方法が失われてしまっているものもあって、現代で演じられているものが、そのまま正解と言えないのもまた事実です。

実際に舞台に観に行くのがベターではありますが、興味のある戯曲はぜひ読んでみてください。文字媒体には文字媒体としての魅力があるのではないかとぼくは思っています。

昔は名作の戯曲もなかなか手に入れづらかったのですが、ハヤカワ演劇文庫ができて、かなり入手しやすくなりました。

おすすめベスト10


戯曲 おすすめベスト10

読んだ作品リスト


日本

安部公房『友達・棒になった男』井上ひさし『父と暮せば』上田誠『曲がれ! スプーン』(他1編)菊池寛『父帰る・屋上の狂人』木下順二『夕鶴・彦市ばなし』倉田百三『出家とその弟子』三島由紀夫『近代能楽集』山本有三『米百俵』

ドイツ

クライスト『こわれがめ』ゲーテ『ファウスト』シラー『群盗』シラー『ヴィルヘルム・テル』ティーク『長靴をはいた牡猫』ビューヒナー『ヴォイツェク ダントンの死 レンツ』ブレヒト『三文オペラ』レッシング『賢人ナータン』

フランス

ピエール・コルネイユ『嘘つき男・舞台は夢』ジロドゥ『オンディーヌ』デュラス/コクトー『アガタ/声』サミュエル・ベケット『ゴドーを待ちながら』ボーマルシェ『セヴィラの理髪師』ボーマルシェ『フィガロの結婚』エドモン・ロスタン『シラノ・ド・ベルジュラック』マリヴォー『贋の侍女・愛の勝利』アルフレッド・ド・ミュッセ『戯れに恋はすまじ』メーテルリンク『青い鳥』モリエール『人間ぎらい』モリエール『いやいやながら医者にされ』モリエール『タルチュフ』モリエール『女房学校 他二篇』モリエール『スカパンの悪だくみ』モリエール『病は気から』モリエール『町人貴族』モリエール『ドン・ジュアン』モリエール『守銭奴』

ロシア

ゴーゴリ『鼻/外套/査察官』(「査察官」のみ戯曲)ゴーリキイ『どん底』チェーホフ『かもめ』(岩波文庫)チェーホフ『かもめ』(集英社文庫)チェーホフ『桜の園』チェーホフ『桜の園/プロポーズ/熊』チェーホフ『ワーニャ伯父さん/三人姉妹』

アメリカ

テネシー・ウィリアムズ『欲望という名の電車』テネシー・ウィリアムズ『ガラスの動物園』エドワード・オールビー『動物園物語/ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』ユージン・オニール『楡の木陰の欲望』アーサー・ミラー『セールスマンの死』

イギリス

シェイクスピア『新訳 ロミオとジュリエット』シェイクスピア『新訳 ハムレット』シェイクスピア『ハムレットQ1』シェイクスピア『十二夜』シェイクスピア『リア王』シェイクスピア『マクベス』シェイクスピア『オセロー』シェイクスピア『ヴェニスの商人』シェイクスピア『ジュリアス・シーザー』R・B・シェリダン『悪口学校』バーナード・ショー『ピグマリオン』J・B・プリーストリー『夜の来訪者』サマセット・モーム『夫が多すぎて』オスカー・ワイルド『サロメ・ウィンダミア卿夫人の扇』

その他の国

イプセン『人形の家』カルロ・ゴルドーニ『抜目のない未亡人』カルロ・ゴルドーニ『珈琲店・恋人たち』ソポクレス『オイディプス王・アンティゴネ』チャペック『ロボット』