NOTE/三本和彦著「クルマから見る日本社会」・・・(4)
すべてにビッグサイズな米国を除くと、
世界中の車の需要は一時の大型車志向から小型で収容能力の高い車へと
移ってきた・・・・・・。
サイズは小さいが、5名ないし6名が乗車できるものか、
3、4名乗車できて荷物をたっぷり積める車が主流となりつつある。。。。。
【p.116】
日本独自の自動車・・・・・軽自動車、、、
:
日本国内に登録されている乗用車のうち25%は軽自動車であり、
実際に軽自動車で十分にこと足りる地域はいくらでもある。
*
たとえば通勤に自動車を使うにしても、
片道50km以上もの距離を通勤することは日本ではふつう考えられない。
:
また日本各地には私営、公営の交通網が敷設されていないところもあり、
軽自動車はその穴を埋める貴重な交通手段にもなっている。
【p.120】
以前は、日産のローレル系の車種にも見られた車体先端部の「紋章」・・・・・
:
ドイツの代表車メルセデスの車体先端部に付いている紋章は、
日本人のほとんどは単なる飾りだと思っているようだが、
実は(先端の見切りに役立てるのはもちろん)
マークを付けることで気流を意図的に流し、
汚れがフロントスクリーンを避けて飛んでいくように設計されているのだそうだ。。。
【p.130】
成田ニュータウン(千葉県成田市にて、、、/本ブログ管理者2008.6.10撮影)
★(筆者提案?)道路環境における「文化論」/【pp..78-79】
:
①
例えば、急カーブに手前おいて意図的にタイヤの音が出るような仕掛け、、、
・音が「タン♪」と1度鳴ったら100m前方に急カーブあり
・音が「タン・タン♪」と2度鳴ったら50m先まで近づいた
・音が「タン・タン・タン・タン」と短い間隔で4回鳴ったら急カーブ直前
とか、、、、、
:
②
イギリスによくある「バンプ」
(=自動車を軽くバウンドさせてドライバーに市街地に入ったことを教える仕掛け)
(=道路を30mm程度盛り上げている)
・バンプを踏んで街区に入る(まちなか…は、速度を落とし安全運転)
・バンプを踏んで街区から出る(速度を上げて走ってもよい)
↓
道路を工夫して
何らかのメッセージをドライバーに送ろうとする表現方法の洗練化が日本も必要
武蔵大学前(東京都練馬区豊玉上/本ブログ管理者2010.2.8撮影)
★(筆者が指摘する)日本の教育の特徴【p.134】
:
深い専門知識を身につけられないシステム?
(大学を卒業しても実社会で即戦力になるまでかなりの時間が掛かる)
↓
=その道のエキスパートが生まれにくい
*
子どもの能力を偏差値で判断すると、
どうしても全てに満遍なく成績を上げる子どもが有利になり、
特定の科目だけ真剣に打ち込むような子どもには低い評価しか与えられない
↓
エキスパート、プロフェッショナルが少ないことは、
個人にとっても多くの国民にとっても不幸なこと・・・・・・
:
(筆者見解として、、、)
1人のエキスパート、天才が科学力を押し上げ、
それによって企業や国の力が強まり、大衆の生活が向上するのだから。。。。。
*
学生もまた、自動車工学よりも、
天井知らず?の成長が予測されるコンピューター関連・電子工学に殺到
↓
必要性の有無はどうあれ、目立つか否で学問の存亡が決定される?
★フリーランスジャーナリストの世界も、、、、、【p.132】
↓
・虫けら扱い同然
・とくに公的機関の対応は部署によっては非常に冷酷
・仮に仕事ができても発表する場が無い
・生きていくためには遊んで暮らせるほどの資産が必要
・流れに身を任せた方が良い?・・・逆らうと体力を消耗し、やがて溺死?
・(フリーのデザイナーも同様?)
↓
少しずつ、自分の目指す方向に泳ぎ出せれば、、、、、
*書誌情報
↓
三本和彦著「クルマから見る日本社会」1997年岩波書店(岩波新書/新赤版)
:
狭い国土に車がひしめく日本。
けれども道路は貧弱で、駐車スペースも考慮されていない。
毎年1万人以上が交通事故で亡くなっており、
輸出をめぐる対外関係や環境への影響も深刻化しているが、
自動車や交通施設の管理は各省庁に細分化され、
責任は不透明なまま数多くの利権を生み出している・・・・・・・・・
【表紙カバーより、、、】
*本ブログ内関連記事
↓
■NOTE/三本和彦著「クルマから見る日本社会」・・・(1)
■NOTE/三本和彦著「クルマから見る日本社会」・・・(2)
■NOTE/三本和彦著「クルマから見る日本社会」・・・(3)
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