皆さま、おはようございます！
今朝はお盆休みに訪れた弘南鉄道からこちらの駅の訪問記です。
弘南鉄道弘南線・館田（たちた）駅です！
線内に13の駅を持つ弘南鉄道弘南線。
うち有人駅（駅員配置駅）はわずか３駅ですが、
無人駅でも、かつて有人駅だった名残を持つ駅も多くあるのですよ。
館田駅もそんな駅のひとつでした。
こちらが館田駅の駅舎ですが…
パッと見、巨大な駅舎ですけど、駅施設として利用されているのはこの部分だけ。
向かって正面右半分は宿泊施設になっているようです。
館田駅は弘南線の大方の列車が行き違いする列車交換駅で
平成18年まで有人駅でしたので、駅員さんのお宿だったのかしら？
裏側に周ってみましたが、駅舎というよりは、まんま民家といった感じでした。
貸していただけるのであればマジで住みたいんですけど。
朝は６時過ぎから夜は10時近くまで、30分ヘッドで電車が訪れる環境。
夢のような住まいですよね。
付近にはこんなのが転がっていたのですが…
それ、ゴミではなくてお宝のような気がします。
建物の中にはいろんなお宝が所蔵されているんでしょうね、きっと。
意外と狭い待合室ですが…これはこれでいいの。
有人駅時代の出札窓口は板で塞がれてました。
真夏の夕陽に照らされる待合室。
思わず「ぼくのなつやすみ」でコクワガタを獲りたい気分になっちゃいましたよ。
こちらはホームに繋がるアプローチ部分ですが、ここでひとつ疑問が…
館田駅の開業年は弘南線が開通した昭和２年ですが、
木造モルタル造りの駅舎は開業年を思うと新しく感じます。
駅舎だけではありません。
ホームが鉄骨支柱＆コンクリート板で出来ていて、
明らかに戦前に造られたものではないのですよ。
ちなみにこちらは
館田駅と同じ昭和２年に開業した弘前東高前駅のホームです。
ねっ、これが年相応のホームの造りですのよ。
史実を確かめるべく、
毎度のことですが古い航空写真をチェックしてみました。
戦後間もない頃の昭和23年に撮影された写真です。
ホームと駅舎がない！？
赤印が現在駅舎がある位置ですが、ここには何もなく辺り一面田んぼなのです。
ホームだけではありません。
現在の島式ホームも写っていないんですよね。
その代わりと言っちゃなんですが、
現在の駅舎の反対側に、巨大な単式ホームを持つ駅が写ってました。
白い建物が当時の駅舎か？
こちらは館田駅の現在の姿にほぼ近い、昭和50年に撮影された写真です。
緑の矢印の先にあるのが駅舎ですよ。
駅舎の南側（画像上側）に同じ建物が移ってますので、
駅施設の変遷が分かりやすいのではないかと。
ここからは憶測ですけど…
開業当時は単式ホーム１本だけの館田駅。
戦後に列車の行き違いが行われるようになったために
新駅設置レベルの駅の改良が施されたのではないかと。
併せて駅舎の位置も、住宅地に近い側に改められたのではないでしょうか？
こちらが館田駅の島式ホームです。
弘前東高前駅や津軽尾上駅に見られるような、レトロな上屋はありません。
それでは元々あったはずの旧駅付近は、
現在、どのようになっているかというと…
今でもホームが残ってるじゃないのよ！
このホーム、３年前に初めて館田駅に訪れた時は
「廃止された貨物ホーム」程度に思っていたのですが、
こうしてみると、現在の館田駅の完成に伴って廃止された
旧駅時代の遺構ではないでしょうか。
廃ホーム前にはホキ800（ホッパ車・旧国鉄ホキ1245）が留置されてます。
こちらは３年前に館田駅に訪れた時に撮ったホキの写真ですけど…
この３年間、動いた形跡は無さそう。
車籍は残っているようですけどこちらも気になります。
館田駅の変遷、地元の方に聞けばわかったのかもしれませんが、
この日はお盆真っ只中だけあって、
付近で人を見かけることはありませんでした。
館田駅の旧駅舎のこと、ご存知の方がいたら教えてくださいね。
弘前駅（平成２６年１１月３日）
弘前東高前駅（平成２８年８月１１日）
館田駅（平成２８年８月１１日）
