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『大富豪父の教え 第9話』。
0話目. 『大富豪 父の教え』
1話目. 『荒川祐二の物語』
2話目. 『大丈夫。必ず出来るから』
3話目. 『父から受け継いだ財産』
4話目. 『人生の得意技を見つける』
5話目. 『母の言葉が起こした奇跡』
6話目. 『頑張る前に、頑張り方を知る』
7話目. 『人生に無駄はない』
8話目. 『群れない強さを持つ』
極々当たり前の大学生活に、
どこか満たされない、
『何か』を感じていた、
大学生 荒川祐二の人生を激変させる、
新たなる挑戦が始まった。
新宿駅東口でのゴミ拾いだった。
2006年11月8日。
僕は朝6時に新宿駅に降り立った。
真っ暗な新宿駅の東口。
そこではゴミがあちこちに散乱し、
拾いきれないほどのゴミが、
毎日、毎日落ちていた。
この後で掲載する動画や、
僕自身の最初の書籍、
『半ケツとゴミ拾い』で、
多くが語られているので、
今回の物語では、
多くを語ることはしませんが、
初めて手伝ってくれた、
半ケツのホームレスのおじさんとの、
奇跡的な出会いや、
ゴミ拾いをする中で、
たくさんの嫌がらせを受けてきたからこそ、
日々の当たり前のことに、
感謝が出来るようになったという、
自分自身の心の成長。
そして『自分を変えたい』と
言ったはずなのに、
『世界を変えたい』と書かれて、
掲載された新聞の記事の、
爆発的なインパクトによって、
テレビや新聞、雑誌、ラジオに、
数多く取り上げられることとなり、
始めた時は、
たった1人だったゴミ拾いが、
気付けば2人、3人、
5人、10人、50人…へと。
そして半年後には、
5月3日を『護美(ゴミ)の日』として、
全国で一斉にゴミ拾いをしようという、
イベントを開催し、
全国444人にまで増えていった。
全国の小学校や中学校で、
小さなゴミ拾いからでも人生を変えられる、
『一歩を踏み出す勇気』をテーマに、
これまで通算300回以上の、
講演会をするようになり、
第一歩目となった。
それは、
『なぜゴミ拾いだったのか?』
ということ。
それは、
父の言葉に始まりがあった。
かつて父は僕に、
こう言っていたことがある。
「足もとのゴミも拾われへんようなやつが、
大きなことを出来るわけがない」と。
そして実際に、
父はよく足もとのゴミを拾っていた。
僕からすると、
なぜそんなことをするのか、
意味が分からなかった。
ハッキリ言って、
『成功』と『ゴミ拾い』に、
何の結びつきも、
感じることが出来なかった。
そんな僕に、
父は言った。
父「お前な、
それは違うぞ」
あ「どういうことですか?」
父「足もとのゴミを拾えるからこそ、
大きなことが出来んねん。
えぇか?
この世の中でな、
成功し続けていると思われる人、
華やかに生き続けているような人の、
裏側を見てみ?
そうしたらな、
その成功と華やかさの中身の実態は、
泥臭いことや当たり前の日々の積み重ねで、
出来ていることがよくわかる」
あ「『泥臭いことや当たり前の日々の積み重ね』…」
父「あぁ。
やろうと思えば出来るはずなのに、
やらないこと。
『めんどくさい』と言って、
逃げてしまうこと。
そういった誰にでも出来ることを、
『誰にも出来ない』ぐらい、
積み重ねてきた人間がな、
人と違う結果を出せるということよ。
そら人と違う結果を出したいのに、
人と同じことしかせんかったら、
同じ結果しか出-へんのは、
当然やろ」
あ「…確かに…」
父「同じように、
一時的に成功したからと言って、
その後はただ、
ふんぞり返ってりゃいいかと言うと、
そうではない。
どんな立場になろうともな、
いつでも足もとのゴミを拾えるぐらい、
謙虚な気持ちを持って、
率先してどんな泥臭いことでも、
やれる勇気を持ち続けることが、
一時の成功に慢心させることなく、
永続的な成功を約束してくれる。
偉くなればなるほどに、
上の立場に立つほどの、
そういった足もとの、
一つ一つを大切にする心を、
忘れたらあかんねん」
あ「はい…」
僕がそう言うと、
父は大きくニッコリと笑って、
言った。
父「そう考えたらな、
人生で成功することも、
幸せになることも、
本来はそんなに難しいことじゃないねん。
誰でも出来るけど、
誰もやれへんことを、
自分がやればええだけやねんから」
そう言って笑った、
父の背中は、
すごく大きかった。
これまでの日々の中で、
父が話してきてくれた言葉が、
時を経て、
『新宿駅東口のゴミ拾い』という形で、
僕の人生の方向性を決定づける、
大きな変化を起こし、
次に大学を卒業した僕は、
社会人として、
『自由に生きる』をテーマに、
新たなる未来へと、
歩んでいくこととなる。
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