イントロダクシヨン・・はじめに
先日、外来に興味ある方が受診されました。
この方は20歳過ぎの方で、高校卒業された頃からうつ病として、約4年間某心療内科で加療中でしたが、本年になって3回激しい頭痛発作があり、いずれも2,3日間で軽快されていたそうです。初めて起きた本年の3月には、余りの激しさのため救急で総合病院に受診された程でした。この時には頭部CT検査も受け何も異常なしと言われ、原因は不明と言われたということでした。
今回も、当院受診前の2日前から同様の激しい頭痛が起きたために当医院を受診されました。
ご家族のお母さんとお婆さんが片頭痛を持っておられるとのことでした。
このように片頭痛とうつ病、うつ状態、パニック障害が合併することはよく経験されます。多くの場合は、片頭痛が先に発症し、発症後しばらく、多くの場合、発症5年以上経過し、アロデイニアの症状が出現する頃から、うつ状態、パニック障害を伴ってくることが多いように思っておりました。
ところが、この方はうつ病が先に発症し、その後から片頭痛が出現してきている点が、これまでの症例とは異なる点でした。
この点に関しては、頭痛の専門家は、以下のように考えておられます。
脳の検査で異常がないと、脳に異常がないとされるだけでなく、精神的なものと考えられやすく、実際に精神科や心療内科を受診して、パニック障害、うつ病、適応障害などの診断を受け、その治療を受けることもあります。片頭痛の診断と治療にたどり着くのに遠回りする人が少なくないのが現状です。
(前略)最後の第三部は、慢性疲労症候群と診断された話です。
第一部の病院に見放され、第二部の病院を逃げ出したあとも、患者さんはずっと頭痛と精神的な落ち込みや疲労感に悩んでいました。あるとき、あまりに疲労感がひどいので隣の県の大学病院の内科に行ってみました。このときは頭痛期ではなく、予兆期または回復期だったと思われます。
その病院で、疲労感、抑うつ感、頭痛の痛みなど今までの経過を全て話したところ、「慢性疲労症候群」と診断され漢方薬を処方されました。頭痛もストレスや疲労からきている、と判断されたようです。
1年ほどその病院で薬をもらっていましたが、疲労感は抜けず、また頭痛も相変わらずひどいため、はじめて当医院へ来院されました。
患者さんの話を聞いた私の診断は、典型的な片頭痛です。抑うつ感や疲労感なども片頭痛に伴う予兆期、回復期の症状だと考えました。しかし患者さんは大学病院の診断を大切にし、慢性疲労症候群の薬を飲みます、というので、その漢方薬を続けてもらいながら、片頭痛の治療を行なうことにしました。
この患者さんの場合、頭痛が起きる頻度が高かったので、鼻から吸入する薬を使ったり、時には救急で飛び込んできて皮下注射を打ったりして痛みをとり、また薬の種類や量を変えたりした結果、最近では頭痛はほとんど起きなくなり、頓服も必要ないほどになりました。
患者さんの最近の話では、頭痛が消えると同時に、ずっと続いていた慢性疲労症候群の症状もすっかりなくなったので、大学病院に行くのはやめました、ということでした。
このケースの場合、患者さんは頭痛と慢性疲労症候群という別々の2つの病気、と思っていたようですが、これはあくまでも片頭痛の経過の流れだと思われます。片頭痛がなくなれば、それに付随する予兆期、回復期の疲労感、抑うつなどの症状も消えるのは当然と言えます。
このように片頭痛は痛み以外にもいろいろな症状があり、また一連の経過があります。
私は片頭痛というものは、1つの大きな交響曲やピアノ協奏曲のようなものだと考えています。
頭痛の専門家は口を揃えて、片頭痛の治療は、発作のメカニズムを治療することが可能になりましたと申されます。セロトニンのレセプターを活性化するトリプタン系の薬剤が使われます。病気としての片頭痛のメカニズムが徐々に解明され、また病気の火元を治療することが可能となってきたのです。
そして、専門家は片頭痛発作のメカニズムを以下のように説明してきました。
トリプタン製剤が片頭痛に効果があるのは、頭痛が起きる仕組みの根幹部分に作用しているためです。片頭痛にはセロトニンという物質が大きくかかわっています。セロトニンは神経伝達物質のひとつで、感情のバランスを安定させる役割を持ち、血管を収縮させます。ストレスなど何らかの理由でセロトニンが分泌され、収縮した血管は、役割を果たして減少するにつれて今度は拡張します。
血管が拡張することによって血管に絡みついた三叉神経が刺激され、頭痛が起きる、というのが一つ。
さらに、三叉神経が刺激されると、サブスタンスPやCGRPなど炎症を起こす物質が分泌され、血管を刺激して痛みが出てくる、というのが一つ。
この二つが片頭痛が起きるメカニズムです。
このように血管の収縮と拡張に大きく影響しているセロトニンですが、トリプタンという薬は、セロトニンと同じような作用を持っています。そのためセロトニンの代わりに血管を収縮させ、拡張によって三叉神経が刺激されるのを防ぎます。
さらにセロトニンは三叉神経に取りついて、痛み物質のサブスタンスPなどが分泌されるのを抑制する役割がありますが、ここでもセロトニンの代わりにトリプタンが三叉神経に取りつき、サブスタンスPなどの分泌を抑制して痛みが出るのを防ぎます。
このようにトリプタンは脳の中でセロトニンとして働き、血管を収縮させ、サブスタンスPなどの分泌を抑制する、という2つの役割を果たすことにより、片頭痛の起きる原因そのものを排除します。つまりトリプタンは、片頭痛という病気のより本質に近いところに作用して痛みを取るため、効果が高いというわけです。
基本的に、片頭痛発作時には、セロトニンと呼ばれる神経伝達物質が減少あるいは機能が低下しており、片頭痛発作の時に、脳内セロトニン様作用をもつトリプタンを投与することによって、機能低下状態に陥っているセロトニンをバックアップ(補填)しています。
こういったことから、片頭痛の”適切な治療”とはトリプタン製剤を服用することであるとされています。このため、このように適切に治療しておりさえすれば、片頭痛が治ると同時にうつ病、うつ状態、パニック障害までが改善できるとされています。
ところが、頭痛の専門家がされる片頭痛の”適切な治療”とはトリプタン製剤を服用することだけです。このようなことで、うつ病、うつ状態、パニック障害が治るのでしょうか。片頭痛発作時に、このような”雀の涙”ほどの量のトリプタン製剤を服用したからといって、脳内セロトニンの低下は十分に補填できるものなのでしょうか?
片頭痛はミトコンドリアの機能が低下することによって起きる頭痛です。ミトコンドリアの機能が低下すれば、当然、セロトニン神経系の機能の低下が起きてきます。
ここに生活習慣の問題点が加わることによって、脳内セロトニンが低下してきます。
ということは、脳内セロトニンが低下している状態は、片頭痛患者さんには潜在的に存在し、片頭痛発作時に極端に低下してきて、発作に繋がってくることになります。
このような潜在的に存在する脳内セロトニンの低下状態を、片頭痛発作時に、このような雀の涙ほどの量のトリプタン製剤を服用したからといって、脳内セロトニンの低下は十分に補填できるはずはないことは、馬鹿でも理解されるはずです。
このような潜在的に存在する脳内セロトニンの低下状態を改善させるためには、「脳内セロトニンを増やす工夫」・・「セロトニン生活」を根気強く行っていく必要があり最低でも、3カ月は必要とされます。
ところが、頭痛の専門家は、こういった「脳内セロトニンを増やす工夫」を勧めることは、これまで一切ありませんでした。
ということは、専門家が薦められているように、片頭痛発作時に毎回、トリプタン製剤を服用することによって、うつ病、うつ状態、パニック障害が改善された方々はおられるのでしょうか?
前回、精神科・心療内科の専門家の方々ですら、最近、抗うつ薬がいろいろ開発されてきたにも関わらず、うつ病の治療の難しさは変わりはなく、風邪を治すようには簡単ではなく、長期間に渡る根気強い治療の積み重ねが必要であり、簡単ではないとされていることを、私達は、決して忘れてはなりません。
そして、心療内科および精神科の先生方は、うつ病、うつ状態と片頭痛の関係は以下のように述べておられます。
うつ病の症状のひとつに「痛み」があります。約6割のうつ病患者さんが何らかの痛みを併発しており、痛みはうつ病に多い症状なのです。そして痛みの中で最も多いのが「頭痛」です。
内科や整形外科で調べても原因が分からない頭痛は、うつ病などの精神疾患が原因の可能性があります。
とくに仮面うつ病の際の身体症状として片頭痛があるとされています。
こういったことから、こうした先生方は、うつ病・うつ状態・パニック障害の治療を優先して行い、これらを改善させることによって、頭痛も治すべきであるとされます。こうした治療のなかでは、抗うつ薬が中心的な役割を果たしているとされます。
ということは、頭痛治療(頭痛の専門家のいうトリプタン製剤の服用)をしなくても、抗うつ薬を服用さえすれば、すべてが改善されるとされています。
このように、片頭痛に伴ったうつ病、うつ状態、パニック障害に対する治療上の考え方は、頭痛の専門家と心療内科および精神科の専門家の先生方とでは、まったく正反対で異なっていることを知っておく必要があります。
頭痛の専門家は、トリプタン製剤で片頭痛を適切に治療しさえすれば、片頭痛もうつ病、うつ状態、パニック障害もすべて治ってしまうとされます。このようなことを言われれば、頭痛の専門家は、トリプタン製剤の製薬メーカーの回し者ではないか、と疑ってしまいます。
これが現実に正しいものなのかどうかは、実際の患者さんで、どのようになっているのかを明確にする必要があります。
ところが、それぞれの専門家はすべてが治ってしまうと申され、私達にはその真偽を明らかにされることは、これまで一度もありませんでした。
こうしたことから、私達は現状をはっきりと示しておく必要があります。
今回、冒頭で紹介しました、当医院を受診された方に対して、頭痛の専門家が申されるように、片頭痛発作時に毎回、トリプタン製剤を服用して頂くことによって、これまでの「うつ病」までが改善できるものなのかを、検証していく必要があります。
あくまでも、本人の了承を得た上で行うことが条件にはなりますが、患者さんには、頭痛の専門家は、世界で最も権威ある国際頭痛学会が作成した「国際頭痛分類 第3版β版」に基づいて治療方針を作成しており、これに基づいた考え方であると説明すれば、本人は理解されるはずです。
この症例をもとにして、果たして片頭痛に合併したうつ病・うつ状態・パニック障害がトリプタン製剤を片頭痛発作時に毎回服用することによって、片頭痛とうつ病・うつ状態・パニック障害が同時に治ってしまうものなのかを検証していく必要があります。
これまで頭痛の専門家の申されることには、余りにも詭弁が多すぎるため、これらをひとつづつ検証し、真偽を確認していくのも一般開業医の責務と思っております。
私の基本的な考え方は、片頭痛はミトコンドリアの機能が低下することによって起きる頭痛です。
慢性頭痛治療のてびき
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12707523368.html
今回、当医院を受診された方は、お母さん・お婆さんが片頭痛を持っておられることから、生まれつきミトコンドリアの働きの悪さというミトコンドリアDNAを持っています。
このため、ミトコンドリアの働きが悪ければ、当然、セロトニン神経の機能が低下しています。ここに生活習慣の問題点が加われば、脳内セロトニンは低下してきます。
このため、うつ病が先に発症しても不思議でも何でもないことになります。
申し遅れましたが、この方は頸椎X線検査では、典型的な「体の歪み(ストレートネック)」を呈しておりました。このため、片頭痛も発症してきてもなにもおかしくはないと思っております。
このため、この方の適切な治療とは、トリプタン製剤を服用することではなく、ミトコンドリアの機能を悪くする要因をなくし、ミトコンドリアの機能を改善させることが第一です。その上で、「脳内セロトニンを増やす」ことを根気強くしてもらうことです。
さらに、この上で「体の歪み(ストレートネック)」を改善・是正させることです。
このように、これだけのことを根気強く行っていかない限りは、片頭痛もうつ病も改善されることはないと考えております。
いずれにしても、抗うつ薬、トリプタン製剤といった薬物だけでは到底改善など望めるはずはないと考えております。
片頭痛の共存症として,うつ病,パニック障害,不安障害
これまで、片頭痛の共存症として,うつ病,躁病,パニック障害,不安障害などの精神科・心療内科領域の疾患が挙げられておりました。
精神科・心療内科医は、片頭痛とうつ病の合併を考える場合、以下の点を挙げています。
(1) 頭痛を持っていた人が、たまたまうつ病などの精神疾患にかかった場合
(2) 頭痛に悩んでいるために、二次的な症状として抑うつや不安状態に陥った場合
(3) うつ病やパニック障害などの精神疾患の身体的な症状として頭痛が認められる場合
(4) セロトニンを中心とした共通の生物学的な要因を背景として、頭痛とうつ病が共存している場合
治療上、うつ病が見落とされる可能性が高く、問題となるケースが多いのが(1)や(3)のパターンです。
(1)のパターンでは、頭痛が続いて気分がなんとなく落ち込みがちでも、「頭痛だから仕方ない」と片付けられたり、また(3)のパターンでは、頭痛が続いていても市販の頭痛薬で抑えようとします。しかし、うつ病の身体症状として頭痛が起こっている場合は、頭痛薬でよくなることはほとんどなく、うつ病自体の治療をしなければ頭痛は改善しません。実際、 頭痛は不眠や食欲低下、倦怠感と同様にうつ病で高頻度にみられる身体症状の1つです。
「朝の頭痛はうつのサイン!」
イギリス、ドイツ、イタリア、ポルトガル、スペインの5カ国で、朝起きたときの頭痛の有無や頻度について、専門家による電話聞き取り調査が行われました。
その結果、調査対象となった約1万9千人のうち7.6%が朝の頭痛に悩んでいました(1 3人に1人の割合)。また、朝に頭痛がある人のうち30%(4人に1人)は、うつ状態でした。
もし、あなたが今、朝起きたときの頭痛に悩んでいるようであれば、一度医療機関を受診してみましょう。
では、なぜうつ病などのこころの病気によって頭痛が発症するのでしょうか?
その理由の1つとして、人は精神的に不安定になると、通常よりも痛みに対して敏感になるということが挙げられます。そのため、これまでなら痛いと感じていなかったことに対しても、痛みを感じるようになるのです。また、うつ病によって頭痛が起こる以外に、頭痛が先行してうつを引き起こす場合でも、同様に痛みへの過敏反応は生じます。具体的に説明すると、頭痛が続き、不快な状態が続いていると、それがストレスとなり精神的に不安定になります。そのために、通常よりも痛みを強く感じ、ますます頭痛がひどくなります。さらに、頭痛をはじめとして痛みという感覚は種々の不安を起こしやすく、頭痛を訴える患者さんには、自分の病気は脳出血、脳梗塞、脳腫瘍ではないかという不安があり、その不安が頭痛を悪化させることが多いと言われています。
頭痛を主症状としていても、頭痛が引き金となりうつ病を併発し、これによって頭痛が悪化している場合や、うつ病の症状そのものとして頭痛が発症しているような場合は、抗うつ薬などによるうつ病の治療が必要になります。そのため、単なる頭痛とすませずに、頭痛に悩んでいる場合は、少しでも早く医師に相談することが大切です。
また、片頭痛や緊張型頭痛で薬を飲んでいるのに一向に症状が改善されない場合も、背景に抑うつ状態を伴っている可能性もあるため、一度、専門医を受診することをお勧めします。
<頭痛の背景に抑うつ状態が隠れていたサラリーマンA氏の例>
A氏は35歳の会社員。これまで大きな病気をすることはありませんでした。性格的には几帳面でまじめであり、仕事に対する責任感も強い方でした。仕事で新しいプロジェクトが始まり、チームリーダーとなったA氏は、これまで以上に仕事に打ち込みました。お昼を食べ損ねることや残業が度重なり、多少からだに負担はかかっていたものの、チームリーダーという立場から弱音をはくわけにもいかず、がんばり続けました。
その頃から朝、目が覚めると頭が重くなったり、締め付けられるような頭痛に見舞われるようになりました。A氏は疲れがたまっているのだろうと思い、市販の鎮痛薬を飲んで痛みをやり過ごしていましたが、頭痛はだんだんひどくなり、仕事に集中できないことも増えてきました。また、頭の重みのために、からだを思うように動かせず、会社に行くのがつらく感じるようになっていきました。
このような状態が数週間も続き、このままではチームに迷惑をかけると思い、近くの病院を受診したところ、手足のしびれ感や吐き気なども見られないため、ストレスによる緊張型頭痛の疑いと診断されました。鎮痛薬を処方され、2ヶ月間服用しましたが、症状はあまり改善されませんでした。
A氏の表情はだんだん暗くなり口数も少なくなってきたことから、ただの頭痛ではないと思った担当の医師が精神面の検査を実施したところ、抑うつ傾向が認められました。そのため、抗うつ薬による「うつ状態」の治療が開始され、1週間くらいたった頃、朝、目覚めたときの頭の重さがとれたとのことです。
セロトニンとの関連から
片頭痛は、うつ病の症状としてもよく現れます。
うつ病の症状はさまざまで、食欲不振、不眠、気分の落ち込み、疲労感などがありますが、これらと同じくらい片頭痛という症状でも現れます。
うつ病に伴う片頭痛の原因としては、脳内神経伝達物質セロトニンが減少することによって引き起こされると考えられています。
うつ病に伴う片頭痛は、通常の片頭痛と比較して特徴があります。
通常、片頭痛は突然発生し吐き気などを伴いますが、うつ病に伴う片頭痛は、朝起きた時からすでに頭痛が起きており、それが持続するという点が特徴的です。
うつ病に伴う片頭痛の場合、うつ病の治療を行うことが片頭痛の治療にもつながります。 なお、片頭痛によりさらに気分が落ち込むようだと、さらに片頭痛がひどくなるといった悪循環に陥りますので、早期のうつ病治療が重要になります。
現在、治療中で、経過が思わしくない場合
以上のように、精神科・心療内科医は考えて、片頭痛に合併する「うつ病」を治療されて来られました。ところが、このようにして、抗うつ薬を長年服用するにも関わらず、一向に「片頭痛もうつ病」も軽快されない方々が多く見受けられます。
このような方々の中に、東京脳神経センターの松井孝嘉先生は、「頚性神経筋症候群」の病態として「頚性新型うつ」が存在することを明らかにし、これらは「頚部の筋肉疲労」をとる治療法で、片頭痛もうつ病も完治すると述べています。
もし、皆さんの中で、片頭痛にうつ病を合併されておられる方で、精神科・心療内科で抗うつ薬の投与を長年受けているにも関わらず、一向に良くならない方は、一度は、この「頚性新型うつ」の可能性を疑ってみて下さい。
これを疑う方法は極めて簡単にできます。以下の問診表の中で何項目、あなたは該当するでしょうか? まず、試してみて下さい。
問診表(松井孝嘉による)
以下の項目について、あれば番号の箇所に丸印をつけて下さい。
1.頭が痛い、重い
2.首が痛い、首が張る
3.肩がこる
4.風邪をひきやすい、いつも風邪気味
5.ふらっとする。めまいがする。
6.歩いたり、立っているとき、なんとなく不安定
7.吐き気がする
8.夜、寝つきが悪い。目覚めることが多い
9.血圧が不安定である。
10.暖かいところに長時間いられない
11.汗が出やすい
12.静かにしているのに心臓がどきどきする
13.目が見えにくい。像がぼやける
14.目が疲れやすい。または痛い
15.まぶしい。または目を開けていられない
16.目が乾燥する。または涙が出すぎる
17.口内が乾く、つばが出ない。または、つばが多い
18.微熱が出る(37度台、原因不明)
19.胃腸症状(下痢、便秘、嘔気、食思不振、腹痛)
20.すぐに横になりたい
21.疲れやすい
22.何もする気が起きない。意欲がない
23.天気の悪い日か、その前日に調子が悪い
24.気分が落ち込む。気が滅入る。
25.集中力が低下して、ひとつのことに集中できない
26.わけもなく不安だ
27.イライラして焦燥感がある
28.根気がなく。仕事や勉強を続けられない
29.頭がのぼせる。手足が冷たい、しびれる
30.胸部が痛い。胸部圧迫感がある。胸がしびれる
この、質問項目のうち5項目以上、あてはまるものがあれば、まず「頚性新型うつ」が疑われます。この場合は、頸椎レントゲン検査を受け、「ストレートネック」の有無を確認してもらって下さい。もし、ストレートネックがあれば、現在の主治医である「頭痛専門医」に相談して下さい。しかし、必ずしも、このような考えをされる先生とは限りません。このような場合は、自分で治すしかありません。
分野によって考えの異なるうつ治療
頭痛の専門家の間では・・
現在の片頭痛治療の世界では、トリプタン製剤が片頭痛治療の世界に導入され、寝込む程の辛い頭痛が緩和されたことから、片頭痛は「病気」 と考えられるようになりました。
このようにして、「片頭痛は病気です。病気ですから、医療機関を受診して、片頭痛を治療して、治しましょう」と言って片頭痛患者さんを医療機関への受診を勧め、生活の質QOLを高めて、健康寿命を長くさせましようと、しきりに洗脳し、さらに患者団体まで巻き込んで「なお、片頭痛の恩恵に浴していない片頭痛患者さんが多くいる」といって啓蒙活動を勧めてきました。
それがいつしか、片頭痛発作時に毎回トリプタン製剤を服用しておれば、”片頭痛が治ってしまう”とか、片頭痛の”適切な治療”とはトリプタン製剤を服用することであるとか、さらに、片頭痛患者さんによくみられる、パニック障害やうつ状態、冷え性までが改善され、将来的には、脳梗塞が予防されるし、さらに頑固な耳鳴り・めまい・性格異常までが予防されるとまで、デタラメをいう専門家も出てくるようになりました。
さらに、生理時にみられる頭痛は片頭痛であり、この段階からトリプタン製剤を服用しましょうとしきりに勧められてきました。
このように、片頭痛の治療の世界にトリプタン製剤が導入されてからは、まさに異常としか言えないことが専門家から述べられていたことを忘れてはなりません。
このように、頭痛の専門家にとっては、トリプタン製剤さえあれば、うつ病、パニック障害などは何も恐れることはないと申されます。
これに対して、精神科・心療内科の専門家の間では・・
うつ病の治療において、もっとも重要なのは休養です。ただし、ゆっくり体を休めるだけでも数日~1週間ほどで回復が期待できる風邪などとは違って、うつ病は治療に時間がかかる病気で、少しよくなったと思っても再発しやすいのが特徴です。薬で治療することに抵抗のある方もいらっしゃいますが、うつ病は脳の病気ですから、糖尿病や高血圧などの病気と同じように適切な薬物治療を行う必要があります。
うつ病治療の基本となるのが抗うつ薬です。脳の神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリンなど)の減少をうつ病の原因と考えるモノアミン仮説に基づいて開発されました。ただ、この仮説だけでは説明のつかないこともあり、うつ病のメカニズムはまだ明らかになっていませんが、抗うつ薬には一定の効果が認められています(詳しくは「うつ病が起きるメカニズム」をご参照ください)。
現在、日本で広く用いられている代表的な抗うつ薬はSSRI、SNRI、NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)の3種類で新規抗うつ薬と呼ばれ、古くからうつ病治療に用いられてきた三環系抗うつ薬や四環系抗うつ薬よりも副作用が少ないのが特徴です。
ただ、専門家の間では、酸化ストレス・炎症体質の観点、 病気の原因の90%が活性酸素といった観点から考えないのが特徴のようです。
全世界の医療界では、殆どの疾患が活性酸素が関与しているとされながら、学会を主導される方々は一切、活性酸素の関与から考えようとはされません。
これまでも述べて来ましたように、片頭痛がミトコンドリアの機能障害による頭痛であるという考え方があります。そして、活性酸素は、ミトコンドリアがエネルギーを産生する際に必然的に作られてくるもののはずです。
片頭痛の場合、生まれつきミトコンドリアの機能が悪ければ、当然のこととして同時にセロトニン神経系の機能低下が存在することになります。ここに生活習慣の問題点が関与することによって、脳内セロトニンが低下することになり、このようにして片頭痛発作が起きてきているはずです。そしてトリプタン製剤が効いてくることになります。
このように、片頭痛がミトコンドリアの機能障害による頭痛である、と考えさえすれば、すべての疑問が解決され、全世界の医療界と足並みを揃えることが可能なはずです。
しかし、学会を主導される方々は、活性酸素の関与から考えようとはされません。
そして、トリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者の作成される「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の絶対的な基準とされ、片頭痛患者さんにひたすらトリプタン製剤の処方を強要され、片頭痛以外の慢性頭痛は取るに足らない頭痛として全く無視され、慢性頭痛の病態を解明することを困難とさせています。
うつ病、パニック障害も、片頭痛と同様に考えれば治療もより簡単であり、ダイレクトになってきます。最近では、こうした治療法が、要点さえ押さえておきさえすれば取り付きやすいものとされています。そして、治癒率も高いようです。
なぜ、”ミトコンドリア”は禁句なの?
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12638906556.html
ここで示されるように・・
現在では、ミトコンドリアを治すものが”病気を制する!”とされています。
この事実は、医学界では何十年もタブーとされてきました。
オットー・ウォーバーグが”ワールブルグ効果”を発表した時には、この事実がわかったのですが、製薬会社や医者の利益を守る為に封印されてきました。
医学界が、この封印を解いて、この事実を公表する可能性は極めて低いものと思われます。
これからも色々な病名をデッチ上げて、病気の根本原因をわかりにくくさせるものと思われます。
このように、病気をミトコンドリアの働きの面から論ずることは禁句とされています。
その理由は、製薬会社や医者の利益を守る為に封印されてきたからです。
その結果として・・
「疾病ビジネス」を禁止しよう
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12644766071.html
これだけのことです。
単純に言えば、製薬メーカーに踊らされたカリスマ医師を、ネット上から消去しない限りは、いつまでも現状は変わりはありません。