よそうかい - トレーダーの独り言 2 -7ページ目

原油大幅反落

NY原油は大幅反落。

過去2日同様、本日も60ドルの節目は突破できず。3度目の正直が
なかったことで、さすがに大きく手仕舞い売りが広がった。
在庫統計はガソリンが大幅積み増しとなる一方、暖房油を含む
留出油が大きく取り崩されるという、ここ何回かとほぼ同様のパターン。
ただ、前週のように留出油在庫の取り崩しを手掛かりにして
買い進む向きは出てこなかった。在庫統計は目先の方向を
決定付けるような大きな材料となっておらず、相場の展開に
よって都合よく解釈されているだけと捉えておいた方が良いだろう。
最近の在庫統計の影響は一時的なものに止まっており、
大きな流れは創り出していない。

本日はダウジョーンズ社が1月のOPEC産油量推定を発表、
イラクとアンゴラを除く10ヶ国の生産は前月より26万バレル減少し
日量2,682万バレルとなった。前日に出たEIA推定は2,677万バレル、
ロイターの調査では2,680万バレルと、昨年10月の緊急総会で
減産を決めた時の基準となった2,750万バレルからは70万バレルほど
減少した。120万バレルの減産目標の約6割は達成できている格好だ。
単純にこの比率を当てはめると、2月からの追加減産で更に30万バレル、
生産量は2,650万バレル程度まで落ち込むことになる。

これを多いと見るか少ないと見るかは判断の分かれるところだとは思うが、
1月前半までの記録的な暖冬で減少した暖房需要がその後の記録的な
寒波である程度回復していることを考えれば、少なくとも昨年までの
水準から更に値を下げるほど需給は緩んでいないのではないだろうか。
ロシアから購入したミサイルの発射実験をホルムズ海峡で実施するなど、
イランを巡る情勢がじわじわと緊迫していることとあわせれば、
遅かれ早かれ60ドル台を回復すると思われる。

オプション納会を前にコーヒー相場は動くか

NYコーヒーは小幅続落。

取引前半には前日の反動もあり買いが先行する場面も見られたが、
早々に伸び悩み。中盤以降はじわじわと値を下げる展開となり、
最後はマイナス圏で取引を終了した。

前日の急落から一転、狭いレンジでの値動きが続く展開となった。
今週末の3月限オプション納会を前に、この先は115のストライクプライスが
意識されることになるだろう。115コールの取組は2,000枚強と
それほどではないが、115プットは7,000枚以上残っている。
プットのショートポジションを持っているトレーダーがどの程度ヘッジを
手当てしているか次第だが、115の節目を再び割りこむような形になれば、
場合によっては大きく値が動くことも考えられる。

OPECがそれなりに減産すれば原油相場は上昇する

NY原油は小幅反落。

寄付き後の勢いを見る限り60ドルの節目もあっさり突破かと
思われたが、想像以上に売り意欲が強かったようだ。
ナイジェリアで本日から予定されていた石油労働者のストが
一旦中止となるなど、相場を後押しする買い材料が
出てこなかったことも壁に押し返された要因だろう。

ナイジェリアではオバサンジョ大統領が石油労働者の求める
石油施設や職員に対する警備強化に関する話し合いに応じる
意向を示したことで、スト問題は解決の糸口が見えてきた。
しかし、本日行われている会談の結果いかんでは、
ストの可能性も十分に残っている。引き続き動向には注目すべきだ。

一方、中西部から北東部にかけて居座っている猛烈な寒波は、
それほど大きな支えとはならなかった。NYでは最低気温は
マイナス10℃以下、日中でもマイナス6℃程度にしか気温が
上昇しないという厳しい冷え込みが今週一杯続くようだが、
寒さに一番敏感に反応する天然ガスも限定的な上昇しか
見られていない。これまでの暖冬で在庫に余裕があることや、
2月に入ってからいくら冷え込んだとしても、時期的に見て
それほど長く続くことはないという安心感が
パニック的な上昇につながらない要因となっているのだろう。

目先の気温低下はそれほど頼りにはならないかもしれないが、
目先は再び60ドルの大台を試す展開となるだろう。この先
相次いで発表されるOPECの1月生産量推定で減産の成果が
確認されるようなら、2月からの追加減産についても現実味が
増してくる。今の寒波による暖房需要増加を考えれば、
合計170万バレルの減産が100%実行されなくても、需給は
十分に引き締まる。100-120万バレル程度生産量が減るようなら、
60ドル以下の水準に低迷する理由は他に見当たらない。

金続伸の背景は単純な理由

NY金は続伸。

寄付きから前日の流れを継いだ買いが先行。
FOMCが予想されていたほどタカ派色の強い内容ではなく、
目先の金利上昇懸念が後退したことが買い安心感につながった。
朝方発表された個人消費やISM指数もこうした見方を後押しした。

それにしても金の地合いは強い。前日のFOMCの内容が
金にとってやや強気だったことや原油が昼過ぎまで
上昇していたことが支えとなったのだろうが、債券やドルが
明日の雇用統計発表を前に身動きが取れなかったのとは対照的だ。

指標や目先のインフレ見通しを云々するより、ただ単に余った資金が
流れ込んだだけと解釈した方が正しいのかもしれない。
本日大きく上昇したのが株と金というのも、
そういった見方に対して妙に説得力を持たせている。

ドル売りの背景

NY為替はドル全面安。米財務長官の発言や弱気の経済指標、
FOMC声明など本日のイベントの多くがドル売りを後押しした。

ポールソン財務長官の発言を除き、本日のドル売りの背景に
あったのはインフレ懸念の後退だろう。

GDPは確かに予想を上回る強気の結果だったが、インフレ指標と
なるPCE指数は前期比マイナス、コアも2%をやや上回る程度と
落ち着きを見せていた。雇用コスト指数、シカゴPMIの価格指数も
インフレ後退を示唆する内容となり、ここから更にドル買いを
進めるような内容ではなかった。午後に発表されたFOMCも然り。
景気判断では住宅市場の安定を示唆するなどかなり強気の見通しを
示す一方、インフレに関してここまでの数ヶ月改善したと認め、
目先も穏やかに沈静化が進むとしている。

FEDがインフレ警戒の根拠の一つとしている賃金上昇については
触れておらず、このあたりは今週末の雇用統計を見るまでは何とも
いえないが、現在のFEDの見方は、景気良好、インフレも心配する
必要はないという、かなり楽観的なものといえよう。現時点で問題が
ないのなら、金利をいじる必要もない。これで少なくとも夏までは
利下げに動くことはないと見てよいだろう。利上げに関しては、
雇用の逼迫と原油価格上昇というジョーカー次第といったところか。

また、対円では財務長官が「円の動きを注意深く見ている」と発言した
ことが大きかった。何も円安を警戒していると言ったわけではないが、
市場はこれを明らかな円安警戒発言と受け取った。一方で長官は、
「日本政府はこのところ為替市場への実弾介入も、口先介入もしていない」と
姿勢を評価する発言もしている。結局のところどうなのだ、と聞きたく
なるような内容だったが、少なくとも欧州だけではなく米国も円安を
気にしていることだけは確かなようだ。

これでG7において何か動きがある可能性が高くなった。
政治的な匂いが高まったことで、クロス円は相当荒っぽい展開になるのではないか。


サウジの減産表明

NY原油は大幅反発、

サウジが2月から大幅に生産を減らすとの情報を受け、
寄付きから買い一色の展開。上げ幅は一時3ドルに達した。

このところOPECの減産状況を巡って強弱材料が交錯、
不安定な相場展開が続いていたが、WSJによるサウジが
2月から15.8万バレル出荷を減らすとの報道は、どうやら
目先の方向性を決める決定的なものとなりそうだ。
15.8万バレルという12月のナイジェリア総会で割り当てられた
減産目標がそのまま出てきたのはやや現実味に欠ける気もするが、
サウジが本気で減産に取り組むとの姿勢は市場に伝わったのではないか。

2月の減産状況についてはこの先数週間しないと実際の数字が
出てこないので、当面は産油国側のコメントを手掛かりにせざるを得ない。
少なくともこれを覆すようなデータがでてくるまでは、強気基調が続くと思われる。

原油反落

NY原油は大幅反落。

現在の価格水準を妥当としたサウジの駐米大使の発言などもあり
54ドルを一時割り込む水準まで値を下げた。

先週レンジこそ切り上げたものの、原油相場は相変わらず
日替わりで上下を繰り返す不安定な展開が続いている。
現在の価格は生産国、消費国双方の要求を満たす水準とした
サウジ大使の発言は確かに弱気に作用したが、彼らも50ドル以下の
水準を望んでいるわけではなく、決め手となるような売り材料とはならない。
明日はまた反動で買い進まれるといった展開となるのではないか。

市場の注目は引き続きOPECの減産状況に集まるだろう。
2月1日からは日量50万バレルの追加減産が実施されが、
周知の事実とはいえこのことが改めて影響するかもしれない。
実際に減産の効果が数字として表れるのは数週間先の話だが、
もし市場が過剰に意識しているのなら何らかの反応があるだろう。

あとは31日の在庫統計。このところ弱気の内容が続いているが、
果たして今週はどうなるか。注目は製油所稼働率と、これまでの
ガソリン在庫積み増しの要因となっているガソリン需要だ。

原油反落

NY原油は反落。

本日はアブダビ石油が日本の一顧客に対し3月は契約通りの供給を行うことを
通知したことが嫌気された他、前週に続きオイルムーブメント社の弱気の
輸出推定が売りの手掛かりとなった。少し前にはクウェートが顧客の一部に対し
2月も供給量を据え置くとの通知を行ったことが売りの手掛かりとされたこともあった。
OPECが減産をしっかりと行わないとの見方は、依然として市場に根強く残っている。

オイルムーブメントの数字は素直に受け入れるべきだが、アブダビ石油のケースは
一顧客のみに対する話。過剰に反応するのは返って危険だろう。他の顧客の生産を
減らすことも考えられるし、長期契約分でなくスポット市場での供給を絞ることも
十分に可能なのだ。ましてや、UAE やクウェートは12月の時点で減産目標をほぼ
クリアしている優等生。イランやベネズエラなど遵守率の低い国ならいざ知らず、
この2国に対して疑いの目を向ける必要はない。

また本日は下げ幅が1ドルを超えたものの、最近の展開に比べれば動きは
限定的といえよう。前日の安値を割り込むこともなく、54ドル台半できっちりと
下げ止まったことは、チャートの上でも結構強気に取って良いだろう。
天然ガスが急落し、目先の気温に低下に対する反応が後退したのは
気になるところだが、何もすぐに暖冬に戻るわけでもない。明日の朝はNYでも
氷点下10度近くまで冷え込むそうだ。

明日は週末を控え、ポジションを整理する動きが広がるだろう。
取引後半に買い戻しが集まるようなら、地合いはかなり強くなっていると見てよいのではないか。

金価格とインフレ懸念

NY金は続伸。

ドルが大きく反発したことを嫌気し売り先行で寄り付いた時には、
かなりの価格調整があるのではと覚悟したが、その後猛烈に
買い戻しが膨らみ結局は続伸で終了。恐らくは原油が上昇に
転じたことを好感してのものだろうが、地合いは想像以上に強い。

では、現時点で何が金の地合いを強くしているのだろう。
米指標に弱気の数字が並びFEDによる利下げ観測が高まった
昨年後半の上昇は、利下げによる流動性の上昇で市場への
資金流入が加速するとの期待が背景にあり、強気の雇用統計で
その期待が急速にしぼんだ12月以降は価格下落が進んでいた。
この流れは年初の急落で終止符を打ち、その後再び上昇基調が
強まっているのだが、正直なところ何が原因なのか掴みかねている。

最近は原油の値動きに影響されることが多いが、これが決定的な
理由とは考えにくい。イラン問題など国際情勢不安も引き続き支えとは
なるだろうが、今日明日に何か動きがあるとも思えない。
ちなみに、前日には春までに米国とイランの軍事衝突があるとの
見方が中東系のニュースサイトで流れたが、市場の反応を見る限り
ほとんど相手にされていない。現物の需要も600ドル台前半までの
価格水準なら下支えとなるのだろうが、ここまで価格が高くなると
需要も自然に細り、大きな力とはならないだろう。

残るところ、ETFをはじめとした投資需要が引き続き強いのと、
インフレ懸念となる。前者の場合はFEDの利下げに助けられなくとも
投資資金は引き続き市場に流入するという理屈で、今の相場の流れを
見る限りこれは正しいのだろう。もう一つはインフレヘッジとしての需要が
再び盛り上がるというものだが、雇用市場が引き続き好調で賃金上昇
圧力が強い間は、こういうところに注目が集まっても不思議ではない。
市場のインフレに対する見方の指標となるTIPS(インフレ連動債)と通常の
米国債の利回りスプレッドは、ここ数日急速に拡大している。この先更に
拡大するようなら、本格的に金上昇の手掛かりとなる可能性は高いだろう。
メディアが大きく取り上げ始める前に、注目度を高めておくことにしよう。

一般教書演説

今日は “State of the Union Address” 、一般教書演説の日。

今年は飲みに出かけることもなかったので、家でゆっくり聞くことが出来た。


ブッシュ大統領も今年で6回目、演説やパフォーマンスが得意やった

クリントン前大統領と比べるとまだまだやけど、最初の頃に比べると

ちょっとは落ち着いて喋れるようになったんちゃうかな。


生中継をテレビで見てると、演説そのものより聴取の反応が興味深い。

大統領が一区切り演説すると、拍手を送るのがお決まりになってんねんけど、

その反応は演説の内容によって様々。スタンディングオベーションに

なることもあれば、おざなりの拍手だけで終わることもある。


特に大統領の後ろに座っていた下院のペロシー議長は、イラク政策の

下りでわざと横を向いて拍手するような部分もあったりして、おもしろかった。


今日の原油相場を大混乱させたエネルギー政策の部分では、

向こう10年でガソリンの消費を20%削減するという下りでは

スタンディングオベーション、戦略備蓄を向こう20年で2倍にするところでは

それなりの拍手だけと、反応はかなり違ってた。


ガソリン問題に比べれば、戦略備蓄なんかあまり誰も興味を

持っていないということか。エネルギー政策は予算均衡、

医療保険、教育、司法制度、移民制度、イラクやテロ問題と並んで、

演説前半の結構目立つ場面で取り上げられていた。

この先の重要課題の一つということを改めて感じる次第。


それにしてもテロ対策に始まって、イラク政策に関する部分は相当長かった。

時間を計ったわけではないけど、演説の半分以上を割いたんとちゃうかな。

これだけ力を入れても、聴衆の反応は今ひとつ。総論で米国民の安全を確保―、

なんて叫んでる時の受けはええけど、具体的な話になると結構シラーっとしとった。


ペロシー議長があそこに座っているのも改めて納得や。


演説の最後ではゲストの紹介をするのもお決まりのパターン。

今回は、少し前にハーレムの地下鉄でホームに落ちた人を身を挺して守り、

一躍ヒーローになったおっちゃんが呼ばれとった。

あのおっちゃんもこんなところに呼ばれることになるとは

夢にも思ってなかったやろうな。


以上、感想文はおしまいです