溜池ではたらく不動産屋のブログ_Season 3 -262ページ目

地下鉄は誰のものか

東京で生活していれば地下鉄を利用する機会は多々あります。僕も通勤で毎日銀座線を使っています。休日に出かけるときもメトロや都営地下鉄を使います。そんなときによく疑問に思うことがあります。たとえば、メトロから都営に乗り継ぐときに、『なんて不便なんだ!』と思う場面です。メトロを降りていったんエスカレータで上にあがって、そこから階段で下がって都営に乗り換えるとか。料金の面でも、メトロだけで乗っていくと安いけど遠回りになってしまうので、都営を乗り継ぐと早く着くけど割高だとか。さらに、いまどきスマートフォントが普及して急速にIT化が進んでいるのに、地下鉄ではほとんど使えないとか。(先日、ソウルに行ったときは地下鉄の中でみんなか携帯をいじっていました。大声で電話しているひともたくさんいました。電話は、ちょっとうるさいですが、メールをするくらいさせてもらいたいものです。)

そんな地下鉄を改革しようとしているのが、東京都の副知事、猪瀬直樹さんです。道路、水道そして今度は地下鉄に切り込んでいきます。前々から都営とメトロをくっつけたらどうか?という議論があって、でもそれは都営の過剰な債務をメトロにおっつけようとしているのだ!というような根拠のない解説がまかり通っている部分があると思いますが、この本はそれを真っ向から否定して、きちんと解説してくれます。

JRとか私鉄とか、基本的に地上を走っている電車のビジネスモデルは、線路を引いて周りを宅地開発して住民を増やして、どんどん沿線の土地の価値を高めていって、ターミナル駅の近くにはデパートつくったりホテルをつくったりしてさらに開発利益を得て、そして沿線の魅力度をさらに高めていくというものでしょう。たしかにJR東日本の山手線とか、JR東海の新幹線とか路線そのものがドル箱というのもあるのでしょうが、ルミネをやったりアトレをやったりとか、それ以外の収入が多く見込めます。

地下鉄は沿線開発をするわけにはいきません。ターミナル駅で何か作ったりはできるのでしょうが、やはり電車で稼ぐとういうモデルです。そして地下につくっているのでコストもたくさんかかります。でも運賃という安定収入があるので、債務は順調に減っていくモデルです。(メトロはマンション等を開発して不動産の運用もしています)都営地下鉄の債務も年間数百億円ベースで減っていっています。乗客数は順調に増えているようです。

日本の、そして東京の競争力を高めるためにも、効率化できる部分はどんどんやってもらって、便利にしていってもらいたいものです。メトロとか、都営とか、そんな利権にこだわっていたら、本当に日本は競争力を失って、世界から取り残されてしまいそうです。
地下鉄は誰のものか (ちくま新書)
猪瀬 直樹
筑摩書房
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スシロー

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満席です。
なんと110分待ち!

挫折力

東京大学卒業!司法試験にも合格!ボストンコンサルティンググループに就職!仲間たちとコンサルティング会社設立!産業再生機構COOに就任!企業再生を行う企業を設立!

うーーん。これだけ見るとどのあたりが挫折なのか。そしていったい何を捨ててきたというのか?どうしてもそう思ってしまいますね。でも、昔々であれば、(今もそうでしょうけど)司法試験に受かったのにその道に進まないとか、東大を出て、銀行とか商社とか官僚になるとか、わかりやすい道を歩むのではなく、ボスコンに入ったりとか、せっかく自分たちで会社をつくって稼いでいたのに、それを捨てて産業再生機構に行ったりとか、ものすごく高いレベルで、いろいろなことを捨ててきた人なんだなということはわかります。

司法試験に合格していないし(宅建は持っていますが)、スタンフォードのMBAでなくても、自分が今まで培ってきたものとか身につけたものを見直して、捨てるべきものは思い切って捨てて、そして、新しいことに挑戦していくと。それはとても重要なことのような気がします。

世の中がめまぐるしく変わっていけば、自分が身につけたものが役に立たなくなるスパンも短くなっていくし、それならば、どんどん新しいことを身に付けて自分をアップグレードしていく必要があるんだろうなーーーと考えされてくれます。PCじゃあるまいし、そんな簡単にアップグレードできれば苦労しませんが、失敗をおそれずに色々なことに挑戦していくのだ!そんなことを考えました。

でも今週はゆっくり休んで、挑戦するのは次の月曜日からということにします。
挫折力―一流になれる50の思考・行動術 (PHPビジネス新書)
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シュークリーム

四角いシュークリーム。

甘い。
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うまいぜ三浦屋!

寒い日が続きますね。


エジプトではついにムバラク大統領が辞任。そして、アメリカでは、書店チェーンで第2位のボーダーズ・グループがチャプターイレブンの申請を行う予定であることが報道されています。エジプトの民衆がインターネットから世界の情報を得て、『これはおかしい!』ということで立ち上がったり、書店チェーンがアマゾンの台頭や電子書籍の普及で苦しくなったりと、インターネットが世の中をすごいスピードで変えていっていることは間違いないようです。




そんなネット時代でも、どうしてもITで代替できないもののひとつが飲食店です。わざわざ浅草まで行って、ふぐを食べる。ちょっと気難しそうなおばちゃんがレジのところにいて、カウンターから覗ける調理場には料理人さんがてきぱき仕事をしている。そして、壁にはものすごく大きい絵皿にのったふぐ刺しと一緒の北の湖の写真が飾ってある。そんな雰囲気はやはり行ってみないことには体験できません。当然、雰囲気だけじゃなくて、味も当然に旨いです。昼の1時に予約して行きましたが、家族連れ、おじさんの集団など、店は活気がありました。いまや、ネット通販でふぐちりセットや、ふぐ刺しセットを買えば、自宅でも出来ますが、やっぱり浅草に行って食べることにはかないません。




ふぐ刺し、ふぐちり、ふぐのスペアリブなどを食べ、そしてひれ酒を飲みます。お店は浅草寺から近いので、ふぐをしこたま食べた後は、ぶらぶらと歩きながら、途中でたい焼きを食べたり、団子を食べたりしながら、散歩します。そして浅草寺を見て帰ります。とても寒くしかも天気が悪かったのですが、観光客の皆さんていっぱいでした。




ネットで置き換えられないものをいかにして生み出していくのか?それがこれからのどんなビジネスにおいても鍵になるなーーーと考えた1日でした。さすがにニューヨークでは
ふぐは食べられないでしょうね。




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宇田川のカツサンド!

日本橋にある、カツサンドで有名なお店です。基本は電話予約が必要みたいです。仕事が早めに終わった日に、夜の8時過ぎに行ってみました。そとから覗いてみると、大将と女将さんしかおらず、お客さんはゼロでした。とりあえず、お店に入って、『カツサンド、かって帰りたいんですけど・・・』と遠慮うがちに言ってみたら、あっさり、OKでした。予約しなくても買えるときもあるんですね。


そこからつくりはじめてくれるので、少し時間がかかります。目の前でトンカツをあげて、パンにはさんでくれます。僕はお店の中でひとりぽつんとお茶を飲んで待っていました。そうしている間にも、電話が結構鳴っていて、どうやらみんなカツサンドの予約のようです。


でもこのカツサンド、4切れでなんと1700円もします。たしかにカツは、立派なトンカツ定食についてくるようなしっかりしたカツが入っています。でも1700円のカツサンドはすごいですね。ちなみにマイセンだと、9切れで1165円ですね。肝心の味はというと・・・うまいです!ガツンと食べたいときには最適ですね。でも1700円です。和幸でロースカツ定食を食べて、キャベツを死ぬほど食べて、ご飯を何度もおかわりしてもおつりがきます。ビールも飲めます。それでもたまに食べたくなる味のカツサンドでした。


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SonyとGoogleとAppleと

ソニーでVaioやスゴ録、コクーンに関わった辻野さんの本です。辻野さんはソニーを退社後、グーグルの日本法人の社長になりました。ソニーでの奮闘の歴史、そしてグーグルに移籍してからのことが語られます。淡々と語っているようで、文章から、相当悔しい思いをしたんだろうな・・・ということが滲み出ている部分もあり、なかなか読み応えがあります。ただ、辻野さんはやはりソニーのことが大好きで、ソニーの悪口とか暴露みたいなことは書いていません。グーグルについては、採用のプロセスがとてもたいへんだったようで、そのあたりは詳しく書いてありますが、入社してからの記述はあっさりしています。

ソニープレミアムといって、ソニーの名前がついていれば、他の会社の製品と同等の機能でも高く売れたりとか、デジタルドリームキッズといって、冷静に考えてみると、何が言いたいのかよくわからないスローガンを掲げて、でもなんとなくかっこいいというようなソニーのイメージはもはやなくなってしまったのかもしれません。いまや、世界で、そのポジションにいるのは間違いなくアップルでしょう。日本人としてはとても残念で、ウォークマンをつくれたソニーがなぜiPodやiPhoneがつくれなかったのか、音楽や映画のコンテンツをもっていて、コンテンツビジネスも出来るはずのソニーがなぜ、音楽配信ビジネスで覇権を握れなかったのか、そんなことを考えてしまう本です。

アップルにはスティーブジョブズという天才がいて、グーグルにも二人の天才と一人の大人がいて、でもソニーはそのとき普通の会社だった。その違いが今の結果として現れていると簡単に片付けてしまうには、ソニーの抱えている問題はとても大きいものなのだろうと想像します。スティーブジョブズは病気のため療養に入りました。グーグルのエリックシュミットもCEOから降りるようです。さて、ソニーはどうなるのでしょうか。このまま昔すごかった会社として存在し続けるのか、それとも大復活を遂げるのか。日本人としては大復活してもらいたいところですが、とてもたいへんそうです。
グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた
辻野晃一郎
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うまいぜ尾花!

南千住に尾花というとても有名な鰻屋さんがあります。7月、8月等はめちゃくちゃ混雑します。店は11時半からですが、もっとも混む時期には11時行ったらもう大行列です。ひどいときは3時間くらい行列します。さらに、鰻屋さんは店に入ってからも時間がかかります。席についてから鰻が出てくるまで混んでいるときは1時間くらいかかります。ということは、11時に店について、ならんで、鰻が食べられるのはなんと15時!ということになります。そんな物好きは我が家だけだろうなーと思いながら夏に行くと、世の中には数多くの物好きの方々がいらっしゃることが確認できます。


4時間も待てば、ビールは旨いし、何を食べても旨いような気がします。それに、4時間あれば、普通にご飯を食べて、映画を一本見たりとか、ジムに行って、シャワーを浴びて、ビールを飲むくらいのことは出来そうです。そうまでしてでも、やはりたまに食べたくなるのが尾花の鰻です。


今回は、冬に行ってみました。冬に行くのは初めてだったので、店の近くに行くと、いつもの行列がないので既に営業が終わったのかちょっと心配になりましたが、無事に営業中でした。しかも並ぶことなく入ることが出来ました。


店に入ると、大広間みたいなところにちゃぶ台と座布団がたくさんセットしてあります。そこに奥から順番につめていくように座ります。鰻は1回しか注文できません。お土産に持って帰りたいときは最初に頼んでおく必要があります。ちなみに肝吸いは別です。肝焼きはありません。


繁盛している店だからか、従業員のおばちゃんがたくさんいます。ちょっと手をあげればすぐに来てくれます。でも鰻はなかなか来ません。たいていのひとは、ビールを飲んでつまみをつつきながら待ちます。鯉のあらいとか焼き鳥なんていうメニューもあり、なかなか楽しめます。我が家はたいてい白焼き、うざくなどを頼みます。白焼きはとてもうまいです。ぺろりと食べてしまいます。そうこうしているうちにようやく鰻重が運ばれてきます。いつものことですが、この時点でかなりおなかがすいているので、がつがつ食べてしまいます。そしていつものことながら、次はもっと味わって食べようと思うのでした。。。


尾花、行くなら冬がおすすめです!


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日米同盟

とにかく日本はアメリカに守ってもらうのだ!日米同盟は大切だ!それを280ページにわたって訴え続ける本です。帯が強烈なので、ついつい買ってしまいます。

尖閣、尖閣、尖閣
俺達をなめるんじゃないぞ!(リチャード・アーミテージ元国務副長官)

沖縄駐留米軍は核の傘を担保する人質です。(ジョセフ・ナイ ハーバード大教授)

民主党政権になってから、日米関係が別の方向に向かっているように思えます。小沢さんが数百人の子分をつれて中国に行ったり、基地問題で迷走したり。アメリカが日本を気に掛けていないのではなくて、実は日本がアメリカを避けているのかもしれないと、そんなことを考えながら読みました。それにしてもくどい本です。内容は悪くないですけど。

本屋さんに行くと、たいていたくさん積んであります。こんなにたくさんの人々が日米同盟の行く末に興味をもっているんだということがわかります。時間があれば読む、というところでしょうか・・・
日米同盟vs.中国・北朝鮮 (文春新書)
リチャード・L・アーミテージ ジョセフ・S・ナイJr 春原 剛
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くたばれ!就職氷河期

いやーいまどきの学生さんの就職活動はたいへんですね。情報がありすぎて結局選べなくて、とりあえず有名企業、大企業を受験すると。ネットで調べてみると、リクナビは1996年開始とありますけど、僕が就職活動した、98年ごろは友達もあまり使っていなかったような印象です。そもそも、ネットで会社に応募するとか、メールでやり取りするとか、そんな時代では無かったような気がします。

最新の就職人気ランキングはというと・・・
1 (1) 東京海上日動火災保険
2 (2) 三菱東京UFJ銀行
3 (7) 三井住友銀行
4 (23) 日本生命保険
5 (3) 全日本空輸(ANA)
6 (5) JTBグループ
7 (8) 三菱UFJ信託銀行
8 (9) 東海旅客鉄道
9 (11) 三菱商事
10 (12) 三井物産
(日経就職ナビ2011から引用しています)

なるほどなるほど。僕が就職活動していたときと大差ないですな。大きな会社を思いつく順番に挙げて見ましたというようなランキングですね。ユニクロとか、ソフトバンクとか、楽天のようなここ10年で着実に力をつけたような会社でも10位以内に入っていません。確かに、リーマンブラザーズが潰れたり、大きな会社同士が生き残るために合併したりするのを目の当たりにすれば、より大きな会社に行きたくなる気持ちはわかります。そう思う人が多いので、近頃の就職活動での会社説明会はネットで瞬間的に席が埋まってしまったり、大学名でフィルタリングされていたり、かなり厳しい戦いです。それにブログとか、2ちゃんねるとか、ヤフーファイナンスの掲示板とかで会社の情報を知る手段が格段に増えているので、仕事が厳しそうな会社には行きたくなくなる気持ちもわかります。

社会に出てみると、色々な会社があることがわかり、小さくても実力のある会社はたくさんあることがわかるのですが、それは学生のうちにはわからないものです。
学生のみなさん、就職活動お疲れ様です!不動産屋さんになろう!
くたばれ!就職氷河期  角川SSC新書  就活格差を乗り越えろ (角川SSC新書)
常見 陽平
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