知の衰退
都知事選と言えば、かつて大前さんも選挙に出たことがありましたね。ウィキペディアによると、『1992年11月、新自由主義を標榜する市民団体・平成維新の会を設立し、同会代表に就任。翌1993年、文藝春秋3月号で「新・薩長連合結成宣言」を発表。知事連盟構想を掲げて1995年東京都知事選挙に立候補したが、青島幸男に敗れ落選する。同月の北海道知事選挙では、大前の構想に呼応した友人の三浦雄一郎が出馬したが、落選した。第17回参議院議員通常選挙に比例区から、平成維新の会公認で大前、三浦を含め10人が出馬したが、10人全員が落選した。』とあり、惨敗でした。このときのイメージもあって大前さんの本を敬遠している人もいるかもしれませんが、最近の著作はどれも読みやすくてとてもお勧めです。今回の本も分厚いですが、どんどん読めます。
光文社 (2011-02-09)
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大前さん、もともとは日立製作所の社員で、原発に関わっていたようです。Youtubuの動画、すでにかなり話題になっていますが、まだの方は見てみてください。長いですが、とてもわかりやすく説明してくれます。
こんなときに焼肉へ!
どうやら今日の停電は回避されたようですね。ニコニコ動画で東京電力の会見に釘付けでした。
夕方、広域に停電になる可能性があるぞ!ということで、会社から早く帰ることになり、家に着くと5時過ぎでした。帰り道に、銀座で電車を一度降りてみましたが、銀座と思えないくらいがらーーんとしていました。和光はシャッターが閉まっていて、三越も閉店間際の様子です。アルマーニも閉店しています。有楽町のビックカメラまで歩いてみると、非常用ライトを多くの人が買い求めていました。電池を買おうと思いましたが、全て売切れです。有楽町の駅にある『鯛プチ』という小さな鯛焼き屋さんは元気に営業中でした。お店のお兄さんに『帰らないの?』と聞いたら、『帰れなくなったら酒でも飲んでます』と。
そんななか、はっと思いついて、大門にある、焼肉の名店『正泰苑』に電話してみました。普段はその日に電話してもまず席が取れない人気の焼肉屋さんです。『今日はお店やってますか?』やってないだろうと思って聞いてみたら、普通に『何時から、何名ですか?』と切り返され、ついうっかり、『6時から2名で!』と答えてしまいました。奥様はあきれていましたが、こんなときに焼肉を食べに行くことに。お店はいつもよりはさすがにすいていましたがそれでも何組かが楽しそうに焼肉を食べています。我が家もいつもどおりガンガン食べました。
それにしても、あまり自粛しすぎるのもどうかと思います。飲食店や旅館、ホテルの今回の出来事でのダメージは計り知れないものがあります。浜松町界隈の飲食店もほとんどがガラガラです。こんな状態が長く続けば、潰れるお店もどんどん出てしまいそうです。不動産屋さんにとって飲食店はテナントさんとしてとても重要なお客さんです。飲食業界が盛り上がらないと、不動産屋さんも困ります。これだけの地震が起きて、多くの方が亡くなりましたが、無理のない範囲で、普通にお金を使って、普通に生活していくのだ!と思いました。不謹慎だと言い過ぎてお金を使わないと経済がますます悪くなってしまいます。
株式のマーケットも下落しています。ネットを見ているとこのチャンスに投資するぞ!と言う人と、不謹慎だ!と言う人がいます。投資するお金があるなら、そのぶん寄付しろと。でも、投資して稼いでその分を寄付したって別にいいんじゃないかと思います。被災された方をみんなでケアするのは当然のことですが、同時に日本経済を盛り上げることも考えたいものです。ガンガン稼いで、ガンガン寄付するぞと。
Greed is good !
リーマン・ショックを境として世の中は大きく変わったかもしれませんが、まだまだ、こういう人たちは死んでいません。虎視眈々と獲物を狙っています。そしてこの映画を見ると、『よーし、俺もバリバリ稼ぐぞー』という気がしてきます。ゴードン・ゲッコーみたいな金持ちになるぞーと。
その後、録画しておいたカンブリア宮殿を見ました。天才脳外科医といわれている上山 博康さんがゲストでした。この人はすごいです。医学会では神の手と言われています。医療用の大きな顕微鏡を使って、脳の手術をします。月曜日から日曜日まで働きっぱなしです。60歳を過ぎているのに平気で午前零時過ぎまで仕事をしています。その原動力は『ひとの命を救う!』ということです。なんと、報酬もいちばん安いものだと3万円!だとか。神の手が手術して3万円です。(交通費込みの場合もあるとか)
当然、村上龍さんは質問します。『それだけの実力があれば、ブラックジャックみたいに、億単位のお金が簡単に稼げるのではないか?』と。それに対して上山さんは『大切なのはお金ではない』と。この人の発言を聴いていると、さっき見たばかりのゴードン・ゲッコーがものすごくつまらない小さい人物に思えてきます。楽しく映画を見たつもりが、『なぜ働くのか?』という難しいことを考えた一日でした。。。
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ウィキリークスが変えたもの
ジュリアン・アサンジは、なぜこんなことをやっているのか?やる必要があるのか?これは多くの人が感じている疑問ではないでしょうか。国家機密をリークすれば当然、各国からマークされてしまいます。ジュリアン・アサンジは間違いなくアメリカのCIAとか、イギリスのMI6とかイスラエルのモサドとか、様々な機関を敵にまわしています。常に身の危険を感じてまでなぜそんなことをやる必要があるのか、そしてそれをすることで何を実現しようとしているのか。でも、彼らがここまで危険を冒してでもやっているからこそ、ウィキリークスにはなにか正義があって公益があるような気がしてきます。
そしてウィキリークスは何を変えたのか。これは明らかかもしれません。ウィキリークスが出てきてしまったことで、報道や情報の流れが明らかに変わるような気がします。ウィキリークスがなくなったとしても、同じようなものがどんどん出てきてしまうでしょうし、そもそも既にジュリアン・アサンジを逮捕したりとか、ウィキリークスを経済的に追い詰めることにそんなに意味がなくなってきていると思います。ウィキリークスのような仕組みがあると、世の中の人々が気づいてしまったことが、いちばん大きなことかもしれません。
各国がどんなにがんばってもこの流れを止めることは出来ないかもしれません。はたしてインターネットの発展と普及が今後の世界にどんな影響を与えていくのか?そんかことを考えてしまいます。
洋泉社
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