Excel2019の主な新機能についてまとめました。
Excel2019では、AI機能の追加,新しい関数とグラフの追加、Power BI への発行などの新機能が追加されました。「VLOOKUP」、「HLOOKUP」、「MATCH」関数の高速化など、もとの機能も多く改善されました。
AI機能の追加
「AI」(人工知能)はIT業界において今最もホットなキーワードで、各分野で研究が進められ、現在では様々なシーンで力を発揮しています。
たとえば、ある企業名を入力するとExcel2019はそれが企業名であると認識するようになります。さらにExcel2019はAPIを利用してBingにてインターネット検索をし、株価や時価総額などの情報を付加してくれます。
国名を入力すればその国の人口、領土、指導者、経度、都市名などの情報を自動的に取得します。任意の情報を選択することでセル内にその情報が記入されます。
新しい関数の追加
- CONCAT:この新しい関数は CONCATENATE に似ていますが、より便利になっています。短いため入力が簡単です。しかも、セル参照だけでなく、セル範囲もサポートしています。
- IFS:この関数では、指定した順に条件がテストされます。テストに合格すると、結果が返されます。どの条件も満たされていない場合は else "catch all" を指定することもできます。
- MAXIFS:この関数は、単一または複数の条件を満たす、範囲内の最大数を返します。
- MINIFS:この関数は MAXIFS に似ていますが、単一または複数の条件を満たす、範囲内の最小数を返します。
- SWITCH:この関数は、値のリストに対して順に式を評価し、最初に一致する結果を返します。一致する結果がない場合は、"else" が返されます。
- TEXTJOIN:この関数は複数の範囲のテキストを結合し、各アイテムは指定された区切り記号で区切られています。
新しいグラフの追加
Excel2019には、「マップ グラフ」と「じょうごグラフ」が追加されました。
「マップ グラフ」を作成して、地理的領域全体の値を比較したり、分類項目を表示したりできます。国/地域、市町村、郵便番号など、データ内に地理的領域がある場合に使用します。
「じょうごグラフ」では、プロセス内の複数のステージ間で値が表示されます。たとえば、じょうごグラフを使用して、販売パイプラインの各ステージで売上見込み客の数を表示できます。一般的に、値が段階的に減るため、バーがじょうごの形に似ています。
Power BI への発行
「Power BI」とはビジネス・インテリジェンス、組織全体に洞察を届けるビジネス分析ツールのスィートとの事です。
Excel2019では、ローカルに保存されたファイルを Power BI に公開できるようになりました。始める前に、まずファイルをコンピューターに保存します。次に、[ファイル] →[発行] → [Power BI へ発行] をクリックします。アップロード後に、[Power BI に移動] ボタンをクリックすると、Web ブラウザーでファイルを表示できます。
「VLOOKUP」、「HLOOKUP」、「MATCH」関数の高速化
Excel2019では、「VLOOKUP」、「HLOOKUP」、「MATCH」などの関数が高速化されました。
膨大な量のデータで使用すると、重くて時間のかかった関数のパフォーマンスが劇的に向上されて、大規模なデータでも数秒で処理してくれるのはありがたいですね。
関数以外にも、従来の主要操作(コピペ、条件付き書式設定、フィルタリング、ファイルオープンなど)のパフォーマンスも向上。
まとめ
以上で、Excel2019で追加された主な新機能及び改善された機能についてご紹介しました。
アメリカでは2018年9月24日(米国時間)、Office 2019の法人向けのボリュームライセンスの提供が始まり、個人向けはその数週間とされています。
日本では2018年後半に発売予定です。
以上の機能のほとんどが、Office365にすでに搭載されているから、Office365を契約すると、いち早くOffice 2019の新機能を体験できます。