あの頃、わたしは毎日のように
体調に振り回されていました。
原因不明のじんましん、
生理不順、むくみ、慢性的な疲労。
どれも生活に支障をきたすほどで、
薬に頼る日々が続いていました。
病院で診察を受けても
「異常なし」と言われるだけで、
体調はまったく改善されません。
自分の体がどうなっているのか、
どこに問題があるのか、
わからない不安は
日に日に大きくなっていきました。
一体、どこに行ったら
はっきりわかるんだろう?
そう考えたときに、
ふっと思いついたのです。
「西洋医学でわからないなら
東洋医学はどうなんだろう?」
このころは、まだ何も
学んだりしておらず
なんの根拠もなかったのですが
でも、そう思いついたのです。
本当に、ふっと思った
ことでした。
漢方薬局、もう少し探してみよう!
と、ネットで探し当てたのが
創業は320余年以上も遡る
老舗の漢方薬局!
その時は単純に
「歴史ある老舗なら、
なんか、どうにかなるかも?」
と、思いつつも
また、空振りだったら
がっかりだなぁ…と
ドキドキで行ってみたら…
なんか、部屋の中は
よくわからない標本みたいなのとか
乾燥させた植物みたいなのとか
人体解剖図とか(これも古い)
なんか、時代劇のセットみたいな
マジ老舗の薬局で
「あ、漢方相談とか
してもらえないかも…」と
ちょっとビビりながらも
薬剤師さんらしき人に
これまでのことを、簡単に
お話したら
「うちで、お薬出すことも
可能ですが、一度ちゃんと
漢方医の診察を受けてみませんか?
ここから徒歩5分くらいの
ところにありますから
ご紹介しますよ。
不調の原因は、いろいろですから
単純にお薬だすよりも
診察してもらった上で
あなたにぴったり合ったものを
お出しした方がいいですね。
漢方薬は、ウチから
出しているクリニックですから
連絡しておきますよ。」
と、紹介されたのが
今でもお世話になっている
漢方クリニックだったのです。
いまから18年前
6月の梅雨の時期だったのを
今でも覚えています。
最初の問診では
今の不調のことから
最近、環境で変わったことは
なかったか
これまでの病歴や
子供の頃の体質
そして、性格的なこと
年齢的なこと
ひとつひとつを
時間かけて
じっくり尋ねられました。
じっくりすぎて、
次の患者さんを
待たせすぎてるのでは?と
心配になるくらいで(^^;)
多分、1時間くらい
話を聞いてもらったと
思います。
でも、東洋医学は
この最初の問診を
とても大事にしてるのです。
(あとから知った)
そうして、先生から
言われたことは
今起きていることは
別々の箇所に症状がでてるけど
根っこは同じ、ということ。
なので、その根っこを
治療していけばいい。
だけど、漢方薬は
「治す」というより
あなたのカラダの使い方を
正しい方向へ
導くものなので
少し、時間がかかる。
時間のかかり具合は
個人差もあるし
気候によって左右されて
治ったと思ったら
またぶり返すこともある。
でも、それも自然な反応なので
焦らず、ゆっくりいきましょう。
漢方薬も、その時に応じて
いろいろ変えながら
やっていけますからね。
そういわれて
私はこれまでにないくらい
すごくホッとして
なんだか、もう自分が
治る方向に向かってる
気がしたのです。
あのとき、なぜかふっと
「東洋医学ではどうだろう?」
と、ひらめいたことが
今の元気なわたしを作る
すべての転機となりました。
振り返ってみると、
あの頃は、体も心も
とても疲れていました。
薬に頼らなければ日常を送れず、
不安と孤独の中で
毎日を過ごしていました。
でも、東洋医学に出会い、
自分の体の声を理解することを
学んだことで
少しずつ薬に頼らず
生活できるようになり、
心も前向きになっていったのです。
当時は、皮膚科から
処方されていた抗ヒスタミン剤が
手放せなかったのですが
気づいたら、
もう必要なくなってました。
鎮痛薬や胃腸薬も
持ち歩かなくなりました。
本当に、ゆっくり、ゆっくり
2年以上をかけて
自分の体調、体質と向き合った
結果でした。
もし今あなたが
体調のことで
不安を抱えているなら
どうか希望を捨てないでほしいと
思います。
わたしも、
あのとき漢方医の先生に
出会い
東洋医学に出会わなければ、
今の元気な毎日を
手に入れることは
できなかったと思います。
こうして、東洋医学との出会いは、
わたしの人生における
大きな転機となりました。
これからも、自分のカラダを整えつつ
心も体も軽やかに
過ごせる日々を目指して、
学びを続けていきたいと思っています。