チームブレイブの誇り(5)
「一所懸命は楽しい」7年ほど前・・・当時、三重で高校教師をしている友人から「君が変わる10の法則~十日で君の人生は劇的に変わる!喜多川泰著」という小冊子をいただいた。読み終えると「人生を楽しいときで埋めよ」という第2の法則にぴったりはまったブレイブジュニア選手を思い出した。その前に、第2の法則とは、どんなものなのかをまとめてみた。野球、サッカー、ピアノ、ダンス、ゲーム、テレビ、友達と話をすること、スマホでSNSを見ること・・・楽しいことは、いろいろ考えられる。「楽しいこと」をやっているとき、いつでも楽しいかというと、そうでもない。特にもう何度もやり古したゲームをやっている時は、「作業」のようにやってしまう。どんなに楽しいと思って始めたことでも、やっているうちに楽しくないことに変わってしまうこともある。(中略)なるほど・・・・練習をふり返ってみると。確かに楽しかった練習も、タイムが出なくなると楽しくなくなったりする。そんな時、家に帰って、「楽しいこと」はないかと探したこともある。第2の法則によると実は、そこに存在するのは「楽しいこと」ではなく「楽しいとき」なんだと。どんなときに楽しいと感じるかなぁそれは、誰でも同じで「手を抜かず、一所懸命に頑張ったとき」夢中になっているときなのだ。野球をやっていて楽しい人は一所懸命頑張っている人だけ。ピアノをやっていて楽しい人は誰よりも真剣に練習した人だけ。同じ人がピアノを弾いても、全然練習していないと楽しくないという。当時、高校2年生だったの山本泰(たい)輔(すけ)君は陸上部の練習が終わると、猪名川町B&Gスイミングスクールの選手コースに直行していた。担当のコーチからは、「山本君、部活で疲れていても頑張ていますよ」と連絡があった。「しんどくないか?」と尋ねると「楽しいです」と泰輔君。第2の法則の最後にこう書かれていた。必死で何かをやろうとする人だけに「楽しいとき」というプレゼントが用意される。おおおおおおって思った。 楽しい人生を送りたければ、楽しいことを探して生きるのをやめて、目の前にあるものに一所懸命になって生きるだけでいい。そうすれば、すべての時間が「楽しいとき」に変わる瞬間がある。できる、できないは関係ない。必死でやってみよう!と。この年,グリーンピア三木トライアスロン大会で泰輔君は奇跡の逆転優勝を果たす。トップを走っていた大学生と泰輔君の差はランニングスタートで30秒。誰もが追いつくのは厳しいと思った。泰輔君は、応援するチームメイトの前を全力で駆け抜けた。あと1キロのところで数秒差になった。チームメイトが「ラストスパート!タイスケ!頑張れ!」と大声援を送る。家族がドキドキして見守る。持てる力を振り絞る泰輔君。フィニッシュ地点に真っ先に現れたのは、チームブレイブのユニフォームだった。初優勝のテープを切った。疲れ果て芝生に寝転がる泰輔君に「おめでとう!」と大きな拍手が贈られた。「楽しいとき」をわかち合った瞬間だった。泰輔君のように、練習や仕事を楽しみながら、自己の壁を乗り越えていきたいものだ。心よせて八尾彰一 拝 ブレイブの誇り 高校2年生当時の山本泰輔君山本泰輔君現在は社会人1年目神奈川県で営業しています。つづく・・・