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門番:待て! 止まれ!
旅の者よ。いったい なんの用だ?
主人公は 自分が勇者であり
王に会いにきたことを 話した。
門番:ははは! ふざけたことを言うな!
お前が 勇者であるはずが なかろう!
門番:さあ! とっとと帰れ!
オレたちは 忙しいんだ!
門番:なに?
その首飾りを 王に見せたいと申すか?
…………。
わかった。待っておれ。
門番:先ほどは 大変 失礼いたしました。
国王が お待ちですので
どうぞ お入りください。
ホメロス:旅の者よ。ようこそ デルカダール城へ。
王:ユグノアの首飾りか……。
よくぞ来た 旅の者よ。
わしが デルカダールの王である。
こうして そなたが来るのを
長年 待っておった。
ようやく会うことができ うれしく思うぞ。
その首飾りをたずさえ 王である わしに会いにきたということは
そなたは 自分の素性を知っておろう。
もし そなたが 本物の勇者であるならば
おそらく手の甲に アザがあるはず。
王:うむ そのアザこそ 勇者のしるし!
そなたこそ あの時の赤ん坊……。
皆の者よ! よろこべ!
今日は 記念すべき日!
ついに 伝説の勇者が現れたのじゃ!
王:……ときに 勇者よ。
そなたは どこから来たのだ?
そなたを ここまで育てあげた者に
礼をせねばならん。教えてくれぬか。
主人公は イシの村で育ったことを
デルカダール王に 伝えた。
王:なるほどな。イシという村か……。
ホメロス しかと聞いたな?
ホメロス:はい。しかと聞きました。
あのような渓谷地帯に
そんな村が あったとは……。
王:ホメロスよ! わかっているな!?
あとは まかせたぞ!
ホメロス:はっ!!
グレイグ:まさか ひとりで乗り込んでくるとはな……。
何を たくらんでいるか知らんが
貴様の思い通りにはさせんぞ! 勇者め!
王:グレイグよ! その災いを呼ぶ者を
地下牢に ぶちこむのじゃ!
皆の者も 知っておろう!
勇者こそが この大地に あだをなす者!
勇者こそが 邪悪なる魂を復活させる者!
勇者と魔王は 表裏一体なのじゃ!
グレイグ:我が王は あのように聡明なお方。
勇者が 何者であるか わかっておったのだ。
お前には 不運であったな。
よし! この者を捕らえよ!
グレイグ:イシの村か……。
お前の言ったことが 真実か
3日もすれば わかるだろう……。
3日もすれば 探索にでた
ホメロスが もどってくる。
災いを呼ぶ悪魔の子よ。お前の命も
それまでと 思うがいいだろう。
青年:やれやれ 騒々しいな。
うるさいヤツが 来たもんだ。
青年:牢屋に入れられたぐらいで
オロオロ ビクビクしやがって。
しけた野郎だな。
ところで お前 なにをやらかした?
ここは 牢の最下層だ。よほどのことを
やらないと ここまでは入れられねえ。
うん? なんだって!?
自分は なにもしてない? ただ勇者と
名乗っただけだと!? マジかっ!
こいつは おどろいた!
まさか 勇者さまが 同じ牢だとっ!?
兵士:お待ちかねの食事の時間だ。取りにこい。
兵士:うっ……!
青年:オレの前に勇者が現れるとはな……。
すべては あの預言の通りだったってワケか。
来な。
青年:おいおい 捕まりたいのか?
上は 兵士が大勢いるから ムリだ。
バカなマネは よしてくれ。
青年:ちょっと 待ってろ。
兵士:き 貴様はっ! ……ぐわっ!
青年:殺してはいない。
ただ しばらく 起きないだろうな。
この先 手ぶらじゃ危険だからな。
こいつを 装備するんだ。
主人公は 剣を 受け取った!
青年:それから これ……お前の荷物じゃないか?
向こうの部屋に 置いてあったから
ついでに 取り返しておいたぜ。
主人公は
自分の荷物を 受け取った!
青年:オレも 愛用の短剣を取り返すことができた。
こいつがあれば 百人力だぜ。
さて ほかの兵士が来る前に逃げるとするか。
準備ができたら 声をかけてくれ。
青年:ずっと この穴を掘っていたんだ。
今日 脱獄しようと思っていたが
そんな日に まさか お前が来るとはな……。
どうやら あの預言どおり オレは
主人公……お前を助ける運命に
あるらしいな。
今は くわしく話してる時間はねえ。
さあ お前から 先に行きな!
青年:……水路か。
どこかに 出口があるはずだ。
背後は オレにまかせて 先に行ってくれ。
兵士:おい 見つけたぞ! こっちだ!
青年:くそ! 逃げるぞ!
兵士:捕まえろ!
青年:逃げるぞ! こっちだ!
青年:見つかると やっかいだ。
たいまつを消して オレについてこい。
青年:こっちだ…
青年:ついてこい…
青年:あの橋を 渡るぞ
先に行って 様子を見てくれ。
兵士:なんだ?
近くで 物音がしたな
青年:ちっ……。しつこい ヤツらだ……。
青年:おいおい マジか……。
青年:うわああああああーー!
青年:無事か? おかげで
兵士たちを 振りきれたな。
この先から 出られるかもしれねえ。
先へ 進もうぜ。
青年:待て……。何か いるぞ。
青年:まともに戦って 勝てる相手じゃない!
さっさと 逃げるぞ!
青年:飛び降りるぞ 主人公!
青年:間一髪だったな。
さすがに ここまでは……
青年:チッ! しつこいヤツだ!
青年:……行ったか。
ふう。あぶねえ あぶねえ。
なんとか 振りきったな。
しかし なんだって
あんな魔物が 城の地下なんかに……。
とにかく 先を急ごうぜ。
青年:なんだ!?
青年:うおおおおお!
青年:助かったか……。
やれやれ こんな所にいたら
命が いくつあっても 足りねえ。
兵士:見つけたぞ! 悪魔の子だ!
青年:おいおい! マジかよ!
逃げるぞ 勇者さま!
青年:やられたな……。
兵士:いたぞ! この先だ!
青年:くそ! もう追っ手がっ!
いいか。よく聞くんだ。
ここで 捕まったら お前もオレも
長くは 生きられねえ。
青年:行くぞ 主人公。
オレは 信じるぜ。勇者の奇跡ってヤツを……。
兵士:おい キサマら! 何をするつもりだ!?
カミュ:オレの名前は カミュ。
覚えておいて くれよな……
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