今回は工科大の学生さん向け。


昨日の講義は戦略論。

ベンチャーにとっては、走り出してしまうといちいちアンゾフがどうのと基本形/定石など気を使っていられないとも言えるが、理屈として覚えておいて損はない。BCGマトリックスも一旦走り出せば、次に登場するのはしばらく先で常日頃ご用がある訳でない。

しかし、起業する際、またVCへのビジネスプランを策定する際には確実に役立つ知識だ。使うかどうかは別として。実際、経営環境分析などする際に一番簡便な手法がSWOTだろう。

だから、学生のみなさん、この機会にSWOTを使えるようにレポート課題を通じて習得してください。


ポイントは、インターネット広告という当時まだ広告主が効果に疑問を持っていた市場の見方と、自社にそのサービスを提供する能力があったかどうか、そしてコンペティターとして自社が代理店をしていたそもそものバリューCだけでなく、広告業界のガリバーである電博等との競合をどう見るか。要は『3C』-Company、Competiter、Customerの視点それぞれから経営環境を考えて見てください。


そして重要なのはそのSWOTを踏まえてどういう経営判断をするか?

歴史(実績)は新規事業への進出を「YES」という結論を出していますが、貴方がそれにとらわれる必要はありません。「NO」と言う結論で時期を待って、もっと他の事業をやれば、それよりももっと大きな成功を得られたのかも知れません。


重要なのは限られた時間と限られた情報の中で、最良の結論を導き出すことです。

「?」のままで終わらないことが重要ですから、レポートでも必ず貴方なりの結論を出しましょう!


来週のレポートを楽しみにしています。



しばらくぶり。

あっと言う間にGWも過ぎ去ったと思ったら、季節は3月の寒さに逆戻り。。。


さて、明日はこれも久しぶりの大学の講義

前回、計算ミスのあった「薔薇の無い花屋開業計画書」の修正版を配ります。

修正版では、花屋さんは、年収360万円でアルバイトを2~3人使って、ようやくトントンの収支くらい。

廃棄率が実際にはもっと高いようだから、そうするとレッドゾーンへ突入してしまう。


しかし「兎角この世は住みずらい」で、なかなかフツーに生きていくのも難しそう。

後期高齢者の問題が騒がれているが、後期中年者だって結構キツイ。

今更、会社は採用してくれない、たいていが「35歳以下」の募集だし、かと言って花屋や魚屋をやる技量も、日雇い労働や農業をする体力もない。過去のゼネラリスト経験を活かして、○○士を開業してみたところで、仕事はなくて、商工会議所の相談窓口にでも座っていられればまだましな方。


う~む・・・。

そうなるまでの生き方/すごし方が大切だなあ・・・と、今更ながらに痛感。

「能と勇気の無いものは現職にしがみつくべし」と言うところか。


話がそれたけど、花屋さんをやるのも並大抵では成功しない。

国民生活金融公庫融資を得るための開業計画書一つをとっても、なぜ上手くいくのか、前職で相応の経験があるかが問われる。

ファイナンシャルプランナーがあるが、ライフプランナーというかアドバイザーがなのでは?強い自己が一番であるのは当然だが。以前に、ベンチャーに対峙するメンター活動に執心だったこともあるが、アントレプレナーに限らずメンターって今の時代必要だと思う。ただ、「私がメンター」と自称してしまうのはまた胡散臭い。


anyway, 「おもしろき こともなき世を おもしろく」. 生きるたいものだ。




合格


何万人も社員がいるから仕方ない・・・とも思う。

でも、末端の営業社員ならいざ知らず、お膝もとの大手町アーバンネット勤務のエリート社員が、しかも、繰り返し手を染めてた、そして発覚しなかったと言うのはどうなのか?

新日本監査法人でも、プロネクサスでもあったから、同類であり仕方ない・・・のかも知れないが。


明らかな犯罪と言う点では、それこそホリエモンよりもよっぽど罪深いと思う。

少なくとも明確に罪と自認しつつやっているわけだから。


それも仕方ない。

永遠に抜けの無い制度を作ったら、身動きできない、利益を産めないのも実態。

絶対に洩れの無い制度を運用しようと思ったら、営業活動自体できない。

昔、国鉄のストライキに"遵法闘争"と言うものがあった。子供ながらに法律を守る(=遵法)だとどうして、ストになるのか不思議だったが、大人になってわかった。首都高速を60km/hで走っていたら、黄色信号で急停止したら、老人を見たら徐行したら・・・遵法で道路を走っていたらかなり危ない。


厳格にするばかりが良い訳でないし、

性悪説で社員を拘束するのもどうかと思うし、

いくらかは必要悪と認めるのも、必要なのでは。程度の問題はあるにせよ。

マスコミも、マスコミに操作される世論も、それを見つけて大騒ぎしすぎるのはどうかと思う。

野村證券のインサイダー記事は一面トップだったが、日経新聞記者のは一面だったがトップ記事でなかったような覚えがある。


社会保険で10億円、横領して競艇に注ぎ込んだ!って方が、管理体制的には大問題だと思うが。


アップ





今日、ある起業家から、

「この3年で、ベンチャー環境は180°変わった」

と言われた。

そのとおり!

3年前に49歳だったIPO社長平均年齢は、昨年は丁度3歳としをくって、52歳だ。

本当にこれで良いのか!?日本!

VCとしても自戒するところ大。。。

ベンチャー経営者としては、やんやの喝采とともに身を引き締めるところ。


しかし、あと、30年たったら、単純に言えば82歳。そろそろ平均寿命。

モデル的に言えば、誰も創業しないで、毎年純減する社会。

日本は昔から、マインド的に、少なくともIMD調査では、社長さんを尊敬しない社会であり、「何か悪いことをしている」「ずるい人」の象徴なんだろう。社長が不祥事の責任をとって潔く退職するのを、促すマスコミもすらある。

若い社長が尊敬される社会でないと、活力なんてありようがない。

ここで黙って何もしないお役所であれば、暫定税率撤廃と共に消え去ってほしい。


そして、皆さん、わが身の至らなさを棚にあげた、人の揚げ足取りはそろそろ止めましょう。

白河の清き水(=天保の改革)ばかりが良いわけではありません。

もっと大局観をもった、高い志を互いにもって邁進したいものです。




春日井の実家に週末帰っていた。

丁度、今日(日曜)が「弘法様の日」で、朝方にぎわっていた。

ウチの実家周辺は、弘法様=弘法大使の伝説が多く残っていて、その名残の一つが「弘法様」だ。

子供たちが、「卍」の旗のある家を回って、お団子をもらう風習だ。

そのお団子お食べると、無病息災だったかはよく覚えていないが。

欧米のハロウィーンに似たところがあると思うし、双方、地域の人を宗教の名の下に育てていくもで、かつ現代にあってもその風習を受け継いでいることは非常に大切なことだと思う。


会社経営でも、徒に欧米基準を導入するばかりが良いはずがない。

欧米の良きものは進取のチャレンジスピリッツを持って導入し、一方で必要なコンピタンス=競争力の源泉たりうる日本的なものとをバランスさせる、両得を狙うところにわが国の、またわが国に所在する会社のとりえであり、使命だと思うが。


後期高齢者医療制度もしかり。制度自体は必要悪だろう。しかし、保険料が下がるとかの詭弁は許されない。

確かに元気そうな患者で、本人負担が無いからと言って病院に居座る患者?がいることも事実だし、民間マッサージがわりに整形外科を使う心無い年寄りが多いのも事実だ。若者のマナーがなっていないと言う前に、老人の無鉄砲さも戒めないといけない。ただし、誰か評論家が言ってたが、これまで日本を支えてくれて方々への畏敬の念を忘れては、国家が成り立たない。

天地神明に誓って曇りない生き方をしたいものだ。




アップ


今週水曜日が第一回の講義だった。

今年の講義室は、研究棟の階段状の大教室で、キャパは十分。

今年は採点を厳しくすると宣言したものの、大勢残ってくれて、でも机に突っ伏して寝る学生も数名。100部用意したテキストが足りなかった。50人くらいしか残らないと思っていたが。


初回の講義の目玉として折り込んだ、『薔薇のない花屋』開業計画書は、スライドで統一が無かったりして、あまり良い出来でなかった。次回、スライドの修正も含めて訂正版を配布しよう。


あと、繰り返しながら、「ベンチャービジネス論」ながら、起業ノウハウを教えるつもりはなくて、自営業を起こすときの参考に、またベンチャー企業に就職する際に役立つような知識を教えるつもりだ。ゆえにターゲットが逆に分散していて、話題に統一感が無かったかも知れない。

反省。


どうしてもIPO狙いのピカピカベンチャーの話になり勝ち。講義だけ取れば、その方がむしろやさしいから。

ここは難しいところだ。


ドンッ

『薔薇のない花屋』は結構、視聴率良かったそうだ。

指摘いただいた方、ありがとう。


今年は初回に『薔薇のない花屋』開業計画として、汐見(香取信吾)が最初に花屋を開業する際の事業計画と資金繰りの予想から始めようと思う。

まあ、誰が考えてもあまり儲かるようには思えないが、じゃあ、

-年商はどのくらいだろう、いくら儲かるのだろう?

-親子に加えて居候も2人も抱える余裕はあるのだろうか?

-薔薇を扱わないことのマイナスのインパクトはどの程度だろうか?

などを、できるだけ定量的/論理的・帰納的に考えてみたい。

きっと100人受講生がいれば10人くらいは何らかの形-自営業や個人事業も含め-で起業するだろうから、少しは役に立つのでは?


・・・と言ってテキストを起こした段階では、あまり儲かる商売でなさそうな。

その傍らで、実際に今、住んでいる白金近辺には大小たくさん花屋がある。

だから実際はそこそこ儲かる術が隠されているんだろう。

その辺を講義の最終回に、『薔薇のある花屋』ベンチャービジネスプランとして、どうしたら儲かるか、IPOできるような花小売ビジネスの可能性などを考えてみたいと思っている。

これはきっと100人いても実践する人は皆無か、1人でも2人でもいたらましな方か。


この講義では、いわゆるIPOを目指すようなベンチャー起業家だけでなく、ファミリービジネス的な中小企業や自営業を起業する人、またベンチャー企業で働く人まで幅広くターゲットにして、ベンチャービジネス論というよりも、会社論基礎みたいなことを話せたらと思っている。

だから、『ない花屋』編の方が中心で、『ある花屋』は参考程度。


そもそも日本で年間IPOするのは、今年だと100社を大きく割り込むのではないかと言う。

要はピカピカベンチャーの成功者は日本で年間100人に満たない・・・ということ。なのに工科大で100人を超える学生に『ピカピカベンチャー起業論』を教育しても、それは実は「屍育成論」でしかないのではないかと言う懸念があるからだ。「100人の成功者のためには、10倍、100倍のチャレンジャーが必要」と真面目に言う人もいるが、そういった屍を作る一翼は担いたくない。


総務省もこの度、「事業計画作成とベンチャー経営の手引き」と言う資料を作成・公開した。

http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/080307_3.html   

これはよく出来ている。大作であり労作である。

僕のベンチャービジネス論もこれに従った方が良いのではと思うくらいだ。

ただ、これも先の論で言えば、「僻地の高速道路」だ。

「便利になって企業誘致ができれば利用者も増える」が、本当か?百歩譲って僻地の工場がグローバル時代に国際競争力の源泉となって国富増進に寄与するか?と同じで、全体で100人のために、またまともに事業企画や計画立案できない人に簡易マニュアルを用意して、何人成功するか・・・と。まあ、道路にすれば1kmにも満たない浪費だからかわいいものだろうが。


ちなみに、誤解なきように、出来は良い、すばらしいと思います。そしてあるからには、そしてただだし、是非活用しましょう!


!?



明日まで親父の看護で実家です。

これについては他日記すことがあるだろうと。今は愛知医大病院に入院しています。


さて、来週から東京工科大学での『ベンチャービジネス論』の講義が始まります。

昨日、苦労してテキストの原稿を教務課に送ったが、受領返信がなく、来週水曜日に配布されるか少々不安。

前期は「一ページに2枚」と依頼したのに、「一ページに6枚」で印刷されてしまい学生に不評だった。教務課のミスなんだが、今年は無いように念を押したつもり。


カリキュラム的には、例年よりもストラテジーの比率を落として、ファイナンスを手厚くしようと思う。

ファイナンスがわからいと事業計画や予算が作れないから、結構、致命的であり、逆に言えばこれがわかればアドバンテージになると思うから。

例年、コンピュータサイエンスの学生もいるはずだが、どうも数字とか論理展開とかが弱いというか嫌われていて、ファイナンスになると皆さん放置している嫌いもあり。


それと今年は竹内優子と香取慎吾君が主役だった『薔薇のない花屋』を中心に展開しようと思うが、これが視聴率低かったんだよね。昨年のキムタクの『華麗なる一族』とはかなり違う。『華麗なる一族』はケースとしては非常に示唆に富むもので、講師には格好の題材だった。しかし、今回のはスケールも小さく、あまり良いケースでないし、一番はみんなが観ていて(=視聴率が高くて)共通の話題であることだが、今回は視聴率も一桁台くらいか。


工科大の学生諸君、また1年後くらいに食事&アルコールでもしましょう!!




桜に浮かれていたら、実家の父親が脳梗塞で入院しました。

現在、大学病院の集中治療室。一命には関係ないものの、半身不随でかつ言語不良。

まさに4年前の長嶋さん状態。

10年前に心筋梗塞を患っているから、気は付けていたけど。

発症時には軽度だったこともあり、親戚の車に乗せてもらって、近所の病院へ普通の外来患者で行って、そこで悪化-いわゆる初期治療で重要な3時間を病院で診察待ちと検査で費やしてしまったようだ。

それをとやかく言うことはできないが、残念無念だ。

健康で力自慢だった父が、集中治療室のベットに横たわっている姿を見るにつけ可哀そうでならない。

長嶋さんのように早く回復して、また自分の脚であるけるようになって欲しい。


汗

せっかくの花見日が午後から雨になりましたね。

場所取りしたりして準備していた人にはお気の毒。

昔はグループ企業での勉強会OB会で、毎年花見の宴をしてたけど、さすがに人数も少なくなって、ここのところ開いてない。


買出し用にレンタカーを借りていたこともあって、用事が済んだ夕方から、都心部の花見ポイントを車で流した。


桜


目黒川;桜が川に覆いかぶさるような感じは、風流を超えて、迫力さえ感じさせる。

芝増上寺の脇から東京タワー下への道;歩行者天国になって通れなかったが、狭い道の両側に桜があってなかなか。

六本木ヒルズ裏の桜坂;まだ木が若い。もう5年くらいしたら。

ミッドタウンの裏通り;SAKURAカフェは明日がに雨で閑散としていたが、ここの桜の木は立派。

赤坂サカス;花より人が多い。開業2日目に行ったときにはそれほどの人出でなかったが、さすがTBS。

アークヒルズ裏の桜どおり;僕的にはここが一番。桜の薄ピンクの大きなトンネルになっている。


桜


今年の桜は今日明日の雨で、終わりを告げちゃうのかな?

それともこの後、本当の満開を見せるのか?もうちょっと楽しみたい気分だけど。。。


そして、


今日は、中日ドラゴンズも、名古屋グランパスも勝利で、非常~に嬉しい。

巨人が因縁のヤクルト相手に三連敗と言うのも痛快!

・・・まあ、長いペナントレースでは体力のある巨人が有利だろうが。


桜