今回は工科大の学生さん向け。


昨日の講義は戦略論。

ベンチャーにとっては、走り出してしまうといちいちアンゾフがどうのと基本形/定石など気を使っていられないとも言えるが、理屈として覚えておいて損はない。BCGマトリックスも一旦走り出せば、次に登場するのはしばらく先で常日頃ご用がある訳でない。

しかし、起業する際、またVCへのビジネスプランを策定する際には確実に役立つ知識だ。使うかどうかは別として。実際、経営環境分析などする際に一番簡便な手法がSWOTだろう。

だから、学生のみなさん、この機会にSWOTを使えるようにレポート課題を通じて習得してください。


ポイントは、インターネット広告という当時まだ広告主が効果に疑問を持っていた市場の見方と、自社にそのサービスを提供する能力があったかどうか、そしてコンペティターとして自社が代理店をしていたそもそものバリューCだけでなく、広告業界のガリバーである電博等との競合をどう見るか。要は『3C』-Company、Competiter、Customerの視点それぞれから経営環境を考えて見てください。


そして重要なのはそのSWOTを踏まえてどういう経営判断をするか?

歴史(実績)は新規事業への進出を「YES」という結論を出していますが、貴方がそれにとらわれる必要はありません。「NO」と言う結論で時期を待って、もっと他の事業をやれば、それよりももっと大きな成功を得られたのかも知れません。


重要なのは限られた時間と限られた情報の中で、最良の結論を導き出すことです。

「?」のままで終わらないことが重要ですから、レポートでも必ず貴方なりの結論を出しましょう!


来週のレポートを楽しみにしています。