350尾を釣って辿り着いた暫定二尾目のコイ在来型

 

自身公式初となるコイ在来型釣ったのが、佐賀・筑後川水系の某クリーク水系だった。

 

その後、公式二尾目のコイ在来型を求めて、直接はつながっていない隣のクリーク水系で100尾のコイ属を釣ったが、在来型と呼べる個体は1尾も釣れなかった。

 

しかしながら、このいわゆる百鯉の過程の中では、在来型に近い個体はそこそこ釣れ、特に下流部の一定区間の中では釣れる確率が他よりも高かった。

 

そこで、この区間をその後再釣査したところ、釣れた個体の約35%が細身で、そのうちの一尾は在来型とほぼ呼んでも構わない個体だった。

 

公式二尾目の存在を確信させてくれた一尾。2025年7月下旬に第二水系で釣った個体で、全長約41センチ、背びれ分岐軟条数20、体高/体長比27.7%。体高は十分低く、側扁はしておらず、尾びれは大きくて尖っており、体色は公式初物と同様に黄金色に輝き、ひれの赤みも強いが、背びれ分岐軟条数が期待値20.65よりも少ないことと、頭部が若干大きいことから、在来型かどうかの判定は保留とした。

 

この区間で釣り続けていれば、いずれ公式二尾目の在来型が釣れると確信したので、撮影中の弱りやダメージが心配される真夏日が過ぎ去るのを待ってから、これらのポイントでの釣りを再開した。

 

そうして年末まで、時折第一のクリークの公式初物を釣ったスポットとその周辺も訪れながら釣ってきたが、公式二尾目の在来型(マゴイ)はまだ釣れていない。

 

とは言え、全ての要素は満たしていないものの、かなりいい線行っている個体は何尾か釣れた。

 

そのうち、2025年11月下旬に釣れた、二つの水系クリークでこれまでに釣ったコイ属の総計でちょうど350尾目にあたる、トップに掲載した個体は、下の詳細データにあるように、体高は1912年に天然産種、すなわちマゴイの体高:体長比として記載された1:3.6(『水産養殖学』日暮忠/著)に合致して十分低く、ボディは側扁しておらず、流線型で黄金色に輝き、頭は小さく眼は魚体サイズのわりには大きく、尾びれは大きくて尖っていた。

 

だが、背びれ分岐軟条数が19と、期待値20.65よりも少なかった。ただし、背びれの条数は絶対的な要件ではなく、琵琶湖博物館その他に展示されているマゴイの中にも背びれが短い個体はそこそこいるようなので、この個体は公式二尾目にはできないものの、暫定二尾目にはなれると判断した。

 

2025年11月下旬に、第二水系クリークで釣った、暫定二尾目のコイ在来型、全長約74センチ。背びれ分岐軟条数19、体高/体長比28.1%、側線有孔鱗数35。リリース済み。

[釣行データ]

竿:シマノホリデー磯 3-350

リール:ダイワ21PR100L

リールライン:シマノピットブル4-2号

道糸:ナイロン2号(ヤマトヨファイター)

ウキベスト:オーナー強力一体ウキベスト3号

ヘラウキ:リコーサーバンス草月7

オモリ:ラインシステム固定式板オモリ0.175ミリ黒

丸カン:オーナーへら丸カン白M

ハリス:シーガーグランドマックスFX 0.8号10センチと0.6号15センチで、0.8号の方に掛かっていた

ハリ:オーナーへら改良スレ5号

エサ:マッシュ25cc+いもグルテン25cc+野釣りグルテンダントツ1包+水50cc

タナ:約2メートルのドボンの底釣り

玉網柄&枠:フリールアルミ製たも網 2.1m

玉網ネット:リバーピーク交換用ラバーコーティングネットオーバル型(M)

場所:佐賀県内クリークの一角

コメント:数目盛分ほどのゆっくりとした食い上げにアワセると、少し首を振った後はまるで亀のように重いだけの手応えで、そのまま水面まで上がって来たので、タモ入れを試みたが、さすがにそこで気付いてファイト開始。だがサイズのわりにはそれほど走らず、また岸際のアシカキや支水路にも入り込むことはなかったので、助かった。3、4分ほどのファイトの中で、水面近くに引き上げるたびに感じたのは、デカいではなく「長い!」だった。タモには半身すら入りきらないサイズだったが、なんとかくるまったところで陸揚げを試みたものの、危惧通り、暴れて一度飛び出てしまった。だが走り出さなかったので、また頭からタモを被せてことなきを得た。この個体はこれまでに二つのクリーク水系で釣ったコイ属の最長記録でもあり、ダブルで記念すべき魚となった。

 

リリース前までの動画はこちらから

 

暫定とは言え、年内に二尾目を釣ることができてよかった。これからも全ての要件を満たす、公式二尾目のマゴイを釣るべく、クリーク通いを続けたい。

 

◇  ◇  ◇

 

この暫定二尾目に至るまでの経緯をまとめると:

- コイ在来型(野生型)の存在は以前から知っていたが、琵琶湖でしか釣れず、しかもハードルがとても高いと思っていた。

- 初ダントウボウを霞ヶ浦で狙う中で、2020年春から、寄せのためと植物および動物食性に合わせるために、マッシュポテト、いもグルテン、野釣りグルテンをブレンドしたエサを使い、また、ヘラブナ仕立ての道具を使うようになった。

- 2022年の秋には、ダントウボウに実績のある野釣りグルテンダントツを使って初物を手にしたが、大量にダントツが余ったので、諏訪湖のナガブナ釣りで上記のブレンドの野釣りグルテンの代わりに使用し、初物を手にすることができた。

- 2022年10月からはオオキンブナのオスをクリークで探し回ったり存在比率を確認したりするようになったが、動物食性が強いと言われていることもあって、ここでもナガブナと同じブレンドエサを使った。

- そんな中、公的機関による宮城から高知にかけてのコイのDNA解析データの存在を知り、読み込んだところ、筑後川水系にも在来型の血を色濃く受け継ぐ個体が残っていると考えるようになったので、2022年の晩秋から筑後川水系で釣れたコイも気にかけるようにしていた。

- 2023年3月下旬、このオオキンブナ狙いの釣りの中、第一のクリーク水系で暫定初コイ在来型が釣れた。だが、真正在来型(マゴイ)は琵琶湖の深層にしか残っていないと思い込んでいたので、琵琶湖でマゴイを釣るまでのあくまで暫定記録と考えていた。

- この後、オオキンブナ釣査を終えた後も、この水系にこういった暫定タイプの個体がどれだけいるのかを知るために、二尾目の個体を狙って釣り続け、途中7ヶ月のブランクなどもあったが、2024年12月初旬に二尾目が釣れた

- ところが、この個体は暫定初物とは比べ物にならないほど、マゴイと同定するための外観上の条件を満たしていたので、コイ在来型の自身公式初物とした。琵琶湖に行かずともマゴイが佐賀で釣れたのだから、それは驚いた。琵琶湖産の典型的なマゴイの異様に細長い胴体を見た時ほどの衝撃だった。

- この後、隣の第二の水系クリークも含めて、マゴイと呼べるほどの個体の割合を知るため釣りを続け、2025年11月の暫定二尾目の個体に至ったというわけだ。

 

◇  ◇  ◇

 

以下、2025年末までに釣った、いい線行っていた個体を参考までに並べてみた。

 

(2枚目は左右反転)

2025年12月下旬に第二水系で釣った、おそらく抱卵中の個体。全長約48.5センチ、背びれ分岐軟条数17、体高/体長比29.9%、側線有孔鱗数33か34。体高は低く、頭部は小さくかつ丸く、眼は大きく、頭部後方にハンプがなく尾根は丸くて稜線がはっきりせず、ボディは黄金色に輝き側扁しておらず、尾びれは大きかったが、背びれ分岐軟条数が前半の鰭条の乱れを考慮しても期待値よりも少ないこと、尾びれの切れ込みがかなり浅く、両葉端とも尖っていないことから、在来型かどうかの判定は保留とした。

リリースまでの動画はこちらから。

 

 

2025年11月中旬に第二水系で釣った個体。全長約53センチ、背びれ分岐軟条数18、体高/体長比28.3%。体高は低く、眼は大きく、ボディは黄金色で側扁はしていなかったが、背びれ分岐軟条数が期待値よりもかなり少ないこと、頭部が若干大きいこと、頭部後方のハンプが目立ち、背側の稜線が若干盛り上がっていること、尾びれが大きくはなく尖ってもいないことから、交雑型と判定した。

 

2025年11月中旬に第一水系で釣った個体。全長約45.5センチ、背びれ分岐軟条数19(16番目の次以降が欠損しているため推定)、体高/体長比30.0%。体高は低く、頭は小さくて眼は大きく、尾びれは大きかったが、背びれ分岐軟条数が期待値よりも少ないことと、尾びれが尖っていないことから、交雑型と判定した。

 

2025年11月中旬に第一水系で釣った個体。全長約46.5センチ、背びれ分岐軟条数18、体高/体長比30.2%。体高は低めで頭はこじんまりとして眼は大きく、尾びれは

大きめで尖り気味だったが、背びれ分岐軟条数が期待値よりもかなり少ないことと、頭部後方の稜線がやや目立つことから、交雑型と判定した。

 

2025年11月上旬に第二水系で釣った個体。全長約45.5センチ、背びれ分岐軟条数19、体高/体長比30.7%。体高は低めで頭はこじんまりとして眼は大きく、尾びれは

大きくて尖っていたが、背びれ分岐軟条数が期待値よりも少ないことと、頭部後方が盛り上がり稜線がはっきりとしていていることから、交雑型と判定した。

 

2025年10月下旬に第二水系で釣った個体。全長約46センチ、背びれ分岐軟条数19、体高/体長比28.9%。体高は低く、体色は黄金色で、尾びれは大きめで尖っていたが、背びれ分岐軟条数が期待値よりも少ないこと、頭部が小さくはないこと、側扁気味であることから、交雑型と判定とした。

 

2025年10月下旬に第二水系で釣った個体。全長約55センチ、背びれ分岐軟条数20、体高/体長比30.0%。ボディは流線型で体高は低く、体色は黄金色でひれに赤みがあり、尾びれが大きくて尖っていたが、背びれ分岐軟条数が期待値よりも少ないこと、頭部が小さくはないこと、頭部後方の稜線がはっきりしていることから、交雑型と判定した。

 

2025年10月上旬に第二水系で釣った個体。全長約56センチ、背びれ分岐軟条数19、体高/体長比25.7%。体高は十分低いが、背びれ分岐軟条数が期待値20.65よりも少ないこと、尾びれが小さく先端が丸いことなどから、交雑型と判定した。

 

2025年10月上旬に第二水系で釣った個体。全長約38センチ、背びれ分岐軟条数19、体高/体長比27.5%。上掲の2025年7月下旬に釣った個体にとても近い印象を受けたが、背びれ分岐軟条数がさらに1本少なかった。判定保留。左の眼球の動きに障害のある個体だった。

 

2025年9月下旬に第二水系で釣った個体。全長約58センチ、背びれ分岐軟条数19、体高/体長比26.1%。体高は十分低く、側扁はしておらず、尾柄部は低くて長く、体色は黄金色が強かったが、頭部が高いこと、眼が小さくやや上方に位置していること、背びれ分岐軟条数が期待値20.65よりも少ないこと、尾びれ先端が丸いこと(上葉もさらに伸展させると丸かった)、側線有孔鱗数が32でアムールゴイ(ニシキゴイ)並みに少ないことから、在来型ではないと判定した。

 

2025年7月下旬に第二水系で釣った個体。全長約52.5センチ、背びれ分岐軟条数19、体高/体長比27.8%。体高は十分低く、側扁はしていなかったが、背びれ分岐軟条数が期待値20.65よりも少ないことと、尾びれ先端が丸いことから、交雑型と判定した。

 

2025年7月下旬に第一水系で釣った個体。全長約69センチ、背びれ分岐軟条数19、体高/体長比28.2%。体高は十分低く、側扁はしていなかったが、背びれ分岐軟条数が期待値20.65よりも少ないことと、尾びれが大きくはなく、先端も尖っていないこと、眼が若干小さいことから、交雑型と判定した。

 

2025年7月下旬に第一水系で釣った個体。全長約33.5センチ、推定背びれ分岐軟条数19、体高/体長比30.0%。体高は低く、頭は小さく眼は大きく、尾柄は細長く、尾びれは大きくて尖っていたが、背びれ分岐軟条数が期待値20.65よりも少ないことと、側扁気味なことから、交雑型と判定した。

 

2025年7月初旬に第二水系で釣った個体。全長約47センチ。頭が小さく、体高は低く、側扁はしておらず、尾びれは大きくて尖っていたが、背びれ分岐軟条数が19と期待値よりも少なく、眼も若干小さめでやや上方に位置しているので交雑型と判定した。

 

2025年7月初旬に第二水系で釣った個体。全長約44センチ、体高/体長比30.3%。背びれ分岐軟条数は21で期待値を越え、眼が大きく、体高は低めで、尾びれは大きめで尖っていたが、頭部が長く、頭部後方の稜線がやや目立つことから、交雑型と判定した。

 

2025年5月下旬に第二水系で釣った個体。全長約34.5センチ。背びれ分岐軟条数は21で期待値を越え、頭が小さくて眼が大きく、体高はあるもののボディは流線型で、尾びれは尖っていたが、側扁していて尾びれも大きくはなかったので交雑型と判定した。

 

2025年5月初旬に第二水系で釣った個体、全長約42センチ、背びれ分岐軟条数20。頭部が小じんまりしていて尾柄部も細長かったが、背側の稜線の盛り上がりがあることなどから交雑型と判定した。

 

2025年4月初旬に第二水系で釣った個体、全長約65.5センチ、背びれ分岐軟条数20、体高/体長比29.8%。頭部がとても小さく、背側の稜線が非常に低くほぼ平らで、ボディは側扁していなかったが、背びれ分岐軟条数が期待値20.65よりも少ないこと、尾びれが尖っていないこと、側線有孔鱗数がアムールゴイ(ニシキゴイ)並みに少ないことから、在来型かどうかの判定は保留とした。

 

2025年3月中旬に第一水系の公式初物が上がったスポットから釣った個体。全長約40センチ、背びれ分岐軟条数19。眼は大きく、体高は低く、尾びれは大きめで尖っていたが、背びれ分岐軟条数が期待値20.65よりも少ないことと、背側の稜線が若干盛り上がっていてその分側扁気味なこと、頭部が若干大きいことから、交雑型と判定した。

 

2025年3月初旬に第二水系で釣った個体。体高はとても低く(体高/体長比26.6%)背びれ分岐軟条数は20だったが、側扁していて頭部も小さくなく、尾びれも大きくなく尖ってもいなかったので、交雑型と判定した。全長は約55センチ。

他の釣りで忙しくて今年のカネヒラ婚姻色は見損ねたが、他のスポットのたなご達はどうしているだろうかと思い、久しぶりにミニ聖地のある田園地帯に足を運んでみた。

 

使ったのは、たなごころ七尺ウキ仕掛けで、エサは自家製黄身練り。

 

一箇所目、かつて小ぶりなヤリタナゴが入れ食いで釣れたスポットは、この日もわんさか魚影があった。一年前より圧倒的に増えていたが、その分エサが足りないようで、型がやはり小さかった。

 

入れ食いで21尾ほど釣ったところで、ここは手仕舞いした。

 

ヤリタナゴ、オス

 

一箇所目の釣果。全てヤリタナゴだった。

 

少し下流へ移動。ここではアブラボテが混じった他、タモロコもよく釣れた。

 

アブラボテ

 

タモロコ

 

二箇所目の釣果。ヤリタナゴとアブラボテ。

 

次に、ミニ聖地に行ってみたが、たなごはいないようで、底からフナ類が釣れただけに終わった。

 

フナ類

 

次いで、四箇所目のスポットへ。ここもたなごはいないようで、底近くからフナ類だけだった。

 

フナ類

 

そして最後のスポットへ。ここは去年の九月にボテを釣ったスポットの上流にあたるが、この水路も一年前に比べて圧倒的にたなごが増えていた。入れ食いだったが、やはり良型は混じらず、またボテの方が優勢だった。

 

アブラボテ

 

ヤリタナゴ

 

最後のスポットでの釣果。ボテ優勢だった。

 

行く前は、一年前よりさらに減ってしまっているのではと心配していたが、蓋を開けてみると近年にないたなごの増えようで、溜め池で言うところの「かいぼり」のようなことが、無沙汰をしていた間にあったのかもしれないな、などと思いながら、車へ戻った。

先週コイフナ(鯉と鮒の交雑種)が釣れた、佐賀県内筑後川水系クリークのスポットから70メートルほど下流で、4日ぶりにまたコイ在来型狙いで夜明け前から竿を出した。

 

このスポットは今年の4月にコイフナが一尾釣れた所だった。

 

夜が明け、ようやくウキがはっきりと見えるようになった頃、コイ交雑型に続いて、よく引く魚が掛かった。

 

取り込む前からすでに違和感があったが、手元で見てそれが確信に変わった。

 

春に続いて、またしても二釣行連続でコイフナを釣ってしまった。

 

春に続いて、二釣行連続で釣れたコイフナ。これも今まで釣った個体とは別個体だった。背びれはやはりコイのそれに似ており、分岐軟条数は19だった。

 

同個体の俯瞰、腹側および正面。ずいぶんと側扁していて平べったかった。体高もあることから、おそらくヘラブナとコイ属の交雑種と思われる。

 

コイと同様に2本のヒゲ(矢印)があった

 

同個体の左ヒゲ。もう一本は奥に仕舞われて確認できないものと思われる。

 

動く姿はこちらから。

 

このクリークのこの辺りには、やはりかなりの割合でコイフナがいるようだ。