昨日は、2018年春に元祖オイリーな茶色いスポットとして紹介したものの、2020年の春を最後にアブラボテを確認できなくなっていたスポットへ、この時期としては初めて訪れてみた。

 

春や秋冬とは違って、見違えるようなアシの生い茂った光景に気後れを感じたが、記憶を頼りに藪漕ぎしていつもの釣り座に着いた。

 

このところ来るたびに気になっていたシルトによる濁りはなく、前のように底が薄らながら見えていた。

 

ボテの魚影は見えないものの、雰囲気はいいので竿を出すことにした。六尺ウキ仕掛けに自家製黄身練りをつけ、岩の間の谷底近くに送り込んでみた。

 

すると、少ししてウキが消し込んだ。上がってきたのは、待望のボテだった!

 

5年強ぶりにこのスポットから釣ったアブラボテ

 

その後も同じスポットや、そこへつながる回遊ルートから、ポツリポツリと釣れ続いたが、やがて弾切れになった。

 

そこで、二尺四寸の脈仕掛けに替え、すぐ前に入れ、黄身練りの明るい色を頼りに見釣りをしてみた。

 

するとすぐに岸近くからボテが現れて釣れ出した。小ぶりな個体が多かったものの、良型も混じった。

 

良型アブラボテ、オス

 

18尾釣れたところで納竿とした。

 

リリース直前の1時間40分の釣果

 

茶色い金曜日とするほどは釣れなかったものの、復活の兆しを感じさせてくれる釣果だった。

ニゴイボラブルーギルバラタナゴヘラブナスゴモロコに続く「たまには」シリーズの第七弾は、ワタカ

 

福岡県ではワタカは琵琶湖からのコアユの放流に混じって移入された国内外来種で、遠賀川水系に特に多く見られ、実際、自身の公式初物も遠賀川の支流で釣った。2011年の秋のことだった。

 

その一年後に、同水系でたなご探しをしていた際に、ワタカがたくさんいる水路を見つけていたので、最近になって、いつかはこの水路で専科をやってみたいなと思うようになった。

 

そこで、テナガエビなど以外は釣れないこの時期に果たしてワタカは釣れるのかどうかも確かめるために、昨日、この水路を13年ぶりに訪れてみた。

 

ワタカが群れ泳ぐ水路。環境は変わっていなかった。

 

護岸の一箇所に釣り座を定め、一点での待ちの釣りをすることにした。使ったのは、たなごころ七尺のたなご用ウキ仕掛けで、ハリは秋田狐1号スレ、エサは自家製で未解凍の黄身練りだった。

 

最初は熊本の水路での経験から、水深1.5メートルほどの底近くを流していたが、全くアタリがないので、水面から50センチほど下を流すようにした。

 

すると程なくして、ゆっくりとたなごウキが沈んで行った。アワセると強い引き!

 

上がってきたのは待望のワタカで、15センチ弱ほどだった。開始から1時間強が経っていた。

 

ワタカ一尾目

 

タナを上げた効果でその後もポツリポツリながらワタカが続いたが、ハリを呑まれることが多かったので、途中でホンモロコ用の秋田狐2.5号ハリス0.4号10センチに替えた。

 

ハリを大きくしても特に釣れるテンポは変わらず、良型も混じった。

 

良型ワタカ。遊泳力が高い魚なので元々引きが強いが、軟調竿で釣るとさらに楽しー!

 

午後の一番釣れない時間帯はワタカも沈黙しており、あまりに釣れないので納竿しようかなと思ったところでアタリが出ることが続き、なんとか目標の縁起のいい七尾を揃えることができた。

 

4時間の釣果

 

回遊待ちだったので半時間に一尾くらいのスローな釣りだったが、外道はヌマムツ一尾のみだったので、十分専科と言える内容だった。

 

食味は猫も跨ぐほどの悪さで知られるワタカだが、釣り味はオイカワハスに匹敵すると感じた。撮影前にいつまでも動き続けることがない分、オイカワよりも扱いやすい。 海で釣るマス類のような緑の俯瞰の美しさも際立っており、目の保養にもなる。

 

ワタカ専科、年中行事の一つになりそうだが、次回以降はバケツではなくフラシを使い、ウキも縦の動きがわかりやすいパイプトップのものに替え、さらにエサも色々試してみよう。

五月の中旬に2週間ほど、恒例の春の遠征に行ってきた。春に遠征に出るのは2年ぶりとなるが、諸事情により関東までのハーフ遠征となった。

 

今回の遠征では、7種の未釣魚を狙い、そのうち2魚種(コウライギギカラドンコ)を釣ることができた。この他にたなご釣りも実績ポイントを巡りながら楽しんだほか、その他の魚種もいくつか釣れたのでまとめてみた。

 

なお、半分の旅程のため魚種数が少なかったので、いつもは分けているたなご篇とその他の魚篇を合わせて報告することにした。

 

北陸の用水路で釣れたヌマチチブ

 

北陸の川で釣れたタイリクバラタナゴのオス

 

北陸のミナミアカヒレタビラスポットを2年ぶりに訪れたが、浅くなっており小さなヤリタナゴしか釣れないので、少し上流のプールの流れ出し付近を探ると、ミナアカのオス2尾とメス1尾が来てくれ、健在なことがわかって安心した。


中部地方日本海側の良型ヤリタナゴのスポットを2年ぶりに訪れたが、今回も良型が入れ食いで釣れた一方、前回釣れたビワヒガイは混じらなかった。

 

同スポットから釣れたヨシノボリ属

 

北関東の初タナゴスポットを実に3年半ぶりに再訪して釣ったオス3尾とメス1尾(下の写真は左右反転)。ゴツンコ仕掛け使用。初物を釣ってから8年半余りになるが、全く環境が変わっておらずタナゴが健在なことに畏敬の念すら感じる。

 

同ポイントで釣れたカワムツ

 

同スポットで釣れた良型でうっすらと婚姻色が乗っているモツゴ

 

北関東の那珂川水系で釣れたウグイ

 

霞ヶ浦でのオオタナゴの2時間弱の釣果。いつものスポットには春の乗っ込み時期ということでへら師が数人陣取っていたので、ここで2年前に初めて釣った時の手前のスポットでやってみたが、朝マヅメを逃したこともあってかなりのスローペースだった。春用のマイスポット開拓の必要性を感じた。

 

コウライギギ狙いの外道として釣れたフナ類

 

カラドンコ狙いの外道として釣れたタモロコ

 

埼玉県の荒川水系の用水路でスレで釣れたカマツカ。国内外来種。

 

長野県内の天竜川水系の用水路から釣ったドンコ。これも国内外来種。

 

愛知県内の源流域で釣れたタカハヤ

 

北陸を復路でも訪れ、秋にはヤリタナゴがよく釣れる水路でやってみたが、やはり田植えの濁りと増水でメス1尾しか釣れなかった。

 

北陸の別の川でヤリタナゴ狙いの外道として釣れたオイカワ

 

記録的不漁の中、琵琶湖北湖のビーチで一尾だけ釣れたコアユ。湖畔仕掛けでの記念すべき初物となったが、アタリに反応して釣ったのではなく仕掛けの回収時に掛かっていたもの。この釣りも奥が深いことがわかったので、次回以降は色々と改良してその日のベストパターンを見つけるようにしたい。