パソコン用の卓上アンプにハマっています。
かれこれ3台ICを使って作りました。
でももう一つ作りたいものがあった。
それは、トランジスターでアンプを作ること。
子供の頃、私はラジオ少年で、
2石レフレックスラジオだとか6石スーパーラジオだとか作ってました。
トランジスタでアンプを作りたい。
とは言うものの、全然トランジスターでアンプを作ったことがなかった。
たまたま、ギターエフェクターを造ったとき、2SC1815というトランジスターを使った。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240516/17/turbo55oz/85/b7/j/o0910100015439497563.jpg?caw=800)
ごっそり余っているので、これで作ることにした。
コンプリメンタリーな石は2SA1015。
プッシュプル回路にすれば、なんとかスピーカーが鳴らせるのでは?
回路図をネットで探す。
なかなか回路図が見つからない。
たまたまシャンテック電子というところのキットを発見。
http://www.shamtecdenshi.jp/catalog/index1_A-001.html回路図を手に入れる。
それを元に、前段に1石加えて回路を考えました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240516/16/turbo55oz/c9/fb/j/o0560066815439490023.jpg?caw=800)
紙の上で回路図を描き、
方眼紙を使って実体配線図を作る。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240516/16/turbo55oz/0c/12/j/o0656080415439490034.jpg?caw=800)
ところが、問題が起きました。
部品数が4倍ぐらいに増えたので基板の上はギチギチ、
ボリュームも載せられない。
330μFのコンデンサーが思ったより大きくて場所を取る。
部品の位置を細かく変更しないといけないけど、場当たりでなんとか部品を載せてみた。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240516/17/turbo55oz/3d/68/j/o2816211215439490358.jpg?caw=800)
しかし、これだけギチギチだと、裏返すと何がなんだかわからない。
部品の足でヤマアラシ状態。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240516/17/turbo55oz/c9/0e/j/o2816211215439490445.jpg?caw=800)
本来なら、少しづつ部品を刺して部品の足で配線をしていきますが、
これだけギチギチだと正確な配線図を描くことは難しい。
一旦バラしたら何がなんだかわからなくなる。
なので、このまま少しづつ裏と表を眺めながら足をハンダ付けして
回路を作っていった。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240516/17/turbo55oz/81/3f/j/o2816211215439490496.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240516/17/turbo55oz/28/54/j/o2816211215439490541.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240516/17/turbo55oz/91/a5/j/o2816211215439490583.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240516/17/turbo55oz/8d/ab/j/o2816211215439490674.jpg?caw=800)
途中で嫌になり放置しようかと何度も考えました。
回路図を考えて、裏を配線するのに2週間。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240516/17/turbo55oz/71/d8/j/o2816211215439490733.jpg?caw=800)
ケースの加工と配線は1日で完成。
これからが大変だった。
まず裏蓋が閉まらない。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240516/17/turbo55oz/f2/21/j/o2816211215439490845.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240519/21/turbo55oz/a1/77/j/o2816211215440870037.jpg?caw=800)
部品が干渉する場所の部品をずらしてハンダ付けし直し、
なんとか蓋が閉まるようにした。
そして、パソコンに繋げる。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240516/17/turbo55oz/bd/4c/j/o2816211215439490915.jpg?caw=800)
スイッチを入れる。
音は小さいし、ブチブチ言っている。
しかも右からは音が出ていない。
でもボリュームをMAXにするとかすかながら音がする。
ここからが、昔のラジオ少年の正念場。
テスターを使って接触を調べる。
入力側と出力側の接続に問題はなし、
やはり基盤の上の配線か?
上から基盤を眺めていて気がついた、
入力側のコンデンサーの極性が逆だ。
正しい向きにつけ直すが、
音は変わらず。
極性って関係ないのか?そこまで詳しくないのでよくわかりません。
それでも右からは音がでない。
なので、ブレッドボードを使って検証道具を作る。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240516/17/turbo55oz/15/af/j/o2816211215439491053.jpg?caw=800)
トランジスター2個使ってアンプを作り、ヘッドフォンで音を聞く。
どこまで音が出るかによって、問題の場所を絞ろうというのだ。
左の回路は、概ね音が出た。
でも右側の回路は、最初の段から音が拾えない。
トランジスターのベースまでは音が繋がっている。
頭が混乱するので、基盤をコピー機でスキャンして拡大して、
どういう配線になっているのか、回路図を描いてみる。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240516/17/turbo55oz/0f/0b/j/o2816211215439491244.jpg?caw=800)
それでもわからない。
裏と表の部品の位置を縦と横で確認していると、あららら、
1箇所部品の配線が違っている。
トランジスタの足に繋がってないで、抵抗の両足がハンダ付けしてあった。
3週目にしてやっと、配線のバグが取れました。
スイッチを入れてみる。
音が小さい。ボリュームを回していくとすぐに音が歪んでくる。
大きい音は出ますが、音全体がディストーションが掛かっている。
ギターのエフェクターなら、これはこれで面白いのだろうけど。
最初から、ブレッドボードでどれくらいの音がでるのか検証してから作れば良かった。
3週間無駄にしました。
追記
最初、9Vで動作させようと思ってましたけど、
今まで作ったアンプは5Vだったので、5Vのアダプターで動作させてました。
9Vのアダプターに変えてみたら、音質は良くないけど、
パソコンのアンプとしてはなんとか使えるぐらいの
音量を得られました。
プッシュプルによく見られるダイオードを使ってない回路なので、
波形が崩れているのかもしれません。
もともとラジオ用のキットの回路なので仕方がないのかも。
せっかく作ったので、ダイモで文字を入れて、完成品の一つに加えました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240517/14/turbo55oz/93/c3/j/o2816211215439826789.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240517/14/turbo55oz/38/c2/j/o2816211215439826776.jpg?caw=800)