「神仏習合」のこと | 今、私が考えていること

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毎日の出来事を、新聞やネット上の記事からピックアップして、私なりの意見などを書き綴ります。

昨日の「光る君へ」を見ていてとても不思議に思ったことがあります。あきこが入内する際のお祝い行事に、お寺の坊さんが呼ばれて読経を上げていたことです。天皇家のお祝いというのは、そもそも神道の行事なのになぜ仏教が呼ばれているのか? 私は高校で日本史を専攻しなかったので意味が分かりませんでした。

 

そこで調べてみたら、平安時代には日本の神道と仏教は「神仏習合」によって一体化していたんですね。正確に言うと、日本では仏教を広めるために神道の神様を仏様に見立てて布教させていたとのこと。だから神社の中にお寺が合ったりした。それは江戸時代末期まで続いたということ。

 

しかし、明治時代になって1868年神仏分離令が出て、神道と仏教とは切り離された。そのため我々現代人はこの二つの宗教は別なものであるという認識になった。そういう経緯なんですね。

 

しかし、いくら何でも神道を仏教の布教のために使うというのはいかがなものか。それだけ仏教が政治の世界に深く食い込んでいたということなのかもしれません。

 

ただしこのころの仏教は天皇家や公家などの権力層にだけ広まり、庶民にはあえて布教しなかったそうです。仏教は政治の一部だったのですね。