この記事は5125文字です。(読破予想時間:約12分12秒)
先月、写真入りでちょこっとだけ僕の曲作りの行程を紹介したけど、今度は、僕のレコーディング作業の流れを紹介しようと思います。
ほぼ、経験が浅い人向けの話になると思います。
特にソロでこれからやってこうって人には参考になる所もあるかもです。
基本的な手順としては、まずリズム帯から録るのが一般的だと思います。
まず、ドラムを録ってその上にベースを載せる。
それから、ギターや鍵盤のコードパートを入れて、メロディーパート。
最後にボーカル。
まぁ、一般的にはこんな感じです。
でも、実際やってみると予定はあくまで未定って事で、都合の悪い事が続出する事もあって、けっこう予定通りの手順ではいかないものです。
僕がバンドでドラムを叩いてた頃のレコーディングでは、まず、僕の都合が炸裂します。
普通は、ドンカマやメトロノームに合わせてまず、ドラムを録るのですが、僕は、生のドライブ感やスウィング感にもの凄くこだわるので、そんな機械的なものを聴きながらではいい演奏は出来ないといつも主張するんです。
どういう事かと言うと、まず、ベースから録って欲しいと。
自分のパートがベースだった時は、普通に先に録ったドラムに合わせて弾いてましたけどね。(≧▽≦)
で、先に録ってもらったベースを聴きながら、ドラムを叩く訳です。
そしてベースは高確率で、もう一回録り直しになります。(^人^)ワルカッタ
その理由は後述しますが。
今現在はバンドではなく、ソロなので誰に気兼ねも要らない分、そこは気楽なんですが、手順としてはバンド時代と同じく、最初に入れるのはベースです。
といっても、僕の場合は、曲作りの際にドラムを打ち込んでループさせますので、打ち込んだMIDI音源のドラムに合わせて録音すると言う作業手順から、厳密な作業手順は、ドラムの打ち込みが最初と言う事になります。
ドラムの打ち込みはあくまでベース録音のガイド役ですので、ベースを録り終えたら、ミュートしてしまいます。
ミックスダウンの時も打ち込みの音は使いません。
最初に打ち込みのリズムに合わせて入れるベースは、かなり高い確率で仮録音となるのですが、それはあくまで結果論で、それを本番のOKテイクとして使う場合もたまにありますので、一応、コンプのかけ録りなど、音作りもきっちりしておきます。
後で手直しする時に困らない様に、僕は、各パートの音作りのセッティングも本番テイクでは全て記録しておく様にしているのですが、ベースの場合は先述の通り、本番テイクとなる可能性もありますので、本番と同じ様に記録しておきます。
手直しした部分だけ音が違って、変に浮いて聴こえたりする様ですと、手直しを諦めるか、全部取り直すの二択になりますので、ここは面倒臭がらずに、ひと手間かけて、こまかく記録しておく事をオススメします。
この後全てのパートの仮録りを済ませます。
ベース以外の仮録りはかなりラフなものです。
アレンジの上で思った通りのイメージになっているかどうかの確認と、出来たフレーズを忘れない為のメモの役割と、各パートの本番テイクの際にガイドとして使う意味での仮録音なので、その役割が果たせればそこまで凝る必要はないので、そこは手間と時間をかけずにちゃっちゃと済ませてしまう様にしています。
この部分はレコーディング行程と言うよりも曲作りの行程と言う感じですね。
それでは、再び、レコーディング行程に戻ります。
全パートの仮録りが済んで、全体のアレンジが大まかに決まれば、ドラムの録音に入ります。
ドラムをマシーンで済ます人は、既にここでリズム隊を録り終えてる事になります。
ちょっと長い余談になりますが、リズムの打ち込みについて。
僕は、生ドラム、もしくは生演奏の電子ドラム、要は生演奏のドラムの代わりに打ち込みを使う事はアーティストとして絶対にしたくないと言う考えですので、滅多に打ち込みのリズムは使いません。
とことん、音を追求していくのもアーティストの使命の一つだと思ってますし、そんな妥協をするくらいならやる意味がないってくらいの気持ちでいます。
とことん追求といっても、今、自分にやれる範囲での話ですが。
自分で叩けない人は、何とか叩ける人にお願いする事を個人的にはオススメしますけど、まぁ、価値観次第ですね。
実際、YouTubeとかに、アマチュアの楽曲がたくさんあがってますが、僕の場合、ドラムの代替品として、打ち込みを使ってると分かる作品は、最後まで聴きません。
それを感じた瞬間、聴くのが面倒だし興醒めして、ストップボタン即クリックです。
勿論、その楽曲が製品の場合は論外です。
僕が、そういう楽曲を購入したりする事はまずないです。
他人がどう考えてるかまで、否定も肯定もするつもりはありませんが、僕のスタンスはそうです。
そういう妥協は許せませんし、アートにはあってはならない妥協だと思ってます。
MIDIを使っての打ち込みは曲作りの行程やちょっとしたデモ作りやイメージングをするのには凄く便利で、重宝しますけどね。
こんなものは個人の価値観ですので、誰がどう思っててもゴーイング・マイ・ウェイでいいと思いますので、成る程と思った方以外は、軽くスルーして下さいね。
例えば「生ドラムだっせぇ」って思ってる人が何人いても、そんな人もいるんだって程度で、僕も一切気にしないですし。
なので、たまに、打ち込みの音がどうしても使いたいって思った時にだけ、打ち込みを使う様にしてます。
実際に今まで、僕の音源で打ち込みを使ったのは、『やな女 (1993)(JASRAC作品コード:230-9932-1)』ってブルースナンバーだけなんですが、他人が聴いても、何故これを打ち込みで!?って不思議がる人がほとんどなんじゃないかってくらい、作者本人だけの小さなこだわりが働いてます。(^ε^)♪
◇やな女(1993)/皆見つかさ
(『せっかくだから、少しでもいい音で音楽を楽しんで欲しい。 』)
※ご視聴頂いて良かったと思われた方は、お手数ですが、YouTubeへ移動して頂いて、是非、グッドボタンのクリックをお願い致します。(動画内のタイトル部分をクリックするとYouTubeへ飛ぶ事が出来ます)
では、話を戻します。
ベースに合わせてドラムを録る時、僕は、ベースと一緒にメトロノームも鳴らします。
DAW(僕の場合はDP8)に付属の機能のメトロノームです。
ベースとメトロノームに合わせてドラムを録り終えた後、ほとんどの人が直ぐに気付く事があります。
それは、ベースのハネやドライブなどのノリです。
ドラムを録り終えた後に生ドラムと一緒にベースを聴くと、特に、ハネに関しては、えげつない程変化して聴こえます。
しかも、悪い方向への変化です。
リズムマシーンの音は基本的には、意識的にシャッフル感(スウィング感)をいれてあげないと、ハネません。
その音符通り正確に刻むリズムマシンの音に合わせてベースがいつも通りのハネを意識して弾いたとしても、更にそのベースに合わせて、ドラムがハネを意識して演奏すると、ベースが全くハネてない様なベタっとしたリズムに聴こえるのです。
それを初めから機械的に入れる機能も今のシーケンスソフトやDAWソフトやリズムマシーンには搭載されてますが、そうしてあげても、今から人間が入れる個性とはまた違うものなので結局ドラム録音の後に聴くと違和感が出るんです。
生ドラムに合わせてベースを録ると自然に聴こえると言うのに、機械相手だとどうしてそうなるのか不思議なものです。
なので、多くの場合、ベースをもう一度録る必要が出てくるって訳です。
但し、何度も言いますが、こんな面倒な手順を踏むのは僕のこだわりであって、ドラムから順に録っていくのが一般的であり普通の行程である事を改めて言っておきます。
そして次はコード楽器です。
僕の場合は鍵盤はここまで使ってこなかったので、次はギターになりますが、ここではまだリードは録りません。
実は、シングルやアルバムのレコーディングでは、この段階でギターを全部録り終えてたんですが、リードとボーカルの絡みがある曲は、この順序、つまり先にリードギターが録音された状態だと凄く歌いにくいんです。
仮テイクのボーカルに合わせてリードを弾いてるんですが、やっぱり、仮テイクと本番テイクでは、呼吸もタイミングも何もかも違ってくるので。
ちなみに僕の場合、先程も触れましたが、ボーカルの仮録音は、曲作りが済んだ段階で鼻歌程度に入れてあります。
そして本番テイクの時、リードの終わり目にクオーターチョーキングなど、微妙な音程のプレイをしている所からボーカルが入ると、ボーカルの音程がジャストでもボーカルが音痴になっている様に聴こえたりする事があります。
それに、ギターのリードのタメや突っ込みのせいで、ボーカルのリズムがずれてる様に聴こえたりする事が多々あるんです。
それを避ける為に、タメや音程など必ずしもジャストではないフレーズが多いリード要素のあるギターは、最後にボーカルを聴きながらギターをボーカルに絡めていく様に録った方がいいと言う結論に至りました。
ライブの時も実際、ギタリストは、ボーカルを聴きながら絡めていく訳ですから。
実はリードを最後に録ろうと考えて実行するのは、これからなんですけどね。(* ̄Oノ ̄*)
YouTubeにアップ予定の曲のボーカルを昨日(7/5)、録り終えた所なので、今日はリードを録って行こうと思ってるんです。
追記:↓完成しました。
◇オナカ・イ・タ・イ(憂歌団カバー)/皆見つかさ
(『せっかくだから、少しでもいい音で音楽を楽しんで欲しい。 』)
※ご視聴頂いて良かったと思われた方は、お手数ですが、YouTubeへ移動して頂いて、是非、グッドボタンのクリックをお願い致します。(動画内のタイトル部分をクリックするとYouTubeへ飛ぶ事が出来ます)
(↑追記はここまで)
多分、これでうまくいく筈です。
ダメな時は、この下にでも追記しておきますね。
今日中に追記がなければ、この順序でうまくいったんだと思って下さい。
そして、最後のパートを録り終えたら、ミックスダウン、マスタリングで終わり。
YouTube向けの音源の場合は、その後動画作成とカスタムサムネール作成で完了。
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
もし、こんな僕に興味を持ったと言う方がいらっしゃったら、是非、この下のリンクをクリックしてみて下さい。
ミュージシャン、皆見つかさの世界が広がっています。o(゜∇゜*o)(o*゜∇゜)o~♪
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