コントロールを怖れない～「上に立つ」ということ～

「上に立つことへの恐れ」そんなことが今日話題に上がりました。

OSHO禅タロットにはこんなカードがあって、

このカードの内容はこういうことを伝えています。

「登る（上る）時は登り（上り）なさい。それはリズムの一つなのだから。」とシンプルにはそういう意味ですが、私たちはそれが怖いときがあります。

人生の中で、「上に立つ」ということが出てきたりします。お仕事をされてるとその経験に行き当たることが必然になってきたりすると思うのですが、一つのことを続ければ続けるほどに、そういうタイミングが来ます。

本当は仕事とかでなくても、人生の中で必須に経験することじゃないかなと思います。

コントロールすることに対しても、されることに対しても恐れが強いとここに立つことのハードルが上がります。

本当は「上に立つ」ということは、コマンドする（何かを指示したり、指揮したり、率いる）ということをする機会が増えるということで、自分の私利私欲で周りを自由に動かすということではないけれど、「コントロールする」ということに対して恐れが強いと、「上に立つ」ということ自体が怖くなります。

私自身も、すごくそれがあって、そこをある程度超えさせてくれたのは、他界した父親が病気の時に父が自分でハッキリと意思表示をしないことやできないことに関して、家族が決めていく必要がたくさんあったからでした。
命と隣り合わせだと間を置くことなく感じさせられる「責任」。その責任が怖かったり重かったり家族の他の者に要らぬ遠慮をして、譲り合いをしていると拉致はあかないし、そんな時間はない。それでは逆に後悔することになりそうだと気づいた時でした。

色々な決断を、もし母が私に求めるのであれば、私はもちろん母を含め家族の意見は聞くけれど、自然に起きてきているポジションを受け容れることが、それが時に「上に立つ」ということでも、やる必要があるんだなって思いました。

むしろ、それが私には気づく必要のあること、受け容れる必要のあること、自分を成長させてあげるテーマになっているとその時気づかかせてもらいました。

「（例え家族でも）他者の人生を決めてはいけない。」と思いすぎて、コントロールを怖れすぎて、避けてきたことだったのだと気づきました。

この時に少し、「上に立つ」ということを人生で経験することの意味を知ったと思います。

「上にも立てるし、下にもいける」　このことを本当に知るためには、「上に立つ」と言う経験も自分にさせてあげる必要がある。

他者の今の状態を観てアドバイスもするような仕事をしていると、「尊重」の在り方や「コントロール」には敏感になります。私自身が、そんなことを意識しなくても良いくらいに、純粋そのものだったら意識もしないでいけるのかもしれませんが。

いつも相手にとって耳心地の良いことばかりを言っているのだったら、何も思わないかもしれないけれど、他者と自然に関わるならば、そんなわけはないです。自然界に朝があり夜があるように、晴れた日や雨の日があるのと同じで、人間関係にも闇も光もどちらも出てくるのが自然。（それに対して人間が善悪を持ち快不快や、否定肯定を感じるだけで、両方のテーマが出てくること自体は自然な事です。）

誰かの人生に影響を与える勇気と

与えたことさえ手放す勇気と

自分が出したつもりのものはその瞬間伝わらず、一度は誤解のステージを通過したり、
（しかも相手の世界にとっては誤解ではないんですよね。相手にとってはその時の真実になってるわけで。）

簡単に言うと時に嫌われたり（笑）

「上に立つ」ってそういうことをどんどん経験することになります。

そういうことにありとあらゆる自分を総動員しながら、自分を信じて起きていることを信じてやっていく（ゆえに相手の今を信じることになるけど、信じるからこそ手放したりしながら）

ほんま骨折れますね（笑）

だから、「上に立つ」ことを怖いと思うんですよね。

でも、本当に幸せになる、そして幸せであるプロセスには、ここも必ず入ってきます。社長にならなくても、カリスマにならなくても、だぶんその人のフィールドでは「上に立つ」機会が必ずあると思います。

傷つくことなしに、幸せになろうなどと、幸せであろうと思うなんて、無理な話だから。

傷つかないでいようとしている人に誰も心は開かないし、心を開かない関係性で幸せを感じるなんて不可能。

「成功」というカードの意味にはこういったことが全部含まれている。

それでいて、「成功」というタイトルがつけられています。

「あなたは谷に落ちるのが怖いんだよ。」って言われても誰も衝撃を受けないけれど、

「幸せになりたい。」「成功させたい。」「成長したい。」と望んでいるはずの人に、「あなたは成功するのが怖いんだよ。登るのが怖いの。」って言うと、その人には衝撃が走る。衝撃を走らせるためです。それが変容になるから。

どちらも同じこと。

誰もどちらか一方だけの立場なんてない。だからこそ、どちらであっても来たものを受け容れることをする時が来ます。