全国公開された映画のぼうの城 の影響で、舞台となった行田市 は平日から観光客で大にぎわい。
そんな波が当ブログにもチョッピリやって来たのか、アクセス解析を見ると検索ワード「石田堤」が上位にランキングしていました。
そこで急遽、ボツネタにしていた最新の石田堤情報を紹介しようと思います。
いつも寂しい石田堤のにぎやかしになれば幸いです。
そう。こちら埼玉県指定史跡 石田堤(いしだづつみ)でございます(・ω・)/
時は平成24年10月20日10時39分。パネル前の駐車場はいつもどおりガラガラです。
いや、一台いましたけど、サボ… いや休憩中の営業マンでした σ(^_^;)
お気に入りの位置に駐車してさっそく見学。あ、もちろん停め放題、無料ですよ。
石田堤についてはもう何度も記事にしているので説明はサクッと省略。
詳しくは右上の解説パネルを読んで頂くと幸いです。
では堤ぞいに南下、鴻巣市側の展示施設を見に行くことにしましょう♪
歩いてすぐ忍川に出ました。
石田堤はいったん分断されていますが、この地で堤が決壊したとの言い伝えがあるそうです。
橋の名前も、堀切橋(ほりきりばし) となっています。
橋を渡るとそこは鴻巣市。
石田堤史跡公園(いしだづつみしせきこうえん)の入り口がすぐ目の前にあります。
この公園は夏の間、改修工事 が行なわれて一部立ち入り禁止になっていました。
それがどのように生まれ変わったかチョッピリ楽しみです ( ´艸`)
見張り場は以前の姿 と比べると一目瞭然、作り直されて耐久性を増すためニス塗りされました。
そしてすり減って見辛くなっていた航空写真
が装いも新たに生まれ変わりました!
こちら、トイレのようでトイレじゃない東屋も内部のパネルが一枚、交換されていました。
焼け焦げていたほうですね。
右側はそのままでしたが、左側は新しくなっただけでなく、内容も変更されていました。
ちなみに以前のものはこんな感じ でした。
芝生の公園をそのまま抜けて上越新幹線の高架橋までやってきました。
ここにようやく公園の案内看板が建っています。こちらが正面かな?
やや。なにやら嫌な予感が (-ω-`)≡(´-ω-)
ふむぅ (/ω\) まさかあの時
のままだったとは。俵がまっ黄色のままです。
どうせ塗るなら、もうちょっとソレっぽい色にすれば良かったのにな。
この場所に来たらとりあえず櫓の下に立ってみてください。
石田堤に関する音声案内が自動で流れてきます。
その内容は2パターンあるのですが、両方聞くにはちょっとしたコツがあります。
(ヒントは東屋のパネル )
音声ガイドを聴きながら施設の見学を進めると気分はもう戦国時代。
壁際に並んだパネルには忍城水攻めに関して分かりやすいイラストが描かれています。
丸墓山から忍城までこんなに近くありませんが、イメージはしやすいかと思います。
実際、丸墓山古墳(石田三成の本陣が置かれた)に登ると、忍城までの間に広大な領地が広がっている ことを実感できます。これが全て水没したかどうかはチョット疑問ですが。
利根川、荒川の堤防を一部決壊させて水を引き込んだそうですが、全ての水を引き込んだわけじゃないので、一気に水没したとは考えられません。
何日間もかけてジワジワと水位が上がる程度だったんじゃないかと思います。
ダムが決壊したかのような大波が押し寄せる映画の映像はもちろん演出上のことです。
~三成本陣から見る忍の城~ ~堤の決壊~
俵(土を入れて運んだ)には、秀吉が行なった城攻めの歴史が簡単に書かれています。
こちらの俵には「備中高松城の水攻め」の祭に支払われた賃金が分かりやすく説明。
土俵一俵に対して、銭百文と米一升が支払われたようです。
~備中高松城の水攻め(1582年)~
そしてこちらは「忍城の水攻め」
昼夜を問わない突貫工事のため、昼の部と夜の部で賃金が異なっております。
備中の時よりも減らされているのは規模が違うからかな?それでも破格だったようですが。
しかし、お米と違って同じ一俵でも土を入れたら相当重くなりそうですよね。100kgくらい?
それでも堤が完成するほど集まるんだから、お金の力ってすごい。
この大事業に参加した農民たちは正直言って、かなり潤ったのではないでしょうか。
その反対側には秀吉から三成に送られた朱印状(命令書)の写しがパネルになっています。
こちらも以前の姿 からグレードアップ(?)してニスが塗られていました。
~秀吉朱印状(天正18年6月12日)~ ~秀吉朱印状(天正18年6月20日)~
~秀吉朱印状(天正18年7月3日)~ ~榊原康政書状(天正18年7月23日)~
場所は変わって小路を挟んだ反対側の風景。
映画「のぼうの城」のエンドロールでも登場したのがこちらです。
再現された石田堤の断面見学施設。高さは5メートルくらいでしょうか。
堤を垂直に切り取って断面(レプリカ)を観察出来るようになっています。
その横には公園全体を解説したパネルがあります。大きく分けて4つのゾーンに分かれているようです。
(広場活用ゾーン・堤跡保全ゾーン・シンボルモニュメントゾーン・堤修復ゾーン)
~石田堤史跡公園の全体を解説するパネル~
壁面に見えるヒビのようなものは積み上げられた土の層をイメージしています。
断面に向かって右手が忍城側なので、土が外側から斜めに盛られていったことが分かります。
中央にある窓のようなものは実際に土中の様子が見られる…
というものではなく、土層を模した土のレプリカが貼られています。見にくいですけど。
この場所には階段があって堤の上に上ることが出来ます(行田市方向を向いて撮影)。
本来ならこのまま堀切橋の向こうまで堤が伸びていたはずです。
修復・再現された堤の上はきれいに草が刈られていました。
上部は4~5メートルくらいの幅があります。
その左手(堤の外側)には秀吉軍を悩ませた忍の深田 と、撤去された吹上町民プール の跡が広がっていました。
堤の脇に小道が続いておりますが、この先にトイレ完備の大型駐車場があります。
車で行く場合はこの反対側の道路をご利用ください。
徒歩でも7、8分程度なのでぜひ行ってみることをおススメします。
堤がこの先どうなっているか… その点も楽しみにしてもらいたいところです ( ´艸`)
時間がなくて行けないよ!ヽ(`Д´)ノ
という方はこちら か、こちら をご覧ください(ネタバレ注意)。
そろそろ元の駐車場まで引き返すことにしましょう。
堤沿いの道を歩くとすぐに忍川まで出ることが出来ます。
そうそう、今回一番の変化はこちらの橋かも。
古い欄干を補強するために設置してあった白いガードレール が撤去されて、景観に配慮した新型に変更されていました。もしかしてこれも「のぼう効果」なのかな?
目立たないように色が茶色になった代わりに、反射板が付いています。
古くなった欄干の脱落防止のためかワイヤーがところどころに付けられていました。
それも傷が付かないようゴムの板まで貼られるという丁寧な仕事ぶり。見た目は少々野暮ですけど。
昭和初期の建設という堀切橋。今の感覚で見てもオシャレなデザインですね。
機能一辺倒でないところが素敵です。
しかし実際に訪れるとその欄干の低さと薄さにびっくりすると思います。
あまり近づきすぎて転落しないよう、ご注意ください ヾ(-ω-`)
ここは生活道路でけっこうクルマの往来があります。
ワタクシ個人的には今回の映画 、主役は石田堤だと思っているので、今後はこの地も観光客で賑わうのではないかと思っています。近隣住民に迷惑をかけないように、静かに見学したいところですね。
元の駐車場まで戻ってきました。
この先もまだまだ続きますがその様子はこちら でご確認いただけます(ネタバレ注意)。
映画のエンドロールに出てきた石田堤碑 はこの先にあります。
堤の終端部分には行田市のご当地B級グルメ(ゼリーフライ
&フライ
)を一度に味わえる味処 えんまん堤
があります。ここから歩いて10分程度ですのでぜひ、お立ち寄りください ( ´艸`)
以上、今まで何度も記事にしているのでそれほど新鮮味がないと思いますが、映画をきっかけに興味を持たれた方のお役に立てれば幸いです。
石田堤の現地レポートおよび関連記事は以下のとおりです。宜しければご覧ください。
少しずつ変化する平成の石田堤の様子がお分かりになるかと思います。
【2012年 現地レポート】
・石田堤 近況報告@行田市堤根編(その1)
2012.7.1
・石田堤 史跡公園@鴻巣市袋編(その2)
2012.7.1
・石田堤 史跡公園@鴻巣市袋編(その3)
2012.7.1
・石田堤で舌鼓♪味処えんまん堤編(おまけ)
2012.7.1
・改修工事中!石田堤史跡公園@鴻巣市 2012.8.25
【2010年 現地レポート】
・【現地レポ】石田堤(いしだつつみ)【のぼうの城】 2010.9.13
・【忍城】石田堤(いしだづつみ)【水攻め】 2010.9.21
・忍城水攻め@石田堤史跡公園の駐車場(補完版) 2010.12.31
【石田堤 関連記事】
・行田市B級グルメ大会(その6)~さきたま古墳群編 2010.10.17
・忍城址イベント~忍城おもてなし甲冑隊編~ 2011.2.6
・雨の石田堤と忍城址・行田市郷土博物館 2011.2.12
・NHK-FM公開生放送☆彡 忍城ラジオ攻め(壱の巻) 2011.3.6
・NHK-FM公開生放送☆彡忍城ラジオ攻め(弐の巻) 2011.3.6
・映画「のぼうの城」公開延期@2012年秋 2011.4.23
・のぼうの城フェスティバル in 行田【おもてなしの巻】 2012.3.18
・さきたま古墳公園と石田堤跡と史跡の博物館 2012.7.14
・第19回 市民祭 行田浮き城まつり【さかもと編】 2012.7.29
鴻巣市HP:http://www.city.kounosu.saitama.jp/
埼玉県鴻巣市袋字台 326-1
きれいなトイレ
があります
50台以上(無料)
じゃらん観光ガイドの地図はこちら
【行田市側】
行田市HP:http://www.city.gyoda.lg.jp/
埼玉県行田市堤根1262地先
前の空き地 2015.4からこちら
に変更
場所はこちら