無題
2/18 相変わらず寒い日が続いています。
昨日はまったく仕事をする気になれず何もせずに過ごしました。製作家にはあえて何もしないで過ごすという弔いの仕方があってもいい、と言う思いもありました。
今日はいつまでも作業を止めるわけにはいきませんのでちゃんと仕事を行いました。依頼のあったバードランド・モデルのペグロケーション変更作業です。新たなロケーション設定で張力をバランスさせます。元のペグ穴を全て埋木した上に直接再設定位置を書き込んで加工を進めて行きます。
未だ、たまにですがブログの記載内容に「もっと裏話的なお話をお聞きしたい」などの要望というか、リクエストとでも言うのでしょうか、頂いたりしてます。まあ、お気持ちは理解出来ます。
でも基本的にここは依頼下さった方々への経過報告がメインであり、その他技術的な記載も将来製作家を目指す方々から頂く質問に応じた内容としています。
将来独立する折に資金的にどのくらい必要なものでしょうか?とか製作に最低必要な機械工具であるとか設備内容であるとか、素材の入手ルートやコストなど、様々な事柄に及びますが、なるべくそれに添ったアンサー的な内容を含んだ記載を心掛けています。
勿論、直接当人にメールでお返事している内容そのものとは異なりますが、その一部をブログ内容で触れたりしています。直接のメール返答では「借り入れするなら国民信用金庫がいいですよ」とか、より具体的です。
例えば、海外からの素材入手は材種によって専門の材木商さんが国内にいらっしゃるのでワタクシもそこから入手します。ワタクシの場合、メインの材入手先の4社中の2社は共に九州に所在されていますので実際に見に行く場合、結構な経費が掛かりますので品質面で信頼出来るところでないと問題です。
ですから材種それぞれでの品質的に信頼出来る業者さんを知っている事は重要です。既に独立製作されていらっしゃる方には直接お教えもしていますが、このブログ上で明かす様な事はしていません。
裏話って言える話じゃないですけど・・アメリカで活躍している後輩にあたる製作家が数名おります。(今回の事件で一人減りましたが)ここを訪ねて来てくれた時などは食事に連れ出したり、お土産代わりに素材を持たせてあげたり、後で送ってあげたりしていました。
現在もLAで頑張ってる T・N にも、会う度毎に「ある程度の年齢になったらヨコハマに戻ってこいよ」と言って来ました。今年、彼が一旦日本に戻って来たのなら、たぶんここに来るでしょうからまた同じ事を言うのだと思います。
アメリカは今後もアメリカのままなのだから、決して日本人の故郷には成り得ない。
昨日はまったく仕事をする気になれず何もせずに過ごしました。製作家にはあえて何もしないで過ごすという弔いの仕方があってもいい、と言う思いもありました。
今日はいつまでも作業を止めるわけにはいきませんのでちゃんと仕事を行いました。依頼のあったバードランド・モデルのペグロケーション変更作業です。新たなロケーション設定で張力をバランスさせます。元のペグ穴を全て埋木した上に直接再設定位置を書き込んで加工を進めて行きます。
未だ、たまにですがブログの記載内容に「もっと裏話的なお話をお聞きしたい」などの要望というか、リクエストとでも言うのでしょうか、頂いたりしてます。まあ、お気持ちは理解出来ます。
でも基本的にここは依頼下さった方々への経過報告がメインであり、その他技術的な記載も将来製作家を目指す方々から頂く質問に応じた内容としています。
将来独立する折に資金的にどのくらい必要なものでしょうか?とか製作に最低必要な機械工具であるとか設備内容であるとか、素材の入手ルートやコストなど、様々な事柄に及びますが、なるべくそれに添ったアンサー的な内容を含んだ記載を心掛けています。
勿論、直接当人にメールでお返事している内容そのものとは異なりますが、その一部をブログ内容で触れたりしています。直接のメール返答では「借り入れするなら国民信用金庫がいいですよ」とか、より具体的です。
例えば、海外からの素材入手は材種によって専門の材木商さんが国内にいらっしゃるのでワタクシもそこから入手します。ワタクシの場合、メインの材入手先の4社中の2社は共に九州に所在されていますので実際に見に行く場合、結構な経費が掛かりますので品質面で信頼出来るところでないと問題です。
ですから材種それぞれでの品質的に信頼出来る業者さんを知っている事は重要です。既に独立製作されていらっしゃる方には直接お教えもしていますが、このブログ上で明かす様な事はしていません。
裏話って言える話じゃないですけど・・アメリカで活躍している後輩にあたる製作家が数名おります。(今回の事件で一人減りましたが)ここを訪ねて来てくれた時などは食事に連れ出したり、お土産代わりに素材を持たせてあげたり、後で送ってあげたりしていました。
現在もLAで頑張ってる T・N にも、会う度毎に「ある程度の年齢になったらヨコハマに戻ってこいよ」と言って来ました。今年、彼が一旦日本に戻って来たのなら、たぶんここに来るでしょうからまた同じ事を言うのだと思います。
アメリカは今後もアメリカのままなのだから、決して日本人の故郷には成り得ない。
停滞中
2/16 今日もヨコハマは小雨降る肌寒い一日でした。
参った。もう何日間も塗装、燻煙共に行えていません。カスタム製作品もストップしたまま。スロープヘッドへの作り替え作業にも塗装処理が必要ですから塗装が進まずに終了出来ずにいます。
室内で作業出来ない現環境が少し恨めしいです。
写真は通常乾燥期間を終了したスプルース系板材。将来TELESAのセミホロー・モデルのフラット・トップ材に使用します。センターはマホガニーでバックはイタヤカエデ材のSMM仕様となる予定です。
写真の材はこれから分断してブックマッチにする為に半分に挽き割りします。そこで燻煙処理に移行しながら徐々に最終厚に近づけて行きます。従来の製作法ではこの乾燥状態であれば木部の乾燥は終了と見なして加工行程に進みますが、tmpでは更にここから3年程掛けて最良の素材状態に仕込んで行くのです。
これまでにもアーチトップ・モデルは作製しないのですか?と問われる事がありましたが、今のところその必要をあまり感じないのでソリッド・モデルとフラットトップのセミホロー仕様に特化して製作をしていますね。
現にTELESAのソリッド・スプルースモデルを弾いた経験がある方にはお分かりと思いますが、アーチトップでもセミホロー構造ですら無いシンプルなソリッド・モデルでさえ充分にナチュラルなギター・サウンドをtmpに於いては出せますのでセミホロー仕様で充分と考えています。
それにアーチトップ・ギターの奏者が日本では少な過ぎますしね。100人ギタリストが居たら箱モノでジャズをやるのはほんの数人といった比率ですからね。
それに手工で高価なフルアコを製作してもジャズギタリストの人数自体が根本的に少なくて購入者の多くが「アーチトップ・ギターのファン」要するに箱ものギターのファンのアマチュア・ユーザーさんが自己所有の為に購入されているのが実際のところなんです。
製作家としても、アーチトップのフルアコでセットネック構造で・・そんなギターならこれまでにも沢山製造されてるでしょ、って感覚で意欲が湧かないんですね。それよりもコストを低めに製作が可能なデタッチャブル・ネックで基本ソリッド構造なのにそれらのサウンド迄カバー出来る楽器を作る事の方が遥かに難しいですしクオリティさえ高ければそこにこそ大きな付加価値があると考えています。
セットネックの必要性さえ感じさせない内容で奏者が納得される出音さえ備えているなら、それが一番いい、そうワタクシ自身が考えていると言うことです。
オリンピックで言えば、競技全てがスポーツである事には変わりないわけで、その中で自分は何で勝負するのか、何のスペシャリストになりたいのかがはっきりしていないと所詮ダメなんだと思いますね。
アーチトップ・ギター構造の楽器でなくては作りようが無いサウンドのギターを製作する場合にアーチトップ構造で作ればいいだけのことであって決してアーチトップ・ギターがギターの頂点だなんてことは全くありませんからね。ある意味ではソリッドの方がシンプルであるが故に難しい。
この事は確か何年か前の夏だったように記憶してますが、サンフランシスコだったかな?向こうへ渡って活躍する日本人の若手製作家のT・S 君が「一度お目に掛かりたかったので」と、突然ワタクシのこの仕事場を訪ねて来てくれたのですが、彼は箱モノ製作が得意の才能ある製作家でしたので、その時にも少し話した記憶がありますね。
箱モノは中の空気が鳴りを助けてくれるけど、ソリッドはそうはいかない。設計、構造、作り方、それら全てにごまかしが効かないから一番難しい。その点は未だに変わらない見解です。
追記:
このブログの記載後、文中にある製作家 T・S 君が地元で亡くなられた事が明らかになりました。
非常にショックであると共に残念でなりません。
以前、ワタクシが考案したサークル・フレッティングを自分の楽器に採用したいが、支給元のF社から指板購入をすることに抵抗があるんです、と話していました。ワタクシもF社との契約上、勝手に彼の為に用意する事は出来なかったので残念ながら実現しませんでした。
今思えば何とかしてあげれば良かったと悔いが残る思いです。 彼の冥福を祈るばかりです。
P.S. 先輩より先に逝く奴があるか!
参った。もう何日間も塗装、燻煙共に行えていません。カスタム製作品もストップしたまま。スロープヘッドへの作り替え作業にも塗装処理が必要ですから塗装が進まずに終了出来ずにいます。
室内で作業出来ない現環境が少し恨めしいです。
写真は通常乾燥期間を終了したスプルース系板材。将来TELESAのセミホロー・モデルのフラット・トップ材に使用します。センターはマホガニーでバックはイタヤカエデ材のSMM仕様となる予定です。
写真の材はこれから分断してブックマッチにする為に半分に挽き割りします。そこで燻煙処理に移行しながら徐々に最終厚に近づけて行きます。従来の製作法ではこの乾燥状態であれば木部の乾燥は終了と見なして加工行程に進みますが、tmpでは更にここから3年程掛けて最良の素材状態に仕込んで行くのです。
これまでにもアーチトップ・モデルは作製しないのですか?と問われる事がありましたが、今のところその必要をあまり感じないのでソリッド・モデルとフラットトップのセミホロー仕様に特化して製作をしていますね。
現にTELESAのソリッド・スプルースモデルを弾いた経験がある方にはお分かりと思いますが、アーチトップでもセミホロー構造ですら無いシンプルなソリッド・モデルでさえ充分にナチュラルなギター・サウンドをtmpに於いては出せますのでセミホロー仕様で充分と考えています。
それにアーチトップ・ギターの奏者が日本では少な過ぎますしね。100人ギタリストが居たら箱モノでジャズをやるのはほんの数人といった比率ですからね。
それに手工で高価なフルアコを製作してもジャズギタリストの人数自体が根本的に少なくて購入者の多くが「アーチトップ・ギターのファン」要するに箱ものギターのファンのアマチュア・ユーザーさんが自己所有の為に購入されているのが実際のところなんです。
製作家としても、アーチトップのフルアコでセットネック構造で・・そんなギターならこれまでにも沢山製造されてるでしょ、って感覚で意欲が湧かないんですね。それよりもコストを低めに製作が可能なデタッチャブル・ネックで基本ソリッド構造なのにそれらのサウンド迄カバー出来る楽器を作る事の方が遥かに難しいですしクオリティさえ高ければそこにこそ大きな付加価値があると考えています。
セットネックの必要性さえ感じさせない内容で奏者が納得される出音さえ備えているなら、それが一番いい、そうワタクシ自身が考えていると言うことです。
オリンピックで言えば、競技全てがスポーツである事には変わりないわけで、その中で自分は何で勝負するのか、何のスペシャリストになりたいのかがはっきりしていないと所詮ダメなんだと思いますね。
アーチトップ・ギター構造の楽器でなくては作りようが無いサウンドのギターを製作する場合にアーチトップ構造で作ればいいだけのことであって決してアーチトップ・ギターがギターの頂点だなんてことは全くありませんからね。ある意味ではソリッドの方がシンプルであるが故に難しい。
この事は確か何年か前の夏だったように記憶してますが、サンフランシスコだったかな?向こうへ渡って活躍する日本人の若手製作家のT・S 君が「一度お目に掛かりたかったので」と、突然ワタクシのこの仕事場を訪ねて来てくれたのですが、彼は箱モノ製作が得意の才能ある製作家でしたので、その時にも少し話した記憶がありますね。
箱モノは中の空気が鳴りを助けてくれるけど、ソリッドはそうはいかない。設計、構造、作り方、それら全てにごまかしが効かないから一番難しい。その点は未だに変わらない見解です。
追記:
このブログの記載後、文中にある製作家 T・S 君が地元で亡くなられた事が明らかになりました。
非常にショックであると共に残念でなりません。
以前、ワタクシが考案したサークル・フレッティングを自分の楽器に採用したいが、支給元のF社から指板購入をすることに抵抗があるんです、と話していました。ワタクシもF社との契約上、勝手に彼の為に用意する事は出来なかったので残念ながら実現しませんでした。
今思えば何とかしてあげれば良かったと悔いが残る思いです。 彼の冥福を祈るばかりです。
P.S. 先輩より先に逝く奴があるか!
個別報告 渋谷区のOさん

写真は渋谷区のOさんご依頼の某所にオーダー製作されたバードランド・モデルで現在チューンナップに取りかかったところです。
見た目はバードランドですがヘッド形状その他がアレンジされています。Oさんがお悩みの「鳴りのクオリティ問題」の原因はそのヘッド部分のペグロケーション設定にあります。
張力バランスしないペグロケーションでしたので今回の最初の作業は元のペグ穴の埋木加工です。(写真は埋木接着中のショット)
これまでにも幾度となく触れて来ましたがヘッド角が決まったら、そのヘッド角で張力バランス取り出来るペグロケーションはラージヘッド/スモール系ヘッドそれぞれに2パターン程しかありません。その結果この個体の様にラージヘッドでない場合に施せる設定では残り2パターンに絞られます。
その2パターンの内のひとつはこの楽器の特色を生かせるバランス設定ではないので残りはたったひとつしかバランス設定は無いのです。
今回はヘッドに接ぎ木してのヘッド面積の拡張変更は行わない方向でご本人と打ち合わせましたので、このヘッド面積に施せるのはただひとつのペグロケーションとなったのです。
この様に楽器の張力設定の善し悪しはその楽器のクオリティを支配すると言っても過言ではないのです。その点を自由に製作しても勿論音は出ますが楽器としての完成度は雲泥の差となるのです。
簡単に表現するなら「楽器となるかオモチャとなるか」の差はその楽器の張力バランス設定で決まるのです。要するに設計時点でその楽器の基本部分の鳴り方はほぼ決まってしまうという事です。
話を戻しますが、この個体は元のペグ自体もグローバー社製のクルーソン・タイプで六角ナット締めタイプのペグでしたので音のミッドが薄くなっていましたからロケーション変更と共にペグ自体もゴトー製のクルーソン・タイプに変更します。これで埋もれていたミッドレンジがしっかり出て来ます。
Oさん、ここでひとつ問題が出ておりまして、依頼受け時点では弦の下のフレットに溝が何カ所も入っておりましたのでこのフレットに於ける最後のファイリング作業で対応とお話ししましたが、楽器をバラしてのチェック結果で打ち込まれているフレットの硬度が低いタイプと判明しました。
この柔らかめのフレットではファイリングの結果かなりフレットが低くなる上に硬度が低いので場合に依っては1年程で再び弦の下のフレットに溝が入り出す事が予想されます。
この点を考慮致しますと今回のタイミングで硬度の高めのフレットに打ち替えた方が良いと判断致しました。ご予算は4万円程オーバー致しますのでここはご本人の了承が必要となりました。
リフレットとなれば元フレットを抜き去った状態で燻煙処理を行った方が指板断面にも燻煙が入り込んで依り良い結果が得られますのでご予算上問題が無ければリフレットをお薦め致します。
お返事を頂く迄はこの状態で作業は保留させて頂きますね。
この件に付きましてのOさんからのメール返答をお待ち致しております。
オリンピック
もうすぐ日は変わり2/13です。先ほど夜間部の作業が終わりまして。(^^ )ノ
いよいよバンクーバー開幕ですねえ。ワタクシはオリンピック大好き。
出来れば現地に行って観戦したいです。ショートトラックやジャンプやモーグル、カーリングやらとユニークな競技もあって冬期オリンピックも楽しみです。
やはり人間が行う競技だからこそ面白いし感動もします。特に個人競技好き。
とにかくワタクシは世界のトップを目指す人達が大好きなんです。成れるかどうかは時の運もあるでしょうが、ひた向きにそれに挑む姿がいいですよねえ。
ワタクシも毎日がオリンピック!って気持ちで仕事頑張ってるつもりですからね。どうしたら世界で一番になれるか、出来る限りガンバル!ワタクシはそういった心意気でないとダメなんですよね、性格的に。結果は結果、それは現実として次のステップにする。所詮人間はそうやって自分なりに己を向上させながら生き続けるのが一番ふさわしい生き物の様な気がしてます。
もうすぐ南ドイツの雪深い山から切り出された針葉樹木のサンプルが届く予定なんですが、これが材単価がかなり高額なんです。材厚60ミリ、長さ2mの板目木取り材なんですが1枚が12~16万くらいするんです。そこからボディ材で採れる枚数は4枚程。1枚の単価が3~4万の計算ですが、それを少しずつ材厚を薄く削りながら、その都度燻煙処理を行って3年程掛けながら寝かし安定化させて行きますので
経費が2万程掛かる計算になるんですね。結果、1枚の単価は5~6万にも膨れ上がってしまいます。
通常のメーカーの高級品部類に採用しているアルダー2P材の単価が4千円程ですから10倍超なんですね。それでもこの素材の響きがどうしてもワタクシの製作する楽器には必要なんですね。
仮に今後の製作期間中にこの素材でボディ材を30本分用意するだけでも資材コストは100万は必要になるでしょう。┐( ̄ヘ ̄)┌
そーまでしても、ワタクシは皆さんを素晴らしい楽器でとろけさせたいのです。ワタクシが評価されるされないではなく、あくまで製作した楽器達が皆さんに愛されて欲しいのです。
その意味でワタクシはオリンピックの競技者の様に楽器製作出音部門(そんなもんあるんか)で金メダルを目指します。(^-^)/
いよいよバンクーバー開幕ですねえ。ワタクシはオリンピック大好き。
出来れば現地に行って観戦したいです。ショートトラックやジャンプやモーグル、カーリングやらとユニークな競技もあって冬期オリンピックも楽しみです。
やはり人間が行う競技だからこそ面白いし感動もします。特に個人競技好き。
とにかくワタクシは世界のトップを目指す人達が大好きなんです。成れるかどうかは時の運もあるでしょうが、ひた向きにそれに挑む姿がいいですよねえ。
ワタクシも毎日がオリンピック!って気持ちで仕事頑張ってるつもりですからね。どうしたら世界で一番になれるか、出来る限りガンバル!ワタクシはそういった心意気でないとダメなんですよね、性格的に。結果は結果、それは現実として次のステップにする。所詮人間はそうやって自分なりに己を向上させながら生き続けるのが一番ふさわしい生き物の様な気がしてます。
もうすぐ南ドイツの雪深い山から切り出された針葉樹木のサンプルが届く予定なんですが、これが材単価がかなり高額なんです。材厚60ミリ、長さ2mの板目木取り材なんですが1枚が12~16万くらいするんです。そこからボディ材で採れる枚数は4枚程。1枚の単価が3~4万の計算ですが、それを少しずつ材厚を薄く削りながら、その都度燻煙処理を行って3年程掛けながら寝かし安定化させて行きますので
経費が2万程掛かる計算になるんですね。結果、1枚の単価は5~6万にも膨れ上がってしまいます。
通常のメーカーの高級品部類に採用しているアルダー2P材の単価が4千円程ですから10倍超なんですね。それでもこの素材の響きがどうしてもワタクシの製作する楽器には必要なんですね。
仮に今後の製作期間中にこの素材でボディ材を30本分用意するだけでも資材コストは100万は必要になるでしょう。┐( ̄ヘ ̄)┌
そーまでしても、ワタクシは皆さんを素晴らしい楽器でとろけさせたいのです。ワタクシが評価されるされないではなく、あくまで製作した楽器達が皆さんに愛されて欲しいのです。
その意味でワタクシはオリンピックの競技者の様に楽器製作出音部門(そんなもんあるんか)で金メダルを目指します。(^-^)/

お知らせ

2/12 今日も寒いですねえ。
ヨコハマは時折冷たい霧雨みたいのが降ってました。
池袋のOさん分のSTELAの塗装が止まったままなんです。
なかなか仕上げる事が出来ないままで申し訳ないばかり。遅れをお許し下さい。m(_ _ )m
写真は新たに製作中のチェック用スタンダード・ストラト(スロープヘッド仕様)で、メイプル指板仕様に変更して作製しています。
最近tmpを知ったという方々から燻煙だけお願い出来ますか?との質問が寄せられます。
まず、一度HPを覗いて頂いてからお問い合わせを頂きたいと思います。燻煙もサークルフレッティングも各種オリジナルな設定やパーツ仕様などを個々にお考え頂くのではなく全て切り離せない作業や設定内容、その他スペックであることや、tmp仕様とはトータルな各種作業で成り立っているものとご理解頂けたら幸いです。
これをワタクシと言う製作者の我がままと受け取って頂いてもそこは結構なのですが、例えば、ポルシェやフェラーリに「自分の車にエンジンだけ取り付けて下さい」って言っても対応出来ないのと同じなんです。その他も含めてトータルにお任せ下さるチューンナップでしたらtmp仕様への作り替え作業として対象楽器の状態次第ではありますがお受けすることも可能です。その点をご了承下さいませ。
基本この点だけはいかに著名なプレイヤーさんからの依頼であっても一般ユーザーさんからであっても変わりありませんのでこうした部分的な作業依頼や修理依頼に関しましては実際にお断りしてます。製作家として、これからの何年間かは人生最後の製作期間と捉えております。
どうか我がままと言わずにお許し頂きたいのです。m(u_u)m
試奏してみる?
2/10 本日のヨコハマは曇り空で冷えますねえ。
写真は完成したTB-5/JJと次期完成予定のTB-5/Pです。
JJの方は最終決定したブリッジ位置に修正して完成させ、その設定値にPの方もフィックスさせています。
TB-5/Pは結局ベージュホワイトのピックガードで仕上げる事にしました。まだブリッジが未到着なのでブリッジが到着次第完成させます。
新たな木材(サウスジャーマニー産の針葉樹)の購入を地方の輸入元の材木商まで出向いて行って仕入れて来ようとは思っているのですが、現金仕入なので追加資金が必要なので、以前に紹介済みのチューンナップ/ギブソンのレスポールSTDを処分特価で売却しようかと考えています。
とは言っても、単に楽器店が仕入れた楽器を安く販売するのとは違って、素材の仕入れ価格+チューンナップ作業工賃+使用パーツ代金の合計がチューンナップ品の販売価格ですから、安くするとモロに赤字決済になっちゃうんですよね~。(T_T)でも仕方が無いなあ。
34万→28万+TAXで出しましょう。ご希望の方はメールにてお申し込み下さい。本家真っ青のサウンドを誇る最後のチューンド・LP。勿論1本きり。とーぜん早いもの勝ち。(^ε^)
主なチューン内容:本体03年製ギブソンLP-STD
W・燻煙処理、塗膜全域ファイリング、ピックアップ・キャビティ埋木加工済み、ブリッジ位置修正&パーツtmp仕様化、フレットファイリング、ナット交換、ピックアップ&アッセンブリー/オールtmp仕様に変更済み、etc (専用HC付き)



写真は完成したTB-5/JJと次期完成予定のTB-5/Pです。
JJの方は最終決定したブリッジ位置に修正して完成させ、その設定値にPの方もフィックスさせています。
TB-5/Pは結局ベージュホワイトのピックガードで仕上げる事にしました。まだブリッジが未到着なのでブリッジが到着次第完成させます。
新たな木材(サウスジャーマニー産の針葉樹)の購入を地方の輸入元の材木商まで出向いて行って仕入れて来ようとは思っているのですが、現金仕入なので追加資金が必要なので、以前に紹介済みのチューンナップ/ギブソンのレスポールSTDを処分特価で売却しようかと考えています。
とは言っても、単に楽器店が仕入れた楽器を安く販売するのとは違って、素材の仕入れ価格+チューンナップ作業工賃+使用パーツ代金の合計がチューンナップ品の販売価格ですから、安くするとモロに赤字決済になっちゃうんですよね~。(T_T)でも仕方が無いなあ。
34万→28万+TAXで出しましょう。ご希望の方はメールにてお申し込み下さい。本家真っ青のサウンドを誇る最後のチューンド・LP。勿論1本きり。とーぜん早いもの勝ち。(^ε^)
主なチューン内容:本体03年製ギブソンLP-STD
W・燻煙処理、塗膜全域ファイリング、ピックアップ・キャビティ埋木加工済み、ブリッジ位置修正&パーツtmp仕様化、フレットファイリング、ナット交換、ピックアップ&アッセンブリー/オールtmp仕様に変更済み、etc (専用HC付き)



妙に

写真はボチボチ作業を進めている試奏用のTB-5/JJです。この1本でtmp5弦ベースの基本設定の最終チェックを兼ねています。
5弦ベースのテーマとは昔から同じですね。ローBとその他の4弦の繋がりの自然さ、5弦であってもローB以外の4弦がノーマル4弦ベースのサウンドと遜色の無い事、ダイナミクスの在るローBであり同時に音程感に優れている事、主にこの3つです。
多くの多弦ベースがアクティブ仕様なのも先に上げた3つのポイントをクリアー出来ないが為にEQ処理で補正する必要があるからです。でも基本はパッシブで充分なサウンド・クオリティを備えている事に他なりませんからtmpでは最初からアクティブ化は一切考えていません。
それどころか、この5弦のEADGの4弦だけをとってみても通常の4弦ベースを上回る事を前提に、プラスEQ補正無しで使えるローBサウンドが得られている事を落とし処に設定しています。
結果的には目標値には到達してます。成功ですね。1弦から4弦までのサウンドの延長上でのナチュラルな繋がりで音程感のあるローBサウンドが得られています。そして多くのフラットヘッド5弦ベースの1弦設定はテンションピンを介さずに直接ペグポストに巻き付けられている為にノーマル4弦ベースのスラップ音と異質な鳴り方を示しますが、tmpの5弦ではテンションピンを介し同じ条件を与えていますのでスラップ感もサウンドにも違和感が無いのです。
たぶん4弦ベースの延長上の5弦サウンドとしてここまでひとつにまとまっている5弦ベースはまず無いでしょう。
今回はローB弦のゲージが125設定ですが、この後にはこの楽器は全てバラしてブリッジ位置を若干移動して128/130弦にもギリギリ対応出来る様に変更します。まあ、130ゲージは太過ぎてブリッジサドル上で曲がりきれないので設定上は無視してもいいんですけどね。取りあえず基本設定では5弦ローBは125ゲージ指定とするつもりでいます。
個別報告 池袋のNさん&Oさん

そんなワケで本日は塗装中心に作業を集中的に行っていました。
写真手前はお待たせしてしまっているNさんの3S仕様のSTELA-SSと、本日生地加工を終了させ、最初の下地コーティングを済ませたばかりのギターのOさんのTELESA-SS/HPです。
徐々に素材が減って来ましたのでもう少し温かくなったら地方の材木屋さんに出かけて実際に材を見に行くつもりでいます。特に針葉樹系は割れや節目が邪魔で2~3mある1本の板材からほんの数本しか採れない場合もままあるからです。画像を送ってもらっただけでは将来乾燥が進んだ時にどう変化するかが確認しきれないのです。
届いたらパックリ割れが入っていたりします。それでなくても針葉樹系は丁度炒めたウィンナーの皮が弾けて割れたみいたいに表面に亀裂が入り易いんです。アコースティック系のトップに使用する場合は薄い板ですから柾目木取りしますが、ソリッドの場合は柾目で木取りで製作しますと指向性が強く出て音に広がりと厚みが出なくなってしますのでワタシは板目で木取るのですが、板目材の表面には細かな弾け亀裂がよく出るんです。まあ、浅い場合でしたら何の問題もありませんけど、たまーに深く弾け割れするんです。
そーなると結果的にNGですからその板材から木取り出来る枚数は減ってしまい、結果的にボディ1枚がエラク高く付いてしまうんですね。基本的に同種材のオーダーを頂いて通常価格で製作した場合、そうした歩留まりの悪い板材から切り出した個体で製作しますと元が取れなくてその分が赤字になっちゃうんです。 (>_<)
まあ、そんなことも含めて楽器製作なんですけどね。
今回は関西方面に新幹線で出向くつもりですが、折角ですから材を見がてら温泉にでも立ち寄って来ようかな、と企んでおります。