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個別報告 渋谷区のOさん

3/8 ヨコハマ曇り空。でもだんだん晴れ上がって来ています。

昨日は長野の松本市までフジゲン上条社長さんの葬儀に参列させて頂きました。
雪降りしきる中、8百人を有に超える参列に加わらさせて頂きお別れを申し上げて参りました。
ここからの往復移動時間だけで8時間は少々堪えましたが、やはりお別れが出来て良かったです。

写真は渋谷のOさんご依頼のチューンナップ品。長い間の雨天の影響で塗装が進められずお待ち頂いておりましたが何とか今日からセットアップに移行しています。
湿度が高いと塗装が出来ないだけでなく乾きも悪いので手を焼きます。でも燻煙処理の効果は既に充分出ておりまして楽器全体に目痩せが出ています。

また燻煙によって全体がニス灼けの様に黄化するだけでなく、塗装時にいっしょに塗膜に取り込まれた空気中の水分も燻煙により全て飛ぶことによって塗膜の透明度が上がる為に結果的に塗装の色合いや深みが増しています。

これ以外にも新たに依頼されているスロープヘッド化の作業や未完成のカスタム製作品の作業もスケジュールにありますので遅れを取り戻す為にお休み返上で頑張りますので皆さんお待ち下さいね。m(_ _ )m
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個別報告 滋賀のHさん

3/6 雨降り
写真は06年製CCR-P-90W・HMです。スロープヘッド化と偏芯サドルに交換して、作業は終了。
本日ご本人の元へ発送済みです。Hさん、お待たせを致しました。

製作から3年以上経過してホンジュラス・マホのボディもみごとに奥深いサウンドで鳴り切っています。燻煙を前提にした製作品だからこそ通常であれば15年以上の年月が掛かる鳴りを既に備えています。
シンプル極まりない仕様ですが、今回の仕様変更で一層奥深い響きを備えるに至っています。

所有者の方がしっかり弾き込まれている事が楽器からも分かりますしね。それは製作者として素直に嬉しいですね。もし、飾られ眺められているだけの扱いであったのならそれは製作者としては何とも悲しいものですからね。

どうか末永く弾き込んであげて下さいね。到着をお楽しみに。
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個別報告 地元のSさん

3/5 今日は暖かな1日でした。湿度が少々高めでしたが何とか塗装も少しだけ出来ました。

写真は初期のtmp-ストラトで、今回スロープヘッド化の作業を無事に終了させました。Sさん、お引き渡しの日程希望をご連絡下さいませ。お待ちしております。

今週は冠婚葬祭系の予定が立て続けに入ってまして何だか気分的に落ち着かないです。日曜も長野県へ葬儀出席で出かけます。
お手伝いさんは「せっかく長野まで出かけるのだから一泊して温泉にでも寄って来られたら?」と言ってくれますが、気分的に無理ですねえ。葬儀で行く以上、お別れしに行くのですからね。一期一会。

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訃報

3/3 やっと晴れ上がってくれた今日、またしても訃報がワタクシの元に飛び込んで来ました。

フジゲン社の上条社長さんが亡くなられたそうです。

長きに渡り楽器業界に貢献し続けて来られたフジゲン社の上条社長さんですが、私としましてはサークル・フレッティングを製品化し世に出して下さった恩人でもあります。
「マツシタさん、私はアンタに賭けてみることにしたよ」
その一言で10年前にワタクシが考案し長年時期を待ち続けて来たCFSは具体化されたのでした。

製品化の数年後にお会いしたおりに「サークル・フレッティング、あれやって良かったよ。ありがとう」と、直接お言葉を掛けて頂きました。
社長決済にてスタートしたプロジェクトでしたからフジゲン社の業績に貢献出来るか否か、その責任を開発者として心に背負っていたワタクシにはその一言で気持ちが救われた思いだったことを未だに覚えております。

生前のご厚情に御礼申し上げると共に、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
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おかえり

3/1 とうとう今年も3月突入です。本当に早い。

先日、ワタクシが初めて製作したヴァイオリンが貸し出していた某ヴァイオリン弾きの方から戻って参りました。おかえり。 作ってから3年程は経過したかな?

向学の為に従来の製作方や設定を変えて製作してみたものですが、果たしてどんな結果が得られるか、ラフなニス仕上げのままでしたが完成後にプロの演奏家に預けていたのです。

アコースティックやフルアコなどのギターの製作家さんにはヴァイオリンの製作経験を持たれる事をお薦めしますね。ワタクシも製作する前に中古のヴァイオリンを何本も入手して、バラしては作り替えて元に戻す作業を何本もやってみました。ギター製作だけをしていては得られない経験と学びが出来ますからね。特にアーチトップのフルアコ製作者には得るものが多いです。その代わり、フルアコ製作の数倍難しい事を覚悟して下さい。

この初めて作ったヴァイオリンの主な実験ポイントは、従来の製作方では割れや変形を確実に起こしてしまう程トップ厚を薄く仕上げてある点ですね。部分的には厚が2ミリ切ってます。そうして限界まで削り込んだトップが燻煙処理する事で増した素材強度で張力に耐え抜いてくれるかどうか、実際にやってみるのが一番ですからね。

結果、燻煙しなかったら恐らくパックリ割れが入っていたであろう削り厚で問題なく耐え抜いている様子です。よしよし、効果的なのは確実ですね。とは言え、ヴァイオリン製作は本業としないので次には暇が出来た時に2本目の製作を行ってみようと思います。そんな時間が作れるかが問題ですが。

本日の作業は中野区のFさんのプレベのメンテナンスとその他諸々の作業です。Fさんの作業も無事に終了しておりますので受け取り日程をご連絡下さいね。
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迷いましたが

2/27 なんだか数日荒れ模様の天候です。

塗装、燻煙共にストップしてます。
写真は以前にお知らせした試奏用のスタンダード仕様のt.m.p /ストラトです。
この楽器のインフォメーション後に数名の方から実際にオーダーする際にはカスタム仕様でのオーダーとなるわけですから試奏品もカスタム仕様だと嬉しいのですが・・的な内容の意見を頂きました。

まあ、ごもっともなご意見なんですが、カスタム品を試奏用に製作した場合、既に用意済みのTELESAやTBベースその他の試奏品と同様に販売用では無くなるので全て在庫負担になってしまうのんですね。
これが個人製作家にとりましてはかなりキビシイ~んですよ。う~ん・・( ̄ー ̄; 

でも皆さんのご意見も確かにその通りです。どうせなら製作予定に無いスタンダード仕様ではなく、カスタム品を試奏したい、と言うのは確かにごもっとも。

その点をここ数日考えた結果、既に上質なバスウッド材のカスタム・ストラトボディとスロープヘッドネックがセットアップ出来る状態にしてありますので、そちらを新たに試奏用にする事にして、このフジゲン製アルダー・2Pボディ(ウレタン塗装を塗膜ファイリングで薄く処理済み)+tmpのフラットヘッド・ネックのSH化したネック仕様のこの個体(PUアッセンブリー・その他はパーツもカスタム同仕様)は急遽処分販売することに決めました。

ボディも以前にフジゲンさんでtmpのスタンダード品を用意する為に加工/塗装して頂いた置いた在庫品で今回塗膜ファイリング済みという事もあって目立つ打痕も殆どありませんし、ネックも完成させたばかりの非常にスムースなラウンドグリップ・タイプです。ピックガードと舟型ジャックプレートが少し汚れがある程度で全体的には新品に近い状態です。

今回この個体の販売価格は28万+TAX(ユーズド・SCで発送)とします。

勿論1本きりしか在りませんので申し込みメールの早かった方に優先権がありますのでご希望の方はお早めにご連絡を。その際には使用弦/ゲージの指定(アーニー/ダダリオ/エリクサーの中から)
トレモロのフローティング具合の指定などと共にお申し込み下さい。(^ ^)/
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時期

2/25 2月も終わりに近づいて来ましたね。作業するにも体が楽な気候です。

塗装もご覧の通り進んでます。後ろの梅の木も寒さに負けずに花を咲かせ続け、そろそろ散り時をわきまえたのか少し強めの風が吹くとハラハラと散る花びらも増えて来ました。

自然界の生き物は皆賢いですねえ。花を咲かせる時期をわきまえ、散り時もわきまえ、真っすぐに生きている様です。りっぱだ。
人を羨んだり憎んだり、人を見て慌てたり、落ち込んだり、焦ったりと、人間だけがバタバタ生きている様に思えますね。
それが人間の本質の一部だと言えるのと同時に、それが人間だからこそ、自分を人と比べたりせず己の人生を真っすぐ生きる事が大切なんだと庭の木々や草花から学んだり出来ますね。 ありがとう。(^~^)
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個別報告その他

2/24 本日も快晴。塗装も燻煙も順調。

今日から地元のSさんのtmpストラトのスロープヘッド化作業もスタートしました。

下北のライブハウスに出来れば顔を出したかったのですが、諸々の作業の段取り上時間的に無理でした。

写真はギターのOさんオーダーのTELESA-SS/HP です。隣のネックもOさん用に仕上げているスロープヘッド・ネックです。
Oさんは塗装仕上げで目痩せが入ってもOK、逆に塗膜が薄い方が良いとしての事前了承でしたので塗装の下地作りも今日で最後。次の行程移行する段取りです。そこで、そろそろこのギターのカラーリングやピックガード指定などをお考え頂きたいと思っております。ご連絡お待ちしています。

もう一本は完成したTB-5P です。製作当初の狙い通りのタイト&ラウドな5弦サウンドに仕上がっています。早速明日ベーシストのK氏が試奏に訪れる予定に成っています。
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個別報告

2/23 本日も快晴。
写真はOさんご依頼のチューンナップで本日指板修正&リフレットを終了したばかりでのショット。

ワタクシの場合、こうした太めのゲージを張る楽器へのリフレット時には特殊な打ち込みを行います。
それはトラスロッドの締め込みに頼らないネック強度の確保を兼ねたフレットの「逆反り打ち」です。

トラスロッドを締め込む事で弦の張力に耐えている状態というのは木部自体が張力に耐えているのではなくて強制的なロッド補正によって耐えている為に木部自体は然程緊張状態には無いので弦の振動に対するレスポンスは劣ります。

tmp製の楽器製作時にも木目が派手で見栄えをするからとい言ってソフトメイプル材を使用しないのもその為です。音にコシが無いだけではなくてレスポンスが悪いからです。

特にフルアコ系のボディ・マスの大きな構造の楽器のレスポンスの悪いものは奏者をイライラさせる原因になります。それは音の反応/立ち上がりが遅れる事が原因です。
それを解消する手段としてフレットと指板のフレット溝の調整具合によってフレットを打ち込む事で指板を逆反りさせネック自体が弦の張力に耐える状態にすることで木部に緊張を与え、結果的にレスポンスを向上させるように持ち込むテクニックです。

今回もトラスロッドは引っ掛ける程度の締め込みでありながら弦を張ると丁度指板面が平になるような逆反り具合に仕上げてあります。
奏者の感性に即反応出来ることも楽器として重要なエレメントですからね。

Oさん、明日からは埋木したヘッド面の塗装修正に移行します。次は完成時の報告となる予定ですのでお楽しみに。
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報告&その他諸々

2/22 今週から暖かくなっていくそうです。有り難い。(^_^)

滋賀県のHさん、今日からCCRのスロープヘッド化の作業準備に掛かってます。完成迄の間お楽しみにお待ち下さい。
Oさんのバードランド・モデルのチューンナップは本日で燻煙処理が終了しますので明日から指板修正&リフレットに移行します。お楽しみに。

写真は完成したTELESA/MA(tmpマホ+ブラウン・アッシュ)WH です。勿論スロープヘッド仕様。
(このボディ構成はイレギュラー仕様)

ホンジュラス・マホで同じモデル製作した場合のサウンドを更に音密度が高く、より腰が強くなった感じですね。タイトです。
分かり易くイメージしてもらうとしたら60'sのレスポール・カスタムでしょうね。あのトーンのレンジ感を広げたサウンドです。とは言え、先ほど完成したばかりですから音はまだ若いですけどね。

ソリッド・ボディの楽器も数十年経過すると例えばメイプルトップ+マホガニーバックと言ったラミネート構成で作られたボディの響き方も接ぎ合わされた2種材の構成音から、ひとつの素材音にまとまって行きます。丁度そんな感じでメイプル+マホのラミネート構成材がひとつにまとまった時のトーンをこの個体は最初から備えています。まあ、それがこの個体製作時の狙いでもあるわけです。

たぶん、出来立てのこのまま録音してもレスポール・カスタムでの録音と勘違いされると思われます。
プレイヤーのトーン傾向で言えば、ニール・ショーンやアル・ディメオラ、ロベン・フォード、ジョン・サイクスあたり。音の太さよりもミッドの厚さとブルージーでタイトなトーンを備えている楽器がフィットするプレイヤーならこの楽器は生涯の友と成り得ると思いますよ。

試奏希望の方はメールにてお申し込み下さい。

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