Parkway Drive『Reverence』よりメタルに舵を切った6枚目の新譜。 | (旧)喜怒音楽 -きど"おと"らく-

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2020年に引っ越しをしました。引っ越し先は最新記事からどうぞ。

少し前にエルレ復活が大いに話題になりましたね。

流行とかもそうですが、

一時的に爆発してる時期にそこに乗っかるって

子供の頃からどこか嫌で苦手なひねくれ者でして…

今回に限って言えば、エルレ好きだし、

カラオケとかでもめっちゃ練習してた時期あるけど、

まだ"ライブ"という楽しいことに出会う前で、

友達に薦められ、エルレを聴き出した時はちょうど

シーンからいなくなった時なんですよね。

世代的にはストライクなのかもしれないけど

リアルタイムに聴いてなかったもんですから。

the HIATUSも初期2枚くらいまでは聴いてたけど

モノアイになる頃には

自分が邦楽シーンから遠退いてたし、

エルレ休止からモノアイになるまでの数年間で

細美信者という連中の存在も知ってしまったが為に

復活したところで、別段そこまで上がらないという。

ガッツリ聴いてた時期、邦楽に嫌気刺す前に

復活してればなぁ。

個人的には、残念ながら復活すんの遅い

友達にも誘われてるけど正直迷う。

友達はエルレへの思い入れ深い人だからいいけど

そんな自分がチケット取るより、

もっとエルレに思い入れ深い人が一人でも多く

ライブに行った方が、バンドも客もwin winでしょう。

ここ数年、復活とは逆の

解散や休止が蔓延るシーンを見てきて、

ラストツアー、ラストライブに関することにも

同じこと思ってましたしね。

どうも、トトです。



書こうと思えば一記事書ける内容なので

前フリが長くなってしまいましたが

今回は久々のレビュー記事です。

新譜も出るし、ライブもあるから
今月はネタに困らないぜ!


なんて言ってたのに、まずはライブの予習で

そして新譜がなかなか聴けず、

聴いてもレビュー出来そうなもの出来なさそうなもの…

と、色々と難儀しておりました。

そんな中でレビューしようと思ったのは

オーストラリアを代表するメタルコアバンドの新譜。

母国オーストラリアは当然のことながら、

USよりもUK方面から絶大な人気を誇るバンド

6枚目となる新譜です。

 





Parkway Drive『Reverence』
01. Wishing Wells
02. Prey
03. Absolute Power
04. Cemetery Bloom
05. The Void
06. I Hope You Rot
07. Shadow Boxing
08. In Blood
09. Chronos
10. The Color Of Leaving





3年ぶりとなる新譜リリースしたParkway Drive

なんだけど

どうやらその新譜も賛否両論の模様。

何故、賛否が巻き起こっているのか

そいつを解明していきましょう。



壮大なイントロを以てして、
語り調なボーカルながらシャウト的な部分も見せる
1曲目"Wishing Wells"
vo.Winston のワンショットのみで送る、
Winston 信者歓喜のMVとなってますが、
人ってこんなに口開くんだな←
って、思いながら見てました笑

 

 

2曲目の"Prey"
こちらもMV化されてますが、MVで聴いた時は
そんなこと全然思わなかったのに、音源で、
そしてイヤホンで聴いたら、イントロの
Linkin Park "One Step Closer" 感!
なんですが、ホントにそれはイントロだけで
本編はシンガロングがマジで激アツな
メタルナンバーでした。



ダウンテンポでグルーヴ感増し増しな3曲目
"Absolute Power" は、聴かせるメタルナンバー。
ラストの、段々上げていって爆発する感が
とても良いです。



語りかけるような静かなボーカルと
壮大なコーラス、ストリングスが織り成す
4曲目"Cemetery Bloom"

からの、Cemetery Bloom 自体が
長いイントロになっているかのように繋がる
5曲目"The Void"
今作で最初に発表されたMVだったかな?
ダイナミックなサウンドとシンガロング、
大きな会場でこそ映えそうな曲ですね。
クサいソロも完備している、往年のHR/HM感。
MVの構成も面白かったです。



6曲目の"I Hope You Rot" は、
曲の序盤から打数の多いドラムが心地良い。
サビはテンポは落とすも、メタリックなリフと
スクリームありで緩い感じは皆無です。

 


一転、クリーンと鍵盤から始まる7曲目
"Shadow Boxing"
早口でまくし立てたあとは、
メタルコア的アプローチな勢いのサビで爆発。
2コーラス目はこれまた、サビまでに
徐々に上がっていくのがゾクゾク感を掻き立てる。
要所に入るストリングスが
クソエモーショナルで、ラストは壮大。
今作で最もメタルコア臭い曲でもあります。


サビ前のパートがいちばん好きだった8曲目
"In Blood"
字面だけ見てると、
Neck Deep"In Bloom" 出てきちゃうな笑

意味も曲調もジャンルも全く違いますが。
しかし、1字違うだけでこうも言葉の意味が変わるかね。
上がって上がって落とす
っていうセオリー通りなとこが良い。
でもメタル方面に振りきっていて、
ブレイクパートも全くハーコー感がないのはとても良い。
頭振りたくなる感じ。



9曲目の"Chronos" とかいう、厨ニ感満点なタイトル←
中身は頭からケツまで正統派HR/HM感。
メタル爺共にすげー好かれそうなフレーズ満載です。
6分を優に越える今作イチの長尺なとこも。
ラスト1分半は歌なしインストパートだけども。



ラスト10曲目"The Color Of Leaving"
スローテンポで、サウンドもボーカルも
静かに語りかけるように。
そこにマッチするようなストリングスも○
裏で流れるSEは草むらを歩く→地面掘る→歩き去る…
何か埋めた?歌詞を和訳すればわかるかな?

曲が終わって、ループして1曲目に戻ると
え、繋がってんの?!
と誤認するかのような終わりかたでした。





以上、完全に脱メタルコアした

Parkway Drive『Reverence

でした。

おっさん臭ぇ!

すみません、つい。

でもホント、SCREAM OUTよりも、

LOUDPARKが似合うようなサウンドになってますね。

 

メタルコア→メタル、なんて

 

Miss May IOf Mice & Men 同じような道を行ってますね。

 

でも、そもそもPwDが脱メタルコアってのは

本人たちが言ってますしね。
 

メタルコアバンドParkway Driveのフロントマンが、「メタルコアから脱却した」と語る(ALTERNATIVE PRESS JAPAN)


しかしね、初期のPwDから入った人、

メタルコア好きとしてPwDがお気に入りだった人も

やはり多かったせいか、リスナーの反応は

見事に賛否両論。

↑に貼ったのも、そんな批判への反応だし

PwDの新譜と批判に関しては、FFDPのデイヴィ・ジョーンズ…

否、ba.Chris も発言してますよね。
 

Five Finger Death PunchのベーシストChris Kaelが、賛否両論を呼んでいるParkway DriveのNewアルバムを絶賛(ALTERNATIVE PRESS JAPAN)

てか、こんな作風なら

FFDPやってるChris はそりゃあ大好きでしょうよw

前のは少ししか聴いてない

って、フツーに言っちゃってますしwww

生粋のメタラーだなぁ(。-∀-)w



でもさー、賛否の"否"の方の気持ちもわかるけど

そもそも作風にしては前作から布石はあったじゃんね。



Vice GripFractures とかは、

今作に入ってても全然おかしくない曲だと思うし

今作に近い曲もあったワケだし。

何を今さらって感じがしますけど。

前作があぁなら、今作がこうなっても

不思議には思わんなぁ個人的には。


こうして初期ファン離れを引き起こすバンドもいれば

少しジャンル変えて、バンド側もこれじゃねぇな

と間違いに気付いて、その次の作品で

本来のサウンドに戻したWe Came As Romance

とかもいますけどね。

個人的にはこういう方向性の方が嬉しいし、

ファンにとっても、バンドにとっても

プラスとなることじゃないでしょうかね。



まー、バンドの成長という名のジャンル変更

ってのは、なかなか難しい問題ですよね。

PwDと同じく、Underoath にも批判が飛んでますが

 

Aaron Gillespieがファンに「Underoathはセルアウトした」とTwitterで言われ、「僕たちも人なんだ。僕たちはこれを読んで傷ついる」と返答(ALTERNATIVE PRESS JAPAN)

って記事にもあるように、

せっかくシーンに戻ってきたのに、個人の好みとはいえ

リスナーに受け入れられないならまだしも、

売れ線になったな

なんて言われたら、えぇ…ってなる気持ちもわからんでもない。

せっかく戻ってきたのに(´・ω・`) とね。


先日、PositiveDiveの河内野さんも


<サウンド>「初期は良かった」というのは正解なのか?(バンドTシャツを120%楽しむ方法)

という記事と、それに対する読者さんの反応を書いた

 

<初期はよかった問題!>そういってしまう理由がコレである!(バンドTシャツを120%楽しむ方法)

という、アンサー記事も書いてます。

非常に読み応えあり、今回のPwDや

Underoath のような件にもまさに!な記事なので

是非とも読んでいただきたいですが。


自分も河内野さんの記事にコメントしましたが

リスナーにとっては、


その時はじめて聴いた作品がバンドの印象になる
 

ってのが大きいと思います。

1stだろうが、3rdだろうが、5thだろうが

最初に聴いた音源が、その人にとっての

そのバンドのサウンドになるし、基準になる。

それが良いと思ったなら尚更。

そのサウンドが継続していればいいですが、

変わるとうーん…と思ってしまいがち。

自分を例えにするなら
 

 

Sum 41Chuck から入りました。
No Reason 大好きです。
メタル感強いサムが大好きです。
POP PUNKしてるサムも好きだけど、
ダークでラウドなサムの方が好き。
故に、世間一般に名盤とされてる
Underclass Hero よりも
Screaming Bloody Murder』『13 Voices
の方が、よっぽど好き。

CROSSFAITHは『Zion』から入りました。
その次の『APOCALYZE』も好きでした。
遡って『The Artificial~うぉぉおおおお!
THE Dream~うぉぉおおおお!
現行に戻って『MADNESS』? う○こ
Xeno』? うーん……
NAW』『Freedom』…はぁ
Wipeout』(白目)←


CRYSTAL LAKEとかもRYO加入後の『CUBES』からで
それ以前の作品は個人的には微妙で。

昨年たくさんライブ見たAGOFも、
入りが今のボーカルになってからなので
前ボーカルの音源もサウンドは好きでも
ボーカルは今のがいいなーって思ってしまう。

CLとAGOFの前ボーカルって声質というか
歌い方というか、似てない?
あーいうの、個人的にはあんまり…みたい。

ボーカルといえばKsEだけど、
あそこはJesseHoward も良いじゃん。
どっちの方が好きってのはあっても、
どっちの方が嫌いって人もあんまいないでしょう。


と、いう感じ。

自分が初めて聴いたバンドの音源が

好印象であればあるほど、変化に対して

あまり好意的に受け取れる人もいないのかも。

まぁ、何だかんだ理屈立てたところで

音楽なんて所詮は"好み"ですからね。

 

レビュー書いてるからこそ言いますが


ブログのレビュー記事にしろ、


メディアのレビュー記事にしろ、


そんなもんは書いた人の主観であって


読んだ人の判断材料になりこそすれ、


それは読んだ人自身の意見ではないワケで。


聴いて好きなら好き、嫌いなら嫌い、それでいいじゃない

 

ってのは間違いないけど、音楽なんだから

 

聴かずに判断するのは総じてクソな知ったかだと思いますんで。


今回記事にしたPwDもね、

実際ちゃんと聴いた音源って前作からなんですよ。

そのあとちゃんと過去盤も掘りましたが。

前作を聴いた時点で、

言うほど好印象じゃなかったんですよね。

でも、最初に聴いたのが前作だったから

今作に対して、そこまで否定的なものはないです。

これが1stから聴いてる人には微妙かもしれないし、

変化を受け入れられる人なら、1stからの人でも

好きになる…まではいかなくても

別段そこまで嫌いじゃない

って思える人もいるかもしれませんしね。



タイムリーなネタもあった為、

本来のレビュー記事らしからぬ長文になってしまいましたが…

 

メタルコア好きな人ってよりかは、

メタル好きな人にこそウケそうな

Parkway Drive『Reverence

是非、あなたの耳でしっかり聴いて

 

あなたにとって良作なのか、駄作なのかを判断してください。

 




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