お宝映画・番組私的見聞録 -265ページ目

忍者ハットリくん(実写版)

「鉄腕アトム」や「鉄人28号」にも実写版は存在するが、「忍者ハットリくん」にも存在する。当時(66年)は日本のテレビアニメーションがスタートして3年目、東映動画も存在していたのに(東映の制作である)、なぜか実写なのである。メイクではなくあのマンガそのままの顔のお面をかぶったハットリ君はとても違和感がある。他の役者は普通だったし。この作品は東映にはけっこうある1話のみ現存している、というか発掘されている作品の1つである。まあ東映の倉庫に眠っているのかもしれないが、フィルムは30年放っておくと溶けてしまうというし、とにかくレアな作品であるといえる。というような事情もありケムマキ役が杉良太郎だという噂がたったりするのだろう。次回予告でケムマキの姿が確認できるのだが、よく見ると違うのがわかる。実際は傍田勉という当時15才の少年である。ちなみにハットリ君の中には「怪獣王子」で主役のタケル・ミツル兄弟を演じた野村光徳・好徳の双子が交替で入っていたらしい(声はなぜか熊倉一雄)。他の出演者はケン一(高宮克巳)、パパ(牟田梯三)、ママ(久里千春)、花岡実太(谷村昌彦)、脳屁之斉斉(左卜全)などである。第1話には左とん平と子役時代の奈良富士子がゲスト主演している。この第1話から6話までの脚本に服部半蔵とあるのは、「ひょっこりひょうたん島」や「ネコジャラ市の11人」の井上ひさしと山元護久の合作ペンネームらしい。しかし適当なペンネームである。

怪人オヨヨ

NHKの人形劇をとりあげたので、次は少年ドラマシリーズをとりあげねばなるまい。調べてみると99本もあるのだが、自分が見たのは10本程度であろうか。第1作「タイム・トラベラー」は有名だが、ここでは意表をついて?「怪人オヨヨ」(72年)について述べる。タイトルを聞くと桂三枝が出ていそうだが、そんなことはない。小林信彦の小説が原作である。とは言ってもわずか五回のドラマだし、覚えてることなどほとんどないが、その主題歌だけは妙に印象に残っている。女性コーラスグループの「オヨヨオヨヨオヨヨノヨ」というフレ-ズをふと思い出す。例のごとく調べてみると、出演者が視聴者に向かって話し掛けたり、役を離れて実名で語ったりと久世光彦あたりがやってそうな実験的手法を取り入れていたようである。主演は星野みどりで「ハレンチ学園」や「ワンパク番外地」に出ていた娘である。他の主演者は「魔法使いサリー」の平井道子、「仮面ライダー」の怪人役などの峰恵研、「ルパン三世」の山田康雄に納谷悟郎、他にも梶哲也に牧野和子など顔よりも声が浮かぶ人ばかりである。ちなみに納谷の役柄は名探偵グルニョンで、顔のわからない怪人オヨヨは鈴木利秋が演じていた。「仮面ライダー」で言うとショッカーの首領と怪人サボテグロンである。

ネコジャラ市の11人

突然だが人形劇である。有名どころでは「ひょっこりひょうたん島」とか「新八犬伝」とか「プリンプリン物語」とかあるが、自分が一番見ていたのはそれらに比べマイナー感のある「ネコジャラ市の11人」である。放映が70年から73年と自分の小学生時代にぴたりとはまっているからであろう。しかし668回も放映されながら映像は1本も残ってないという。そのへんがマイナー作品のイメージが漂う原因であろう。さすがNHKだ。それに主題歌がとても覚えづらい。前期と中後期では歌が違うらしいのだが、後期は覚えてないし、最初の主題歌も「~6時5分はズダボロ列車~」の部分しか記憶になかった。収録CDで30年ぶりくらいに耳にしたが、なんというか前衛的で簡単に歌えるような歌ではなかったことが判明した。当初は登場人物も大人たちが多かったらしいが、評判が良くないと知るや90話で火山を噴火させ、半分を入れ換えるという大技に出たのである。(ようするに殺したのだ)それでドサ・グレート(声・野沢那智)やミス・プリント(姫ゆり子)らは降板ということになったようだ。当初はどれが11人なのかはっきりしなかったらしいが、この噴火以降はほぼ次のメンバーになっている。ガンバルニャン(熊倉一雄)、黒猫で当初の主役。パンチョ(藤村有弘)、市長で「ひょうたん島」のガバチョと同様のキャラ。ズチャーズ(若山弦蔵)、記憶にありません。ネズミコンビであるヤマチュー(納谷悟朗)とベンキョーチュー(宇根靖彦)、記憶にないです。カラスの勘三郎(梶哲也)、文字どおりカラス。シーラのカン太郎(和久井節緒)、シーラカンスである。後は子供4人組で天才少年のアップル(愛川欽也→朝倉宏ニ)、美少女のスイート(松島みのり)、ブスな少女スゴミ(丸山裕子)、普通のガキ・クマタン(島敏光)といったメンバーである。半分くらいしか覚えていない。エピソードで記憶に残っているのも、みんなが次々と吸血鬼になっていく話くらいだ。しかし調べてみると面白そうなエピソードが多い。最終話も市の地中に埋まっていた巨大円盤が動きだしパンチョともども宇宙へ飛んでいくというものだったようだ。また見てみたいと思っても叶わぬ夢である。しかし一本も残っていないとはどういうことであろうか。受信料未払いが増えるぞNHK。

オレとシャム猫

これは当時(69年)大人気だった石坂浩二主演のドラマで、ジャンルは探偵ではないのだが探偵ドラマという感じなのである。根井田二郎(石坂)は元弁護士で、現在はルポライターという設定。彼がいる(1話で越してきた)同じビルで洋品店をかまえているのが元泥棒の過去をもつ芳子(若林映子)、稲子(原田糸子)、るみ(小山ルミ)の3人娘。2話より純子(藤江リカ)も加わり、彼と彼女たちが犯罪事件に巻き込まれたり、立ち向かっていったりする色気を抑えたプレイガールっぽいアクションコメディといった話である。石坂は当時は非常に忙しかったこともあり未登場の回もある。その都合で後半レギュラーになったのが竜太(松川勉)である。四人娘は実年齢がバラバラである。若林は当時30才、あの「007は二度死ぬ」にも出たり、東宝の特撮映画への出演も多い。ちなみにエイコではなくアキコと読む。原田は当時20才、「009ノ1」の項でも書いたが西野バレエ団五人娘の一人である。小山は当時まだ17才、見た目どおりハーフで当時のアイドル歌手でもありレコードもかなり出している。「全員集合」などにもよく出ており加藤茶と噂になったこともある。藤江は当時27才、東映の第8期ニューフェース出身である。70年代に入ると何故か年より老けて見えるオバサンっぽい役が多くなった印象がある。(加山雄三の「高校教師」や「江戸の旋風」など)。その後も芸能界で生き続けるのは藤江だけで、若林、原田、小山はみんなこの時代の人であり70年代には引退してしまっている。松川勉は元慶応ボーイでさわやかなイメージの男優であった。しかしこの後は「白い牙」の第1話で藤岡弘に射殺される村木刑事とか、「ジャンボーグA」の3代目隊長浜田の役くらいしか印象にない。他のレギュラーには「アヒル」警部役で柳谷寛がいる。「ウルトラQ」でのケムール人の回に登場する刑事や「開けてくれ」のエピソードが印象に深い。なお脚本はいまやコメンテータという感じの市川森一が多く書いている。

怪獣マリンコング

前項「魔神バンダー」のニッサンプロが60年に制作した国産初の連続怪獣ドラマがこの「怪獣マリンコング」である。(14話より「マリンコングの大逆襲」)。なにしろ生まれる前の作品なので、これまた拝見したことがない。写真とかを見ると割合かわいらしく見える怪獣だが(実はロボットらしい)、これだけで26回持たせたところがとにかく凄いと思う。主演は名子役だった太田博之。自分にとっては「必殺仕掛人」や「おしどり右京捕物車」「長崎犯科長」など時代劇俳優のイメージが強い。他には「まぼろし探偵」に出ていた花咲一平、顔はわからないが新東宝の映画でよく名前を見かける林寛などである。とまあレギュラー陣はしょぼい(失礼)のだが、ゲストの女優陣はなかなかの顔ぶれだ。まず日活で「肉体の悪夢」とか「恋泥泥」など多数の映画に出演していた肉体派女優の筑波久子、新東宝で「女競輪王」とか「海女の戦慄」など日本初のグラマー女優といわれた前田通子、そして松竹で「人妻椿」とか「おんな大学」などに出ていた七浦弘子といずれも50年代後半から60年代にかけて活躍したオールド映画ファンにはお馴染みの面々が出ていたらしい。これまた見てみたい作品の一つである。全部は見たくないけれども。

魔神バンダー

子供の頃、たいていの特撮作品には目を通していた私が一度たりとも見たことがないのが、この「魔神バンダー」である。超マイナーな作品であることは間違いないのだが、意外とこれを取り上げているサイトは多い。さすが腐っても特撮である。ニッサンプロというところが66年に制作したが、テレビ放映されたのは69年であった。主題歌だけは知っていたが、パンチの効いた歌唱で、てっきり少年が歌っているかと思ったのだが、うた:佐々木梨里となっているので、まあ女子なのであろう。一度も見たことがないと書いたが、OPとEDの映像を公開しているサイトを見つけ初めて拝見した。主演はバンダーを操るバロン王子(角本秀夫)だろうと思うのだが、トップに出てくる名前は立花博士役の湊俊一であった。どっちも聞いたことないけれども。他の出演は助手の映子に、「忍者部隊月光」に出ていた加川淳子、犬山に「暗闇仕留人」で山本学の頭突きにあばら骨を粉々にされる浪人を演じた浅香春彦、バロンの部下X1号に平松慎吾、魔神バンダーの中の人には「帰ってきたウルトラマン」にも入っていた菊地英一といった布陣であった。やはり一度は見てみたいものである。面白そうとは思えないけれども。

ワイルド7

人気コミックを実写化して評判の良かったためしはないが、原作ファンには当時(72年)このドラマはどう写ったのだろうか。まあ好評を得るとは思えないが。まずキャスティングがマイナーだ。草波隊長の川津祐介や秘書映子の真理アンヌ、主役の小野進也(飛葉)や少年時代は矢車剣之助、この翌年にはジーパン刑事を射殺する男になる手塚茂夫(八百)あたりはまだしも、まさに実写版両国という感じなのになぜかチャーシューの花巻五郎、ワイルドに見えない黒ぶち眼鏡の小池雄介(両国)、中山麻里の弟でフォーク歌手だったらしいマイケル中山(世界)、そしてあんた誰という感じの永井政春(オヤブン)と笹本顕(ヘボピー)、特に中山、永井、笹本は演技はヘタだし他に出演した作品も知らないしと、この辺りがマイナー度をアップさせている。原作ではかなり早い段階で世界とチャーシューがあっさりと死ぬが、本作では両国が13話で衝撃の死をとげる。冒頭夜、ブラックスパイダー(敵の名称)にバイクの音とヘッドライトが迫る。マシンガンを発射する悪党たち、「うわー」という悲鳴。以上が両国の最期である。ラストで草波が「両国は死体で発見された」と一言。つまり小池雄介が画面に写らずにメインキャストが一人去ったのである。小池自身はその後も悪役などで活動していたが、この急な降板についての詳細は不明だ。その後任がやっぱりあんた誰という感じのジョージ津川(モヒカン)で、先の三人に輪をかけてヘタクソで、結局最終回までほとんどしゃべることがないキャラであった。なんの為に出てきたんだか。

Oh! それ見よ

60年代の終わり「オー!モーレツ」のCMで一世を風靡した小川ローザが唯一出演したテレビドラマが「Oh!それ見よ」(69年)である。ドラマは共同生活を送るバツイチカメラマンの熊田(佐藤允)と吉村(杉浦直樹)のもとに珠子と名乗る謎の美女(小川ローザ)が転がりこむ。そこにスタイリストの冴子(野添ひとみ)や雑誌記者の綾子(夏純子)がからんで繰り広げるコメディドラマといった感じである。みどころは小川ローザ以外の何物でもなく、内容はまあどうでもいいのである。女優ではないので、演技は一言でいってヘタだ。以外に低い声で落ち着いた感じでしゃべるので、余計に棒読みに聞こえるのだ。当時23才の彼女は元祖レースクイーンで、CMの人気で「風が落した涙」というシングルも出したりと人気の絶頂であった。さらにドラマの最終回に特別出演したレーサーの川合稔と翌70年に結婚するのである。しかしその半年後、川合はテスト走行中に事故死。まさに悲劇のヒロインとなってしまった彼女もひっそりと姿を消した。その後はイタリアに渡ったらしいが詳細は不明である。ドラマに話を戻すと第二話にこちらも当時は人気絶頂のコント55号がゲスト出演しお馴染みのコント芝居を繰り広げた。第七話は脚本が「金八先生」の小山内美江子、監督が「ウルトラマン」の実相寺昭雄という異色の布陣であった。話題の人間をドラマやバラエティに引っ張り出すのは今も昔も変わらないなあと感じる。ちなみに小川ローザは「8時だよ!全員集合」の第1回のゲストだったりもするのだ。

みかん・きんかん・夏みかん&未婚・結婚・未再婚

上の2つを含めて、次に挙げるのはいずれも70年~72年に放送されたドラマである。「うなぎのぼり・鯉のぼり」「産科・歯科」「お隣さんお向かいさん」「親ばか子ばか」「お荷物小荷物」。どれも俗にいうホームドラマで、小学生だった私が見るようなジャンルではない。おまけに「お荷物小荷物」以外は聞いたこともないような番組ばかりだが、当時の番組表などを調べて見るとこういう語呂でつけたようなタイトルがあまりに多いので並べてみた。「みかん・きんかん・夏みかん」(71年)は、池内淳子、山岡久乃、中谷一郎などが出演。いかにもホームドラマっぽい顔ぶれだ。「未婚・結婚・未再婚」(72年)は、星由里子、丘みつ子、沖雅也、杉浦直樹、小野寺昭などが出演。「産科・歯科」(70年)は、三橋達也、浜美枝、馬渕晴子が出演。この番組では海老名泰葉・泰孝姉弟、つまり「フライデー・チャイナタウン」を歌って、今は春風亭小朝のカミさんの泰葉と林家正蔵を襲名するこぶ平がドラマデビューしている。この「未婚~」と「産科~」はテレビスター劇場という冠がついている。「うなぎのぼり・鯉のぼり」(72年)は浜畑賢吉、由美かおる、重山規子などが出演、「お隣さんお向かいさん」(72年)は大谷直子、田辺靖雄などが出演していたらしい。まあ正直どれも見てみたいとはあまり思わないのだけれども、「お荷物小荷物」(70年)だけは見てみたい。まあ内容的に放送は難しそうだが、これについてはいつか改めて取り上げようと思う(たぶん)。

新十郎捕物帖・快刀乱麻

知らない人は、タイトルだけ聞くと十手持ちの時代劇を想像するかも知れないが、これの舞台は明治時代で謎解き推理物というようなジャンルに属するといえる。この番組も本放送以来、お目にかかっていないので記憶と資料をたどってみる。内容は事件(だいたい殺人事件)が起こると虎之助(花紀京)や因果(植木等)、そして何故か勝海舟(池部良)が真相を推理する。そのたびに再現ドラマが行われる。しかしその推理はまず間違っている。そこで主役の新十郎(若林豪)が登場し、見事事件の真相を解き明かすというのがだいたいの流れである。新十郎は警察関係でも探偵でもない謎の男という設定であった。再現ドラマを何度も繰り返しながら事件の真相に迫っていく過程が面白く、当時(73年)小学生ながら楽しみにしていた記憶がある。出演は他に新十郎の仲間の若者に尾藤イサオと沖雅也、事件経緯を説明する警官に河原崎長一郎と中々豪華なキャストであったといえる。同時代の「明智探偵事務所」もそうだったが、タイトルバックが横尾忠則の絵であったのは記憶に残っている。この手の番組には妙にフィットしているのだ。前項の「あなたは名探偵」もそうだが、推理ドラマはこの辺の時代のが一番面白かったなあと思う。「金田一少年」も「コナン」もまだまだ甘い(ほとんど見てないけれども)。必殺シリーズで有名な山内久司がプロデューサーなのだが、最終回以外の映像は残ってないという。ビデオ撮りだったので、テープを上書きしていったということであろうか(高価だったので)。もう一度見たい番組ランキング(私個人)の第3位には入るのだけれど事実とすれば悲しい限りである。