お宝映画・番組私的見聞録 -265ページ目

日曜8時笑っていただきます

タイトルだけ聞くとお笑い番組?とか「笑っていいとも」みたいなバラエティを想像する人が多いと思うが、れきっとした?ドラマである。タイトル通り70年の日曜8時から放送されていた堺正章主演のコメディで、冒頭で必ずマチャアキが「日曜8時、笑っていただきます~!」と叫ぶのである。このパターンは「おかみさん、時間ですよーっ!」と一緒だと思ったら、「時間ですよ」の第1シリーズ終了直後にこの番組はスタートしている。さて内容はと言われても、毎度のパターンで恐縮だが全く覚えていないのである。「そういえばこんな番組があったよな」と唐突に思い出して調べてみたのだが、確かに存在していたことだけは確認できた程度である。他の出演は、水前寺清子、和田アキ子、五十嵐淳子、十勝花子などらしいが、覚えているのは五十嵐と十勝くらいで、ヒロインと思われる水前寺などまったく記憶にない。五十嵐淳子はこれがデビュー作で、当時は五十嵐じゅんと名乗っていた。奇麗な人だと子供ながらに思ったものだ。しかし、アクションドラマや時代劇などと違ってこういう番組は記憶に残りづらいものである。再放送もされていないし(どこかの地方でされたかもしれないが、タイトルの「日曜8時」がひっかかってやりづらいと思われる)、雑誌や懐かしの番組特集などでも取り上げられたことがないのではないだろうか。私自身約35年思い出すことも無かったし。視聴率は最高で25%はあったというから、結構人気のある番組だったはずだが、覚えている人は少ないだろうなあ。

特命捜査室

これまたOP・EDを見ただけなのだが、「ブラック・チェンバー」の続編である。中山仁の役名も鏡俊太郎と一緒なのだが、雰囲気はガラリと一変しており、OP曲も「♪パヤパパヤパッパー~」と陽気なものになっている(ED曲も一緒である)。秘密捜査官のメンバーも中山に加え桜町弘子(桜弘子)、賀川雪絵(南恭子)の女性二人と、大橋一元(星一郎)そして高城丈二(旭吾郎)の五人となっている。桜町は東映のお姫様女優の一人で、50年代後半から数々の時代劇に出ていた人で、こういう番組に出たのは珍しかったと思われる。ちなみに東映ニューフェース3期生(同期に里見浩太朗など)で、当時は32才くらいである。賀川はもっぱらピンク映画路線の人で「徳川女刑罰史」とか「ずべ公番長」シリーズとかで活躍していた。やはりこういったレギュラーは珍しい。大橋は主に60年代後半から70年代前半に活動しており、「ジャンボーグA」の岸隊長や「009の1」での準レギュラーが目立つくらいで、ぷっつりと姿を消してしまった。高城については、すでに取り上げている通りだがOPでは最期に、EDは最初に名前が出ており、中山とのW主役という扱いである。メンバーではないが千葉治郎も引き続き登場している。ところで女性二人を含む陽気な捜査官という設定は同時期に放映されていた「キイハンター」を意識していたのかもしれない。かたや五年、こちらは1クールで終了しているけれども。

ブラック・チェンバー

これは生島治郎のハードボイルド小説「ザ・シャドウ刑事」をドラマ化したものである(69年)。正直、OP・EDしか見たことがないのだが、それだけでもだいたいの雰囲気は把握できる。誇張されたハードボイルドぶりに思わず吹き出しそうになってしまうのだ。主演は牧コーチこと中山仁(鏡)と70年代のアクションドラマや時代劇には必ずといっていいほど顔を出す内田良平(轟)のコンビである。OPでは、マシンガンで撃たれたと思ったら次の瞬間起き上がる中山、「わーっ」とビルの上から転落したと思ったら次の瞬間立ち上がる内田。文字通り不死身なのだ(ウソつけ)。EDの会話も、内田「ちょっといい女だったな」中山「(鼻で笑い)関係ねえよ」、そして中山の決して上手とはいえない、つまりヘタな歌が流れるといった次第である。誇張もここまでやれば立派という感じである。ちなみにこの番組で、千葉真一の弟・千葉治郎がデビューしている。治郎という名は原作の生島治郎からもらったということらしい。ところで「ブラック・チェンバー」で検索しても、この番組についてふれているサイトはほとんど見当たらない。まさしく忘れられた番組の一つといえよう。

電撃!ストラダ5

そのタイトルだけは知っていたのだが、誰が出ていたとか内容がどうとか、先日まで知らなかったのがこの「電撃!ストラダ5」(74年)である。まず制作が日活で、おそらく唯一のテレビ特撮ではないかと思われる。先日からCSで放送が開始されたのだが、その出演者に驚いた。「仮面ライダーアマゾン」の岡崎徹(ペガサス)、「ワイルド7」の小野進也(ルナ)、「飛び出せ青春」の剛達人(アポロ)、紅一点に日活女優の山科ゆり(アンドロメダ)。もろにロマンポルノ路線の人で「昼下がりの情事」とか「濡れた荒野を走れ」とか沢山の映画に出ていた人である。そして地井武男(オリオン)。当時すでに32才で、それなりに地位を築いていた(シャレではない)彼がなぜ若手に混じって出ていたのか謎だ。以上の五人に指令を与えるのが「エースのジョー」こと宍戸錠(ジュピター)である。とまあ当時すでにそれなりに名前の売れていた俳優ばかりなのである。ただし岡崎が「アマゾン」を演じるのは翌年なので、当時は無名だったと思われる。このメンバーでは一人だけ演技のヘタさが目立っており、日本語が不自由な「アマゾン」と同じような演技なのだ。だからアマゾンに選ばれたのか?これほどのメンバーでなぜ幻の番組扱いされるようになってしまったのか。一言でいえば人気を得られなかったからであろう。特撮と書いたがとくに特撮と言われるような場面はない。変身するわけではないし(服のみ変わる)、乗り物は四台の車だし(どうせなら五台にすればよいのに)、怪人がでるわけでもない。敵の首領であるアスモディが安っぽいマスクをかぶっているだけだ。変身ブームの中では子供が喜ぶような要素がなく13話で幕を閉じ(予定通りか打ち切りかは不明だが)、再放送もほとんどされることがなかった。それにしても小野のコードネームであるルナにはやはり違和間を感じてしまう。他にもあるだろうに。ルナで思い出したが2話のゲストは「プレイガール」で庭ルナ子を演じた高毬子である。作戦に失敗し、あっさりと殺される。前後するが1話のゲストは小松方正で、岡崎の父親役(刑事)だ。出たとたんに殺されてしまう役である。内容自体は面白いとは言えないが、別の意味で面白い番組であるといえよう。

プロファイター&37階の男

前述した高城丈二主演のアクション物が「プロファイター」(69年)である。おそらく30年ほど前に再放送されていたのを見た記憶はあるのだが、正直いってタイトルも覚えていなかったのである。ただ高城の役名である「洞門桜」という名前と、共演が佐藤友美だったことだけは覚えていた。男で桜なんて名前のやついないだろう当時も思ったものである。今でも見たことないが。他の共演者は「プレイガール」の浜かおるとスリーファンキーズ出身の長沢純などである。ちなみにスリーファンキ-ズには「うっかり八兵衛」こと高橋元太郎や「矢車剣之助」の手塚しげおなどが在籍していた。あとレギュラーとして砂塚秀夫もいたと思っていたのだが、これは前番組である「37階の男」と混同していたらしい。こっちは高城も出ていたが主役は中丸忠雄で、前述した通り中丸が東宝の専属をやめるきっかけになった作品である。当時、日本で一番高いビルは霞ヶ関ビルの36階であった。その37階で探偵事務所を開いているというのがタイトルの意味だ。つまり屋上ってことなのか?こっちも見ていたはずだが、中丸すら覚えていなかった。最初中丸はその女好きの軽い役柄に「こういう役は宝田明だろう」と言って断ったらしい。ちなみに同じ69年に放映された零戦部隊を描いた水島道太郎主演の戦争ドラマは「ゼロファイター」、81年の藤竜也と草刈正雄主演のアクションドラマは「プロハンター」である。ややこしいことこの上ない。

五人の野武士

これは68年放送の三船敏郎がテレビ初出演の時代劇として知られている(知られていないか)。この番組の最大の謎はタイトルの「五人」が誰をさしているのかということであった。第1話で登場するのは船山次郎義景(三船敏郎)、三太夫(高橋俊行)、五兵衛(人見明)、主水介(松山省二)、弁之進(堺左千夫)の五人。しかし2話で八郎太(宝田明)、3話で右近(中山仁)が登場してややこしくなる。さらに10話で新八郎(田村正和)も登場。こうなると主役級の俳優(三船、宝田、中山、正和)が四人でもう一人でるのかとも思ったが、よく考えると三船の義景は野武士ではない。レギュラーで毎回登場するのは高橋と人見だけで、次いで宝田、松山が多かった。堺は10話以降ぷっつりと姿を消したと思ったら、25話に再登場、正和はつごう3回しか登場していないが最終回は出るのか予断を許さない状況であった。結局最終話で三船に「あの五人」と称される宝田、中山、高橋、人見、松山の五人ということで落ち着いた。なんか無理矢理な感じで、制作サイドは始めからこの五人を想定していたのか疑問を感じた。ちなみに高橋俊行は当時期待の若手という感じで、後に高森玄と名前を変え「新・三匹の侍」でもメインの一人で活躍。しかしそれ以降は時代劇の悪役の一人という感じになっていった。人見明はスイングボーイズというグループで浅草などで活躍していた芸人で、クレージキャッツの映画などによく出ていたようだ。まあ自分が物心ついてからは見かけた記憶がないのだが。無論、人見きよしとは別人である。この番組で影のレギュラーといえるのが田中浩である。毎回のように違う役で出ては斬られたりしていた。毎回セリフもありちょい役というわけでもなかったのに、他にいなかったのか?

伊賀の影丸

久々に映画の話題だ。といっても「伊賀の影丸」だが。ご存知の通り横山光輝の大人気コミックで、当時(60年代前半)はこれの亜流マンガがあふれていた。人気の割にはテレビドラマ化やアニメ化はされず、映画が1本作られただけである。影丸役には当時21才の松方弘樹で、まだ初々しかった。敵役の甲賀七人衆の頭・阿魔野邪鬼には当時25才の山城新伍で、まだ時代劇スターと言われていた頃だ。他の七人衆は楠本健二(五郎兵衛)、阿波地大輔(十兵衛)、波多野博(半太夫)とこの辺は「赤影」にも敵忍者で登場する東映時代劇ではお馴染みの面々だ。よく知らない浅野光男(犬丸)、当時60才を越えていたが軽快な動きを見せる団徳磨(くも丸)、この人は「隠密剣士」に敵忍者で出ていた。そして何故この人がという感じの吉田義夫(半助)、当時50を越えていたが若いかつらをしているので途中まで吉田義夫だとはわからなかった。原作同様、五人が倒され邪鬼と二人で頑張る役どころだ。原作同様といったが、第1部「若葉城の巻」の甲賀七人衆とキャラクターの名前を持ってきただけで、ストーリーはオリジナルだ。原作で影丸の仲間の忍者だった右京と大八は女性と子供にそれぞれ代わっていたりする。まあ影丸対七人衆といった感じで退屈はしない映画だ。実はこれと同じ年(63年)、人形劇となってテレビ放送されていた。その写真さえ見たことないので出来は不明である。63年といえば国産アニメ(鉄腕アトム)がスタートしたし、どうせならアニメか特撮でやって欲しかったと今更ながら思う。しかし最近「鉄人28号」がリメイクされたりしているから、やってみたら面白いと思うのだが、いかがなものだろうか。

七つの顔の男

七つの顔の男といえば、たいていの(若くはない)人は片岡千恵蔵を思い浮かべるだろうが、私は高城丈二を思い出す。67年に1クールだけ放送されたテレビシリーズである。「ある時は片目の運転手、またある時は…」というフレーズもこの番組で初めて耳にした。30年以上お目にかかってないので、内容など覚えているはずもないが、そのOP曲だけはしっかり覚えていた。東映ドラマのOP集のLDに収録されていたこのOPを目にした時は少し感激した。EDは高城本人が絶叫しながら歌っているが、この人は元々歌手であった。俳優転向後の60年代、高城の活躍は凄まじいものであった。「悪魔のようなすてきな奴」とか「プロファイター」とか彼が主演のドラマも何本か作られており、いずれの主題歌も彼本人が歌っている。その裏で共演者からの評判は良くなかったようだ。「37階の男」で共演した主演の中丸忠雄などは「次は高城を主役にしたい」という話を聞き東宝をやめたというエピソードがあるくらいである。そんな彼も70年代後半に入るとテレビで見かけることも激減し、80年になるとプッツリと姿を消す。実は悪性の肝炎を患い闘病生活を余儀なくされ、結局は引退ということになったようである。その後の消息は不明ということだ。

刑事(でか)

タイトルがズバリ「刑事(でか)」というドラマが65年に放映された。わずか12回で内容もとても地味だ。しかし監督は「三匹の侍」の五社英雄で、出演者も結構豪華である。風車の弥七こと中谷一郎(東)、青大将こと田中邦衛(南原)、四角い顔の井川比佐志(西岡)、三船主任こと青木義朗(白川)、よくわからん今橋恒(北島)、初代おいちゃんこと森川信(中条)がメインキャストで、頭文字を並べると東西南北白中となる(さすがに発はいない)。OPでは仏の中さんこと中条刑事とか、鬼のトンさんこと東デカ長といった紹介があるが、北島刑事にいたってはゴキブリの北さんである。今だったら名誉毀損とか言われそうである。この中では老刑事の中条、北島をさしおいて東が部長刑事で一番偉いようだ。その上には筒井係長(永田靖)がいるが、2,3度しか登場しない。井川比佐志は当時は30前後でこの中では若いのだが、現在とあまり印象が変わっていない。中谷一郎とのコンビが多く四角い顔同志で、兄弟と言っても通じそうである。あと若手の青島刑事がいるが、演じるのが凶悪犯顔の佐藤京一で貴重な刑事役であると思われる。他にも竹山(橋本功)や万代(照内敏靖)など名前はみんな麻雀にちなんでいる。このドラマ、刑事部屋の中ではみんな汗だくである。本当に暑いのか演出なのかはわからないが、画面の中から汗の臭いが漂ってきそうな感じがするのである。監督は五社の他に「スペクトルマン」の土屋啓之助、最終回は岡田太郎(吉永小百合の夫)が担当している。ちなみに11話は原盤の所在が不明の為放映不可能だそうである。

はぐれ刑事

はぐれ刑事といっても、終了が決定した藤田まことの「~純情派」ではない。平幹ニ朗と沖雅也主演の75年放送のドラマである。ちなみに現在CSでの放送で初めて見てる人はネタバレになるので要注意。乱射事件が発生し、風間刑事(平)も撃たれてしまうが、この時犯人(橋本功)と同時に影山(沖)ら三人の刑事も同時に発砲していた。風間の友人の医師新藤(田中邦衛)から体内の弾が犯人のとは違うと聞き、影山のだと直感した風間は弾の摘出を拒否する。しかしその弾は体内で移動しはじめ彼の生命を危うくするというのが大まかなあらすじだ。13回ということもあり、ある意味連続ドラマであるといえる構成になっている。最終回、風間は摘出手術に成功し助かるのだが、影山は事件に遭った若い女性を落ち着かせようとしたところ、錯乱していた女は彼の懐の銃で影山を撃ち、影山はあっけなく死んでしまうという衝撃的なラストであった。他の出演者は滝川課長に小沢栄太郎、滝川の年の離れた妻に浅茅陽子。同僚刑事は四谷(山本清)、大村(伊東辰夫)、矢野(阿部希郎)、坂田(望月太郎)などである。望月は「非情のライセンス」では唯一の若手刑事・南を演じていた。新藤病院の若手医師大辻に火野正平、看護婦美智子に夏純子といった面々である。田中邦衛と火野正平は「長崎犯科長」でもコンビであった。番組はそうでもなかったが、主題歌の「陽かげりの街」(ペドロ&カプリシャス)は大ヒットとなった。忘れられた番組の一つだが、なかなかの名作であると思う。ところで平幹二朗といえば、佐久間良子と結婚はしていたが実はホモであったと言われている。沖雅也も養父の日景忠男が明らかにホモだったし、ある意味息のあったコンビだったのかもしれない。