忍者部隊月光
「拳銃は最後の武器だ。我々は忍者部隊だ!」のセリフでお馴染みの「忍者部隊月光」は130回に渡って放送されたぐらいだから、当時は大人気のドラマだったはずだが、今一つマイナーなイメージがある。私が子供の頃見たことがなかったからかもしれないのだが(我が地元では放映されていない可能性もある)。月光、月輪、名月、三日月、満月、月影など全員名前に月がつく。さすがに臨月とか月見とかはいなかった。ちなみに月光には月田光一、名月には山名月之助などの本名も存在する。月光役は水木襄で東映の第4期ニューフェースである。同期には山城新伍、室田日出男、曽根晴美などがいる。しかし水木はこの月光もそうだが、「魔人ハンターミツルギ」とか「緊急指令10-4-10-10」とか東映とは関係ないそれはもうマイナーな特撮で主役を張った人である。全話通して出演したのは水木の他、石川竜二(月輪)と山口暁(名月)で、スタート時は共に18才であった。石川については子役として映画にも結構出ていたくらいしかわからないが、山口はこの後も「怪獣王子」「戦えマイティジャック」と出演し「仮面ライダーV3」のライダーマン役で有名になる。そして「電人ザボーガー」では主役と順調な特撮人生を歩んでいる。しかし三人とも既に故人である(らしい)。山口など39才の若さでこの世を去っている。他のメンバーでは渚健二(月影)は、1話から登場した初期の隊員で「戦えマイティジャック」では再び山口と隊員役で共演している。手塚しげお(流月)は「矢車剣之助」や「ワイルド7」そして「太陽にほえろ」でジーパンを射殺した男として有名だが、この番組に出ていたことは知らなかった(彼が出ていた時期は1回も見ていない)。あと女性隊員は森槙子(三日月)という人で、終半は加川淳子(銀月)に替わる。この手の番組につきもののガキの隊員・小島康則(半月)もいた。ちなみに第1話で殉職(自決)する隊員・月明を演じたのは現在は有名声優の広川太一郎だったりしたりするのである。
白獅子仮面
突然だが時代劇特撮物である。このジャンルでは「赤影」「ライオン丸」「嵐」など有名所もあるが、白獅子仮面は超マイナーといえるだろう。なにしろ1クールで終了し、ビデオ化もされていない(と思う)。先日CSで始まったので二十数年振りに見た。簡単に言えば、主人公の剣兵馬(いかにも主人公という名前だ)が「獅子吼(ししく)-っ!」と叫びながら二丁十手をかざすと白獅子仮面に変身し、悪の妖怪たちを退治するというものだ。兵馬を演じるのは当時二十歳の三ツ木清隆。中学生時代には「光速エスパー」を演じていた二枚目である。他のレギュラーが大岡越前に清川新吾、娘に瞳順子(先に書いた鬼一法眼で松尾嘉代の若い頃、つまりゴンザレスに犯される役を演じた)。そして京都で撮影されているせいか、時代劇ではお馴染みの役者が並ぶ。同心役の古川ロックは、必殺シリーズでも中村主水の同僚の同心だったりする。ここでは目明し役の千代田進一は、瓦版屋といえばこの人という感じである。そして顔はわからないが、名前だけは頻繁に見かける美鷹健児、広田和彦、横堀秀勝,丸尾好広といったエクランの面々など通好みなメンバーが揃っている。この番組の最大の欠点といえば、やはり敵であるから傘、三つ目、一つ目、化け猫といった妖怪の作りがちゃちいことであろう。子供心にも随分安っぽく見えたものである。白獅子仮面もどっちかといえば白髪鬼といった感じである。
唖侍 鬼一法眼
これは内容云々より、そのタイトルのみで放映は難しいだろうと思っていたのだが、そこはみんなの味方CS。タイトルを「鬼一法眼」とし、OPに映像処理を加える力技で放映した。(主演の若山富三郎のキャスト名をドアップにして、役名が「侍(鬼一法眼)」と見えるようにした。)どうみても、侍の上に何か文字がありそうで不自然ではあったが、放映しただけでよしとしよう。ちなみに音声はカットされていなかった。内容は異国人ゴンザレスに許婚を犯され、自らは喉を裂かれ声を失った侍が鬼一法眼と名前を変え、賞金稼ぎをしながら復讐の旅を続けるというものである。若山が一言も発さず(当たり前だが)、一見重そうに見える体で身軽で俊敏な殺陣を披露した。その後を追う許婚に松尾嘉代、法眼をサポートする謎の男卍(実は外国奉行)を実弟・勝新太郎が演じた。設定もハードだが内容もハードで、ある回では冒頭で縛られた少女がいきなり額を撃ちぬかれて殺される。犯人の若侍たち(石山律雄など)は子供たちを人質に断崖絶壁の上にあるアジトに立てこもる。法眼も救出のため崖を登るが途中で撃たれたりしてしまう。並の時代劇なら子供たちは救出されるものだが、この番組では平気で次々射殺されてしまうのだ。ラストは当然ゴンザレスとの対決だが、何故かゴンザレスはまともな人物になっており、正々堂々と法眼と勝負する。もちろん負けるのだが。どうせなら最後まで極悪人であって欲しかった。関係無いが若山は60年代初期には城健三朗と名乗っていた。やはり若山の方がしっくりくると思う。とにかく「鬼一法眼」は無事?放映されたが、座頭市の女版「めくらのお市」は無理だろうな。時代が違うとはいえ良くこんなタイトルの番組が作れたものだ。
おしどり右京捕物車
この番組は「座頭市」「丹下左膳」などに代表されるハンディキャップ時代劇の一つであり、「子連れ狼」の大人版といえるものである。鬼与力と言われた神谷右京(中村敦夫)が悪党の罠にはまって下半身不髄にされ、奉行所も追われる。しかし悪党退治しか能の無い右京は不屈の闘志で甦り、妻はな(ジュディ・オング)の押す箱車に乗り、鞭を武器に悪に立ち向かっていくというのが大まかなストーリーである。そんな彼らに協力するのが元同僚の秋山(前田吟)と観念(下条アトム)、音三(太田博之)という二人の若者である。特に観念と音三は報酬があるわけでもないのに右京に協力するのだ。そんなに恩義があるのか?劇中では特に語られていない。右京はぶっきらぼうでニコリともしないが、タイトルにもあるとおり夫婦仲は良く、阿吽の呼吸という感じである。見所はやはり悪党たちとの対決シーンである。必殺シリーズのスタッフが制作しているだけあって、それっぽい所も多分にある。相手の武器もライフル銃に爆裂弾、鉄の玉や同じ鞭使いとバリエーションに富んでいる。必殺シリーズもそうなのだが音楽が良い。主題歌のインストゥルメンタルだが、その曲にのっての対決シーンは見ていて躍動感が増す。他の必殺系の時代劇がいまいちに感じるのは音楽のせいが大きいと思う。「影同心」や「十手無用」、前回取り上げた「長崎犯科長」も殺しの場面のBGMが良くない。盛り上がりにかけるのだ。個人的に好きではないが「大江戸捜査網」や「影の軍団」の殺陣シーンはテーマミュージックをバックに斬りまくるが、ノリが良くおおいに盛り上がる。時代劇において音楽は重要なのだ。もちろん個人的な好みだけれども。
長崎犯科長
タイトル通り長崎が舞台で、長崎奉行が主役である。こう書くと「大岡越前」や「遠山の金さん」的なものを想像しそうだが、これはこの頃流行った必殺系の時代劇である。表の仕事で裁けない悪を、闇奉行として斬って捨てるという表裏一体の奉行・忠四郎を萬屋錦之介が演じている。闇奉行のメンバーにボウカンを撃ったり、直接メスを投げつける医者・良順(田中邦衛)、おかっ引きではないが十手(のようなもの)で撲殺する三次(火野正平)、短剣で突き刺すお文(杉本美樹)、そして忠四郎は刀のほかに短銃を使ったりする。他のレギュラーに新克利、太田博之(小銭寿し社長)、高峰圭二(ウルトラマンA)と火野同様に必殺シリーズでもお馴染みの面々(高峰は悪役だが)が顔を揃えていた。忠四郎は斬る直前「俺のツラァ見せてやる」と頭巾の下の顔をさらす。悪党たちは闇奉行が本当の奉行であることに驚くのである。ちなみに最終回では任期を終えた忠四郎が「またくるぜ」と江戸へ帰って行くというものであった。OP、EDの映像はウルトラマン、セブンの実相寺昭雄が担当しており、妙に目を惹くものになっている。日暮しというグループ(「いにしえ」というヒット曲もある)の歌う主題歌は「坂道」というらしいが、正式にCD化されたことがない。最近はやりの時代劇主題化集に収録されているのは、おそらくテレビのフィルムから録ったものだし。結構気に入っているのだが。
狼・無頼控
子供の頃、時代劇が好きであった。小学校の低学年で「必殺仕置人」を目にして面白いと思ってしまったのである。好きといっても最初が必殺だったので、特に70年代に多いアウトロー的なものしか受け付けない。「水戸黄門」とか「遠山の金さん」のような正統派や、「大江戸捜査網」や「桃太郎侍」のような斬って斬って斬りまくるようなのは嫌いである。いろいろ放送コードも厳しくなり、内容もソフトになりがちで現在やっている番組も「ぬるい」という感じがしてしまう。というわけで、かなりマイナーな部類に入るであろう「狼・無頼控」である。簡単に説明すると「狼」と言われる六人のプロフェショナルが大目付の依頼で悪を斬るというものである。出演者は「飛び出せ青春」の村野武範、「独立愚連隊」の佐藤允、紅一点「しびれくらげ」の渥美マリ、高広・正和の弟田村亮(もちろんロンドンブーツではない)、やかんの父なべおさみ、「三匹の侍」の長門勇、そして元締ではなく大目付が「必殺」でも元締の山村聰と豪華な布陣であった。とは言っても主役の村野と紅一点の渥美のことを私は思い出せなかった。一番目立つポジションだったのだが、それだけ他のメンバーが強力だったのである。とくに田村亮の花札を飛ばして相手の喉を裂くといったほとんど必殺ばりの技が印象に残っていた。村野と佐藤は刀、なべは火薬、長門は他の番組のような槍ではなく拳法を使い、渥美は短砲をぶっぱなしていた。渥美マリは70年前後の「くらげ」シリーズや「いそぎんちゃく」などエロティックな映画の主役だった人だが、この番組では脱ぐようなことはせず(拒否したらしい)、17話にて殉職し、代わりに登場するのが夏純子であった。この番組もこの前CSで30年ぶりくらいに見た。再放送もほとんどされなかったマイナー番組の割にはDVDが発売されていたりする。個人的には好きなので嬉しいことである。買わないけれども。
ワンパク番外地
今回はまたマイナーなタイトルにもどるが、「ワンパク番外地」は「ハレンチ学園」の後番組である。放送から35年ほどたち、かたや今だにメジャーで、かたや忘れ去られている番組といった感じである。出演者も児島美ゆき、小林文彦、倉園朱美、星野みどりとハレンチ学園の生徒からのシフト組が多く、今回は児島、小林コンビが名実ともに主役である(ハレンチ学園では先生達のほうが主役扱いであった)。オープニングは前作同様、ヘタなアニメーションで調子はずれな主題歌を児島美ゆきが歌っている。登場人物の名前も児島はそのまま美ゆきだが、後は番長(小林)、山猫(倉園)、ハカセ(星野)、他はコンピュータ、肉まん、ジャンボ、機械屋、アンパン、サスケ、五右衛門など70年代らしくみんなあだ名である。この頃はマンガにしろドラマにしろ子供はみんなあだ名で呼び合っていた(現実世界はそうでもなかったと思うが)。ストーリーの方は、ある町で知り合った十数人の少年少女が空家になっていた美ゆきの祖父の家で共同生活を送るというものである。設定的にはみんな中学生くらいということらしいが(そうは見えないのもいたが)、おまえら学校はどうしたんだと突っ込みをいれたくなる。特に美ゆき、番長、五右衛門は他の街から来たようだし家出なのか?とまあ虚構のドラマに文句いうのも野暮というものである。それと何故か美ゆきの死んだ兄、つまり幽霊の役で石立鉄男が出ている。まだモジャモジャ頭になる前である。ゲストは1話で森川信、2話で内田良平など以外に大物が出ていたりする。ちなみに前作のようなハレンチな要素は皆無である。だから人々の記憶から消えているのかも知れない。
ハレンチ学園
今回はメジャーなタイトルで「ハレンチ学園」である。テレビシリーズも三年ほど前にCSで放送されたのを、30年ぶりくらいに見て感激した。いや内容はくだらないのだけれども。映画も4本制作されている。「青春喜劇ハレンチ学園」「ハレンチ学園・身体検査の巻」「ハレンチ学園・タックルキッスの巻」の三本は同じ70年に公開されたが、毎回キャストが変わっている。教師側ではヒゲゴジラは藤村俊二→高松しげお→牧伸二、マルゴシは小松方正→近藤宏→世志凡太、パラソルは由利徹→林家こん平→平凡太郎と目まぐるしい。しかしやはりテレビ版の大辻司郎(ヒゲゴジラ)、井上昭文(マルゴシ)、桂小かん(パラソル)が一番あっているように思う。生徒側ではヒロインの十兵衛はテレビと同じ児島美ゆきで、彼女だけははずせないといったところか。当時の彼女は輝いて見えたものだ。しかしクラスのリーダー山岸の方は雷門ケン坊→小宅まさひろ→千葉裕と代わっている(テレビ版は小林文彦)。一作目の雷門ケン坊は当時は大活躍の子役であった。声優としてもサスケ(サスケ)、ダメおやじ(タコ坊)、紅三四郎(ケン坊)などをやっていたが、ぷっつりと消えてしまった。決して美少年ではないので、児島美ゆきの相手役としてはバランスが悪かったと思う(明らかにガキに見えた)。驚いたのは3作目の後の青春スター千葉裕。主役ではないが「われら青春」や「おこれ男だ」など青春ドラマの生徒役にはかかせない存在であった。「Gメン75」では刑事にもなっている。あとテレビ版の生徒役である星野みどり、増田ひろ子、倉園朱美、アタック一郎(恥ずかしい芸名だな)らも,出たり出なかったりしていた。4作目の「新・ハレンチ学園」は十兵衛役が渡辺やよい(後のプレイガール)に代わり、それだけで雰囲気が違った作品になった気がした。ちなみに四作とも出演しているのはイキドマリ役の大谷淳(テレビ版は福崎和宏)、テレビにもでていた用務員甚兵衛役の左卜全、そしてマカロニ役の宍戸錠(四作目は違う役)などである。テレビ版でのマカロニは実弟の郷英治である。(英の字には金へんがつく)。
特命諜報207
833,333に続き207である。タイトルのみで取り上げたのだが、正直言って見たことありません。まあ知っている人もあまりいないと思うが。というわけで、オープニングと資料のみで述べさせていただく。間単に言うと戦時中の満州や東南アジアを舞台に四人の特務諜報工作員の活動を描いた話しなのである(荒野を四人の乗った馬が駆けて行くOPとタイトルから見当はつく)。主演がなんと田口計である。悪役以外の田口などめったにお目にはかかれまい。まあ工作員だから正義とは言えんが。四人のリーダーなのが生井健夫。最近テレビではあまり見かけないが(私が知らんだけかも)、現在は劇団の理事だそうである。以外なのが梅若正二。映画版「赤胴鈴之助」で1作目から7作目までの鈴之助を演じていた人で、テングになって干されたと言われている。(ちなみに8、9作目は桃山太郎)。この番組は鈴之助から4,5年後の制作(64年)である。あと一人が竹田公彦というロカビリー歌手だった人である。ロカビリー出身といえば佐々木功のような成功例もあるが、この人はひっそりと消えてしまった。この時代では決して珍しい作品ではない。207の意味は わからんけれども。
バックナンバー333
前回が883だったので、今回は333である。この時代(60年代)は、こういった意味ありげな数字がタイトルになっている番組が多かった気がする。さて、タイトルの番組だが、「バックナンバー・スリースリースリー」と読む。この番組を知っている人などあまりいないと思う。かくいう私も30年以上前に一度みたっきりなのである。当然詳しい内容や出演者など覚えているはずもない。まあ大筋は主人公の乗っている車(オープンのスポーツカー、車種は知らん)のナンバーが「333」で、これに乗って悪と対決するという話しである。確か悪党側の車のナンバーは「444」とか「666」とかだったと思う。調べて見ると主役は月光仮面、隠密剣士でお馴染みの大瀬康一で、他に三ツ矢歌子、原田糸子、それに当時小学生だった麻丘めぐみが出ていたらしい。それに脚本には藤本義一も参加していたということで、もう一度見てみたい材料の豊富な番組だ。しかし話題にすらのぼることもない正に幻の番組。フィルム自体が残っていないような気がするなあ。